傲慢令嬢、冷徹悪魔にいつの間にか愛されて縛られてました

萩の椿

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第一章

第8話 軽い仕置

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辰美の舌が玲子の口内を強引に犯す。

「んっ……ふ……っやめ……」

抵抗しようともがいても、辰美の腕がそれを許さない。

酸素がどんどん玲子の体から失われてゆき、混乱した玲子は辰美の唇を強く噛んだ。

すぐに唇が離れ、玲子は顔を逸らして息を深く吸う。

「はぁ、はぁ……何すんのよ」

「うーん、ちょっとしたお仕置」

辰美は唇から出た血を拭いながら静かに答えた。

「かわいいね」

息を吸う暇もないほどの激しい口付けに、玲子の目元は潤んでいた。

玲子の乱れた髪の毛を指で整えながら愛おしそうに目を細めた辰美は、玲子の手を頭上で一つにまとめ上げ、身につけていたネクタイで縛った。

片手で、手を押さえつけ、空いた方の手で玲子のブラウスのボタンを外しにかかる。

「やめて……やめなさい!辰美!」

玲子は辰美を見上げ叫んだ。

しかし、辰美の手は止まらない。1つづつ、ゆっくりとまるで玲子をいたぶるかのようにボタンを外していく。

「お嬢は、色白だね」

突然玲子の首元に辰美が顔を沈めた。

「っ痛!」

玲子の首筋に痛みが走る。

「さっき、唇噛まれたからそのお返し」

辰美がさする玲子の首筋には、1つの赤い点が浮かんでいた。
そして、辰美は玲子の背中へと手を滑らせる。

「ちょっと……」

とっさに、何をされるのか理解した玲子は、ベッドに背中を強く沈める。しかし、辰美は玲子の下着へと素早く手をかけ、手際よくホックを外した。

玲子の下着は取り外され、顕になった体を辰美は上から下に満足そうに見物する。

「エロいな……」

玲子は恥ずかしくて、どうにかなりそうだった。手が自由になるなら、辰美の顔を跡形も無くなるくらい殴ってやりたい。

しかし、玲子の腕が自由になることはない。 
せいぜい自由に動かせるのは口ぐらいだ。

「これ以上私の体に触ったら、殺すわよ」

声は震えていたが、最大限悪態をついてやった。

けれど、辰美は冷めた目で笑い、玲子の胸の先端を指で摘んでひねった。

「無理に強がらない方がいいよ。弱く見えるから」

玲子は痛みに顔を歪めるが、消して声は出さなかった。辰美は、そんな玲子の表情を楽しむかのように強弱をつけて指で擦ったり、弾いたりを繰り返す。

 唇を固く結び、顔を横にそらして玲子は刺激に耐えた。しかし、決して優しくはないその刺激に、玲子の息は上がっていく。

辰美は暫く玲子の胸で遊び、胸元へ顔を埋めた。そして、胸、みぞおち、お腹と、わざとらしく音を立ててキスを落とし辰美は段々と下へ向かってゆく。

辰美は玲子のスカートへと手をかけた。

「辰美……ほんとにやめて」

今度は、声を荒らげることもなく命令口調でもなかった。

これ以上はダメだ。玲子の頭の中では警報が鳴りっぱなしだ。

辰美の手を止めるには、どうすればいいのか頭をフル回転して絞り出した最大限の譲歩の言葉。

しかし、辰美の手は止まらない。

玲子の下着を脱がし、足を閉じれないように辰美の体が間に割って入る。

「嫌だ……」

辰美の長い指が玲子の秘所へと押し入った。
玲子の中を物色するように、指を奥に進めていく。

「ふーん、1本は余裕で入るんだ」

中を刺激するように動かされ、次第に指が2本、3本と増えていく。

「濡れてきたね」

辰美の指が激しく出し入れされ、耳を塞ぎたくなる水音が部屋中に響いていく。

「ン、ぁ……お願い、やめて……たつみ……」

玲子の息がどんどん荒くなる。辰美はそんな玲子に追い打ちをかけるように、蕾を指で擦った。

「ぁっ……ンぁ」

玲子は首を左右に振った。 

こんな奴から与えられる快楽に流されてはダメだ。耐えなければ。
玲子は自我を保とうと必死だったが、それこそ辰美の思うつぼであった。

快楽に溺れまいと抵抗する玲子の表情は辰美を高揚させた。辰美の手は1層激しく動く。

次第に玲子の体が、痙攣し始めているのを辰美は見逃さなかった。

「素直になりなよ」

辰美が、玲子の耳に唇を押し付けて囁くとともに、玲子の体は絶頂へと追いやられた。

一瞬、頭が真っ白になって何も考えられなかったが、数秒たって玲子は理解した。
醜態を晒してしまったのだ。よりにもよって、辰美の前で。こんな屈辱は生まれてから今まで味わったことがない。玲子は息を切らしながら、拘束された腕で顔を隠す。

「だめ、顔みして」

辰美は、玲子の腕を掴んで再度頭の上に固定した。

「……もう気が済んだでしょ」

玲子は取り乱したくなる気持ちを抑えて辰美を見た。
しかし、辰美は身につけている白シャツのボタンを外しながら玲子を見下ろして言った。

「冗談。こんなエロい体目の前にして、ここで終わらせれる男なんかいないよ」
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