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第3章 思いがけない再会
1 生きていたコンツェット
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エスツェリアの黒い軍服を着たその男は、突然、はじかれたように背後を振り返り、人の群れに視線を泳がせた。
男の蒼い瞳に翳りが過ぎる。
「どうした、コンツェット?」
隣を並び歩く同僚に声をかけられ、コンツェットと呼ばれた男は我に返る。
一瞬、懐かしい声が聞こえた気がしたからだ。けれど、コンツェットはすぐにふっと口元に苦い笑いを刻んだ。
コンツェットはもう一度だけ、辺りを見渡し緩く首を振る。
彼女がこの国に来ているはずがない。否、来てはいけないのだ。
気のせいに決まっている。
彼女は隣国スヴェリアで、親切な老夫婦に拾われ、穏やかに暮らしていることはすでに知っている。
さらに、彼女はスヴェリアとエティカリアを隔てる国境、ラーナリアの河の崖から転落し、過去の記憶を失っていることも。
父を失い、目の前で母をエスツェリア軍に撃たれたことも、それらすべてを忘れている。
そして……。
コンツェットの端整な顔に悲痛の色が濃くにじむ。
俺のことも。
すべての悲しみを忘れ、エスツェリア軍の脅威に怯えることもなく、彼女は幸せに暮らしているのだ。
それでいい。
たとえ、自分のことを忘れたとしても。
俺は君を迎えにいくことはできなくなった。
スヴェリアで一緒に暮らそうと言ったあの時の約束は、もう果たすことはできない。
「いや、何でもない。行こう」
短く言い、コンツェットは颯爽とリンセンツの町を歩いて行く。
誰もが恐れるエスツェリア国軍の、その中でもエリートであることを意味する黒い軍服を着たコンツェットの姿はことさら目立った。
コンツェットが通ると、周りにいた通行人たちが慌てて視線を逸らし、通路の端へと避けていく。
中にはあからさまにその場から逃げ出す者もいた。
エスツェリア軍に目をつけられたら、やっかいなことになると思っているのだ。だが、コンツェットは知っている。
エティカリア人のすべての者が、自分のことを祖国を裏切り敵軍に寝返った裏切り者だと。
決して目をあわせようとせずにうつむいているその顔に、憎悪と侮蔑が込められていることも。だが、そんな風に見られることにも慣れた。
もはや、何とも思わない。
「それはそうと、よろしいのですか? 大佐の屋敷に向かわなくて」
連れの男がちらりと腕時計に視線を走らせる。
「今宵はエリスお嬢様とディナーの予定では? そろそろお戻りにならないと」
しかし、コンツェットはああ……と、気のない返事を返すだけであった。
そう、今夜は上官である大佐の娘と夕食の約束をしていた。
今から急いで自宅に戻り支度をせねば間に合わない。しかし、コンツェットはわずかに顔をゆがめた。
「ロイ」
はい? とロイと呼ばれた男はコンツェットを見る。
「キャンセルしてくれないか」
ですが、と言いかけたロイはすぐに口を閉ざし、かしこまりましたと答えた。
理由を聞くことはしない。
「急な仕事が入ったと、お嬢様にお伝えしましょう」
「すまない」
「お気遣いなく。それと、例の件ですが」
ロイの口から例の件と聞いた瞬間、コンツェットはすぐに表情を引き締めた。
その目は鋭く、先ほどまで人混みの中から一人の少女を探そうとしていた、どこか頼りない目ではない。
「反エスツェリア組織〝時の祈り〟の隠れ家を〝キャリー〟が突きとめたようです。後は彼らを一人残らず捕らえるだけ。その手筈も〝キャリー〟が整えています」
「密告者、キャリーか」
コンツェットは眉をひそめる。
キャリーとは、エスツェリア軍諜報部に所属するエスツェリア軍の中でも上層部の、それもごく一部の者だけが知り、上層部の命令だけによって隠密行動する者だ。
軍のエリート階級にいるコンツェットでさえ、そのキャリーの正体を知らない謎の人物である。
当然、そのキャリーという名も本名ではなく暗号名であろう。
