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第9章
70話
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厨房の長机を挟み、与一、アルベルト、カミーユ、カルミア、ルフィナ、老人が顔を揃えていた。
先ほどまで苛立っていたアルベルトなのだが、原因は就寝しているところをカミーユの蹴りによって起こされたからであった。人間、寝ている時に暴力によって半ば強制的に起こされるとなると、目覚めが悪いの一言では表現できないものだ。
「ふぁぁ……こんな夜遅くに集まるなんて、ただ事ではないですよね?」
端に座っていたルフィナが、あくびを必死に押し殺しながら話を切り出す。
先ほどまで沈黙していた一同が、揃いも揃って老人の顔を窺う。宿の中に入るまで、与一をなんとしても連れ出そうとしていた老人だったのだが、時間が時間であったために関所が閉まってしまったことを告げられると、肩を落としながら厨房まで通されたのである。
「もう、お子様は寝てなさいよぉ。第一、あなたは関係ないでしょ?」
ルフィナの隣で、カルミアが嫌味のように言葉を並べる。
「そうでしょうか? 私も、この宿に泊まらせていただいているので、無関係ではないと思いますよ?」
それに抵抗するかのように、ルフィナは威圧がこぼれださないよう堪えているような表情で反論する。
「……それもそうなのだけれどぉ。ねえ、大丈夫なのぉ?」
正面に座る与一とアルベルトへと声を掛けるのだが、ふたりは押し黙ったまま口を開かなかった。
ことがことだけに、考え込んでしまうのは仕方がない。なぜなら、終わったと思っていた一件が未だ続いており、親玉が押し寄せてくるとなると、それなりの戦力を引き連れてくるに違いないのだ。仮に、それが報復という形のものなら、ヤンサの街に住まう人々にさえ危害が及ぶ可能性がある。それだけは、なんとしてでも回避しなければならないのだ。
そんな、黙り込んでいるふたりを見ていたカミーユが、老人の元へと歩み寄る。
「一体なにがどうなっているのか、説明を求めてもいいかな?」
「そうじゃな。元はと言えば、仇討ちのためだけにやつらに協力していたわしにも非があるからのう……」
「仇討ち? ジジィ……あんたは、それだけのためにセシルを巻き込んだっていうのか!?」
ばん、と。怒り任せに机を叩きつける与一。
突然の行動に、一同はびくり、と。驚き、与一へと目線を向ける。
「……それに関しては、ぐうの音も出てこないのう」
頭を垂れ、ぽつりぽつりと喋る老人。
「我が身可愛さに、周りを巻き込んでしまったことは、わし自身が一番悔いておる……それに、これ以上あの子に悲しい思いはしてほしくはないのじゃ……」
「綺麗事だな。セシルが、どんな気持ちで捕らわれていたのか想像してみろ! まだ15、6の少女がだぞ!?」
「…………っ」
ぐぐ、と。老人は拳を握り締めた。
「与一様……」
隣で見ていたルフィナが、どこか悲しそうな表情を浮かべながら名を呼ぶ。
「あぁ、わかってるさ。これは八つ当たりだ」
あの時、セシルとアニエスに事情を説明して外出の際には十分な注意をするように、自身の口から話すことができなかったのだ。面倒事だからと、放っておけばいずれ治まるとばかりに甘く考えていたのだから、その時の自分に対しての苛立ちと、今更になって反省の言葉を述べる老人に対しての怒り。そのふたつが、頭に血が上る原因となっていた。
「はぁ、もういい。今度しっかりと謝ってやれよ……?」
「わかっておる。落ち着いてから謝罪しなければ、のう」
「と、与一君の怒りが収まったところで。本題に入ろうか」
机の周りを歩きながら、カミーユが進行役を買った。
「前の一件が終わっていなかったのはわかったよ。だけど、相手がどこの誰なのかを私たちはまだ知らないんだ。情報が一切ないこの状態で、対策を練ろうにもそれは不可能に近い」
「うむ。それは、わしから話させてもらおう。関所が閉じている今、壁をよじ登って中に入ろうものなら、騎士団の連中が集まってくるからのう。早朝までは時間があるはずじゃ──」
