37 / 51
第36話:開戦
しおりを挟む
「絶対勝つぞッ!」
「「「おぉっ!」」」
控え室で、心を一つにするための円陣が組み終わり、各々が試合で力を発揮できるように努める。
そのなかには、復帰したサニャクルシアもおり、俺たちは全員で試合に臨むことができる。
作戦は、大きな変更はなし。
それがバレたことは、サニャクルシアに了承を得て話すことにした。
「本当に変えなくても大丈夫なのか?」
ラークが少し不安げに尋ねる。
「うん。まとまってるよりかはマシでしょ」
バレた上で作戦を変えないのは、バレてしまっても、拡散した方が勝ち目があるからだ。
まとまっていたら範囲攻撃で即死であり、俺自身の強さを露呈させないためにも分かれた方が都合が良かったりする。
よって、基本は一班五人で七班作り、奇襲を狙う。
とはいえ複数での戦闘が苦手なタイプの者もいるので、六人班もいくつかある。
「……ん? なんだよ。私になんか用?」
獣人の少女ーールージュは緊張さえ感じさせない様子で首をかしげる。
「いや、なんでもないよ」
今回、クラスとして勝つための一つのキーマンは単体で行動するルージュだ。
彼女がどれだけ単体の敵をやれるかという点にかかっている。
もう一つは、土もしくは風魔法を得手とする生徒だ。
今回、全ての班にどちらかに当てはまる生徒がいる。
この二つの魔法は隠密に優れた魔法が存在するため、彼らの力量で奇襲が成功するか否かが決定するのだ。
ちなみにアイラは一番後ろで回復役を担当する。
手負いの生徒を回復して、再び前線に送るのだ。
「アイラ、いつも負担の大きい仕事でごめんね」
この戦いは、確実に負傷者が多い。
たとえ会敵した相手の総力が上でも、幾人かは生還する可能性が高いからだ。
アイラの魔力総量が多いとはいえ、楽な仕事ではない。
「大丈夫だよ! 私、あんな人たちに負けないもん!」
アイラは自信満々に意気込んだ。
彼女がそう言うならば、俺からはなにも言うことはないだろう。
「そっか! じゃあ任せたよ」
「うん!」
クラスにとって苦しい戦いになるだろうことはみんなわかっているだろう。
故に、誰もが笑みを見せずに残りの時間を過ごしたーー。
『さて、本日は起こるのか下克上!? はたまた反乱は無駄に終わるのか! 挑戦者、第7クラスっ! 防衛者、第20クラス!……』
風魔法によって拡声された煽り文句を聞き流して、眼前の戦地を見遣る。
鬱蒼と生い茂った木々から、自他の発見を遅らせることを想像し、思わずほくそ笑んだ。
「ーー以上だ。みんな、健闘を祈る」
試合開始前に、開戦前のみ絶対安地といえる俺たちの陣地のなかでラークがざっくりと最終確認を行ったが、みんなの表情に笑みは見られない。
やはり格上相手には緊張するのだろうか。
もしくは、初陣でここまでの観衆に見られているのだ。活躍した先にある歓声に身を震わせているのかもしれない。
本心は知らないが、なんにせよもう開戦のようだ。
『それでは、試合を始めますっ!』
その言葉に雰囲気がピリリと引き締まった。心持ちは心配ないらしい。
『ーー開始ッ!』
目の前にあった魔力の壁が消失し、行動が自由になった。その瞬間に俺たちは駆け出し、森のなかへと姿を消した。
俺の仕事は、誰にも悟られることなく敵を殲滅すること。ヒットアンドリターンならぬキルアンドリターンとでもいうのか。
クラスメートにはルージュのサポートと伝えているので、注目は浴びただろうが、実力を疑われることはないはずだ。
この結界のなかでは俺の探知は効果が薄い。魔力で作られたフィールドと、魔力で作った仮の命が類似しており、判別が難しいのだ。
そういうわけで、相手の出方を伺おうと、適当な班に密着することにしたーー。
数分後、俺が密着していた班が敵と遭遇した。
敵は二人。ウチの五人がまともに戦っても本来なら余裕で負ける程度には強い。
息を潜めているクラスメートの顔にも緊張の色が見える。
と、どうやら仕掛けるようだ。
「いくよ……三、二、一、っ!」
事前に詠唱していた魔法を発動し、がら空きの背中に撃ち込んだ。実力差はあれ、五人の全力の魔法を受けた敵はひとたまりもなく、絶命しリタイアとなった。