そうとう切れ者で、残忍な性格だと噂では聞く。
「また、多くの血が流れるな」
この地に、多くのエティカリア人の血が流れ倒れるだろう。
同胞たちの血が。否、元同胞か。
ファンローゼ……俺は君が憎むエスツェリアの軍の犬となり、多くの人間を殺してきた。
血で汚れた手で君に触れることはもうできない。
「コンツェット……何か気にかかることがあるのでしたら、私でよろしければお力になります」
じっと見つめてくるロイの視線に気づき、コンツェットは苦い笑いを刻む。
「いや、大丈夫だ」
心のわだかまりを振り切り、歩き出そうとしたコンツェットのこめかみに、何かがこつりとあたり足元に落ちた。
小石だった。
石が飛んできた方を見やると、小さな子どもが固く握りしめた手を震わせ上目遣いでこちらを睨みつけていた。
空気が凍えた。
その場にいた全員が、まるで地面に足が縫いつけられたように一歩も動けずにいた。
「売国奴」
子どもの口から罵りの声がもれる。
どこでそんな言葉を覚えたのかなどと聞くまでもない。
エティカリア人でありながら、自分が生き残るために、あるいは報奨金欲しさに敵国に寝返り情報を流す人間は多い。そして、彼らを売国奴と罵る言葉は幼い子どもでも知っている。
ようやく、子どもの母親がことの重大さに気づき、慌てて我が子に駆け寄り抱きかかえた。
「お、お許しを……」
子どものしたことだからといって許されないことを、母親も理解しているはず。
敵国の軍人に石を投げつけるなど、殺してくださいと言っているようなものだ。身体を震わせながら己の子を守るように抱きかかえ、何度も許しの言葉を繰り返す。
ロイが身動ぐ。しかし、コンツェットはかまうな、と手で制した。
「ですが……」
本来ならエスツェリア軍に逆らった者は即刻捕らえて牢獄行きだ。
女、子どもだろうと関係ない。
「わざわざ、問題を起こして、これ以上手をわずらわせたくはない」
それに、今日は気分がいい。
なぜなら、ここにいるはずのない彼女の声を聞いたような気がしたから。
懐かしいファンローゼの声を。
売国奴と口汚く罵った子どもとその母親にいっさい目もくれず、コンツェットは歩き出した。
男の蒼い瞳に翳りが過ぎる。
「どうした、コンツェット?」
隣を並び歩く同僚に声をかけられ、コンツェットと呼ばれた男は我に返る。
一瞬、懐かしい声が聞こえた気がしたからだ。けれど、コンツェットはすぐにふっと口元に苦い笑いを刻んだ。
コンツェットはもう一度だけ、辺りを見渡し緩く首を振る。
彼女がこの国に来ているはずがない。否、来てはいけないのだ。
気のせいに決まっている。
彼女は隣国スヴェリアで、親切な老夫婦に拾われ、穏やかに暮らしていることはすでに知っている。
さらに、彼女はスヴェリアとエティカリアを隔てる国境、ラーナリアの河の崖から転落し、過去の記憶を失っていることも。
父を失い、目の前で母をエスツェリア軍に撃たれたことも、それらすべてを忘れている。
そして……。
コンツェットの端整な顔に悲痛の色が濃くにじむ。
俺のことも。
すべての悲しみを忘れ、エスツェリア軍の脅威に怯えることもなく、彼女は幸せに暮らしているのだ。
それでいい。
たとえ、自分のことを忘れたとしても。
俺は君を迎えにいくことはできなくなった。
スヴェリアで一緒に暮らそうと言ったあの時の約束は、もう果たすことはできない。
「いや、何でもない。行こう」
短く言い、コンツェットは颯爽とリンセンツの町を歩いて行く。
誰もが恐れるエスツェリア国軍の、その中でもエリートであることを意味する黒い軍服を着たコンツェットの姿はことさら目立った。
コンツェットが通ると、周りにいた通行人たちが慌てて視線を逸らし、通路の端へと避けていく。
中にはあからさまにその場から逃げ出す者もいた。
エスツェリア軍に目をつけられたら、やっかいなことになると思っているのだ。だが、コンツェットは知っている。
エティカリア人のすべての者が、自分のことを祖国を裏切り敵軍に寝返った裏切り者だと。
