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第二章 なんてものを釣り上げてしまったんだ
◇7 秘密のノート
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今まで船には私一人。一人で何かやるとなると色々と無理があったけど、ヴィンスが来てくれたおかげで助かっている。
重い荷物を代わりに運んでくれたりしてくれて、何回も何回も往復して運ぶ必要がなくなった。
それに何より、今まで一人だったけど、話し相手が出来て結構楽しい。
……と思っていたけど、早くも問題発生。
スマホ類が、使えない。
異世界でこういう機材ってあるのかどうかが分からない。けど、システムウィンドウとかがある世界だし、そういうのってこういうスマホとかなかったりしない?
困ったな、今までスマホ頼りでやってきてたのに、ヴィンスの前で使えないとなると、船に持ってこれなくなってしまう。
「……ノート、あるかな」
ノートならいけるだろ。手書きでノートに写してこっちに持ってくれば、例え見つかったとしても怪しまれないはず。
まぁでも、何かから写してるってバレる可能性はある。ノートに書かれてるページが日に日に多くなってきてるって。
自分で書いてるのか、はたまたどこかのを写して書いてるのか。じゃあ写してるとなればどれから?
普通なら、本ってなる。でも、じゃあ何で本を持ってこないのかって疑問が出てくるだろうし、この船にはそんなものは存在しない。
あ、家には料理本とかあるけど。もし持ってきたとしても写真とか載ってるからアウトかな? 写真ってあるのかな。
と言っても、冷蔵庫に入ってる食材の中に、加工食品が入ってる。パッケージに写真載ってるんだけど、ヴィンスは何も言わなかった。というか、私が自分から何も詮索しないでって言ったんだけどさ。
……大丈夫、かぁ。
ということで、夜ヴィンスとおやすみした後に私は家に走った。というか、ドアのある部屋を私の部屋にすることにした。そっちの方が何かと楽だし。
家に何か使ってないノートなんてあっただろうか。とりあえず私の部屋を漁ってみた。
「あ、あった」
……んだけど、ルーズリーフの紙かぁ。
まぁ、私はルーズリーフ派だったしな、高校だと。
となると、ルーズリーフが必要になってくるけど、異世界にこんなもの持ち出したら、何があるか分からないし……かと言ってバラバラには持っていけないし。
この紙、穴が一列に開いてるけど、紙に穴を開ける技術すらあるのか分からない。
それに、この線。線だって引かれてるか分からないしなぁ。
まぁても、いくらでも言い訳はつくし。何とかやってみよう。
「あ、ノート発見」
と言っても、使いかけ。でも数ページだけだから綺麗に破けばいっか。ノートとルーズリーフの大きさは違うけど、半分に折って挟めばいい。あとクリップね。色がついたやつじゃないのを使おう。
紙の穴は切っちゃえばいっか。切り離せるようになってるし。
「よし、んじゃ書くぞー!」
スマホ検索をしなくちゃいけないもの。とりあえず料理のレシピあたりかな。といっても、今実ってる食材を使って作れるものはたくさんある。
はい、徹夜確定です。頑張りまーす。
「それ、何だ?」
「これ? マヨネーズっていう調味料。ちょうど切らしてたから作ってみた」
「へぇ、初めて聞いた」
あ、異世界にはマヨネーズないんだ。食材とか地球と異世界一緒って聞いてたけど、マヨネーズは違うんだ。なんか意外。
「じゃあ出来たらサラダで食べよっか」
「野菜と食べるのか」
「まぁ他にも食べ方はあるけど、私は野菜が多いかな」
「へぇ」
一応キッチンの横にノートはある。というか昨日マヨネーズの作り方調べて今作ってるんだけどさ。
でも、ヴィンスは気にしてないみたい。これは? って聞いてこないし。
うーん、大丈夫かな。
まぁでも聞かれたら、秘密って答えるか。納得してくれるかどうかは分からないけどね。
まぁ、他にも作りたいものあるけど見ないと分からないもの多いし、いっか。
重い荷物を代わりに運んでくれたりしてくれて、何回も何回も往復して運ぶ必要がなくなった。
それに何より、今まで一人だったけど、話し相手が出来て結構楽しい。
……と思っていたけど、早くも問題発生。
スマホ類が、使えない。
異世界でこういう機材ってあるのかどうかが分からない。けど、システムウィンドウとかがある世界だし、そういうのってこういうスマホとかなかったりしない?
