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第1章
2話
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オルサルド小大陸最南端の街『ヤンサ』──この街の特徴と言えば、隣接しているヤンサ湾での海産物を主とした漁業だ。海産物は乾燥すれば貿易品となり、商人達が仕入れに来るたびに貿易の拠点として発展してきた。立ち並ぶ建物の造りは灰色の煉瓦を存分に使った2、3階建てのものが主流なようで、屋根には茶色い瓦がびっしりと張り巡らされており、歴史を感じさせる街並みを演出している。その一方で、海産物を中心とした料理などが人々を呼び寄せ、人の出入りが多く、日夜賑わいを見せる──観光地として名の知れた街でもある。
朝霧が辺りにたち込める、そんな街の一角にて。煉瓦によって整備された通路の脇で壁にもたれているひとりの少女がいた。腰まで伸びた艶のある金色の長髪に、目線を合わせればつい見入ってしまいそうな青紫色の瞳をしており、目を細めていてもなお魅力を感じさせる整った顔立ち。通りがかった男性だけでなく女性をも振り向かせるその容姿。だが、誰一人として声を掛けようとはしない。
それは、彼女が身に纏う軽装備と腰に携えている長剣が原因だろう。その外見から察するに冒険者か、騎士かのどちらかくらいだろう。剣を持つものにむやみに絡んで揉め事になったら面倒だからと、行き交う人々は見惚れはするが話しかけたりはしないのだ。
「まるで、人形ね……」
剣の柄を撫でながらつまらなそうに彼女は呟いた。その一方で港の方角を見たり、整備された坂道の方角を見たり、壁に寄りかかったりと落ち着きがない。
「早くいかないと依頼書がなくなっちゃうじゃない……どこでなにしてるのかしら、セシルったら」
どうやら人と待ち合わせをしているようだ。一向に待ち人は姿を現さない──もう少し待とうと何度も考えた。しかし、人との約束を放棄して目的地に行くほど腐ってはいない。もしそうした場合、自身は罪悪感に駆られて後悔するだろう、と。なんやかんやと悩んでいる間にも時は刻々と過ぎていき、気が付けば太陽がもう少しで真上にくる頃になっていた。
「……アニエス、おはよ」
「──ッ!?」
突然耳元で囁かれ、居眠りしかけていた彼女はびくりと肩を振るわせ、声の主を睨んだ。そこには、黄緑色のローブを羽織った少女が真顔で立っていた。肩に掛かるくらいの長さの茶色の髪に、眠そうな黒い瞳に度の強い眼鏡を掛けており、アニエスと呼ばれた少女よりも背は低く、清潔感漂う白いワンピースシャツに肩掛けの大きな鞄──朝から待っていた待ち人の姿があった。
「遅い……遅すぎよセシル! 今何時だと思ってるの!? もうお昼よ! お、ひ、る!」
「違う、日が昇りきってないから朝」
「屁理屈言ってないで謝罪くらいしなさいよ! どれだけ待ってたと思ってるの!? 今から冒険者ギルドにいってもまともな依頼なんてないわよ!」
「短気は、シワが増えるって聞いた」
「もういいわよ……はぁ……」
怒っているのに冷静に返される言葉に、呆れて溜め息をこぼすアニエス。
遅刻しておいて謝罪もなく、更に申し訳なさそうな顔をするわけでもなく真顔を貫くセシル。
どうやらこれが、彼女たちの平常運行ということなのだろう。
「ほら、もたもたしてないでギルドのほうに行くわよ」
「ふわぁぁぁ、わかった」
まだご立腹なのか、アニエスは今にもドスドスという足音が聞こえてきそうなくらい力強く地を踏みながら歩き出すと、その後ろをあくびをしながらのらりくらりとセシルが続く。彼女たちの向かう先は──『冒険者ギルド』。冒険者として登録した者が、地域の各ギルドに依頼された仕事を成す為の施設だ。仕事内容は大きく分けて3つ、討伐、護衛、採集である、討伐が一番報酬金が多いが故に競争率が高く、朝早くから掲示板に張り付いてやっとの思いで受注するのが普通なのだが、セシルが大遅刻をしたため残っているのはあまり人気のない護衛依頼と報酬の少ない採集依頼しかないだろう。
護衛依頼が人気がない理由は単純で、他の街へと移動するからだ。本来、冒険者とはあまり移動をせず、地の利を生かして討伐に向かうので慣れている土地が一番落ち着くという理由もあるからだ。そして、採集依頼は専門職や薬草の見分けが付くものでなければ効率が悪く、追加の報酬を集めることができないからだ。無論、討伐依頼を達成できない新米冒険者達が食い扶持の為に受注する程度だろう。
ギルドへとたどり着いたふたり。住宅用の2,3階建ての建築物とは違い、横に広く1階しかない平屋の建物の中へと足を踏み込んでいく。入ってすぐ右手に見える依頼掲示板へと足を進めるアニエスを横目に、セシルは食事や小休止ができるように設けられたスペースへと進む。木製の長机に丸太の椅子がいくつかおかれているだけだが、夜になれば依頼を遂行した冒険者達が酒盛をする場所でもある。
丸太の上にちょこんと座り、鞄の中から一冊の本を取り出すセシル。内容は薬草や毒草などについて記されたものだ。冒険者には討伐報酬と納品報酬の依頼には関係のない稼ぎ方もある。セシルとアニエスは手練れが必要なくらい難関な討伐依頼を遂行するには経験が少ないので、簡単な討伐依頼と納品報酬で生計を立てているのだ。
「やっぱ討伐依頼はもうなかったわ……仕方がないから『いやし草』10本の納品依頼受けようと思ってるんだけど、大丈夫そう?」
「いやし草ならたくさん生えてるから、大丈夫」
「わかったわ。んじゃ受付行ってくるから準備しておいてね」
「……わかった」
こういう打ち合わせが好きなのか、アニエスは少々ご機嫌のご様子で奥に見える受付カウンターへと軽い足取りで向かっていた。そんな背中を見ながら、セシルはパタンと本を閉じると眠そうに大きなあくびをし、本を仕舞い、戻ってきたアニエスと共に街の外を目指すためにギルドを後にした。
朝霧が辺りにたち込める、そんな街の一角にて。煉瓦によって整備された通路の脇で壁にもたれているひとりの少女がいた。腰まで伸びた艶のある金色の長髪に、目線を合わせればつい見入ってしまいそうな青紫色の瞳をしており、目を細めていてもなお魅力を感じさせる整った顔立ち。通りがかった男性だけでなく女性をも振り向かせるその容姿。だが、誰一人として声を掛けようとはしない。
それは、彼女が身に纏う軽装備と腰に携えている長剣が原因だろう。その外見から察するに冒険者か、騎士かのどちらかくらいだろう。剣を持つものにむやみに絡んで揉め事になったら面倒だからと、行き交う人々は見惚れはするが話しかけたりはしないのだ。
「まるで、人形ね……」
剣の柄を撫でながらつまらなそうに彼女は呟いた。その一方で港の方角を見たり、整備された坂道の方角を見たり、壁に寄りかかったりと落ち着きがない。
「早くいかないと依頼書がなくなっちゃうじゃない……どこでなにしてるのかしら、セシルったら」
どうやら人と待ち合わせをしているようだ。一向に待ち人は姿を現さない──もう少し待とうと何度も考えた。しかし、人との約束を放棄して目的地に行くほど腐ってはいない。もしそうした場合、自身は罪悪感に駆られて後悔するだろう、と。なんやかんやと悩んでいる間にも時は刻々と過ぎていき、気が付けば太陽がもう少しで真上にくる頃になっていた。
「……アニエス、おはよ」
「──ッ!?」
