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一章 一ノ瀬兄弟

お兄ちゃんはいつだってお前の事を見ている 3

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 出張中はアパートを借りてそこに航は住んでいる。今、実家の航の部屋はベッド以外ほとんど何も置いてない。それでも一つだけ、私物がある。

 凛はベッドに座って、枕もとに置いてあるクマのぬいぐるみを抱っこした。もうだいぶ古ぼけているが、愛らしい顔をしている。元々は航のものだが、なぜか今は凛の部屋の棚の上に置かれている。ぷにぷにとぬいぐるみの手をいじっていると、航が戻ってきた。


「お兄ちゃん、これ、小さいころ買ってもらったやつだね……出張先に持って行かなくていいの?」
「うん。凛のこと、見守ってもらおうかなーって思って」
「えー、何それ……おにいちゃ……ンっ!」


 凛がクマをぎゅっと抱きしめていると、航がクマごと凛を後ろから包み込む。
 わき腹を撫で、服の上から身体のラインをなぞるようにして触る。脇を抱えて抱っこして向かい合わせに座り、指が顎にかけられ、上を向かされて唇を奪われる。柔らかな唇をちゅっちゅと何度も何度も重ねて、歯の裏をなぞり、舌を舐めあう。よだれがつう、と口の端から垂れた。


「えっ、お、おにいちゃん……下に綾瀬さんいるんだよ!?」
「凛の可愛い声、聞かせてみる?」
「だめ、だめだよぉ……あっ、あっあん……んっ、んむ、ん……」


 キスをされながら、シャツ越しに乳首をいじられる。親指と中指で引っ張られて、真ん中をえぐるように人差し指で潰された。ごりごりと揉まれて、凛はもう声が止まらない。乳首がじんじんと熱を持って疼きだした。

「あっ、あっ、あ゛あ、あん……!」

 凛はかすかに違和感を覚えた。今までの性行為で一度も乳首はいじらなかったのに……まるでそこが凛の弱点だと知っているかのように、的確に触ってきた……なんで?
 そんな凛の疑問を潰すように乳首をピンッピンッと上下にはねあげる。乳首はシャツの下で触って触ってとばかりにビンビンに尖る。


「はっ、はっ、ちくび、何でいきなりさわったの……? ひぁ、ひゃぁあああんっ!?」

「お兄ちゃんはね、何でも知ってるんだよ。……最近、乳首がじんじんする事。軟膏を塗って絆創膏を貼っていた事。講義中に乳首をいじっていた事。大学のトイレでこっそり一人でオナニーしている事……凛の事なら、全部知ってる」

「あっ、あっ、あっ、な、なんで……」


 航は乳首をいじりながら、整った顔に優しい微笑みを浮かべて凛にキスをした。まるで疑問を封じ込めるように。ついばむような軽いキスを何度もして、少しだけ出てきた凛の舌を唇で挟んで外に引っ張り出して、ちゅっちゅっと舌に口づける。凛の頭の中は靄がかかったようにぼやける。
 聞いてはいけない……そんな気がした。もし聞いてしまったら……大好きなお兄ちゃんの何かが壊れる気がした。
 舌を舐めて、絡め合って、つつきあって……唾液が口からこぼれるまでキスをした。凛は腕を首の後ろに回し、性器を甘えるみたいにこすりつける。


「凛の大好きなところ、いっぱい触ってあげる」
「あっ、あん……おにいちゃぁん……あっ、ちくび……」


 航は凛の乳首を向かい合わせで舐めながら、服を脱がせてあっという間に下着一枚にしてしまう。弱い乳首を舌で左右に倒されていじめられながら、下着越しに性器をお尻の谷間に押し当て、ぐいぐいとつつく。そんな事をされたら凛はもうたまらない。


「んっ、んっ、だめぇえ、声出るっ……! 聞こえちゃう、気づかれちゃうよぉ……」
「そうだね、凛が義理とはいえお兄ちゃん相手に抱かれてあんあん言ってる所、見られちゃうね?」
「やっ、やだぁ……」
「真っ赤になった頬も、可愛くとがった乳首も、下着を押し上げるみたいに大きくなったおちんちんも、ひくひく震えてるお尻の穴も、全部見られちゃうね?」


 想像すると、恥ずかしいのに……胸がドキドキして、凛は頬を航の胸に寄せる。凛の下着は普通のトランクス。今日は綾瀬がいるので下着を準備していなかった。でも……四つん這いになって、小用の時に性器だけ出す穴から、はしたなくたちあがる性器を出して……ゴムを少し下ろして後ろをぺろりとめくってお尻を見せる。下着を履いているのに、大事な部分が全て晒されている。何の変哲もないトランクスが、一気にエロ下着と化した。ひくひくと動く穴は、ローションと凛の指を楽々と飲みこみ、いつでも準備ができている事を知らせる。

「おにいちゃん、見られちゃう前に、いれて……?」
「凛はエッチな子だなぁ…………お父さんに、そっくり…………」
「…………?」

 凛は航の言葉の意味がよく分からなかった……その一瞬の隙をついて、航がぐっ、と性器をあてがい、奥まで一気に入れた。

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