困ったな、今までスマホ頼りでやってきてたのに、ヴィンスの前で使えないとなると、船に持ってこれなくなってしまう。
「……ノート、あるかな」
ノートならいけるだろ。手書きでノートに写してこっちに持ってくれば、例え見つかったとしても怪しまれないはず。
まぁでも、何かから写してるってバレる可能性はある。ノートに書かれてるページが日に日に多くなってきてるって。
自分で書いてるのか、はたまたどこかのを写して書いてるのか。じゃあ写してるとなればどれから?
普通なら、本ってなる。でも、じゃあ何で本を持ってこないのかって疑問が出てくるだろうし、この船にはそんなものは存在しない。
あ、家には料理本とかあるけど。もし持ってきたとしても写真とか載ってるからアウトかな? 写真ってあるのかな。
と言っても、冷蔵庫に入ってる食材の中に、加工食品が入ってる。パッケージに写真載ってるんだけど、ヴィンスは何も言わなかった。というか、私が自分から何も詮索しないでって言ったんだけどさ。
……大丈夫、かぁ。
ということで、夜ヴィンスとおやすみした後に私は家に走った。というか、ドアのある部屋を私の部屋にすることにした。そっちの方が何かと楽だし。
家に何か使ってないノートなんてあっただろうか。とりあえず私の部屋を漁ってみた。
「あ、あった」
……んだけど、ルーズリーフの紙かぁ。
まぁ、私はルーズリーフ派だったしな、高校だと。
となると、ルーズリーフが必要になってくるけど、異世界にこんなもの持ち出したら、何があるか分からないし……かと言ってバラバラには持っていけないし。
この紙、穴が一列に開いてるけど、紙に穴を開ける技術すらあるのか分からない。
それに、この線。線だって引かれてるか分からないしなぁ。
まぁても、いくらでも言い訳はつくし。何とかやってみよう。
「あ、ノート発見」
と言っても、使いかけ。でも数ページだけだから綺麗に破けばいっか。ノートとルーズリーフの大きさは違うけど、半分に折って挟めばいい。あとクリップね。色がついたやつじゃないのを使おう。
紙の穴は切っちゃえばいっか。切り離せるようになってるし。
「よし、んじゃ書くぞー!」
スマホ検索をしなくちゃいけないもの。とりあえず料理のレシピあたりかな。といっても、今実ってる食材を使って作れるものはたくさんある。
はい、徹夜確定です。頑張りまーす。
「それ、何だ?」
「これ? マヨネーズっていう調味料。ちょうど切らしてたから作ってみた」
「へぇ、初めて聞いた」
あ、異世界にはマヨネーズないんだ。食材とか地球と異世界一緒って聞いてたけど、マヨネーズは違うんだ。なんか意外。
「じゃあ出来たらサラダで食べよっか」
「野菜と食べるのか」
「まぁ他にも食べ方はあるけど、私は野菜が多いかな」
「へぇ」
一応キッチンの横にノートはある。というか昨日マヨネーズの作り方調べて今作ってるんだけどさ。
でも、ヴィンスは気にしてないみたい。これは? って聞いてこないし。
うーん、大丈夫かな。
まぁでも聞かれたら、秘密って答えるか。納得してくれるかどうかは分からないけどね。
まぁ、他にも作りたいものあるけど見ないと分からないもの多いし、いっか。
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