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第三章 悪人たちの狂騒曲
37.悪女のささやき
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「それは本当なのか。ヨナス」
アドリアンは鮮やかなブルーの瞳をみひらいて言った。
侍従の一人ヨナスから、先日、学院内で起きたルーカスとアマーリアのトラブルの件について聞かされたのだ。
「リアが僕のためにそんなに怒って、ルーカスを平手打ちしたなんて……」
本当は平手打ちをしたのはエルマで、されたのはレイフォード。しかも理由はアドリアンではなくラルフを侮辱されたためであったが、そのあたりのことは都合よく脚色が加えられている。
「はい。確かにそう聞きました。アマーリア嬢はルーカス殿に対し、『アドリアン殿下のお名前を貶めることはこの私が決して許しません』と言われ、ルーカス殿が、『そう仰るのはアマーリア嬢がまだ殿下を愛しているからなのでは?』と言われると、頬を染めて困ったように俯かれたとか……」
「リア……」
アドリアンの脳裏に、白い頬を染めてうつむくアマーリアの可憐な姿がまざまざと浮かびあがった。
(リア。君はまだ僕を想っていてくれるのか。あんなに酷い仕打ちをした僕のことを)
アドリアンの気持ちを見透かしたようにヨナスが、
「アマーリア嬢はまだ殿下を愛していらっしゃるのではないでしょうか? いえ、最初からアマーリア嬢が愛しているのは殿下だけなのでは」
と言った。
「どういう意味だ?」
「ですから、アマーリア嬢がラルフ・クルーガーを愛しているようなことを言われたのは、殿下に婚約破棄を言い渡されたことへの衝撃と悲しみのあまりの行動で、本心ではなかったのではないでしょうか?」
「本心ではなかった……?」
「ラルフ・クルーガーとの婚約は殿下への当てつけのおつもりだった。けれど、事が大きくなってしまい、今さら後戻りは出来なくなってしまって、アマーリア嬢は今頃、後悔と殿下への断ちがたい想いでとても苦しんでおられるのでは?」
「そんな……そうなのか。リア?」
アドリアンはソファに座ったまま、両手で顔を覆った。
母王妃に王籍剥奪の可能性を突き付けられ、世間では弟のエルリックの立太子の準備が着々と進んでいるという知らせを聞きながら、アドリアンは懸命に自分が失ったもののことを考えまいとしてきた。
それよりも、これからのことを──自分を心から愛してくれるマリエッタとの未来のことを考えるべきだと自分に言い聞かせてきた。
アマーリアがすでにラルフ・クルーガーと婚約を交わしたと聞いたときはショックだったが、彼女も自分も政略による結婚ではなく真に愛する人と結ばれることが出来たのだと思い、それで良かったのだと思おうとしてきた。
(だが、そうではなかったのか。リア。君は今でも僕を愛してくれているのか?)
