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第2章 死域への転移
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化物たちとの邂逅から数日後。
幸いにして、あのようなスケールの魔獣と再び出会うことはなかった。
奴らに縄張りなる概念があるかは不明だが必死に距離を稼ぎ、どうにかまだ無事でいる。
自分たちの生存が薄氷の上に成り立つものだと改めて認識した二人は今まで以上に警戒し、戦闘後もすぐにその場を離れることを徹底していた。
恐らく、先日の化物たちはリリムの中級魔術が発した魔力に惹かれてきたのだろうと予想したのである。
それが功を奏したかは分からないが、二人は海岸線に向かって順調に歩を進めている。
ふと、リリムは過去に嗅いだことのある匂いを感じた。
はて、これは何だったろうかと思い起こせば、数年前に父親に連れられて国外旅行に行った記憶が蘇る。
マギ王国は内陸にあり、国民の中には一生海を目にしない者もいるだろう。
リリム自身、その旅行の際に初めて海なるものを見て、その広大さと独特な潮の匂いを感じ、感動したのをよく覚えている。
そこまで思い返して、今まさに嗅いでいるのが潮の匂いだということに気が付いた。
「フラム! 海が近いぞ! これは海の匂いだ」
「え、本当!?」
気持ち的には駆け出したいくらいではあるが、ここ数日のサバイバル生活で慎重さを身に付けた彼らは、焦らずゆっくりと歩みを進めた。
やがて、木々を抜けて海面に照り返った陽光の眩さとともに、広大な海原が眼前に現れた。
小高い丘の上から遠くに臨む海は、青く広くそして美しい。
鬱蒼とした森の中から抜けたという落差も相まって、胸を突き上げる想いが一気に溢れる。
先の道程を考えればほんの一部を踏破したに過ぎないのだが、それを考えるのは無粋だろう。
「これが、海」
フラムは生まれて初めて海を見た。
文献でどういうものか知っているし、一部の生物については生態すら知識として持っている。
満ち引きがあることや、塩分が含まれていること、おおよそのことは把握していると言って良い。
しかし、百聞は一見に如かず。
五感を通して得た目の前の感動は、筆舌し難いものだった。
珍しく呆然としているフラムに気付き、リリムは自然と笑みを浮かべた。
彼の手を引き、海岸に向かう。
第一の目的である、海岸線への到達を達成した瞬間だった。
「正直、ワタシは海を見る前に死んでしまうと思っていたよ」
「僕もだよ」
「だが、ここからは海岸に沿ってひたすら東進すれば良い。確率は低いが船が通るかもしれないし、海から脱出するという手段もある」
「それはちょっと無謀かな」
「ワタシが言いたいのは、あのまま森の中に留まっていたよりマシだということだ。ありがとう、フラム。君のお陰だ」
「こちらこそ。リリムの魔術がなければ不可能な道のりだったよ。これからもよろしく」
繋いでいた手をぎゅっと握り、フラムは柔和に微笑んだ。
一気に気恥ずかしくなったリリムだが、しかし手は離さなかった。
二人は少しの間、海を眺めているのだった。
「さて、海岸に着いたことで食糧問題がかなり改善されるね」
「ああ。海水から塩を取れるし、ワタシの魔術があれば魚を捕ることも容易いだろう」
「うん。ただ、やはり定期的に森に戻って果実や食草も得ないと栄養が偏ると思う」
「死ぬほど嫌ではあるが仕方ないな。……ひとまず、試しに魚を捕ってみようか」
二人が居るのは砂浜ではなく、岸壁である。
ゴツゴツとした岩場に波が打ち付けられており、その表面には海藻や小さな貝類がこびり付いている。
少し高い位置から海面を見下ろせば、透明度が高いため浅い海底まで見通すことができた。
そして、大小様々な魚が泳いでいるのも確認できる。
「サンダーボルトを撃ち込めば簡単だろうが、さて海面に浮いてきた魚をどう回収するか」
「スプラッシュでこちらに打ち上げれば良いと思う。というか、最初からスプラッシュでも良いかな」
「ああ、確かに」
スプラッシュは高圧の水流を打ち出す魔術である。
水のない場所でも発動できるが、自然の水を操るほうが水量は多い。
フラムの言葉に納得し、リリムは杖を海面に向けた。
「清廉な水よ・その力を一点に注し・水流の腕を振るえ――スプラッシュ」
リリムの魔力によって操られた海水は、さながら小規模な間欠泉の如く水柱を打ち上げた。
範囲は直径1mほどだが、水塊はリリムのイメージ通りに海から地上へ走り、岸壁の一部を水浸しにする。
その中には数匹の魚が含まれており、ビチビチと岩場を跳ねていた。
「おお、簡単にいったな」