決して目をあわせようとせずにうつむいているその顔に、憎悪と侮蔑が込められていることも。だが、そんな風に見られることにも慣れた。
もはや、何とも思わない。
「それはそうと、よろしいのですか? 大佐の屋敷に向かわなくて」
連れの男がちらりと腕時計に視線を走らせる。
「今宵はエリスお嬢様とディナーの予定では? そろそろお戻りにならないと」
しかし、コンツェットはああ……と、気のない返事を返すだけであった。
そう、今夜は上官である大佐の娘と夕食の約束をしていた。
今から急いで自宅に戻り支度をせねば間に合わない。しかし、コンツェットはわずかに顔をゆがめた。
「ロイ」
はい? とロイと呼ばれた男はコンツェットを見る。
「キャンセルしてくれないか」
ですが、と言いかけたロイはすぐに口を閉ざし、かしこまりましたと答えた。
理由を聞くことはしない。
「急な仕事が入ったと、お嬢様にお伝えしましょう」
「すまない」
「お気遣いなく。それと、例の件ですが」
ロイの口から例の件と聞いた瞬間、コンツェットはすぐに表情を引き締めた。
その目は鋭く、先ほどまで人混みの中から一人の少女を探そうとしていた、どこか頼りない目ではない。
「反エスツェリア組織〝時の祈り〟の隠れ家を〝キャリー〟が突きとめたようです。後は彼らを一人残らず捕らえるだけ。その手筈も〝キャリー〟が整えています」
「密告者、キャリーか」
コンツェットは眉をひそめる。
キャリーとは、エスツェリア軍諜報部に所属するエスツェリア軍の中でも上層部の、それもごく一部の者だけが知り、上層部の命令だけによって隠密行動する者だ。
軍のエリート階級にいるコンツェットでさえ、そのキャリーの正体を知らない謎の人物である。
当然、そのキャリーという名も本名ではなく暗号名であろう。
そうとう切れ者で、残忍な性格だと噂では聞く。
「また、多くの血が流れるな」
この地に、多くのエティカリア人の血が流れ倒れるだろう。
同胞たちの血が。否、元同胞か。
ファンローゼ……俺は君が憎むエスツェリアの軍の犬となり、多くの人間を殺してきた。
血で汚れた手で君に触れることはもうできない。
「コンツェット……何か気にかかることがあるのでしたら、私でよろしければお力になります」
じっと見つめてくるロイの視線に気づき、コンツェットは苦い笑いを刻む。
「いや、大丈夫だ」
心のわだかまりを振り切り、歩き出そうとしたコンツェットのこめかみに、何かがこつりとあたり足元に落ちた。
小石だった。
石が飛んできた方を見やると、小さな子どもが固く握りしめた手を震わせ上目遣いでこちらを睨みつけていた。
空気が凍えた。
その場にいた全員が、まるで地面に足が縫いつけられたように一歩も動けずにいた。
「売国奴」
子どもの口から罵りの声がもれる。
どこでそんな言葉を覚えたのかなどと聞くまでもない。
エティカリア人でありながら、自分が生き残るために、あるいは報奨金欲しさに敵国に寝返り情報を流す人間は多い。そして、彼らを売国奴と罵る言葉は幼い子どもでも知っている。
ようやく、子どもの母親がことの重大さに気づき、慌てて我が子に駆け寄り抱きかかえた。
「お、お許しを……」
子どものしたことだからといって許されないことを、母親も理解しているはず。
敵国の軍人に石を投げつけるなど、殺してくださいと言っているようなものだ。身体を震わせながら己の子を守るように抱きかかえ、何度も許しの言葉を繰り返す。
ロイが身動ぐ。しかし、コンツェットはかまうな、と手で制した。
「ですが……」
本来ならエスツェリア軍に逆らった者は即刻捕らえて牢獄行きだ。
女、子どもだろうと関係ない。
「わざわざ、問題を起こして、これ以上手をわずらわせたくはない」
それに、今日は気分がいい。
なぜなら、ここにいるはずのない彼女の声を聞いたような気がしたから。
懐かしいファンローゼの声を。
売国奴と口汚く罵った子どもとその母親にいっさい目もくれず、コンツェットは歩き出した。
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