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療養
29話 to Avii
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「レイの様子はどうだ?」
午前の見回りを終えたルイズがお昼っご飯を終えて眠っているレイのもとに帰ってきた。
ルイズ、、、フルネームはルイズ・カーネル・ウェイナード。
ここ、ウェイナード国の第1王子だ。
本来はルイズが次期国王陛下になる予定だった。
こいつはいわゆる、王太子と呼ばれる立場の人間で、俺はその補佐、、、とはいえ近衛として第一騎士団の団長になる予定だった。
だがしかし、ある日突然アヴィ神からのご神託により、俺たち二人がレイの番に、とえらばれルイズは王位継承権をあっけなく第二王子に手渡した。
理由が理由なだけに派閥による闘争もさして起こることなく過ぎていった。
もともと王族にはそぐわない自由奔放な性格とその口調から第一王子直属であった第一騎士団の中では同じただの騎士としての信頼も厚かった。
「あぁ、少しだけ食べ物を口に入れることができた。肉体的な疲労の回復は目視で確認できるが精神的な方はレイの傍にいないとどうにもな、、、。雰囲気で感じることももちろんできるがやはり肌をくっつけて感じていないと安心できない。」
俺のすぐそばですよすよと眠るレイの頭を撫でながらルイズに返す。
「ッあ”――――っ!だめだ!レイの傍にいれねえストレスのせいかお前の言ってることが『レイと肌も離さずイチャイチャしてました』っていう自慢にしか聞こえねぇ!!」
レイが眠っているため控えめな声だがしっかりと不満を含んでいる声に俺は返す。
「安心しろ。それであってる。」
ベッドの傍でムキィィィ―ー!と悶えている元・第一王子に得意げに返しながら俺はスメローとローザに言われたことを伝えた。
「左足、ね。了解。このけがが治ってもそのまま抱き上げて移動するようにしようぜ。」
「ハナからそのつもりだ。」
お、わかってんねー、と呑気に返すルイズに調査報告を聞く。
「レイをこの前に襲いに来た糞野郎はどうやらあいつだけの単独行動の線が濃いな。俺も拷問してみたがセネスが拷問した時とあまり変わったことは吐かなかった。まあ、拷問の掛けすぎであれが正気で答えれているとはおもえんのだがな、、、。」
お前、やりすぎじゃねぇか?とこちらを見てくるルイズに当然の報いだと鼻を鳴らす。
「こういうのはお前の得意分野じゃないだろ?まぁお前の無表情で永遠に見下ろされなが爪はがされるのも効果はありそうだが、、、。お前をここまで動かしたのもレイのおかげか。」
でもそのあとの拷問で正気に戻れなくなるくらい追い詰めちゃだめだからな、と釘を刺された。
確かに情報は大事だ。
狼の耳をへちゃらせる。
「んじゃ、俺はもう行くから今日の夕飯は俺がレイに食べさせてくれよな。」
ちゅっとレイの額にキスを落としてルイズは持ち場に戻っていった。
「、、、レイ、愛してる」
俺たち獣の愛は深くて重い。
こんなにも華奢なレイの体に俺たち二人の愛を受け止めきることができるのだろうか。
もしも、受け入れてもらえなかったら、、、
そのときは、、、。
自分たちの手の中で、俺たちの愛によってぐちゃぐちゃになっているレイを想像し惚々とする。
本当は俺たち以外の誰の目にも触れてほしくない。
だがそれはレイのためにならない。
だから俺たちはレイにとって必要最低限の人物としかかかわらせていない。
神子のためならば、陛下も大臣たちも何も口出しできない。
ねぇ、アヴィ神様。
この世界の全知全能のあなたならば、俺たち獣の愛の重さをご存じだろう?
それでもあなた様は俺たちをレイの番にお選びになった。
つまり、俺たちは、アヴィ神様の名のもとにレイを俺たちの愛という檻にとどめておくことができる。
あぁ、レイ。
愛している。
この欲深き愛を受け入れてくれ
そしてもう二度と、俺たちの前から消えないでくれ。
次に消えられたら俺たちはこんなにも愛おしいレイをきっと殺してしまうから。
冷たくなって、ずっと俺たちの傍にいてくれるレイも魅力的だが、あたたかいレイが良いに決まっている。
だからレイ、、、
どうか俺たちの腕の中に一生いてくれ。
午前の見回りを終えたルイズがお昼っご飯を終えて眠っているレイのもとに帰ってきた。
ルイズ、、、フルネームはルイズ・カーネル・ウェイナード。
ここ、ウェイナード国の第1王子だ。
本来はルイズが次期国王陛下になる予定だった。
こいつはいわゆる、王太子と呼ばれる立場の人間で、俺はその補佐、、、とはいえ近衛として第一騎士団の団長になる予定だった。
だがしかし、ある日突然アヴィ神からのご神託により、俺たち二人がレイの番に、とえらばれルイズは王位継承権をあっけなく第二王子に手渡した。
理由が理由なだけに派閥による闘争もさして起こることなく過ぎていった。
もともと王族にはそぐわない自由奔放な性格とその口調から第一王子直属であった第一騎士団の中では同じただの騎士としての信頼も厚かった。
「あぁ、少しだけ食べ物を口に入れることができた。肉体的な疲労の回復は目視で確認できるが精神的な方はレイの傍にいないとどうにもな、、、。雰囲気で感じることももちろんできるがやはり肌をくっつけて感じていないと安心できない。」
俺のすぐそばですよすよと眠るレイの頭を撫でながらルイズに返す。
「ッあ”――――っ!だめだ!レイの傍にいれねえストレスのせいかお前の言ってることが『レイと肌も離さずイチャイチャしてました』っていう自慢にしか聞こえねぇ!!」
レイが眠っているため控えめな声だがしっかりと不満を含んでいる声に俺は返す。
「安心しろ。それであってる。」
ベッドの傍でムキィィィ―ー!と悶えている元・第一王子に得意げに返しながら俺はスメローとローザに言われたことを伝えた。
「左足、ね。了解。このけがが治ってもそのまま抱き上げて移動するようにしようぜ。」
「ハナからそのつもりだ。」
お、わかってんねー、と呑気に返すルイズに調査報告を聞く。
「レイをこの前に襲いに来た糞野郎はどうやらあいつだけの単独行動の線が濃いな。俺も拷問してみたがセネスが拷問した時とあまり変わったことは吐かなかった。まあ、拷問の掛けすぎであれが正気で答えれているとはおもえんのだがな、、、。」
お前、やりすぎじゃねぇか?とこちらを見てくるルイズに当然の報いだと鼻を鳴らす。
「こういうのはお前の得意分野じゃないだろ?まぁお前の無表情で永遠に見下ろされなが爪はがされるのも効果はありそうだが、、、。お前をここまで動かしたのもレイのおかげか。」
でもそのあとの拷問で正気に戻れなくなるくらい追い詰めちゃだめだからな、と釘を刺された。
確かに情報は大事だ。
狼の耳をへちゃらせる。
「んじゃ、俺はもう行くから今日の夕飯は俺がレイに食べさせてくれよな。」
ちゅっとレイの額にキスを落としてルイズは持ち場に戻っていった。
「、、、レイ、愛してる」
俺たち獣の愛は深くて重い。
こんなにも華奢なレイの体に俺たち二人の愛を受け止めきることができるのだろうか。
もしも、受け入れてもらえなかったら、、、
そのときは、、、。
自分たちの手の中で、俺たちの愛によってぐちゃぐちゃになっているレイを想像し惚々とする。
本当は俺たち以外の誰の目にも触れてほしくない。
だがそれはレイのためにならない。
だから俺たちはレイにとって必要最低限の人物としかかかわらせていない。
神子のためならば、陛下も大臣たちも何も口出しできない。
ねぇ、アヴィ神様。
この世界の全知全能のあなたならば、俺たち獣の愛の重さをご存じだろう?
それでもあなた様は俺たちをレイの番にお選びになった。
つまり、俺たちは、アヴィ神様の名のもとにレイを俺たちの愛という檻にとどめておくことができる。
あぁ、レイ。
愛している。
この欲深き愛を受け入れてくれ
そしてもう二度と、俺たちの前から消えないでくれ。
次に消えられたら俺たちはこんなにも愛おしいレイをきっと殺してしまうから。
冷たくなって、ずっと俺たちの傍にいてくれるレイも魅力的だが、あたたかいレイが良いに決まっている。
だからレイ、、、
どうか俺たちの腕の中に一生いてくれ。
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