25 / 66
記憶がなくなる前の話
22話
しおりを挟む
静矢サイド
「入ってきてちょうだい。」
母さんがそういうと佐々木さんの後ろから二人の男の子が出てきた。
「琉架についてもらおうと思っている遼よ。こっちが理斗についてもらおうと思っている蘭。」
「ご紹介にあずかりました、遼です。琉架様のために命をも掛ける所存です。」
「同じくご紹介にあずかりました、蘭です。理斗様のために誠心誠意努めさせていただきます。」
二人は双子なのだろうか。
顔がそっくりだ。
理斗と琉架は二卵性だからあまり似ていない。
「二人は双子?」
「「はい。」」
凄い。
普段から双子パワーは感じてるつもりだったけど大きくなるとこんなにシンクロするんだ。
感心しながらもキリッと見定める。
「まず、遼。命をかけるなんてそう簡単に言わないこと。死んじゃったら琉架が悲しむじゃない。」
「はい。」
「、、、蘭。理斗見るときは琉架も一緒。理斗はまだ琉架に加減、できない。」
竜葵も僕と同じく思うところがあったのか珍しく口を開く。
まぁ、これから父さんたちとは主に琉架の体調面とかアレルギーとか制限についての難しい話があるから今のうちに言っておくのがいいと踏んだのだろう。
「了解しました。」
蘭も遼と同じように竜葵の目を見て力強く答える。
、、、さっきから一度も声を発さない理斗はキッと二人をにらんでいた。
「理斗?どう思う?」
父さんが理斗に聞いた。
「、、、何が何でも琉架一番。」
いい?と半幅脅しのように言った理斗に目をてしっかりと返す二人。
とは言っても特に蘭は理斗の付き人が主な仕事だから理斗にも目はかけるだろうが、、、。
「、、、そう。」
それだけいうとまた黙り込んだ理斗。
眠いのか?
でもこんな重要なこと、理斗がおろそかにするはずがないからな。
何か幼いながらに感じるところはあるのだろう。
だが、質問をする前と比べては少し柔らかな雰囲気になった気がする。
「じゃあ、3人はオッケーでいいのね?」
「「「うん。」」」
「わかったわ。」
「つくのはもう少し先だからね。」
父さんが付け足した。
「じゃあ、わたし達はまだお話があるから先にお休みなさい。」
そう言われ、僕たちは部屋を出た。
「どうしたの?理斗。何かおかしかった?」
「、、、別に。」
きっと理斗は己の半身である琉架が遼たちにとられてしまう、と嫉妬しているのではないだろうか。
理斗の可愛らしい一面に竜葵と顔を見合わせクスリと笑った。
「入ってきてちょうだい。」
母さんがそういうと佐々木さんの後ろから二人の男の子が出てきた。
「琉架についてもらおうと思っている遼よ。こっちが理斗についてもらおうと思っている蘭。」
「ご紹介にあずかりました、遼です。琉架様のために命をも掛ける所存です。」
「同じくご紹介にあずかりました、蘭です。理斗様のために誠心誠意努めさせていただきます。」
二人は双子なのだろうか。
顔がそっくりだ。
理斗と琉架は二卵性だからあまり似ていない。
「二人は双子?」
「「はい。」」
凄い。
普段から双子パワーは感じてるつもりだったけど大きくなるとこんなにシンクロするんだ。
感心しながらもキリッと見定める。
「まず、遼。命をかけるなんてそう簡単に言わないこと。死んじゃったら琉架が悲しむじゃない。」
「はい。」
「、、、蘭。理斗見るときは琉架も一緒。理斗はまだ琉架に加減、できない。」
竜葵も僕と同じく思うところがあったのか珍しく口を開く。
まぁ、これから父さんたちとは主に琉架の体調面とかアレルギーとか制限についての難しい話があるから今のうちに言っておくのがいいと踏んだのだろう。
「了解しました。」
蘭も遼と同じように竜葵の目を見て力強く答える。
、、、さっきから一度も声を発さない理斗はキッと二人をにらんでいた。
「理斗?どう思う?」
父さんが理斗に聞いた。
「、、、何が何でも琉架一番。」
いい?と半幅脅しのように言った理斗に目をてしっかりと返す二人。
とは言っても特に蘭は理斗の付き人が主な仕事だから理斗にも目はかけるだろうが、、、。
「、、、そう。」
それだけいうとまた黙り込んだ理斗。
眠いのか?