今すべきことはなんなのか。しょげていた老人は、周りに流されるような性格ではないようだ。自身がなんのために、誰のために、なにをするためにここまで来たのか。紛れもない、与一のためであることは明白だ。だが、それだけで街から遠ざけようとするのだろうか。
「なぁ、爺さん。そいつは、一体どこの誰なんだ?」
「わしのことは、エドワードと呼んでくれて構わん。この街に来る者なのじゃがな、以前王都に居たお主ならわかるはずじゃ──『ザイス』。と、言う男を」
「ザイス!? お、おい、そりゃぁ悪い冗談なんかじゃ済まされねぇぞ!?」
がた、と。椅子が倒れてもお構いなしに立ち上がったアルベルト。
先ほどまで悩んでいた大男が、少し青ざめた表情を浮かべながら額に汗を掻いていた。『ザイス』。その名を聞いてから、カミーユも同じような表情を見せていた。ごくり、と。唾を飲み込みながら、エドワードの話を初めてカルミアから聞いた時とは大違いだ。
「……まさか、あの男が出てくるなんてねぇ」
「そうですね。王都でも名を知らない人がいないほどの殺人鬼……」
「あの狂った男が、こっちに来るなんて相当のものよぉ」
カミーユとルフィナも、知っているような口だ。
ふたりの会話を聞いていた与一は、『殺人鬼』という単語に恐怖を感じていた。そんな男がヤンサの街に来るとなると、被害を一番受けるのは住民だ。自分さえ逃げればどうにかなる。そんな甘っちょろい考えは通用しない相手なのだと、理解する。
「迎え撃つしかないのか……?」
ぼそり、と。呟いたその言葉に、一同は驚愕した。
「んなッ!? よ、与一君! 馬鹿なことは考えないでくれ!」
「そうです。相手があのザイスとなれば話は別です! 今すぐに逃げるべきです!」
「与一……おめぇ、本気なのか?」
「悪いことは言わん。小僧、命が惜しくば逃げるのじゃ!」
「相手にすれば、必ず死ぬわよぉ?」
全員が全員、与一のことを心配し、相手がどのような人物なのかを知っているが故に、止めようと必死に声を掛ける。
──が、
「……はぁ。その、ダイスだか、ダイズだか知らんけど。そいつが命を奪おうって言うなら、俺が全員を助けてやる────ッ!!!」
先ほどまで苛立っていたアルベルトなのだが、原因は就寝しているところをカミーユの蹴りによって起こされたからであった。人間、寝ている時に暴力によって半ば強制的に起こされるとなると、目覚めが悪いの一言では表現できないものだ。
「ふぁぁ……こんな夜遅くに集まるなんて、ただ事ではないですよね?」
端に座っていたルフィナが、あくびを必死に押し殺しながら話を切り出す。
先ほどまで沈黙していた一同が、揃いも揃って老人の顔を窺う。宿の中に入るまで、与一をなんとしても連れ出そうとしていた老人だったのだが、時間が時間であったために関所が閉まってしまったことを告げられると、肩を落としながら厨房まで通されたのである。
「もう、お子様は寝てなさいよぉ。第一、あなたは関係ないでしょ?」
ルフィナの隣で、カルミアが嫌味のように言葉を並べる。
「そうでしょうか? 私も、この宿に泊まらせていただいているので、無関係ではないと思いますよ?」
それに抵抗するかのように、ルフィナは威圧がこぼれださないよう堪えているような表情で反論する。
「……それもそうなのだけれどぉ。ねえ、大丈夫なのぉ?」
正面に座る与一とアルベルトへと声を掛けるのだが、ふたりは押し黙ったまま口を開かなかった。
ことがことだけに、考え込んでしまうのは仕方がない。なぜなら、終わったと思っていた一件が未だ続いており、親玉が押し寄せてくるとなると、それなりの戦力を引き連れてくるに違いないのだ。仮に、それが報復という形のものなら、ヤンサの街に住まう人々にさえ危害が及ぶ可能性がある。それだけは、なんとしてでも回避しなければならないのだ。
そんな、黙り込んでいるふたりを見ていたカミーユが、老人の元へと歩み寄る。
「一体なにがどうなっているのか、説明を求めてもいいかな?」
「そうじゃな。元はと言えば、仇討ちのためだけにやつらに協力していたわしにも非があるからのう……」
「仇討ち? ジジィ……あんたは、それだけのためにセシルを巻き込んだっていうのか!?」
ばん、と。怒り任せに机を叩きつける与一。
突然の行動に、一同はびくり、と。驚き、与一へと目線を向ける。
「……それに関しては、ぐうの音も出てこないのう」
頭を垂れ、ぽつりぽつりと喋る老人。
「我が身可愛さに、周りを巻き込んでしまったことは、わし自身が一番悔いておる……それに、これ以上あの子に悲しい思いはしてほしくはないのじゃ……」
「綺麗事だな。セシルが、どんな気持ちで捕らわれていたのか想像してみろ! まだ15、6の少女がだぞ!?」
「…………っ」
ぐぐ、と。老人は拳を握り締めた。
「与一様……」
隣で見ていたルフィナが、どこか悲しそうな表情を浮かべながら名を呼ぶ。
「あぁ、わかってるさ。これは八つ当たりだ」
あの時、セシルとアニエスに事情を説明して外出の際には十分な注意をするように、自身の口から話すことができなかったのだ。面倒事だからと、放っておけばいずれ治まるとばかりに甘く考えていたのだから、その時の自分に対しての苛立ちと、今更になって反省の言葉を述べる老人に対しての怒り。そのふたつが、頭に血が上る原因となっていた。
「はぁ、もういい。今度しっかりと謝ってやれよ……?」
「わかっておる。落ち着いてから謝罪しなければ、のう」
「と、与一君の怒りが収まったところで。本題に入ろうか」
机の周りを歩きながら、カミーユが進行役を買った。
「前の一件が終わっていなかったのはわかったよ。だけど、相手がどこの誰なのかを私たちはまだ知らないんだ。情報が一切ないこの状態で、対策を練ろうにもそれは不可能に近い」
「うむ。それは、わしから話させてもらおう。関所が閉じている今、壁をよじ登って中に入ろうものなら、騎士団の連中が集まってくるからのう。早朝までは時間があるはずじゃ──」
今すべきことはなんなのか。しょげていた老人は、周りに流されるような性格ではないようだ。自身がなんのために、誰のために、なにをするためにここまで来たのか。紛れもない、与一のためであることは明白だ。だが、それだけで街から遠ざけようとするのだろうか。
「なぁ、爺さん。そいつは、一体どこの誰なんだ?」
「わしのことは、エドワードと呼んでくれて構わん。この街に来る者なのじゃがな、以前王都に居たお主ならわかるはずじゃ──『ザイス』。と、言う男を」
「ザイス!? お、おい、そりゃぁ悪い冗談なんかじゃ済まされねぇぞ!?」
がた、と。椅子が倒れてもお構いなしに立ち上がったアルベルト。
先ほどまで悩んでいた大男が、少し青ざめた表情を浮かべながら額に汗を掻いていた。『ザイス』。その名を聞いてから、カミーユも同じような表情を見せていた。ごくり、と。唾を飲み込みながら、エドワードの話を初めてカルミアから聞いた時とは大違いだ。
「……まさか、あの男が出てくるなんてねぇ」
「そうですね。王都でも名を知らない人がいないほどの殺人鬼……」
「あの狂った男が、こっちに来るなんて相当のものよぉ」
カミーユとルフィナも、知っているような口だ。
ふたりの会話を聞いていた与一は、『殺人鬼』という単語に恐怖を感じていた。そんな男がヤンサの街に来るとなると、被害を一番受けるのは住民だ。自分さえ逃げればどうにかなる。そんな甘っちょろい考えは通用しない相手なのだと、理解する。
「迎え撃つしかないのか……?」
ぼそり、と。呟いたその言葉に、一同は驚愕した。
「んなッ!? よ、与一君! 馬鹿なことは考えないでくれ!」
「そうです。相手があのザイスとなれば話は別です! 今すぐに逃げるべきです!」
「与一……おめぇ、本気なのか?」
「悪いことは言わん。小僧、命が惜しくば逃げるのじゃ!」
「相手にすれば、必ず死ぬわよぉ?」
全員が全員、与一のことを心配し、相手がどのような人物なのかを知っているが故に、止めようと必死に声を掛ける。
──が、
「……はぁ。その、ダイスだか、ダイズだか知らんけど。そいつが命を奪おうって言うなら、俺が全員を助けてやる────ッ!!!」
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