3 / 5
序章
始まりと終わり③
しおりを挟む
ああ、自分は何のためにここにきて。
何のために過ごしたのかと。
――そんな、姉上の声が聞こえた気がした。
「アイゼム卿が――」
この男の人は一体何を。
なぜこのように叫び。
驚愕を浮かべながら。
笑っているのだろうかと。
笑いながら膝を着く男の顔は、あまりにも恐ろしかった。
「わかりおろう……この意味が」
「……」
「モーリウス殿、何故今日ここに貴殿らは現れた?」
「……」
「大人しく従いくださるか? モーリウス殿。グリス様と、ウィル様と共に」
「……否と申したら」
「言うに及ばず」
兵士が動けば、鎧が鳴る。
その音は、常と同じのはずで。いつも聞いているはずの音なのに。
聞き覚えがない、鋭利。
似ている――まるで、父の書簡で表情を変えて行った姫君のように。
「捕らえよ」
「控えなさい、ゼルフ」
「構わぬ。3人を」
――否。
「歯向かうならば」
――首とても。
モーリウスが腰の剣を重々しく抜いた。
「ウィル様、姫を」
剣の鍛錬で何度も見てきた、剣を振るうモーリウスの姿。
だが、初めて前にする。
木剣ではなく愛刀を振り、
――踏み込んだのはわかった。
だが、振るった剣の行く末は、見えなかった。
次の瞬間、兵士が一人倒れた。
いや――斬られたのだ。
首の端から吹き出る血と。
人が斬られた瞬間と。
……すべて、初めて目の当たりにする。
「ウィル様ッ!!」
2人目の兵士が絶命する。
「ウィル」
腰を砕きながら逃げ行く男に視線を投げるモーリウスを、姫君が制する。
「モーリウス」
「……時間がありませぬ」
姉に手を引かれ、弟は走り出した。
何が起こっているのか、まったくわからなかった。
ただ、モーリウスの後を走る。
暗い回廊を走る。
冷たい空気が肌の上を駆けて行く。
構わず走る。
――アイゼム卿が討たれた。
姉に握られた、確かな感触。
――わかりおろう……この意味が。
温もり。
目に浮かぶ姉の笑顔と。
……父の笑顔。
――泣かなかったか?
大きな手。
髪を撫でられたのは数時間前の事なのだ。
別れを言ったのは、ほんの、ほんの。
――空には同じく雲が走り。
同じような夕の光がさしていて。
夜の闇などまだ微塵もない。
「父上」
ついさっき。
……笑っていたのだ。
「モーリウス、こちらへ」
グリスが道を指し示す。
「この先に、裏へと抜ける近道が」
姫に促され、モーリウスが先を走る。
暗い廊下に一層闇が増す。
階段を下り行くと、鼻先に、炎のにおいがジュっと掠めた。
一気に駆け降り、階段の裏手に滑り込む。
座り込み、一息吐く間もなく、鎧の音が近づいてきて息を止める。
「……」
遠ざかるのを待つまでの時間は、永遠に思えた。
「モーリウス……どういう事」
立ち上がろうとするモーリウスの袖を、姫が引き留めた。
「答えなさい」
「……」
「手紙には、もしもの事あらばモーリウスと共にただちに逃げよとしか書かれていなかった」
「……」
「父が討たれた……どういう事、これは」
まさか。
そんな事。
ウィルは何も言えない。
嘘だとも。
嘘だよね? とも。
何で? とも。
どうしてとも……父上の名すら。
何も。
まだ、
……涙すら。
ただ、
そんな事、あり得ないとしか。
それだけしか。
「すべては、」
そう言い、モーリウスは姫が持つ小箱に視線を移した。
悟ったように、姫は獅子の刺繍の包みの中身を解き放った。
包みの中に、小箱があり。
急く様に姫が開いたその中に。
「……鏡」
「……」
「これは」
どこかで怒号が聞こえる。
姫の部屋に横たわる2つの遺体を見れば、何が起こったかなどすぐに知れる。
「行きます」
どうあっても、ここから逃げねば。
モーリウスが立ち上がる。
「私の使命は、2人の死守。ディン様より告げられた、最後の命」
「――」
ウィル、と名前を呼ばれ、再び姉に腕を掴まれる。
先ほどよりも強い力だった。
痛いほどだった。
あねうえ、と紡いだ言葉は。
闇の中へと、逃げるように消えて行った。
走るゆくさきに、兵士が現れる。
兵士が何を知り、何を知らずとも、モーリウスは剣を振るった。
赤い旋風が起こった。
頬を撫でる風は、つい先ほどまではひどく寒く感じられたのに。
熱かった。
どうしてか。
焼け付くほどに、熱かった。
進めば進むほど、走る事はできなくなった。
代わりに、兵士の数が増えた。
走るよりも、モーリウスが剣を振るう時間が増えた。
必死に自分達を庇いながら。
……ウィルにとり、モーリウスの剣は絶対だった。
彼以上に強い者は、この世界にいないのではないかと。
もしいたら、父のみだ。
父が率いる獅子の軍。
かつて金の獅子と言われ恐れられたという英雄譚。
どれだけ修練を重ねても。
どれだけ鍛錬を繰り返しても。
敵わないと思い続けた。
今日、彼につけられた痣が、まだ頬に残っているのに。
「殺せッ!!!!」
どこかでする声は、誰が、誰に唱えたものか?
