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桜ノ宮家

6話 アップを始めた愉悦部員2

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「兄様!あやも行くっ!」

「「「「?!?!?」」」」


みんな、突然のあやの発言に目が点になっている。
あッ薫兄様がスプーンを落とした。
薫兄様は言葉や表情からはわかりにくいが態度に出やすいらしい。


「行くの!」

反応の無い兄たちに再び言う。
外の世界を知れるんだからちょうどいい!
まだ3歳だけとそこはいざとなれば桜ノ宮家パワーで何とかなるはず、、、!


「あっあや!お外は危険だよ?それにあやの知らない人だっているんだし、、、」

言外に参加は諦めろという詩那兄様に、目がウルウルしてくる。


負けるな!桜ノ宮あや!

詩那兄様が話し始めて他の兄様たちもさっきのあやの発言を飲み込んだらしかった。

いや、正確には咀嚼しただけであるが、、、。



「あや、どうしてパーティに参加したいのですか?もしかして兄様たちとお家で過ごすのが嫌になってしまいましたか?それなら遊戯ルームに新しい設備を「ちがうもん!」、、、ぇ?」

杏兄様がとても早口になって何言ってるかわからなくなったので一応否定すると、あの杏兄様が今にも泣きそうな顔で、どうすればいいかわからないといった様子で視線をさまよわせている。


「あやがパーティに?なら俺たちも参加しようかな」
対して颯兄様は一緒に参加できるという方に目が行ったらしく、自分も参加すると言い出した。

薫兄様はようやく落としたスプーンを拾った。
あっ机に頭ぶつけた、、、痛そう、、、


侍従のみんなは私たちが席に着いた後、お料理を運ぶ以外はダイニングの外にいる。
ベルを鳴らせば来てくれて、お水だったり、次のお料理を運んでくれる。

食卓は家族だけでゆったりと過ごしたいというおじいさまの発案だそう。


「俺も、、、あやが行くなら行く。挨拶以外はあやと別室にいる。」
「俺も!俺も!」

どうやら双子は賛成らしい。


「やったぁ!颯兄様!薫兄様!大好き!!」

「ウグゥ、、、!」
「///ッ」

テーブルに乗り出して双子兄様たちにありがとう!という。
詩那兄様と杏兄様はしばらく考えていたけど、最終的に誰かと別室に行くなら、と渋々だが許可してくれた。

他の財閥たちがどんな暮らしをしているのかも気になるし、世の中のことについても気になるからちょうどいい。

ついでに、兄様たち大好き!で兄たちをメロメロにしてやろう、、、!


ひっそりと決心しているとゼリーも食べ終わって、みんなでリビングに向かった。


ーーーーーーー


「あや、体調はどうですか?」
颯兄様と薫兄様に挟まれてソファの上でぽやんとしていると杏兄様に尋ねられた。

「ん~!あや、元気だよ!」

今日はたくさん寝てた()からなかなか眠くならない。

「はやてにーさま、かおるにーさま、遊ぼー?」

足をパタパタさせながら双子の兄様に小首を傾げながら誘う。

「いいよー、何して遊ぶ?」

「あんまり動かない遊び、しよ。」


2人の美少年が小首を傾げて私の顔を覗き込んでくる。

「ウグ、、、」

これはやばい。鼻血案件だわ。

シスコンショタ  の顔面にやられて少し喉が詰まってしまった。


鼻血を出してしまったらパーティに行けなくなる可能性しかないから根性で止める((


「あや?大丈夫??」

さすが薫兄様、颯兄様は気づかなかったのに。

「んーん!なんでもない!だいじょぶ!あそぼ!」


結局ソファに座ったままぬいぐるみを持っておままごとをした。



ーーーーーーーーー


「、、、あや、体調悪そう」



私が部屋に行った後、薫兄様のチクリによってパーティに行けなくなりそうになって、駄々をこねてパーティまで部屋から出ないことを引き換えに一生懸命パーティ参加をおねだりした話、聞きたい、、、??


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