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本編

5,  皆は過保護、他人視点あり

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「ウルちゃん、朝だよ起きて!」

 俺は、いつもより少し早い時間に起こされた。せっかく心地良い感じで違和感無く眠れて居たのに‥‥。

 ん? 起こされた? 

 俺は目を覚ました。ベッドの隣にある椅子には、セラが着替えて腰掛けて居た。

 俺は覚醒して、昨日の事を思い出した。

 あぁ、そういえば、昨日アリエルに‥‥‥。

ブルルルルッ

 俺は昨日の事を思い出して、急に体が震え出した。

 するとセラが抱きしめて「もう、大丈夫だよ」と背中を擦ってくれて、体が暖かい何がに包まれた。
 とても安心して気持ちが落ち着く‥‥、体の震えが収まってきた。
 多分これはセラの魔力だ。ポカポカして温かく、安心する光属性の魔力。

「有難う、助かった。もう大丈夫だから、着替え終わるまでそこで待っていてくれ。」
 
 俺はセラを出来るだけ待たせない様に、急いで着替えた。



 俺の支度が終わり、セラと一緒に皆が待っている部屋に着いた。今日は俺の兄であるラス兄が居たので、多分、特別許可を得て、入って来たんだと思う。

 皆は昨日の事を凄く心配していた。
 ラス兄も、皆に昨日の事を聞いて、朝起きて直ぐに俺の居るバラ寮に走って来たそうだ。
 有難うな、皆…。

 皆、「心配だから今日は休め」と言うが、俺は休まない。「昨日の様な事が遭ってはいけない」と言うが、俺は喧嘩を売られたら買う主義だから、かかってこいやぁー‼ だ。

 皆にそれを言うと、皆反応は様々だが大半は呆れていた。
 悪かったな、こんな性格で。

 何度も何度も説得されたが、俺が聞く耳を持たないと分かれば「何かあったら、必ず報告する事」と「一人で行動しない事」を条件に、登校の許可が出た。

 皆は呆れているが、俺は気にせずに食堂へ行き、無事登校する事が出来た。







*アリエル視点*



 は~い! 私がこの世界のヒロイン、アリエルで~す♪

 ヒロインって、光属性を持っているはずなのに、何か持っていない。これってバグ? そっかバクだ!


 今私は、攻略対象や悪役令嬢に囲まれている、あの忌々しいウルティスを見ていまーす。

 あ、エド様がウルの頭を撫でた。ムカつくムカつく~⁉”

 ゲームの中のウルティスは、‥‥‥知らなーい! だって好みじゃ無いんだもーん!
 私は好みのエド王子以外クリアしていない。だって他のキャラ、全然好みじゃないんだもん!

 でも、乙女ゲームのヒロインに転生したし、攻略対象全然幸せにしてあげる!
 攻略キャラは、私と居るだけで幸せに成れる。
 あんな忌々しいウルティスの近くじゃなくて、ヒロインである私の近くに居れば良いのに!

 ああ”、ウルティスの奴、本っ当にムカつくムカつくムカつくー⁉”

 いっそ、消えてしまえば良いのに。


‥‥‥あ、そっか、消せば良いのか。

 そうと決まれば、パパにお願いしよう♪

 
 それまで私は‥‥‥ あ! アレをしよう!

 
 私はこの世界のヒロイン、この世界は私の世界、だから、何をしたって許されるの。








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