でもこんな重要なこと、理斗がおろそかにするはずがないからな。
何か幼いながらに感じるところはあるのだろう。
だが、質問をする前と比べては少し柔らかな雰囲気になった気がする。
「じゃあ、3人はオッケーでいいのね?」
「「「うん。」」」
「わかったわ。」
「つくのはもう少し先だからね。」
父さんが付け足した。
「じゃあ、わたし達はまだお話があるから先にお休みなさい。」
そう言われ、僕たちは部屋を出た。
「どうしたの?理斗。何かおかしかった?」
「、、、別に。」
きっと理斗は己の半身である琉架が遼たちにとられてしまう、と嫉妬しているのではないだろうか。
理斗の可愛らしい一面に竜葵と顔を見合わせクスリと笑った。
50
お気に入りに追加
1,126
あなたにおすすめの小説
目が覚めたら囲まれてました
るんぱっぱ
BL
燈和(トウワ)は、いつも独りぼっちだった。
燈和の母は愛人で、すでに亡くなっている。愛人の子として虐げられてきた燈和は、ある日家から飛び出し街へ。でも、そこで不良とぶつかりボコボコにされてしまう。
そして、目が覚めると、3人の男が燈和を囲んでいて…話を聞くと、チカという男が燈和を拾ってくれたらしい。
チカに気に入られた燈和は3人と共に行動するようになる。
不思議な3人は、闇医者、若頭、ハッカー、と異色な人達で!
独りぼっちだった燈和が非日常な幸せを勝ち取る話。
転生したら弟がブラコン重傷者でした!!!
Lynne
BL
俺の名前は佐々木塁、元高校生だ。俺は、ある日学校に行く途中、トラックに轢かれて死んでしまった...。
pixivの方でも、作品投稿始めました!
名前やアイコンは変わりません
主にアルファポリスで投稿するため、更新はアルファポリスのほうが早いと思います!
ある日、人気俳優の弟になりました。
樹 ゆき
BL
母の再婚を期に、立花優斗は人気若手俳優、橘直柾の弟になった。顔良し性格良し真面目で穏やかで王子様のような人。そんな評判だったはずが……。
「俺の命は、君のものだよ」
初顔合わせの日、兄になる人はそう言って綺麗に笑った。とんでもない人が兄になってしまった……と思ったら、何故か大学の先輩も優斗を可愛いと言い出して……?
平凡に生きたい19歳大学生と、24歳人気若手俳優、21歳文武両道大学生の三角関係のお話。
推しの完璧超人お兄様になっちゃった
紫 もくれん
BL
『君の心臓にたどりつけたら』というゲーム。体が弱くて一生の大半をベットの上で過ごした僕が命を賭けてやり込んだゲーム。
そのクラウス・フォン・シルヴェスターという推しの大好きな完璧超人兄貴に成り代わってしまった。
ずっと好きで好きでたまらなかった推し。その推しに好かれるためならなんだってできるよ。
そんなBLゲーム世界で生きる僕のお話。
ある日、人気俳優の弟になりました。2
樹 ゆき
BL
母の再婚を期に、立花優斗は人気若手俳優、橘直柾の弟になった。穏やかで真面目で王子様のような人……と噂の直柾は「俺の命は、君のものだよ」と蕩けるような笑顔で言い出し、大学の先輩である隆晴も優斗を好きだと言い出して……。
平凡に生きたい(のに無理だった)19歳大学生と、24歳人気若手俳優、21歳文武両道大学生の、更に溺愛生活が始まる――。
主人公の兄になったなんて知らない
さつき
BL
レインは知らない弟があるゲームの主人公だったという事を
レインは知らないゲームでは自分が登場しなかった事を
レインは知らない自分が神に愛されている事を
表紙イラストは マサキさんの「キミの世界メーカー」で作成してお借りしています⬇ https://picrew.me/image_maker/54346
普通の学生だった僕に男しかいない世界は無理です。帰らせて。
かーにゅ
BL
「君は死にました」
「…はい?」
「死にました。テンプレのトラックばーんで死にました」
「…てんぷれ」
「てことで転生させます」
「どこも『てことで』じゃないと思います。…誰ですか」
BLは軽い…と思います。というかあんまりわかんないので年齢制限のどこまで攻めるか…。
うちの家族が過保護すぎるので不良になろうと思います。
春雨
BL
前世を思い出した俺。
外の世界を知りたい俺は過保護な親兄弟から自由を求めるために逃げまくるけど失敗しまくる話。
愛が重すぎて俺どうすればいい??
もう不良になっちゃおうか!
少しおばかな主人公とそれを溺愛する家族にお付き合い頂けたらと思います。
説明は初めの方に詰め込んでます。
えろは作者の気分…多分おいおい入ってきます。
初投稿ですので矛盾や誤字脱字見逃している所があると思いますが暖かい目で見守って頂けたら幸いです。
※(ある日)が付いている話はサイドストーリーのようなもので作者がただ書いてみたかった話を書いていますので飛ばして頂いても大丈夫だと……思います(?)
※度々言い回しや誤字の修正などが入りますが内容に影響はないです。
もし内容に影響を及ぼす場合はその都度報告致します。
なるべく全ての感想に返信させていただいてます。
感想とてもとても嬉しいです、いつもありがとうございます!
5/25
お久しぶりです。
書ける環境になりそうなので少しずつ更新していきます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる