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帰還
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「さて、全て終わりました。もう安全です」
レイスの代わりにウィル・オー・ザ・ウィスプを召喚して明かりを確保したゼロが洞窟内に向かって声を掛けると、洞窟の隅に佇む神官が姿を現した。
ゼロと同じ年頃か、まだ若い神官だ。
「あの・・・」
おそるおそる口を開いた神官はゼロと従うレイス達を見て怯えた表情を見せた。
「風の都市のギルドから貴女方の救出依頼を受けてきました。私は見ていたとおり死霊術師です。後ろにいるのは私のアンデッドで貴女に危害は加えませんので、くれぐれも浄化の祈り等は控えてください」
ゼロの言葉に安心して力が抜けたのか、神官は膝をついた。
「助かりました。ありがとうございます」
礼を述べる神官を尻目にゼロは倒れている魔術師の様子を窺う。
こちらもゼロよりは年上に見えるがまだ若い。
消耗が激しいのか、意識は無く深い眠りについているようだった。
「あの・・すみません、私のパーティーは?他の2人は?ライルさんとアイリアさんは?」
神官の問いに振り返ったゼロは現実を告げた。
「レンジャーの女性は重傷ですが助けることができました。ただ、もう1人の剣士は間に合いませんでした」
「そんな・・・」
途方に暮れる彼女を余所にゼロはスケルトンに倒れている魔術師を抱えさせた。
更に折れた剣と斧戦士の認識票を回収すると立ち上がって斧戦士の死体をウィル・オー・ザ・ウィスプの火炎魔法で焼き払った。
灰になるまで焼かないと野良アンデッドとして蠢き始める可能性があるからだ。
死体が灰になったのを確認したゼロは洞窟の出口に向かって歩き始めた。
「すみませんが、悲しむのは後にして下さい。レンジャーの彼女を置いてきましたので直ぐに戻ります」
ゼロの言葉に神官は頷いて立ち上がり、その後に続いて歩き始めた。
洞窟を出口に向かって歩くゼロの後に続く神官はおそるおそるゼロに声を掛けた。
「あの、私はセイラ・スクルドと言います。シーグル教の神官です」
「私はゼロです。見たとおりのネクロマンサーですが、歴とした冒険者です。噂くらいは知っていますか?」
「・・・はい。噂では」
「それ以上は言わなくていいですよ。どうせろくな噂でもないでしょう」
「そんな・・いえ、はい」
セイラは口をつぐんだ。
そうこうしてる間に剣士の骸がある場所にたどり着く。
そこには剣士と格闘家の死体と、精神が凍りついたシーフが倒れていた。
「・・・ヒッ!」
仲間の死の現実を突きつけられたセイラは言葉を失う。
その間にもゼロは剣士の認識票を回収するとセイラに手渡した。
「貴女が連れて帰ってあげて下さい」
認識票を受け取ったセイラはそれをしっかりと握りしめ、剣士の骸の前で祈りの言葉を紡ぎ始めたが、その祈りに対してウィル・オー・ザ・ウィスプとスケルトンが不快感を示している。
「貴方達に向けられた祈りではありません。堪えなさい」
ゼロは祈りを止めることはせずに、その間に格闘家の認識票を回収した。
セイラの祈りを見届けたゼロはセイラに事情を説明し、剣士と格闘家の死体を焼き払い、その後、ゼロが魔術師を抱え、シーフはスケルトンが引き摺って再び歩き出し、レンジャーの待つ場所までたどり着いた。
レンジャーはウィル・オー・ザ・ウィスプに守られ、洞窟の壁に背中を預けて座っている。
「アイリアさん!」
レンジャーの姿を見たセイラは駆け出した。
「セイラ?・・無事だった?良かった」
アイリアと呼ばれたレンジャーは声も絶え絶えだが、しっかりとセイラを見た。
「はい、危ない所をゼロさんに助けてもらいました」
アイリアはゼロに目を向ける。
「ここに居るのが貴方達だけってことは、ライルは助からなかったのね」
ゼロは頷き、セイラは剣士の認識票をアイリアに見せた。
「・・・そう。でも、セイラだけでも助かって良かった」
そう言うとアイリアは意識を失った。
「アイリアさんっ!」
セイラはゼロを振り返る。
「大丈夫、既に命の危険は越えました。意識を失っただけです」
セイラは安心の表情を浮かべたが、ゼロは新たな問題に直面した。
人手が足りないのだ。
魔術師はゼロが抱え、シーフはスケルトンが引き摺っている。
2体呼んでいるウィル・オー・ザ・ウィスプの1体を返して新たに別のスケルトンを呼べばアイリアを運ぶことは出来る。
しかし、そのままスケルトンを連れて村や都市に帰る訳にはいかない。
しかもアイリアは重傷だ、むやみに動かして体力の消耗は避けたい。
「どうしたものか」
ゼロの呟きにセイラは状況を察した。
「私がギルドに戻って誰かを呼んできては?」
それも手だが、そうすると、応援が来るのは早くても明日か、明後日。時間が掛かりすぎる。
ゼロは思案するが、迅速で確実な方法が1つしか浮かばない。
「仕方ない」
ゼロは諦めて記録用紙を取り出すと、事の次第を記し、更にウィル・オー・ザ・ウィスプを返してレイスを召喚した。
「頼みます」
ゼロから手紙を預かったレイスは姿を消す。
それを見届けたゼロはセイラに事情を説明し、夜営の準備を始める。
その数刻後、風の都市の冒険者ギルドでは
「キャーッ!またゼロさんのお使いですかーっ!」
シーナの悲鳴が響き渡り、大混乱が生じていた。
迅速な連絡が功を奏し、翌日には応援の冒険者が洞窟にたどり着いた。
余談だが、応援が来るまでの一晩にゼロは洞窟に残っていた魔物を掃討していたのだが、結局は洞窟内低級の魔物しかおらず、セイラ達でもこのような事態に巻き込まれなければ依頼を達成できたであろう。
応援の冒険者達の手を借りて洞窟の外に出ると、そこには馬車が待機していた。
重傷のアイリア、昏睡状態のレナと呼ばれた魔術師、拘束したシーフの他に応援に駆けつけた冒険者とセイラが乗り込んだ。
馬車に乗り込んだセイラが振り返ると、ゼロは馬車に背を向けて歩き始めている。
「ゼロさん、あの人は?」
セイラが声を上げると、応援に来た冒険者の一人が
「やめてくれ、例え半日でもネクロマンサーなんかと一緒に旅はしたくねえ。奴もそれが分かっているから誰とも連まないんだ」
「そんなっ!」
セイラは憤りを覚えたが、その時には既にゼロの姿は無かった。
その日の夕刻前にはセイラ達は無事に風の都市に帰還した。
アイリアはそのまま治療院に運ばれ、意識が戻らないレナとシーフの男は衛士隊の監視下でやはり治療院に運ばれて行った。
セイラはギルドに呼び出され、報告を求められたため、事の詳細を有りのままに報告し、犠牲になった剣士、ライルの認識票をギルドに提出する。
本日はここまでで、翌日に再び出頭するように指示されたセイラはアイリアの運ばれた治療院に向かった。
セイラ達の帰還に遅れること数刻、ゼロがギルドに戻ったが、ゼロがギルドに入るや否や
「ゼロさん!あのような連絡は混乱を招きますから止めてください!」
シーナに叱られる羽目になった。
その後、ギルドの応接室に招かれたゼロはギルド長とシーナに結果を報告し、斧戦士と格闘家の認識票を差し出す。
「なるほど。やはり冒険者による犯罪だったか」
ギルド長はため息をつく。
「しかし、ゼロさんの報告のとおりなら、魔術師のレナ・ルファードさんの処遇はどうなるでしょう」
シーナの声にギルド長は天井を仰ぎ見た。
「たしかに、以前の彼女は犯罪に手を染めるような感じは無かったからな。精神を支配されていたのか。その辺は本人の回復を待って聞いてみる必要があるな。他は死亡が2、捕縛が1か」
更に細かい報告は明日にすることとし、ゼロの報酬の話になった。
結果、今回のゼロの依頼は成功と判断され、報酬が支払われることになったのだが、ゼロは
「剣士を救えなかった」
と固辞したものの、最終的にはギルド長とシーナに押し切られて報酬を受け取ることになった。
報酬を受け取ったゼロはギルド長とシーナに相談を持ちかけた。
「実は、今回の冒険で剣が折れてしまいまして。まあ、安物の使い古しの剣だからそれはいいのですが。どこかにいい鍛冶屋はありませんか?」
相談を受けたギルド長は紹介状を認め、ゼロに手渡す。
「モースというドワーフが鍛冶屋を営んでいる。信頼がおける。相談してみるといい」
ゼロは礼を述べてギルドを後にすると、その足で鍛冶屋に向かった。
レイスの代わりにウィル・オー・ザ・ウィスプを召喚して明かりを確保したゼロが洞窟内に向かって声を掛けると、洞窟の隅に佇む神官が姿を現した。
ゼロと同じ年頃か、まだ若い神官だ。
「あの・・・」
おそるおそる口を開いた神官はゼロと従うレイス達を見て怯えた表情を見せた。
「風の都市のギルドから貴女方の救出依頼を受けてきました。私は見ていたとおり死霊術師です。後ろにいるのは私のアンデッドで貴女に危害は加えませんので、くれぐれも浄化の祈り等は控えてください」
ゼロの言葉に安心して力が抜けたのか、神官は膝をついた。
「助かりました。ありがとうございます」
礼を述べる神官を尻目にゼロは倒れている魔術師の様子を窺う。
こちらもゼロよりは年上に見えるがまだ若い。
消耗が激しいのか、意識は無く深い眠りについているようだった。
「あの・・すみません、私のパーティーは?他の2人は?ライルさんとアイリアさんは?」
神官の問いに振り返ったゼロは現実を告げた。
「レンジャーの女性は重傷ですが助けることができました。ただ、もう1人の剣士は間に合いませんでした」
「そんな・・・」
途方に暮れる彼女を余所にゼロはスケルトンに倒れている魔術師を抱えさせた。
更に折れた剣と斧戦士の認識票を回収すると立ち上がって斧戦士の死体をウィル・オー・ザ・ウィスプの火炎魔法で焼き払った。
灰になるまで焼かないと野良アンデッドとして蠢き始める可能性があるからだ。
死体が灰になったのを確認したゼロは洞窟の出口に向かって歩き始めた。
「すみませんが、悲しむのは後にして下さい。レンジャーの彼女を置いてきましたので直ぐに戻ります」
ゼロの言葉に神官は頷いて立ち上がり、その後に続いて歩き始めた。
洞窟を出口に向かって歩くゼロの後に続く神官はおそるおそるゼロに声を掛けた。
「あの、私はセイラ・スクルドと言います。シーグル教の神官です」
「私はゼロです。見たとおりのネクロマンサーですが、歴とした冒険者です。噂くらいは知っていますか?」
「・・・はい。噂では」
「それ以上は言わなくていいですよ。どうせろくな噂でもないでしょう」
「そんな・・いえ、はい」
セイラは口をつぐんだ。
そうこうしてる間に剣士の骸がある場所にたどり着く。
そこには剣士と格闘家の死体と、精神が凍りついたシーフが倒れていた。
「・・・ヒッ!」
仲間の死の現実を突きつけられたセイラは言葉を失う。
その間にもゼロは剣士の認識票を回収するとセイラに手渡した。
「貴女が連れて帰ってあげて下さい」
認識票を受け取ったセイラはそれをしっかりと握りしめ、剣士の骸の前で祈りの言葉を紡ぎ始めたが、その祈りに対してウィル・オー・ザ・ウィスプとスケルトンが不快感を示している。
「貴方達に向けられた祈りではありません。堪えなさい」
ゼロは祈りを止めることはせずに、その間に格闘家の認識票を回収した。
セイラの祈りを見届けたゼロはセイラに事情を説明し、剣士と格闘家の死体を焼き払い、その後、ゼロが魔術師を抱え、シーフはスケルトンが引き摺って再び歩き出し、レンジャーの待つ場所までたどり着いた。
レンジャーはウィル・オー・ザ・ウィスプに守られ、洞窟の壁に背中を預けて座っている。
「アイリアさん!」
レンジャーの姿を見たセイラは駆け出した。
「セイラ?・・無事だった?良かった」
アイリアと呼ばれたレンジャーは声も絶え絶えだが、しっかりとセイラを見た。
「はい、危ない所をゼロさんに助けてもらいました」
アイリアはゼロに目を向ける。
「ここに居るのが貴方達だけってことは、ライルは助からなかったのね」
ゼロは頷き、セイラは剣士の認識票をアイリアに見せた。
「・・・そう。でも、セイラだけでも助かって良かった」
そう言うとアイリアは意識を失った。
「アイリアさんっ!」
セイラはゼロを振り返る。
「大丈夫、既に命の危険は越えました。意識を失っただけです」
セイラは安心の表情を浮かべたが、ゼロは新たな問題に直面した。
人手が足りないのだ。
魔術師はゼロが抱え、シーフはスケルトンが引き摺っている。
2体呼んでいるウィル・オー・ザ・ウィスプの1体を返して新たに別のスケルトンを呼べばアイリアを運ぶことは出来る。
しかし、そのままスケルトンを連れて村や都市に帰る訳にはいかない。
しかもアイリアは重傷だ、むやみに動かして体力の消耗は避けたい。
「どうしたものか」
ゼロの呟きにセイラは状況を察した。
「私がギルドに戻って誰かを呼んできては?」
それも手だが、そうすると、応援が来るのは早くても明日か、明後日。時間が掛かりすぎる。
ゼロは思案するが、迅速で確実な方法が1つしか浮かばない。
「仕方ない」
ゼロは諦めて記録用紙を取り出すと、事の次第を記し、更にウィル・オー・ザ・ウィスプを返してレイスを召喚した。
「頼みます」
ゼロから手紙を預かったレイスは姿を消す。
それを見届けたゼロはセイラに事情を説明し、夜営の準備を始める。
その数刻後、風の都市の冒険者ギルドでは
「キャーッ!またゼロさんのお使いですかーっ!」
シーナの悲鳴が響き渡り、大混乱が生じていた。
迅速な連絡が功を奏し、翌日には応援の冒険者が洞窟にたどり着いた。
余談だが、応援が来るまでの一晩にゼロは洞窟に残っていた魔物を掃討していたのだが、結局は洞窟内低級の魔物しかおらず、セイラ達でもこのような事態に巻き込まれなければ依頼を達成できたであろう。
応援の冒険者達の手を借りて洞窟の外に出ると、そこには馬車が待機していた。
重傷のアイリア、昏睡状態のレナと呼ばれた魔術師、拘束したシーフの他に応援に駆けつけた冒険者とセイラが乗り込んだ。
馬車に乗り込んだセイラが振り返ると、ゼロは馬車に背を向けて歩き始めている。
「ゼロさん、あの人は?」
セイラが声を上げると、応援に来た冒険者の一人が
「やめてくれ、例え半日でもネクロマンサーなんかと一緒に旅はしたくねえ。奴もそれが分かっているから誰とも連まないんだ」
「そんなっ!」
セイラは憤りを覚えたが、その時には既にゼロの姿は無かった。
その日の夕刻前にはセイラ達は無事に風の都市に帰還した。
アイリアはそのまま治療院に運ばれ、意識が戻らないレナとシーフの男は衛士隊の監視下でやはり治療院に運ばれて行った。
セイラはギルドに呼び出され、報告を求められたため、事の詳細を有りのままに報告し、犠牲になった剣士、ライルの認識票をギルドに提出する。
本日はここまでで、翌日に再び出頭するように指示されたセイラはアイリアの運ばれた治療院に向かった。
セイラ達の帰還に遅れること数刻、ゼロがギルドに戻ったが、ゼロがギルドに入るや否や
「ゼロさん!あのような連絡は混乱を招きますから止めてください!」
シーナに叱られる羽目になった。
その後、ギルドの応接室に招かれたゼロはギルド長とシーナに結果を報告し、斧戦士と格闘家の認識票を差し出す。
「なるほど。やはり冒険者による犯罪だったか」
ギルド長はため息をつく。
「しかし、ゼロさんの報告のとおりなら、魔術師のレナ・ルファードさんの処遇はどうなるでしょう」
シーナの声にギルド長は天井を仰ぎ見た。
「たしかに、以前の彼女は犯罪に手を染めるような感じは無かったからな。精神を支配されていたのか。その辺は本人の回復を待って聞いてみる必要があるな。他は死亡が2、捕縛が1か」
更に細かい報告は明日にすることとし、ゼロの報酬の話になった。
結果、今回のゼロの依頼は成功と判断され、報酬が支払われることになったのだが、ゼロは
「剣士を救えなかった」
と固辞したものの、最終的にはギルド長とシーナに押し切られて報酬を受け取ることになった。
報酬を受け取ったゼロはギルド長とシーナに相談を持ちかけた。
「実は、今回の冒険で剣が折れてしまいまして。まあ、安物の使い古しの剣だからそれはいいのですが。どこかにいい鍛冶屋はありませんか?」
相談を受けたギルド長は紹介状を認め、ゼロに手渡す。
「モースというドワーフが鍛冶屋を営んでいる。信頼がおける。相談してみるといい」
ゼロは礼を述べてギルドを後にすると、その足で鍛冶屋に向かった。
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