突然耳元で囁かれ、居眠りしかけていた彼女はびくりと肩を振るわせ、声の主を睨んだ。そこには、黄緑色のローブを羽織った少女が真顔で立っていた。肩に掛かるくらいの長さの茶色の髪に、眠そうな黒い瞳に度の強い眼鏡を掛けており、アニエスと呼ばれた少女よりも背は低く、清潔感漂う白いワンピースシャツに肩掛けの大きな鞄──朝から待っていた待ち人の姿があった。
「遅い……遅すぎよセシル! 今何時だと思ってるの!? もうお昼よ! お、ひ、る!」
「違う、日が昇りきってないから朝」
「屁理屈言ってないで謝罪くらいしなさいよ! どれだけ待ってたと思ってるの!? 今から冒険者ギルドにいってもまともな依頼なんてないわよ!」
「短気は、シワが増えるって聞いた」
「もういいわよ……はぁ……」
怒っているのに冷静に返される言葉に、呆れて溜め息をこぼすアニエス。
遅刻しておいて謝罪もなく、更に申し訳なさそうな顔をするわけでもなく真顔を貫くセシル。
どうやらこれが、彼女たちの平常運行ということなのだろう。
「ほら、もたもたしてないでギルドのほうに行くわよ」
「ふわぁぁぁ、わかった」
まだご立腹なのか、アニエスは今にもドスドスという足音が聞こえてきそうなくらい力強く地を踏みながら歩き出すと、その後ろをあくびをしながらのらりくらりとセシルが続く。彼女たちの向かう先は──『冒険者ギルド』。冒険者として登録した者が、地域の各ギルドに依頼された仕事を成す為の施設だ。仕事内容は大きく分けて3つ、討伐、護衛、採集である、討伐が一番報酬金が多いが故に競争率が高く、朝早くから掲示板に張り付いてやっとの思いで受注するのが普通なのだが、セシルが大遅刻をしたため残っているのはあまり人気のない護衛依頼と報酬の少ない採集依頼しかないだろう。
護衛依頼が人気がない理由は単純で、他の街へと移動するからだ。本来、冒険者とはあまり移動をせず、地の利を生かして討伐に向かうので慣れている土地が一番落ち着くという理由もあるからだ。そして、採集依頼は専門職や薬草の見分けが付くものでなければ効率が悪く、追加の報酬を集めることができないからだ。無論、討伐依頼を達成できない新米冒険者達が食い扶持の為に受注する程度だろう。
ギルドへとたどり着いたふたり。住宅用の2,3階建ての建築物とは違い、横に広く1階しかない平屋の建物の中へと足を踏み込んでいく。入ってすぐ右手に見える依頼掲示板へと足を進めるアニエスを横目に、セシルは食事や小休止ができるように設けられたスペースへと進む。木製の長机に丸太の椅子がいくつかおかれているだけだが、夜になれば依頼を遂行した冒険者達が酒盛をする場所でもある。
丸太の上にちょこんと座り、鞄の中から一冊の本を取り出すセシル。内容は薬草や毒草などについて記されたものだ。冒険者には討伐報酬と納品報酬の依頼には関係のない稼ぎ方もある。セシルとアニエスは手練れが必要なくらい難関な討伐依頼を遂行するには経験が少ないので、簡単な討伐依頼と納品報酬で生計を立てているのだ。
「やっぱ討伐依頼はもうなかったわ……仕方がないから『いやし草』10本の納品依頼受けようと思ってるんだけど、大丈夫そう?」
「いやし草ならたくさん生えてるから、大丈夫」
「わかったわ。んじゃ受付行ってくるから準備しておいてね」
「……わかった」
こういう打ち合わせが好きなのか、アニエスは少々ご機嫌のご様子で奥に見える受付カウンターへと軽い足取りで向かっていた。そんな背中を見ながら、セシルはパタンと本を閉じると眠そうに大きなあくびをし、本を仕舞い、戻ってきたアニエスと共に街の外を目指すためにギルドを後にした。
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