斬りかかる無数の剣は、一体、何を望んだものか?
まっすぐに。
ただ、まっすぐに。
きらめく無数の光が、自分に向かって走ってくる。
「ウィル様――」
姉に握られた腕よりも。
―― 一瞬、何が起こったかわからぬほどに。
視界が真っ暗になった。
違う。モーリウスだ。
さっきまで向こうで剣を振るっていたモーリウスが……剣が床に転がっている。
剣を離してはいけない、モーリウス。
何で今……両手を広げて。
2人を掻き抱くようにして。
「……姫、様」
耳元で囁く。
生涯敵わぬ、絶対たる剣士が。
「ウィル!!」
何が起こったかわからぬ。ただ、ウィルは姉に乱暴に腕を引かれた。
掻き抱くモーリウスの胸の中をすり抜ける。
待って、姉上、モーリウスが。
モーリウスが、何か言ってるんだ――そう思いながら。
必死に振り返り、ウィルが見た、モーリウスの姿は。
「逃すな――」
こちらを見て、笑っていた。
背中に、無数の剣を突き立てられながら。
「行け」
口元だけで告げた最期の言葉より。
誰かが叫んだ、呪いのような罵声の方が、耳に強く飛び込んできた。
「モーリウス」
待って、姉上。
姉上、止まってと。
願いながら。
心の中で叫びながら。
「走って」
そう言う姉の声に従う。
「ウィル、走って」
嫌だ、姉上。
モーリウスが死んでしまう。
父上が死んでしまう。
嫌だ、姉上。
「お願い」
止めて。
どこにも行かないで。
「ウィル」
――強く。
父が最後に言った言葉は、本当にそうだったのか。
わからない。
走っても走っても、ウィルにはわからない。
そしてもう、尋ねる事もできない。
「姉上……っ」
泣かないで。
走る姉が呟いた声。
違う。
……泣いているのは、グリス自身だった。
何のために過ごしたのかと。
――そんな、姉上の声が聞こえた気がした。
「アイゼム卿が――」
この男の人は一体何を。
なぜこのように叫び。
驚愕を浮かべながら。
笑っているのだろうかと。
笑いながら膝を着く男の顔は、あまりにも恐ろしかった。
「わかりおろう……この意味が」
「……」
「モーリウス殿、何故今日ここに貴殿らは現れた?」
「……」
「大人しく従いくださるか? モーリウス殿。グリス様と、ウィル様と共に」
「……否と申したら」
「言うに及ばず」
兵士が動けば、鎧が鳴る。
その音は、常と同じのはずで。いつも聞いているはずの音なのに。
聞き覚えがない、鋭利。
似ている――まるで、父の書簡で表情を変えて行った姫君のように。
「捕らえよ」
「控えなさい、ゼルフ」
「構わぬ。3人を」
――否。
「歯向かうならば」
――首とても。
モーリウスが腰の剣を重々しく抜いた。
「ウィル様、姫を」
剣の鍛錬で何度も見てきた、剣を振るうモーリウスの姿。
だが、初めて前にする。
木剣ではなく愛刀を振り、
――踏み込んだのはわかった。
だが、振るった剣の行く末は、見えなかった。
次の瞬間、兵士が一人倒れた。
いや――斬られたのだ。
首の端から吹き出る血と。
人が斬られた瞬間と。
……すべて、初めて目の当たりにする。
「ウィル様ッ!!」
2人目の兵士が絶命する。
「ウィル」
腰を砕きながら逃げ行く男に視線を投げるモーリウスを、姫君が制する。
「モーリウス」
「……時間がありませぬ」
姉に手を引かれ、弟は走り出した。
何が起こっているのか、まったくわからなかった。
ただ、モーリウスの後を走る。
暗い回廊を走る。
冷たい空気が肌の上を駆けて行く。
構わず走る。
――アイゼム卿が討たれた。
姉に握られた、確かな感触。
――わかりおろう……この意味が。
温もり。
目に浮かぶ姉の笑顔と。
……父の笑顔。
――泣かなかったか?
大きな手。
髪を撫でられたのは数時間前の事なのだ。
別れを言ったのは、ほんの、ほんの。
――空には同じく雲が走り。
同じような夕の光がさしていて。
夜の闇などまだ微塵もない。
「父上」
ついさっき。
……笑っていたのだ。
「モーリウス、こちらへ」
グリスが道を指し示す。
「この先に、裏へと抜ける近道が」
姫に促され、モーリウスが先を走る。
暗い廊下に一層闇が増す。
階段を下り行くと、鼻先に、炎のにおいがジュっと掠めた。
一気に駆け降り、階段の裏手に滑り込む。
座り込み、一息吐く間もなく、鎧の音が近づいてきて息を止める。
「……」
遠ざかるのを待つまでの時間は、永遠に思えた。
「モーリウス……どういう事」
立ち上がろうとするモーリウスの袖を、姫が引き留めた。
「答えなさい」
「……」
「手紙には、もしもの事あらばモーリウスと共にただちに逃げよとしか書かれていなかった」
「……」
「父が討たれた……どういう事、これは」
まさか。
そんな事。
ウィルは何も言えない。
嘘だとも。
嘘だよね? とも。
何で? とも。
どうしてとも……父上の名すら。
何も。
まだ、
……涙すら。
ただ、
そんな事、あり得ないとしか。
それだけしか。
「すべては、」
そう言い、モーリウスは姫が持つ小箱に視線を移した。
悟ったように、姫は獅子の刺繍の包みの中身を解き放った。
包みの中に、小箱があり。
急く様に姫が開いたその中に。
「……鏡」
「……」
「これは」
どこかで怒号が聞こえる。
姫の部屋に横たわる2つの遺体を見れば、何が起こったかなどすぐに知れる。
「行きます」
どうあっても、ここから逃げねば。
モーリウスが立ち上がる。
「私の使命は、2人の死守。ディン様より告げられた、最後の命」
「――」
ウィル、と名前を呼ばれ、再び姉に腕を掴まれる。
先ほどよりも強い力だった。
痛いほどだった。
あねうえ、と紡いだ言葉は。
闇の中へと、逃げるように消えて行った。
走るゆくさきに、兵士が現れる。
兵士が何を知り、何を知らずとも、モーリウスは剣を振るった。
赤い旋風が起こった。
頬を撫でる風は、つい先ほどまではひどく寒く感じられたのに。
熱かった。
どうしてか。
焼け付くほどに、熱かった。
進めば進むほど、走る事はできなくなった。
代わりに、兵士の数が増えた。
走るよりも、モーリウスが剣を振るう時間が増えた。
必死に自分達を庇いながら。
……ウィルにとり、モーリウスの剣は絶対だった。
彼以上に強い者は、この世界にいないのではないかと。
もしいたら、父のみだ。
父が率いる獅子の軍。
かつて金の獅子と言われ恐れられたという英雄譚。
どれだけ修練を重ねても。
どれだけ鍛錬を繰り返しても。
敵わないと思い続けた。
今日、彼につけられた痣が、まだ頬に残っているのに。
「殺せッ!!!!」
どこかでする声は、誰が、誰に唱えたものか?
斬りかかる無数の剣は、一体、何を望んだものか?
まっすぐに。
ただ、まっすぐに。
きらめく無数の光が、自分に向かって走ってくる。
「ウィル様――」
姉に握られた腕よりも。
―― 一瞬、何が起こったかわからぬほどに。
視界が真っ暗になった。
違う。モーリウスだ。
さっきまで向こうで剣を振るっていたモーリウスが……剣が床に転がっている。
剣を離してはいけない、モーリウス。
何で今……両手を広げて。
2人を掻き抱くようにして。
「……姫、様」
耳元で囁く。
生涯敵わぬ、絶対たる剣士が。
「ウィル!!」
何が起こったかわからぬ。ただ、ウィルは姉に乱暴に腕を引かれた。
掻き抱くモーリウスの胸の中をすり抜ける。
待って、姉上、モーリウスが。
モーリウスが、何か言ってるんだ――そう思いながら。
必死に振り返り、ウィルが見た、モーリウスの姿は。
「逃すな――」
こちらを見て、笑っていた。
背中に、無数の剣を突き立てられながら。
「行け」
口元だけで告げた最期の言葉より。
誰かが叫んだ、呪いのような罵声の方が、耳に強く飛び込んできた。
「モーリウス」
待って、姉上。
姉上、止まってと。
願いながら。
心の中で叫びながら。
「走って」
そう言う姉の声に従う。
「ウィル、走って」
嫌だ、姉上。
モーリウスが死んでしまう。
父上が死んでしまう。
嫌だ、姉上。
「お願い」
止めて。
どこにも行かないで。
「ウィル」
――強く。
父が最後に言った言葉は、本当にそうだったのか。
わからない。
走っても走っても、ウィルにはわからない。
そしてもう、尋ねる事もできない。
「姉上……っ」
泣かないで。
走る姉が呟いた声。
違う。
……泣いているのは、グリス自身だった。
0
お気に入りに追加
0
あなたにおすすめの小説
婚約破棄された検品令嬢ですが、冷酷辺境伯の子を身籠りました。 でも本当はお優しい方で毎日幸せです
青空あかな
恋愛
旧題:「荷物検査など誰でもできる」と婚約破棄された検品令嬢ですが、極悪非道な辺境伯の子を身籠りました。でも本当はお優しい方で毎日心が癒されています
チェック男爵家長女のキュリティは、貴重な闇魔法の解呪師として王宮で荷物検査の仕事をしていた。
しかし、ある日突然婚約破棄されてしまう。
婚約者である伯爵家嫡男から、キュリティの義妹が好きになったと言われたのだ。
さらには、婚約者の権力によって検査係の仕事まで義妹に奪われる。
失意の中、キュリティは辺境へ向かうと、極悪非道と噂される辺境伯が魔法実験を行っていた。
目立たず通り過ぎようとしたが、魔法事故が起きて辺境伯の子を身ごもってしまう。
二人は形式上の夫婦となるが、辺境伯は存外優しい人でキュリティは温かい日々に心を癒されていく。
一方、義妹は仕事でミスばかり。
闇魔法を解呪することはおろか見破ることさえできない。
挙句の果てには、闇魔法に呪われた荷物を王宮内に入れてしまう――。
※おかげさまでHOTランキング1位になりました! ありがとうございます!
※ノベマ!様で短編版を掲載中でございます。
魔界最強に転生した社畜は、イケメン王子に奪い合われることになりました
タタミ
BL
ブラック企業に務める社畜・佐藤流嘉。
クリスマスも残業確定の非リア人生は、トラックの激突により突然終了する。
死後目覚めると、目の前で見目麗しい天使が微笑んでいた。
「ここは天国ではなく魔界です」
天使に会えたと喜んだのもつかの間、そこは天国などではなく魔法が当たり前にある世界・魔界だと知らされる。そして流嘉は、魔界に君臨する最強の支配者『至上様』に転生していたのだった。
「至上様、私に接吻を」
「あっ。ああ、接吻か……って、接吻!?なんだそれ、まさかキスですか!?」
何が起こっているのかわからないうちに、流嘉の前に現れたのは美しい4人の王子。この4王子にキスをして、結婚相手を選ばなければならないと言われて──!?
