『ナザレ』のサラ

第三章 神龍山

上級魔族襲来

サラ達一行はエフライム王国に戻って来た。
それぞれ旅の疲れを癒して３日後に出発することになった。


サラはアルラとエルラにドラゴン達の棲む山に行く事を説明し、２人が神竜族の末裔であることについて何か知っているか尋ねた。


「神竜族の末裔なのか分かりませんが、私達の先祖はサラ様の剣に装飾されている【太陽の紋章】の一族に仕えていたと聞いています。」


アルラは自分の知っていることをサラに話した。


「神竜族はドラゴンの心の声を聴けるそうです。
アルラとエルラ、ドラゴンと会話をする自信はありますか？」



サラは自分でも無茶な質問をしていると思った。会った事もない最強の生物と呼ばれるドラゴンと、仲良くなれるかと聞いているのだ。出来ると答える方がどうかしているだろう。


「サラ様のお力になれるのであれば、何かの可能性があるのならば付いて行きます。」


アルラはエルラが拐われた時に、エルラと自分が神竜族の末裔だと理解した。
そして神竜族は太古の昔、ガド族に力を貸していた事を思い出した。
自分達を助けたサラがガド族の末裔だという事も。

アルラはサラに仕える事が太古の昔からの自分の使命だと思うようになったのだ。


「アルラ、ありがとうございます。神竜族の末裔ならば必ずドラゴンの力を借りれるでしょう。」



サラは何の根拠も無く、神竜族ならばドラゴンの力を借りてくれると思っていた。



そして出発しようとした日、
『ナザレ』のサラ
賞金稼ぎラッド(『雷いかずち』のレオン)
【モノノフ】ゲン・ギセイ
《最も古代のモウストエンシェントＡ.I.》メシュ・ガーデン
『炎帝』ロン・マー
“戦闘特化型”《古代のエンシェントＡ.I.》ゼロ・ステイン
以下エフライム王国に悲報が届く。



１０万の魔族が襲来したのだ。
その後続には１体が１０００体の下級魔族に匹敵する上級魔族が１００体いると言う。
つまり２０万の魔族が現れたのだった。


サラ達一行でも１人１人が万夫不当。
１人１万の魔族を相手に出来るかどうかだろう。
さすがに数では圧倒的に負けていた。




しかし、



サラ達一行は負ける気はサラサラ無いような余裕ともとれる表情を皆浮かべていたのだった。