いや、だとしても今さら何になる。自分にはマリエッタがいる。
いくら自分への愛ゆえの嫉妬からとはいえ、アマーリアがマリエッタにしたという苛めを自分はなかったことには出来ない。
その時、部屋のドアが開き遠慮がちにマリエッタが顔を覗かせた。
「今のお話は本当なの、ヨナス」
マリエッタが震える声で尋ねた。
「マリエッタ……!」
「ごめんなさい。殿下。聞くつもりはなかったのですけれど、その、お茶にお呼びしようと思ってきたら聞こえてしまって……」
アドリアンはマリエッタに駆け寄り彼女を抱きしめた。
「何でもない。聞かなかったことにしろ。マリエッタ。僕たちには何の関係もない話だ」
「どうしてですの?」
マリエッタが潤んだ瞳で見上げてきた。
「どうしてそんなことを仰いますの? それではアマーリアさまがあまりにお可哀想ですわ」
「君は優し過ぎる。マリエッタ。リアにはさんざん嫌な目に遭わされたんだろう。今さら、君が気遣うことはない」
「殿下」
マリエッタがアドリアンの手をぎゅっと握った。
「確かに私は以前、アマーリアさまに嫌がらせを受けたと殿下にお話いたしました。でも、それは嘘です」
「は?」
アドリアンは固まった。
「嘘というか、少し事実より大袈裟に言ってしまったかもしれません。いくつかは、ありもしないことを言ってしまったかも……」
「な、な、何故、そんなことを……」
アドリアンは思わずマリエッタの両肩を掴んで自分に向き直らせた。
婚約破棄騒動の後。父国王の命を受けた事務官たちの調査によって出された結果は、「マリエッタ・イルス嬢に対して行われたとされる、アマーリア・クレヴィング及びその友人の令嬢たちによる暴言、器物破損、暴行などの事実は一切認められなかった」というものだった。
だが、アドリアンはマリエッタの、
「本当なんです。信じて、アドリアンさま!」
という涙ながらの切実な訴えを、一人信じ続けてきた。
調査の結果は、自分たちの結婚を快く思わないクレヴィング家や他の貴族たちが示し合わせて偽造したのだと思い込んできた。
(それなのに、それが今更嘘だって……!!)
それが事実ならアドリアンがアマーリアをあのように断罪し、婚約破棄までした意味が一切なくなる。
茫然とし、さすがに問いただそうとした瞬間、マリエッタがわっと泣き出した。
「ごめんなさい。私……殿下のことが好きで、身分違いの相手だとは知りながらどうしても諦められなくて。思い悩むうちにだんだんおかしくなってしまって、あの頃の記憶があまりはっきりしていないのです。何故、あんな恐ろしい嘘を申し上げてしまったのか……。すべて私が身の程知らずにも殿下を愛してしまったのが悪いのです」
記憶がはっきりしていないで済むことなのか。
その、おかしくなっていたマリエッタの言葉を真に受けて、自分はアマーリアとの婚約を破棄し、自ら自分の未来を棒に振ってしまったというのか……。
愕然とするアドリアンだったが、床に倒れ伏して、
「どんなにお詫びしても取返しのつかないことをしてしまいました。私の命をもってお詫びいたします。殿下、どうか私を殺して下さいませ」
と泣きじゃくるマリエッタの哀れな姿を見るとそれ以上責めることはアドリアンには出来なかった。
「い、いいよ。マリエッタ。もう泣かないで。もういいんだ。すべては君の僕を愛する気持ちゆえだったのだから……」
弱々しく言うと、俯いて肩を震わせていたマリエッタがぱっと顔を上げた。
「よくありませんわ! 私のせいで殿下が王籍を追われ臣下のご身分となられるなどあってはならないことです!」
「いや、そんなことを今さら言っても」
(誰のせいだと思っているんだ)
という言葉が喉元まで出かけたのを何とか飲み込む。
「いいえ。今からでも方法はあります」
マリエッタがきっぱりと言った。
たった今まで儚げに泣いていたとは思えない強い光がその瞳に宿っていた。
「アマーリアさまを元通りお妃としてお迎え出来れば殿下は王太子の座に返り咲けますわ。少なくとも、王籍を奪われ、命の保証もないような境遇に落とされることは決してなくなるでしょう」
「それは、そうかもしれないが、それでは君が……」
「私のことなど良いのです。もともと、すべて私が招いた災いですもの」
「しかし……」
「殿下がどうしても私に悪いと思って下さるのなら、いったん私とは別れたことにしてアマーリアさまをご正妻としてお迎えになり、落ち着いた頃に側室として迎えて下さればそれで結構です」
「しかし、心からの愛を誓った君を側室になどと……」
呟くように言いながらもアドリアンの心はだいぶマリエッタの提案に傾いていた。
ともかくマリエッタが苛めの事実を嘘だと言い切ったことが大きかった。
それが事実なら、アマーリアには何の非もなく、そうでなければたとえアドリアンがマリエッタに心惹かれていたとしても、彼の正妻になるのはアマーリアだったはずだからだ。
すっかりその気になった様子のアドリアンを見てマリエッタはひそかに微笑んだ。
アドリアンは鮮やかなブルーの瞳をみひらいて言った。
侍従の一人ヨナスから、先日、学院内で起きたルーカスとアマーリアのトラブルの件について聞かされたのだ。
「リアが僕のためにそんなに怒って、ルーカスを平手打ちしたなんて……」
本当は平手打ちをしたのはエルマで、されたのはレイフォード。しかも理由はアドリアンではなくラルフを侮辱されたためであったが、そのあたりのことは都合よく脚色が加えられている。
「はい。確かにそう聞きました。アマーリア嬢はルーカス殿に対し、『アドリアン殿下のお名前を貶めることはこの私が決して許しません』と言われ、ルーカス殿が、『そう仰るのはアマーリア嬢がまだ殿下を愛しているからなのでは?』と言われると、頬を染めて困ったように俯かれたとか……」
「リア……」
アドリアンの脳裏に、白い頬を染めてうつむくアマーリアの可憐な姿がまざまざと浮かびあがった。
(リア。君はまだ僕を想っていてくれるのか。あんなに酷い仕打ちをした僕のことを)
アドリアンの気持ちを見透かしたようにヨナスが、
「アマーリア嬢はまだ殿下を愛していらっしゃるのではないでしょうか? いえ、最初からアマーリア嬢が愛しているのは殿下だけなのでは」
と言った。
「どういう意味だ?」
「ですから、アマーリア嬢がラルフ・クルーガーを愛しているようなことを言われたのは、殿下に婚約破棄を言い渡されたことへの衝撃と悲しみのあまりの行動で、本心ではなかったのではないでしょうか?」
「本心ではなかった……?」
「ラルフ・クルーガーとの婚約は殿下への当てつけのおつもりだった。けれど、事が大きくなってしまい、今さら後戻りは出来なくなってしまって、アマーリア嬢は今頃、後悔と殿下への断ちがたい想いでとても苦しんでおられるのでは?」
「そんな……そうなのか。リア?」
アドリアンはソファに座ったまま、両手で顔を覆った。
母王妃に王籍剥奪の可能性を突き付けられ、世間では弟のエルリックの立太子の準備が着々と進んでいるという知らせを聞きながら、アドリアンは懸命に自分が失ったもののことを考えまいとしてきた。
それよりも、これからのことを──自分を心から愛してくれるマリエッタとの未来のことを考えるべきだと自分に言い聞かせてきた。
アマーリアがすでにラルフ・クルーガーと婚約を交わしたと聞いたときはショックだったが、彼女も自分も政略による結婚ではなく真に愛する人と結ばれることが出来たのだと思い、それで良かったのだと思おうとしてきた。
(だが、そうではなかったのか。リア。君は今でも僕を愛してくれているのか?)
いや、だとしても今さら何になる。自分にはマリエッタがいる。
いくら自分への愛ゆえの嫉妬からとはいえ、アマーリアがマリエッタにしたという苛めを自分はなかったことには出来ない。
その時、部屋のドアが開き遠慮がちにマリエッタが顔を覗かせた。
「今のお話は本当なの、ヨナス」
マリエッタが震える声で尋ねた。
「マリエッタ……!」
「ごめんなさい。殿下。聞くつもりはなかったのですけれど、その、お茶にお呼びしようと思ってきたら聞こえてしまって……」
アドリアンはマリエッタに駆け寄り彼女を抱きしめた。
「何でもない。聞かなかったことにしろ。マリエッタ。僕たちには何の関係もない話だ」
「どうしてですの?」
マリエッタが潤んだ瞳で見上げてきた。
「どうしてそんなことを仰いますの? それではアマーリアさまがあまりにお可哀想ですわ」
「君は優し過ぎる。マリエッタ。リアにはさんざん嫌な目に遭わされたんだろう。今さら、君が気遣うことはない」
「殿下」
マリエッタがアドリアンの手をぎゅっと握った。
「確かに私は以前、アマーリアさまに嫌がらせを受けたと殿下にお話いたしました。でも、それは嘘です」
「は?」
アドリアンは固まった。
「嘘というか、少し事実より大袈裟に言ってしまったかもしれません。いくつかは、ありもしないことを言ってしまったかも……」
「な、な、何故、そんなことを……」
アドリアンは思わずマリエッタの両肩を掴んで自分に向き直らせた。
婚約破棄騒動の後。父国王の命を受けた事務官たちの調査によって出された結果は、「マリエッタ・イルス嬢に対して行われたとされる、アマーリア・クレヴィング及びその友人の令嬢たちによる暴言、器物破損、暴行などの事実は一切認められなかった」というものだった。
だが、アドリアンはマリエッタの、
「本当なんです。信じて、アドリアンさま!」
という涙ながらの切実な訴えを、一人信じ続けてきた。
調査の結果は、自分たちの結婚を快く思わないクレヴィング家や他の貴族たちが示し合わせて偽造したのだと思い込んできた。
(それなのに、それが今更嘘だって……!!)
それが事実ならアドリアンがアマーリアをあのように断罪し、婚約破棄までした意味が一切なくなる。
茫然とし、さすがに問いただそうとした瞬間、マリエッタがわっと泣き出した。
「ごめんなさい。私……殿下のことが好きで、身分違いの相手だとは知りながらどうしても諦められなくて。思い悩むうちにだんだんおかしくなってしまって、あの頃の記憶があまりはっきりしていないのです。何故、あんな恐ろしい嘘を申し上げてしまったのか……。すべて私が身の程知らずにも殿下を愛してしまったのが悪いのです」
記憶がはっきりしていないで済むことなのか。
その、おかしくなっていたマリエッタの言葉を真に受けて、自分はアマーリアとの婚約を破棄し、自ら自分の未来を棒に振ってしまったというのか……。
愕然とするアドリアンだったが、床に倒れ伏して、
「どんなにお詫びしても取返しのつかないことをしてしまいました。私の命をもってお詫びいたします。殿下、どうか私を殺して下さいませ」
と泣きじゃくるマリエッタの哀れな姿を見るとそれ以上責めることはアドリアンには出来なかった。
「い、いいよ。マリエッタ。もう泣かないで。もういいんだ。すべては君の僕を愛する気持ちゆえだったのだから……」
弱々しく言うと、俯いて肩を震わせていたマリエッタがぱっと顔を上げた。
「よくありませんわ! 私のせいで殿下が王籍を追われ臣下のご身分となられるなどあってはならないことです!」
「いや、そんなことを今さら言っても」
(誰のせいだと思っているんだ)
という言葉が喉元まで出かけたのを何とか飲み込む。
「いいえ。今からでも方法はあります」
マリエッタがきっぱりと言った。
たった今まで儚げに泣いていたとは思えない強い光がその瞳に宿っていた。
「アマーリアさまを元通りお妃としてお迎え出来れば殿下は王太子の座に返り咲けますわ。少なくとも、王籍を奪われ、命の保証もないような境遇に落とされることは決してなくなるでしょう」
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「しかし……」
「殿下がどうしても私に悪いと思って下さるのなら、いったん私とは別れたことにしてアマーリアさまをご正妻としてお迎えになり、落ち着いた頃に側室として迎えて下さればそれで結構です」
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呟くように言いながらもアドリアンの心はだいぶマリエッタの提案に傾いていた。
ともかくマリエッタが苛めの事実を嘘だと言い切ったことが大きかった。
それが事実なら、アマーリアには何の非もなく、そうでなければたとえアドリアンがマリエッタに心惹かれていたとしても、彼の正妻になるのはアマーリアだったはずだからだ。
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