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式典
7話 神子様は美しい。
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「、、、どう、かな?」
ボクはその日、渡された衣装を着て2人の前に出た。
ボクが渡されたのは、白を基調にしたドレスみたいなものでとてもスース―する。
肩がとても露出する、いわゆるオフショルダータイプだ。
アクセントカラーとして脇下から細い扇状にライトグリーンのラインが入っている。
開けた胸元の中央には同じくライトグリーンの結晶石みたいなのが付いている。
袖は七分袖で手首には金のブレスレットが。
髪の毛は、この日だけという条件で前髪を上げ、髪の毛もハーフアップにしている。
靴は少しかかとが上がっている。
捻らないといいけど。。。
恐る恐る2人の前に出る。
ルイズさんは銀の甲冑に赤いマントを付けて。
セネスさんは銀の甲冑に青いマントを付けて。
2人ともカッコいい。
ルイズさんは国民の前で顔を出すときに傍にいてくれて、ホールで踊るときはセネスさんが傍にいてくれるらしい。
その時ルイズさんはお城の回りの警備らしい。
セネスさんは国民の中に違法な魔法を使うことがないように感知するらしい。
守ってくれるのはありがたいけれど、怪我はしないでほしい。
「キレイだ、、、っ////」
「肩開きすぎだろっまぁそそられるが、、、///」
よっ喜んでもらえたのかな、、、?
コンコン
「そろそろ時間です。セネス様。」
執事さんが入ってきた。
どうやらセネスさんが警備にあたる時間になったようだ。
「もうそんな時間か。レイ、行ってくる。くれぐれも無理はしないように。何か変だと思ったらすぐにルイズに言うんだぞ?」
「はい。セネスさんも気を付けてくださいね?」
ちょいちょい、とセネスさんに近寄って屈んでもらう。
――ちゅっ
「っ!?なっな?!ルイズ!ついにレイから!レイから俺に!!」
「ふふ/////」
やってみたけど結構恥ずかしい。。。
これは遠い記憶の中で唯一ある母との記憶で、よくおまじないとしてしてもらっていた。
2人が殺される日の朝もそうだった。
大切な人にしかしないって決めた大切なおまじない。
この二人がボクの中でどれだけ大切な存在になっているのかを感じる。
じゃあ、とセネスさんが上機嫌で出ていく。
「俺たちもそろそろ行くか。ソワソワ」
ルイズさんがソワソワしてボクに言う。
これは、、、。
「ここでしゃがんでください。特別ですよ?」
そういってさっきと同じように、ルイズさんの頬にキスを落とした。
「ん。ありがとう。今日までレイに無体を働かなかった俺!サイコーの褒美だぁああ!!」
うぉぉぉおお!とルイズさんが唸っている。
そんなに良かったのかな?
たまにしかしないからかな。。
ボクが国民の、世界中の人の前に顔を出すのはお城のバルコニーみたいなところらしい。
警備に関してはセネスさんが守ってくれていると思うと安心できる。
大臣さんたちにもボクは挨拶をしていない。
ボクがアヴィに連れてこられたときにボクのことを見た大臣さんたちはたくさんいるらしいけど、言葉を交わしてはない。
実質、今日が初対面だ。
こんなのでいいのかと王様やルイズさんたちに聞いたら、そんなのは気にしなくていいと言われた。
まぁボクも挨拶出来ないと思うからありがたかった。
この世界にはどんな人が、種族がいるのだろうか。
とても楽しみな分、不安が募る。
そんな大勢の人を前にしてみんなの前に出れるのだろうか。
たくさんの視線がボクに突き刺さるだろう。
興味や優しさの溢れる視線ならいいのだがそれで上手くいかないのが世の常だ。
憎悪や嫉妬なども含まれてくる。
ボクはそういうのに敏感だからすぐに参ってしまう。
明日はふて寝しまくろう。
そう心に誓い、ボクは扉の前に立った。
――――――
今、俺は城の庭で警備をしている。
今日はレイの神子としての初めての仕事だ。
レイは人と話すのが苦手というが、恐怖を抱いているように思う。
本人も自覚があるようで前髪を伸ばしたりと色々工夫をしているらしいがもっと壁は厚いように感じる。
その現状が最も顕著に表れたらしいのが、このあいだの自殺未遂だった。
俺はレイが眠った後、ルイズから報告を受けた。
聞いた時の後悔と怒りは今でも己の中に根を張り、俺のすべてに絡みついている。
その場にいることができなかった自分。
レイに言葉を掛けられなかった自分。
そんな己に怒りを感じ後悔している。
二度と同じことを繰り返さないようにレイを幸せにしてやる。
レイをそんな状態にした以前のレイのいた世界の住人にもこれまでにない怒りを覚えた。
アヴィ様がレイを連れて降臨なされたときに教えてもらってはいたが、自分の想像を軽く越え、レイの心の闇は深かった。
今日、レイは大丈夫だろうか。
俺はレイからおまじないと言うらしいキスをレイから受け、サイコーのコンディションだが。。。
伴侶を持つとこんなにも心地が良くなるのか。
ザワザワ
集まった国民や大臣、他国の貴族らもざわざわしだした。
もうそろそろレイの姿が見えるらしい。
ーーレイは俺たちの伴侶なんだからな。
誰にもやるつもりはない。
可愛いし美しいのは理解してくれても構わないが、レイに好意を寄せ近づいたり害することは許さない。
前髪を上げ、髪をくくり、着飾ったレイは凄まじく美しい。
俺はより一層感知魔法のレベルを上げ、周囲のすべてに意識を尖らせた。
ボクはその日、渡された衣装を着て2人の前に出た。
ボクが渡されたのは、白を基調にしたドレスみたいなものでとてもスース―する。
肩がとても露出する、いわゆるオフショルダータイプだ。
アクセントカラーとして脇下から細い扇状にライトグリーンのラインが入っている。
開けた胸元の中央には同じくライトグリーンの結晶石みたいなのが付いている。
袖は七分袖で手首には金のブレスレットが。
髪の毛は、この日だけという条件で前髪を上げ、髪の毛もハーフアップにしている。
靴は少しかかとが上がっている。
捻らないといいけど。。。
恐る恐る2人の前に出る。
ルイズさんは銀の甲冑に赤いマントを付けて。
セネスさんは銀の甲冑に青いマントを付けて。
2人ともカッコいい。
ルイズさんは国民の前で顔を出すときに傍にいてくれて、ホールで踊るときはセネスさんが傍にいてくれるらしい。
その時ルイズさんはお城の回りの警備らしい。
セネスさんは国民の中に違法な魔法を使うことがないように感知するらしい。
守ってくれるのはありがたいけれど、怪我はしないでほしい。
「キレイだ、、、っ////」
「肩開きすぎだろっまぁそそられるが、、、///」
よっ喜んでもらえたのかな、、、?
コンコン
「そろそろ時間です。セネス様。」
執事さんが入ってきた。
どうやらセネスさんが警備にあたる時間になったようだ。
「もうそんな時間か。レイ、行ってくる。くれぐれも無理はしないように。何か変だと思ったらすぐにルイズに言うんだぞ?」
「はい。セネスさんも気を付けてくださいね?」
ちょいちょい、とセネスさんに近寄って屈んでもらう。
――ちゅっ
「っ!?なっな?!ルイズ!ついにレイから!レイから俺に!!」
「ふふ/////」
やってみたけど結構恥ずかしい。。。
これは遠い記憶の中で唯一ある母との記憶で、よくおまじないとしてしてもらっていた。
2人が殺される日の朝もそうだった。
大切な人にしかしないって決めた大切なおまじない。
この二人がボクの中でどれだけ大切な存在になっているのかを感じる。
じゃあ、とセネスさんが上機嫌で出ていく。
「俺たちもそろそろ行くか。ソワソワ」
ルイズさんがソワソワしてボクに言う。
これは、、、。
「ここでしゃがんでください。特別ですよ?」
そういってさっきと同じように、ルイズさんの頬にキスを落とした。
「ん。ありがとう。今日までレイに無体を働かなかった俺!サイコーの褒美だぁああ!!」
うぉぉぉおお!とルイズさんが唸っている。
そんなに良かったのかな?
たまにしかしないからかな。。
ボクが国民の、世界中の人の前に顔を出すのはお城のバルコニーみたいなところらしい。
警備に関してはセネスさんが守ってくれていると思うと安心できる。
大臣さんたちにもボクは挨拶をしていない。
ボクがアヴィに連れてこられたときにボクのことを見た大臣さんたちはたくさんいるらしいけど、言葉を交わしてはない。
実質、今日が初対面だ。
こんなのでいいのかと王様やルイズさんたちに聞いたら、そんなのは気にしなくていいと言われた。
まぁボクも挨拶出来ないと思うからありがたかった。
この世界にはどんな人が、種族がいるのだろうか。
とても楽しみな分、不安が募る。
そんな大勢の人を前にしてみんなの前に出れるのだろうか。
たくさんの視線がボクに突き刺さるだろう。
興味や優しさの溢れる視線ならいいのだがそれで上手くいかないのが世の常だ。
憎悪や嫉妬なども含まれてくる。
ボクはそういうのに敏感だからすぐに参ってしまう。
明日はふて寝しまくろう。
そう心に誓い、ボクは扉の前に立った。
――――――
今、俺は城の庭で警備をしている。
今日はレイの神子としての初めての仕事だ。
レイは人と話すのが苦手というが、恐怖を抱いているように思う。
本人も自覚があるようで前髪を伸ばしたりと色々工夫をしているらしいがもっと壁は厚いように感じる。
その現状が最も顕著に表れたらしいのが、このあいだの自殺未遂だった。
俺はレイが眠った後、ルイズから報告を受けた。
聞いた時の後悔と怒りは今でも己の中に根を張り、俺のすべてに絡みついている。
その場にいることができなかった自分。
レイに言葉を掛けられなかった自分。
そんな己に怒りを感じ後悔している。
二度と同じことを繰り返さないようにレイを幸せにしてやる。
レイをそんな状態にした以前のレイのいた世界の住人にもこれまでにない怒りを覚えた。
アヴィ様がレイを連れて降臨なされたときに教えてもらってはいたが、自分の想像を軽く越え、レイの心の闇は深かった。
今日、レイは大丈夫だろうか。
俺はレイからおまじないと言うらしいキスをレイから受け、サイコーのコンディションだが。。。
伴侶を持つとこんなにも心地が良くなるのか。
ザワザワ
集まった国民や大臣、他国の貴族らもざわざわしだした。
もうそろそろレイの姿が見えるらしい。
ーーレイは俺たちの伴侶なんだからな。
誰にもやるつもりはない。
可愛いし美しいのは理解してくれても構わないが、レイに好意を寄せ近づいたり害することは許さない。
前髪を上げ、髪をくくり、着飾ったレイは凄まじく美しい。
俺はより一層感知魔法のレベルを上げ、周囲のすべてに意識を尖らせた。
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