幼妻は、白い結婚を解消して国王陛下に溺愛される。
秋月乃衣
恋愛
旧題:幼妻の白い結婚
13歳のエリーゼは、侯爵家嫡男のアランの元へ嫁ぐが、幼いエリーゼに夫は見向きもせずに初夜すら愛人と過ごす。
歩み寄りは一切なく月日が流れ、夫婦仲は冷え切ったまま、相変わらず夫は愛人に夢中だった。
そしてエリーゼは大人へと成長していく。
※近いうちに婚約期間の様子や、結婚後の事も書く予定です。
小説家になろう様にも掲載しています。
魔法少女の異世界刀匠生活
ミュート
ファンタジー
私はクアンタ。魔法少女だ。
……終わりか、だと? 自己紹介をこれ以上続けろと言われても話す事は無い。
そうだな……私は太陽系第三惑星地球の日本秋音市に居た筈が、異世界ともいうべき別の場所に飛ばされていた。
そこでリンナという少女の打つ刀に見惚れ、彼女の弟子としてこの世界で暮らす事となるのだが、色々と諸問題に巻き込まれる事になっていく。
王族の後継問題とか、突如現れる謎の魔物と呼ばれる存在と戦う為の皇国軍へ加入しろとスカウトされたり……
色々あるが、私はただ、刀を打つ為にやらねばならぬ事に従事するだけだ。
詳しくは、読めばわかる事だろう。――では。
※この作品は「小説家になろう!」様、「ノベルアップ+」様でも同様の内容で公開していきます。
※コメント等大歓迎です。何時もありがとうございます!
あの日、さようならと言って微笑んだ彼女を僕は一生忘れることはないだろう
まるまる⭐️
恋愛
僕に向かって微笑みながら「さようなら」と告げた彼女は、そのままゆっくりと自身の体重を後ろへと移動し、バルコニーから落ちていった‥
*****
僕と彼女は幼い頃からの婚約者だった。
僕は彼女がずっと、僕を支えるために努力してくれていたのを知っていたのに‥
僕がこの世界で生きるワケ
京衛武百十
ファンタジー
こんにちは。私の名前は、<クォ=ヨ=ムイ>。人間が言うところの<神様>かな。
あ、もしかしたら私のことを知ってる人もいるかもだけど、随分と印象が違う気がするかもね。でも、神様ってのはいろんな面があるからね。気にしちゃダメダメ。
ところで今回、私は、人間が何かと話題にしてる<転生勇者>と<俺TUEEE>とやらにちょっと興味があって、おあつらえ向きにトラックの事故に巻き込まれて死んだ陰キャ少年(名前なんだっけ? あ~、まあいいや)を、転生特典のチート能力を授けて異世界に送り出してあげたのよ。
で、彼がどこまでやれるのかを観察しようっていうね。
『酷い』? 『鬼畜』? ノンノン、神様相手にいまさらいまさら。
とにかく彼の<俺TUEEE>ぶりを見てあげてちょうだいな。
転生したらチートすぎて逆に怖い
至宝里清
ファンタジー
前世は苦労性のお姉ちゃん
愛されることを望んでいた…
神様のミスで刺されて転生!
運命の番と出会って…?
貰った能力は努力次第でスーパーチート!
番と幸せになるために無双します!
溺愛する家族もだいすき!
恋愛です!
無事1章完結しました!
美貌の騎士団長は逃げ出した妻を甘い執愛で絡め取る
束原ミヤコ
恋愛
旧題:夫の邪魔になりたくないと家から逃げたら連れ戻されてひたすら愛されるようになりました
ラティス・オルゲンシュタットは、王国の七番目の姫である。
幻獣種の血が流れている幻獣人である、王国騎士団団長シアン・ウェルゼリアに、王を守った褒章として十五で嫁ぎ、三年。
シアンは隣国との戦争に出かけてしまい、嫁いでから話すこともなければ初夜もまだだった。
そんなある日、シアンの恋人という女性があらわれる。
ラティスが邪魔で、シアンは家に戻らない。シアンはずっとその女性の家にいるらしい。
そう告げられて、ラティスは家を出ることにした。
邪魔なのなら、いなくなろうと思った。
そんなラティスを追いかけ捕まえて、シアンは家に連れ戻す。
そして、二度と逃げないようにと、監禁して調教をはじめた。
無知な姫を全力で可愛がる差別種半人外の騎士団長の話。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる