異能の扉

紅社の銀狐

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戦いの始まり

力の形

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 「はぁ!たぁ!はぁぁ!!」
「3...2...1...そこまで!」
あれから数日が経過した。俺たちは東城家に住み込みで修行を行っていた。
「5分、どうだ?力はかなり出ているみたいだが、その分動きも鈍くなっている。やはりここが限界か」
「はぁ...はぁ...まだ...行けます...!」
新たな能力『紅炎劫火・天照』は思っている何倍も諸刃の剣だった。最初は3分しか持たなかった。それですら吹雪さんの足元にも及ばなかった。
「うるさい。そんなバテバテの状態で強がってんじゃないよ。僕はシャワーを浴びてくる。お前もへばってないで早く浴びろ。」
そういって、吹雪さんは訓練所を後にした。
「私は夕飯の準備をしてきます。」
高宮さんも訓練所を出ていき、訓練所は俺だけになった。
(天照の温度に耐えられるのはたったの5分、だけど5分程度でも出せる火力は吹雪さんの足元にも及ばない...この程度じゃあの大鎌の男に到底かなわない...いったいどうすれば...)
俺は考えながらシャワー室に入った。
「なっ!?お前!?何でここに!?」
「ん?吹雪さん?何かありました...か...?」
シャワー室の脱衣所に入るとそこには吹雪さんがいたがそこにいたのは裸の美少女だった。
「え!?あ!?吹雪さんは女性!?」
俺は驚きのあまりその場で固まってしまった。
「お前は...!いつまでそこに立ってるん、だ!!」
そのまま俺は吹雪さんの全力ナックルを顔面で受け、そのまま気を失った

 「...うぅん...」
目覚めると俺は部屋の布団に寝せられていた。
「いってぇ...何が起こっ...///」
俺は脳内にかすかに残る光景を思い出し、顔が熱くなってしまった。すると、扉がノックされた
「麗、入るぞ。」
その言葉とともに東城さんが部屋に入ってきた。
「よぉ、調子はどうだ?全く、覗くなら有望のほうにしとけよ。なんたってあいつはかなりの巨...」
東城さんがそこまで口にした瞬間東城さんの後ろにはとてつもない形相で吹雪さんが立っていた。
「陰虎様...?変態二人でなんの相談ですかねぇ...?また殴られたいんですか?御神もだ!貴様よくも僕のはだっ!裸!裸を!死んで詫びろ!!」
吹雪さんが能力を発動しようとした瞬間。その腕を高宮さんが止めた。
「吹雪、そこまでにしなさい。それより陰虎様、御神君にお話があったのではないですか?ちょうどお夕食の準備もできましたし、食べながらでも話されてはいかがでしょう。」
そして俺たちは夕食を始めた
「麗、能力はどんな感じだ?使いこなせそうか?」
「...すみません、まだ5分間しか使えないです。力も吹雪さんに一太刀も浴びせられなかった。」
「そうか。まぁ、今のところ組織に動きはない。焦らずゆっくりやっていこう。」
陰虎さんは焦らずとは言ってくれたが本当にあいつらが動いていないかはわからない。一刻も早く力を制御しないと...そう思いつつその日はそのまま就寝した。


 次の日、俺が東城家に付くと東城さんが見たことのない和装の女性と話していた。そして俺が帰り着いたことに気が付くと手招きをしてきた。
「よぉ麗帰ったか!早速で悪いんだがちょっくら紹介させてくれ。」
そういうと女性がこちらに近寄ってきた。
「こんにちわ坊や、私は滝 柊たき ひいらぎ。陰虎様の配下チームの一つ、牡丹のリーダー。よろしく」
滝と名乗る女性は自己紹介をするとそっと手を差し伸べてきた。
「えっと、御神麗です。よろしくお願いします。」
「麗、お前の能力の新たなステップのことだが、柊に頼むことにした。今日一日柊について次のステップに進めるよう励むんだぞ!」
そういって東城さんは笑いながら部屋に戻っていった。
「それじゃぁ、麗君訓練所に行きましょうか」

 「じゃあ早速、能力を発現させてみて。」
俺と滝さんとの訓練が始まった。早速能力を発現させた。
「確かにすごい温度ね。じゃあいったん収めてみようか。」
「え!?は、はい」
俺は発現させた能力をすぐに納めさせられたことに少し驚いた。するとすぐに滝さんが口を開いた
「麗君、能力にはいろいろ種類があるの。君のような依り代が具現化しているタイプと体が依り代になっているタイプ。まぁ、ほかにもあるんだけど大きくは2つに分かれるの。その中でも具現化させるタイプの能力、それは不完全な状態で顕現するの。それを完全へと昇華させる。その完全な形。私たちはそれを転生リンカーネーションと呼んでるの。」
「転生...!?ど、どうすればできるんだ!」
俺がそういうと、滝さんはきょとんとしたと思うと微笑みそして笑った。
「フフフ。麗君、あなたはもうその方法を知っているはずよ♪じゃあね、あとは自分で見つけるのよ♪」
そして部屋を出ていった。
「...は?ちょ!?ちょっと!滝さん!?」
訓練所の戸を開けたがそこにはすでに滝さんはいなかった。
(転生の方法はすでに知っている...いったい何なんだ...)
そして俺は志向を巡らせた...

 「それで?その報告は間違いないんだな?滝...」
「はい、これはすべて事実です陰虎様。私のチーム牡丹メンバー私を除く全メンバーの反逆と宣戦布告です。」
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