「やった! 二人も倒しちゃった!」
「おおぉ! 俺たちすげえな! これだったら勝てる!」
歓喜に身を任せているが、さっきの魔法は大きな音を出した。近くにいた敵がやってくるのは道理である。
「『火球』」
騒ぎを聞きつけた第7クラスの生徒が、茂みから魔法を放つ。
急に現れた攻撃魔法に、気を抜いていたクラスメートたちは体が固まった。
「凍れ」
やむを得ず、その火の玉を凍らせて危機を救うが、流石にバレるだろう。
「チッ、誰だ!」
魔法が放たれた方向はわかるのか、俺がいる方角を見て相手の生徒がのたまう。
別に素直に出て行く義理はないのだが、人数有利を見せることで、敵に臆しているクラスメートに勇気を与えるために俺は姿を現した。
「みんな、さっきと同じ数的有利だよ。誰もやられたわけじゃないんだから、強気に行かないと! それとも、五歳の俺が防げて、みんなが防げないの?」
「そんなわけないだろ! やってやる!」
一人、すぐに乗せられる単純な人がいたようで、彼を筆頭に表情に自信が見えるようになった。
「そ、そうだよ! 負けるもんか!」
「俺だって!」
これだけ士気が上がれば、もう負けることはないだろう。
本来ならばボロ負けするが、今は俺が強化魔法をかけているのだから。
実は、円陣のときに全員にかけておいたのだ。
もっとも、無言だったため気づいたのは数人だったが。
単純な子を皮切りに、第20クラスが戦いの口火を切ると、対抗して第7クラスも魔法で応戦する。
魔法の撃ち合いは拮抗するが、やはり五人対二人、強化の甲斐あって、押し切ることに成功した。
そうして、四人もの敵を脱落させることができた。
さて、他の戦場はどうだろうか。
「「「おぉっ!」」」
控え室で、心を一つにするための円陣が組み終わり、各々が試合で力を発揮できるように努める。
そのなかには、復帰したサニャクルシアもおり、俺たちは全員で試合に臨むことができる。
作戦は、大きな変更はなし。
それがバレたことは、サニャクルシアに了承を得て話すことにした。
「本当に変えなくても大丈夫なのか?」
ラークが少し不安げに尋ねる。
「うん。まとまってるよりかはマシでしょ」
バレた上で作戦を変えないのは、バレてしまっても、拡散した方が勝ち目があるからだ。
まとまっていたら範囲攻撃で即死であり、俺自身の強さを露呈させないためにも分かれた方が都合が良かったりする。
よって、基本は一班五人で七班作り、奇襲を狙う。
とはいえ複数での戦闘が苦手なタイプの者もいるので、六人班もいくつかある。
「……ん? なんだよ。私になんか用?」
獣人の少女ーールージュは緊張さえ感じさせない様子で首をかしげる。
「いや、なんでもないよ」
今回、クラスとして勝つための一つのキーマンは単体で行動するルージュだ。
彼女がどれだけ単体の敵をやれるかという点にかかっている。
もう一つは、土もしくは風魔法を得手とする生徒だ。
今回、全ての班にどちらかに当てはまる生徒がいる。
この二つの魔法は隠密に優れた魔法が存在するため、彼らの力量で奇襲が成功するか否かが決定するのだ。
ちなみにアイラは一番後ろで回復役を担当する。
手負いの生徒を回復して、再び前線に送るのだ。
「アイラ、いつも負担の大きい仕事でごめんね」
この戦いは、確実に負傷者が多い。
たとえ会敵した相手の総力が上でも、幾人かは生還する可能性が高いからだ。
アイラの魔力総量が多いとはいえ、楽な仕事ではない。
「大丈夫だよ! 私、あんな人たちに負けないもん!」
アイラは自信満々に意気込んだ。
彼女がそう言うならば、俺からはなにも言うことはないだろう。
「そっか! じゃあ任せたよ」
「うん!」
クラスにとって苦しい戦いになるだろうことはみんなわかっているだろう。
故に、誰もが笑みを見せずに残りの時間を過ごしたーー。
『さて、本日は起こるのか下克上!? はたまた反乱は無駄に終わるのか! 挑戦者、第7クラスっ! 防衛者、第20クラス!……』
風魔法によって拡声された煽り文句を聞き流して、眼前の戦地を見遣る。
