異世界王道BL

西条ネア

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2人の旦那様

3話 状況確認

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「ところで、ここはウェイナード国、、、でしたっけ?ほかにどのような種族さんがいるの?」
ボクは、ベッドの近くのカウチソファで今度はルイズさんの膝の上に座らせてもらっている。

ルイズさんを見上げて聞く。

「////ッああそうだ。世界で最も大きな大国だ。んー?色々いるぞ。犬族、猫族、兎族、獅子族、鼠族、熊族、狼族、、、、挙げてたらきりがねぇ!」

唐突にルイズさんが声を荒げて、ビクッとなってしまう。
「そぅなんですね、、、。」
身体を伝って伝わったのか、ルイズさんが抱きしめてくれる。

「すまねぇ。怒ってるわけじゃねぇんだ。」
「ルイズ、レイの身体に触るだろう?大丈夫か、レイ。」
「ええ。」

こんなことで寝込むほどボクは柔じゃないんだけどなぁ。。

「ここは王宮なんですよね?」
「?そうだが?」
何が言いたいのかわからないらしい二人はボクの次の言葉を待っている。

「挨拶、したほうがいいですよね?」
しっかり話さないといけないとは思うんだけど、そもそも前に出ていけるかもわからない。
高校まで学校生活ではずっと一人だったし、傷を見られるのが嫌で体育も見学。
バイトはパソコンで情報を送っただけだった。
食材調達も宅配を利用していて、最近ようやく顔を上げなかったら大丈夫になった。

ルイズさんたちは生まれたての雛の感じで、懐いた感じがするので怖いことは怖いけど大丈夫だろう。

「大丈夫か?」
セネスさんが聞いてくる。
「ほとんど顔を出すことができないとは思うんです。。。でも、ちゃんとお礼と挨拶をしないと。」

日本人として、そこは欠かせないと本能が言ってくる。
引きこもりが言うな、だとは思うけど。
「やはり、迷惑ですかね。ボクなんかが王族さんに会えるわけないです、、、よね。」

なんだか自分で言って悲しくなってきた。
ここに来てから感情の起伏が激しくなった気がする。

「いや!そういうわけではない!むしろ王も会いたがっている。だが君への負担を考えるとだな、、、」
二人ともボクのことを考えてくれていたらしい。

「あの、、、もし迷惑じゃなかったら一緒にいてほしぃ、、、です。」
恥ずかしくて少し俯いた状態から目線だけを目の前のセネスさんに向ける。

「ああ///もちろんだ。、、、君は煽りすぎだ。もう少し警戒をだな。。。」
そのあとからは聞こえなかった。
ただセネスさんがウンウン唸っていてそれを見てルイズさんが笑っている。
煽り、、、?
どういうことなのか察しがつかないが怒られたので謝る。

「すっすみみゃせっ///」
噛んじゃった!
恥ずかしすぎる。

その後ルイズさんも笑うのをピタリとやめてしまった。

????

「ン"ッ!じゃあ、明日にでも会うか?今からは流石に無理かもしれないが、明日なら王も飛んでいらっしゃるだろうよ。」

「そうだな、、レイは今から一度休むといい。まだ環境に慣れていないだろう?」
確かにさっきから自分では疲れて座れずルイズさんにもたれきっている。
なんでセネスさんにバレたのだろうか、、、?

「だな。体重かけてきてくれてるのは俺とくっつきたいからかと思って黙っていたが、前から見れば真っ青じゃねぇか。」

顔色、そんなに悪いのか、、、。
全然実感がなかった。
でも変にぶっ倒れて迷惑をかけるより、今横になったほうがよさそうだ。

「ルイズさん。降りるよ。」
そう言ったのに、ルイズさんがボクを抱きしめている腕の力を緩める気配がない。
「セネス、王に明日って伝えてきてくれ。」

「、、、了解した。明日は私の番だぞ。」
何だか渋るような素振りを見せ、セネスさんはどこかに行った。

「ルイズさん、、、あの、、、自分で歩けるよ、、、?」
そのままボクをベッドまで運ぼうとするルイズさん。

「いいからいいから。」
結局ベッドまで運んでもらって、ベッドの上に丁寧に降ろしてくれた。

「あの、、、ありがとぅ、、。」
恥ずかしくて頬を赤らめながら言う。

「あ~やっぱ限界」
そう言ったかと思うと急に目の前にルイズさんの顔が。

「ん、、、ルイzン、、、ふぁ、、、、」
ちゅっ、、、くちゅ、、と卑猥な音が部屋に響く。

「、、、ん?セネスの魔力を感じるな、、、ハハッあいつ、先に手ぇ出しやがったな。」
そういうと再びルイズさんの顔が目の前に。
「ん、、、ぅ、、、」

これで終わると思っていたから、息ができない。

段々視界が霞んできた。


「おやすみ、レイ」




《レイが眠った後》

「おめぇ、レイに手ぇ出し手やがったな。」
「それが分かるということは、お前も手を出したんだろう?」
お互い様だ、という風にセネスは俺に言ってくる。

「そりゃぁさ、嫁さんに手ぇ出したくもなるだろう?結んだばっかだぜ?しかもあんなに可愛いし庇護欲をかきたたせるときた。がまんできるはずねぇよ。」

「だな。、、、、不覚にもレイが俺を求めるところを想像してしまった。」

「っ!?あの堅物で有名なお前がねぇ~。」
そんなにもレイには破壊力があるにゃしょうがねぇわ。

なんとしてでもレイは守りぬく。




*****

「レイ、、、。レイ。」
ふと気が付くと目の前にアヴィがいた。
「アヴィ、なんだか久しぶりだね。そんなに会ってなかったわけではないけど。」
「そーだな!俺もレイに会えてうれしいよ。」

「そういえばアヴィ、あの二人になんて言ったの?過保護が過ぎるような。。。」
「だってレイが俺に丸投げするから!大丈夫だ!ちゃんと俺の目の保養になってる!」
目の保養って、、、。

「体はもう少ししたら慣れると思うからさ。無理はするなよ?((まあ、病弱な体にしといたからあんまり変わらないけどな。」

ん?今何か言ったような。。。

「まあ!これからどんなに危険な状況になっても死にはしないからな!安心してくれ!」
「は、、はぁ。」

「起きたら今度は王と対面だな。怖がらなくても大丈夫だぞ?みんなレイを愛してくれるから。」

それだけ言うと、アヴィの姿は段々見えなくなっていった。


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