「これは楽だね。えーと、鱗をとって焼けば良いかな」
「川魚と同じで良いならワタシがやろう」
始めて見る食べ物に共通することではあるが、まず食べられるかということ。
確認方法は非常に原始的で、フラムが少量を食べて経過観察し、お腹が痛くなければ全部食べる、という方法である。
魔術による治療や解毒は命属性のみが可能であり、二人は使えない。
もし少量で命に関わる毒を持っていたら一巻の終わりなのだが、食べなくとも死ぬので仕方のないことだった。
果物は他の動物が食べているものを選ぶ、一度食べたことのある動物だけを狙う、内臓は食べない、などしか対策はなかった。
今回、魚類は初挑戦であるため、毒々しい見た目の魚は外すぐらいしか手段がない。
フラムは恐る恐る魚を観察する。
見た目は青魚で、大きさは30㎝程度の細見。
選んだ理由は、リリムが過去に港町で見たニマという魚に似ている気がしなくもない、という大して意味のない物だった。
熱帯魚のような色合いの魚、丸々とした魚、蛇のような魚など、他に比べて地味なのもポイントである。
海沿いは非常に見通しが良いため、森の中で気にしていた匂いの問題もない。
鱗を落とした魚の口から枝を通して固定したものを地面に刺し、フラムのファイアボールを接近させて焼く。
味付けは海水のみ。
何度もひっくり返しながらよく火を通し、完成である。
「完成、ニマもどきの串焼き」
「完成、熱帯魚もどきの串焼き」
リリムも同じく調理していた。
今回は魚の種類が多いため、手分けして毒見をすると言い張って聞かない彼女に折れたフラムだったが、結果としてお腹を壊すことにはならなかった。
ニマもどきは味も本家に近く、脂身は少ないが魔獣に比べれば非常に美味しい。
腹に齧り付けば白い身がほぐれ、白身魚の淡白ながら旨味の染み出る味と適度な塩気が絶妙にマッチしていた。
熱帯魚もどきは少し味が落ちるものの、焼きたてという最高の調味料の前には些細なことであり、思わず涙ぐむリリムなのだった。
その後、魚は彼らのメイン食材となったのである。
「このまま海沿いを進もう。地図を見るに海岸線は特徴的な地形の部分もあるけど」
「問題はこれが古代の地図だということだな。いったい何百年前かは分からないが、その間に海岸が浸食によって変化している可能性は高いだろう」
「僕もそう思う。ただ、これくらいの大きさなら原型が残っていると思うんだ」
フラムが差した地形は、現在地から東におよそ二百㎞の位置にある半島だった。
大陸から飛び出たコブのような形状は、縮尺的に長さ二十㎞ほどと思われる。
天変地異でもない限り簡単には削れないサイズだと思われた。
「そうかもな。では取り敢えずの目的地をここにするか」
「うん。あとは歩測で大まかな距離を測りつつ進む形かな」
「それはワタシがやる。フラムはマッピングを継続してくれ」
大雑把ではあるものの方針を決めた二人は、海岸線に沿って東進を始めた。
見える範囲は直線で障害物もなく、延々と岩場が続いているように見える。
終わりの見えない旅路ではあるが、二千㎞という距離は決して踏破できない数字ではない。
森から脱出したことで移動速度が増したこと、魚の確保が容易なこと、見通しの良い海岸線には魔獣が少ないこと、これらの要素もあって二人は一日平均二十㎞の距離を移動するようになっていた。
単純計算で百日あれば到着するはずである。
しかし、事はそう単純ではない。
「フラム、果物がないから森で探そう」
「分かりました」
例えば、食糧問題。
人は野菜や果物に含まれる栄養素が不足すると著しく体調が乱れる。
定期的な採取は必須であったが、目当ての物がすぐに見つかることは稀であった。
時には海岸から大きく逸れて森を散策する必要もあったし、その場合は魔獣との戦闘もよく発生した。
「今日は雨だね」
「森に避難しよう。体は冷やさないように火を焚くか」
例えば、天候の問題。
常に海岸を移動するということは海風に晒され続けるということでもある。
日によっては強い風によって歩くスピードが落ち、雨が降れば体が冷えるため森に避難する必要もあった。
因みに雨天時は森の中で雨宿りし、基本的に動かない方針にしている。
幸いなことにウェストピア大陸は乾季なのかもともと雨が少ないのか、滅多に雨は降らなかった。
もし水魔術がなければ飲料水の確保で相当な苦労をしただろうが、二人にとっては幸運だった。
それらの障害はあったものの、二人は協力し合って難局をすべて回避し続けた。
しかも大きな怪我や病気もなく、着実な前進はメンタル面にも良い影響を与えていた。
それだけ二人は優秀な魔術師だったのである。
しかしそれは旅慣れない二人にとって、大きな壁に当たった時の危うさを示唆していた。
海岸線を東進して十二日後、二人は第二の目的地である半島に辿り着いたのだった。
幸いにして、あのようなスケールの魔獣と再び出会うことはなかった。
奴らに縄張りなる概念があるかは不明だが必死に距離を稼ぎ、どうにかまだ無事でいる。
自分たちの生存が薄氷の上に成り立つものだと改めて認識した二人は今まで以上に警戒し、戦闘後もすぐにその場を離れることを徹底していた。
恐らく、先日の化物たちはリリムの中級魔術が発した魔力に惹かれてきたのだろうと予想したのである。
それが功を奏したかは分からないが、二人は海岸線に向かって順調に歩を進めている。
ふと、リリムは過去に嗅いだことのある匂いを感じた。
はて、これは何だったろうかと思い起こせば、数年前に父親に連れられて国外旅行に行った記憶が蘇る。
マギ王国は内陸にあり、国民の中には一生海を目にしない者もいるだろう。
リリム自身、その旅行の際に初めて海なるものを見て、その広大さと独特な潮の匂いを感じ、感動したのをよく覚えている。
そこまで思い返して、今まさに嗅いでいるのが潮の匂いだということに気が付いた。
「フラム! 海が近いぞ! これは海の匂いだ」
「え、本当!?」
気持ち的には駆け出したいくらいではあるが、ここ数日のサバイバル生活で慎重さを身に付けた彼らは、焦らずゆっくりと歩みを進めた。
やがて、木々を抜けて海面に照り返った陽光の眩さとともに、広大な海原が眼前に現れた。
小高い丘の上から遠くに臨む海は、青く広くそして美しい。
鬱蒼とした森の中から抜けたという落差も相まって、胸を突き上げる想いが一気に溢れる。
先の道程を考えればほんの一部を踏破したに過ぎないのだが、それを考えるのは無粋だろう。
「これが、海」
フラムは生まれて初めて海を見た。
文献でどういうものか知っているし、一部の生物については生態すら知識として持っている。
満ち引きがあることや、塩分が含まれていること、おおよそのことは把握していると言って良い。
しかし、百聞は一見に如かず。
五感を通して得た目の前の感動は、筆舌し難いものだった。
珍しく呆然としているフラムに気付き、リリムは自然と笑みを浮かべた。
彼の手を引き、海岸に向かう。
第一の目的である、海岸線への到達を達成した瞬間だった。
「正直、ワタシは海を見る前に死んでしまうと思っていたよ」
「僕もだよ」
「だが、ここからは海岸に沿ってひたすら東進すれば良い。確率は低いが船が通るかもしれないし、海から脱出するという手段もある」
「それはちょっと無謀かな」
「ワタシが言いたいのは、あのまま森の中に留まっていたよりマシだということだ。ありがとう、フラム。君のお陰だ」
「こちらこそ。リリムの魔術がなければ不可能な道のりだったよ。これからもよろしく」
繋いでいた手をぎゅっと握り、フラムは柔和に微笑んだ。
一気に気恥ずかしくなったリリムだが、しかし手は離さなかった。
二人は少しの間、海を眺めているのだった。
「さて、海岸に着いたことで食糧問題がかなり改善されるね」
「ああ。海水から塩を取れるし、ワタシの魔術があれば魚を捕ることも容易いだろう」
「うん。ただ、やはり定期的に森に戻って果実や食草も得ないと栄養が偏ると思う」
「死ぬほど嫌ではあるが仕方ないな。……ひとまず、試しに魚を捕ってみようか」
二人が居るのは砂浜ではなく、岸壁である。
ゴツゴツとした岩場に波が打ち付けられており、その表面には海藻や小さな貝類がこびり付いている。
少し高い位置から海面を見下ろせば、透明度が高いため浅い海底まで見通すことができた。
そして、大小様々な魚が泳いでいるのも確認できる。
「サンダーボルトを撃ち込めば簡単だろうが、さて海面に浮いてきた魚をどう回収するか」
「スプラッシュでこちらに打ち上げれば良いと思う。というか、最初からスプラッシュでも良いかな」
「ああ、確かに」
スプラッシュは高圧の水流を打ち出す魔術である。
水のない場所でも発動できるが、自然の水を操るほうが水量は多い。
フラムの言葉に納得し、リリムは杖を海面に向けた。
「清廉な水よ・その力を一点に注し・水流の腕を振るえ――スプラッシュ」
リリムの魔力によって操られた海水は、さながら小規模な間欠泉の如く水柱を打ち上げた。
範囲は直径1mほどだが、水塊はリリムのイメージ通りに海から地上へ走り、岸壁の一部を水浸しにする。
その中には数匹の魚が含まれており、ビチビチと岩場を跳ねていた。
「おお、簡単にいったな」
「これは楽だね。えーと、鱗をとって焼けば良いかな」
「川魚と同じで良いならワタシがやろう」
始めて見る食べ物に共通することではあるが、まず食べられるかということ。
確認方法は非常に原始的で、フラムが少量を食べて経過観察し、お腹が痛くなければ全部食べる、という方法である。
魔術による治療や解毒は命属性のみが可能であり、二人は使えない。
もし少量で命に関わる毒を持っていたら一巻の終わりなのだが、食べなくとも死ぬので仕方のないことだった。
果物は他の動物が食べているものを選ぶ、一度食べたことのある動物だけを狙う、内臓は食べない、などしか対策はなかった。
今回、魚類は初挑戦であるため、毒々しい見た目の魚は外すぐらいしか手段がない。
フラムは恐る恐る魚を観察する。
見た目は青魚で、大きさは30㎝程度の細見。
選んだ理由は、リリムが過去に港町で見たニマという魚に似ている気がしなくもない、という大して意味のない物だった。
熱帯魚のような色合いの魚、丸々とした魚、蛇のような魚など、他に比べて地味なのもポイントである。
海沿いは非常に見通しが良いため、森の中で気にしていた匂いの問題もない。
鱗を落とした魚の口から枝を通して固定したものを地面に刺し、フラムのファイアボールを接近させて焼く。
味付けは海水のみ。
何度もひっくり返しながらよく火を通し、完成である。
「完成、ニマもどきの串焼き」
「完成、熱帯魚もどきの串焼き」
リリムも同じく調理していた。
今回は魚の種類が多いため、手分けして毒見をすると言い張って聞かない彼女に折れたフラムだったが、結果としてお腹を壊すことにはならなかった。
ニマもどきは味も本家に近く、脂身は少ないが魔獣に比べれば非常に美味しい。
腹に齧り付けば白い身がほぐれ、白身魚の淡白ながら旨味の染み出る味と適度な塩気が絶妙にマッチしていた。
熱帯魚もどきは少し味が落ちるものの、焼きたてという最高の調味料の前には些細なことであり、思わず涙ぐむリリムなのだった。
その後、魚は彼らのメイン食材となったのである。
「このまま海沿いを進もう。地図を見るに海岸線は特徴的な地形の部分もあるけど」
「問題はこれが古代の地図だということだな。いったい何百年前かは分からないが、その間に海岸が浸食によって変化している可能性は高いだろう」
「僕もそう思う。ただ、これくらいの大きさなら原型が残っていると思うんだ」
フラムが差した地形は、現在地から東におよそ二百㎞の位置にある半島だった。
大陸から飛び出たコブのような形状は、縮尺的に長さ二十㎞ほどと思われる。
天変地異でもない限り簡単には削れないサイズだと思われた。
「そうかもな。では取り敢えずの目的地をここにするか」
「うん。あとは歩測で大まかな距離を測りつつ進む形かな」
「それはワタシがやる。フラムはマッピングを継続してくれ」
大雑把ではあるものの方針を決めた二人は、海岸線に沿って東進を始めた。
見える範囲は直線で障害物もなく、延々と岩場が続いているように見える。
終わりの見えない旅路ではあるが、二千㎞という距離は決して踏破できない数字ではない。
森から脱出したことで移動速度が増したこと、魚の確保が容易なこと、見通しの良い海岸線には魔獣が少ないこと、これらの要素もあって二人は一日平均二十㎞の距離を移動するようになっていた。
単純計算で百日あれば到着するはずである。
しかし、事はそう単純ではない。
「フラム、果物がないから森で探そう」
「分かりました」
例えば、食糧問題。
人は野菜や果物に含まれる栄養素が不足すると著しく体調が乱れる。
定期的な採取は必須であったが、目当ての物がすぐに見つかることは稀であった。
時には海岸から大きく逸れて森を散策する必要もあったし、その場合は魔獣との戦闘もよく発生した。
「今日は雨だね」
「森に避難しよう。体は冷やさないように火を焚くか」
例えば、天候の問題。
常に海岸を移動するということは海風に晒され続けるということでもある。
日によっては強い風によって歩くスピードが落ち、雨が降れば体が冷えるため森に避難する必要もあった。
因みに雨天時は森の中で雨宿りし、基本的に動かない方針にしている。
幸いなことにウェストピア大陸は乾季なのかもともと雨が少ないのか、滅多に雨は降らなかった。
もし水魔術がなければ飲料水の確保で相当な苦労をしただろうが、二人にとっては幸運だった。
それらの障害はあったものの、二人は協力し合って難局をすべて回避し続けた。
しかも大きな怪我や病気もなく、着実な前進はメンタル面にも良い影響を与えていた。
それだけ二人は優秀な魔術師だったのである。
しかしそれは旅慣れない二人にとって、大きな壁に当たった時の危うさを示唆していた。
海岸線を東進して十二日後、二人は第二の目的地である半島に辿り着いたのだった。
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