鬱蒼と生い茂った木々から、自他の発見を遅らせることを想像し、思わずほくそ笑んだ。
「ーー以上だ。みんな、健闘を祈る」
試合開始前に、開戦前のみ絶対安地といえる俺たちの陣地のなかでラークがざっくりと最終確認を行ったが、みんなの表情に笑みは見られない。
やはり格上相手には緊張するのだろうか。
もしくは、初陣でここまでの観衆に見られているのだ。活躍した先にある歓声に身を震わせているのかもしれない。
本心は知らないが、なんにせよもう開戦のようだ。
『それでは、試合を始めますっ!』
その言葉に雰囲気がピリリと引き締まった。心持ちは心配ないらしい。
『ーー開始ッ!』
目の前にあった魔力の壁が消失し、行動が自由になった。その瞬間に俺たちは駆け出し、森のなかへと姿を消した。
俺の仕事は、誰にも悟られることなく敵を殲滅すること。ヒットアンドリターンならぬキルアンドリターンとでもいうのか。
クラスメートにはルージュのサポートと伝えているので、注目は浴びただろうが、実力を疑われることはないはずだ。
この結界のなかでは俺の探知は効果が薄い。魔力で作られたフィールドと、魔力で作った仮の命が類似しており、判別が難しいのだ。
そういうわけで、相手の出方を伺おうと、適当な班に密着することにしたーー。
数分後、俺が密着していた班が敵と遭遇した。
敵は二人。ウチの五人がまともに戦っても本来なら余裕で負ける程度には強い。
息を潜めているクラスメートの顔にも緊張の色が見える。
と、どうやら仕掛けるようだ。
「いくよ……三、二、一、っ!」
事前に詠唱していた魔法を発動し、がら空きの背中に撃ち込んだ。実力差はあれ、五人の全力の魔法を受けた敵はひとたまりもなく、絶命しリタイアとなった。
「やった! 二人も倒しちゃった!」
「おおぉ! 俺たちすげえな! これだったら勝てる!」
歓喜に身を任せているが、さっきの魔法は大きな音を出した。近くにいた敵がやってくるのは道理である。
「『火球』」
騒ぎを聞きつけた第7クラスの生徒が、茂みから魔法を放つ。
急に現れた攻撃魔法に、気を抜いていたクラスメートたちは体が固まった。
「凍れ」
やむを得ず、その火の玉を凍らせて危機を救うが、流石にバレるだろう。
「チッ、誰だ!」
魔法が放たれた方向はわかるのか、俺がいる方角を見て相手の生徒がのたまう。
別に素直に出て行く義理はないのだが、人数有利を見せることで、敵に臆しているクラスメートに勇気を与えるために俺は姿を現した。
「みんな、さっきと同じ数的有利だよ。誰もやられたわけじゃないんだから、強気に行かないと! それとも、五歳の俺が防げて、みんなが防げないの?」
「そんなわけないだろ! やってやる!」
一人、すぐに乗せられる単純な人がいたようで、彼を筆頭に表情に自信が見えるようになった。
「そ、そうだよ! 負けるもんか!」
「俺だって!」
これだけ士気が上がれば、もう負けることはないだろう。
本来ならばボロ負けするが、今は俺が強化魔法をかけているのだから。
実は、円陣のときに全員にかけておいたのだ。
もっとも、無言だったため気づいたのは数人だったが。
単純な子を皮切りに、第20クラスが戦いの口火を切ると、対抗して第7クラスも魔法で応戦する。
魔法の撃ち合いは拮抗するが、やはり五人対二人、強化の甲斐あって、押し切ることに成功した。
そうして、四人もの敵を脱落させることができた。
さて、他の戦場はどうだろうか。
0
お気に入りに追加
60
あなたにおすすめの小説
マイナー18禁乙女ゲームのヒロインになりました
東 万里央(あずま まりお)
恋愛
十六歳になったその日の朝、私は鏡の前で思い出した。この世界はなんちゃってルネサンス時代を舞台とした、18禁乙女ゲーム「愛欲のボルジア」だと言うことに……。私はそのヒロイン・ルクレツィアに転生していたのだ。
攻略対象のイケメンは五人。ヤンデレ鬼畜兄貴のチェーザレに男の娘のジョバンニ。フェロモン侍従のペドロに影の薄いアルフォンソ。大穴の変人両刀のレオナルド……。ハハッ、ロクなヤツがいやしねえ! こうなれば修道女ルートを目指してやる!
そんな感じで涙目で爆走するルクレツィアたんのお話し。
男女比が偏っている異世界に転移して逆ハーレムを築いた、その後の話
やなぎ怜
恋愛
花嫁探しのために異世界から集団で拉致されてきた少女たちのひとりであるユーリ。それがハルの妻である。色々あって学生結婚し、ハルより年上のユーリはすでに学園を卒業している。この世界は著しく男女比が偏っているから、ユーリには他にも夫がいる。ならば負けないようにストレートに好意を示すべきだが、スラム育ちで口が悪いハルは素直な感情表現を苦手としており、そのことをもどかしく思っていた。そんな中でも、妊娠適正年齢の始まりとして定められている二〇歳の誕生日――有り体に言ってしまえば「子作り解禁日」をユーリが迎える日は近づく。それとは別に、ユーリたち拉致被害者が元の世界に帰れるかもしれないという噂も立ち……。
順風満帆に見えた一家に、ささやかな波風が立つ二日間のお話。
※作品の性質上、露骨に性的な話題が出てきます。
蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる
フルーツパフェ
大衆娯楽
転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。
一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。
そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!
寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。
――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです
そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。
大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。
相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。
死んだら男女比1:99の異世界に来ていた。SSスキル持ちの僕を冒険者や王女、騎士が奪い合おうとして困っているんですけど!?
わんた
ファンタジー
DVの父から母を守って死ぬと、異世界の住民であるイオディプスの体に乗り移って目覚めた。
ここは、男女比率が1対99に偏っている世界だ。
しかもスキルという特殊能力も存在し、イオディプスは最高ランクSSのスキルブースターをもっている。
他人が持っているスキルの効果を上昇させる効果があり、ブースト対象との仲が良ければ上昇率は高まるうえに、スキルが別物に進化することもある。
本来であれば上位貴族の夫(種馬)として過ごせるほどの能力を持っているのだが、当の本人は自らの価値に気づいていない。
贅沢な暮らしなんてどうでもよく、近くにいる女性を幸せにしたいと願っているのだ。
そんな隙だらけの男を、知り合った女性は見逃さない。
家で監禁しようとする危険な女性や子作りにしか興味のない女性などと、表面上は穏やかな生活をしつつ、一緒に冒険者として活躍する日々が始まった。
平凡なサラリーマンのオレが異世界最強になってしまった件について
楠乃小玉
ファンタジー
上司から意地悪されて、会社の交流会の飲み会でグチグチ嫌味言われながらも、
就職氷河期にやっと見つけた職場を退職できないオレ。
それでも毎日真面目に仕事し続けてきた。
ある時、コンビニの横でオタクが不良に集団暴行されていた。
道行く人はみんな無視していたが、何の気なしに、「やめろよ」って
注意してしまった。
不良たちの怒りはオレに向く。
バットだの鉄パイプだので滅多打ちにされる。
誰も助けてくれない。
ただただ真面目に、コツコツと誰にも迷惑をかけずに生きてきたのに、こんな不条理ってあるか?
ゴキッとイヤな音がして意識が跳んだ。
目が覚めると、目の前に女神様がいた。
「はいはい、次の人、まったく最近は猫も杓子も異世界転生ね、で、あんたは何になりたいの?」
女神様はオレの顔を覗き込んで、そう尋ねた。
「……異世界転生かよ」
一宿一飯の恩義で竜伯爵様に抱かれたら、なぜか監禁されちゃいました!
当麻月菜
恋愛
宮坂 朱音(みやさか あかね)は、電車に跳ねられる寸前に異世界転移した。そして異世界人を保護する役目を担う竜伯爵の元でお世話になることになった。
しかしある日の晩、竜伯爵当主であり、朱音の保護者であり、ひそかに恋心を抱いているデュアロスが瀕死の状態で屋敷に戻ってきた。
彼は強い媚薬を盛られて苦しんでいたのだ。
このまま一晩ナニをしなければ、死んでしまうと知って、朱音は一宿一飯の恩義と、淡い恋心からデュアロスにその身を捧げた。
しかしそこから、なぜだかわからないけれど監禁生活が始まってしまい……。
好きだからこそ身を捧げた異世界女性と、強い覚悟を持って異世界女性を抱いた男が異世界婚をするまでの、しょーもないアレコレですれ違う二人の恋のおはなし。
※いつもコメントありがとうございます!現在、返信が遅れて申し訳ありません(o*。_。)oペコッ 甘口も辛口もどれもありがたく読ませていただいてます(*´ω`*)
※他のサイトにも重複投稿しています。
旦那様が多すぎて困っています!? 〜逆ハー異世界ラブコメ〜
ことりとりとん
恋愛
男女比8:1の逆ハーレム異世界に転移してしまった女子大生・大森泉
転移早々旦那さんが6人もできて、しかも魔力無限チートがあると教えられて!?
のんびりまったり暮らしたいのにいつの間にか国を救うハメになりました……
イケメン山盛りの逆ハーです
前半はラブラブまったりの予定。後半で主人公が頑張ります
小説家になろう、カクヨムに転載しています
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる