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記憶がなくなる前の話
8話
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理玖斗サイド
冷たい空気が3人の中に流れる。
「わかりました。では琉架に負担をかけなければあの子は普通の子達と同じように生きられるのですね?」
「このまま琉架様の容態が深刻にならなければ。」
その言葉を聞いて安心した。
「わかりました。家族全員で琉架を守ります。」
「ええ!」
俺は藍羅と見つめ合い堅く頷きあった。
その後は今琉架の部屋に置いてある機材の説明とさっきの検査の詳しい結果。
そして薬の説明がされた。
「ではこちらが琉架様の一ヶ月分のお薬でございます。」
そういって机の上に置かれた大量の薬。
藍羅は横でさっき書いたメモと照らし合わせて読みやすいように一日分ごとに分けていた。
「っよし!できた!これ静矢達にもわかるわよね?」
10分程して藍羅が手を止めた。
「わかると思うぞ?」
静矢達もまだ小学生なので難しい漢字は平仮名で1日ごとに分かれている薬のセットをができていた。
「竜葵ーー!」
扉の方を向いて竜葵の名前を藍羅が呼ぶとすぐに我が家のぶきっちょNo. 1がひょっこり顔を出した。
「どうしたの?」
「はいこれ。琉架の一ヶ月分の薬。一応ママ達も琉架にお薬飲ませるけどおやつの時とかは竜葵達に任せるから。」
「ん。」
何にもないただの無機質な返事に聞こえるが藍羅を見るその目には使命感で満ち溢れていた。
じゃあ静矢にも説明しないとね、と藍羅が立ち上がり静矢の元へ行く。
「竜葵、琉架のこと聞きたいか?」
「、、ん。」
悲しそうに目を下げた先生は今度は子供にもわかりやすいように簡単な言葉で琉架の現状を話している。
「、、え。」
無理をし続ければ長くは生きられないと知って顔色を青くする。
「そんなの、嫌だろ?」
「もちろん!!いやだ!!!」
「だから、」と興奮気味の竜葵に先生は優しく琉架をこれからはいままで以上に守って欲しいという。
「わかった。静矢にもいう。」
そう言って駆け出しそうになる竜葵を慌てて引き留める。
「あそこには理斗もいるから。理斗にはもう少し大きくなったら伝えよう?」
「、、ん。」
今日の夜にもう一度今度は静矢もいれて話そうということになり竜葵は立ち去ろうとする。
「竜葵!琉架のことばっかでごめんね?何かしてほしいことがあったら言ってね!」
「、、、。」
バタンッと扉が閉まった。
冷たい空気が3人の中に流れる。
「わかりました。では琉架に負担をかけなければあの子は普通の子達と同じように生きられるのですね?」
「このまま琉架様の容態が深刻にならなければ。」
その言葉を聞いて安心した。
「わかりました。家族全員で琉架を守ります。」
「ええ!」
俺は藍羅と見つめ合い堅く頷きあった。
その後は今琉架の部屋に置いてある機材の説明とさっきの検査の詳しい結果。
そして薬の説明がされた。
「ではこちらが琉架様の一ヶ月分のお薬でございます。」
そういって机の上に置かれた大量の薬。
藍羅は横でさっき書いたメモと照らし合わせて読みやすいように一日分ごとに分けていた。
「っよし!できた!これ静矢達にもわかるわよね?」
10分程して藍羅が手を止めた。
「わかると思うぞ?」
静矢達もまだ小学生なので難しい漢字は平仮名で1日ごとに分かれている薬のセットをができていた。
「竜葵ーー!」
扉の方を向いて竜葵の名前を藍羅が呼ぶとすぐに我が家のぶきっちょNo. 1がひょっこり顔を出した。
「どうしたの?」
「はいこれ。琉架の一ヶ月分の薬。一応ママ達も琉架にお薬飲ませるけどおやつの時とかは竜葵達に任せるから。」
「ん。」
何にもないただの無機質な返事に聞こえるが藍羅を見るその目には使命感で満ち溢れていた。
じゃあ静矢にも説明しないとね、と藍羅が立ち上がり静矢の元へ行く。
「竜葵、琉架のこと聞きたいか?」
「、、ん。」
悲しそうに目を下げた先生は今度は子供にもわかりやすいように簡単な言葉で琉架の現状を話している。
「、、え。」
無理をし続ければ長くは生きられないと知って顔色を青くする。
「そんなの、嫌だろ?」
「もちろん!!いやだ!!!」
「だから、」と興奮気味の竜葵に先生は優しく琉架をこれからはいままで以上に守って欲しいという。
「わかった。静矢にもいう。」
そう言って駆け出しそうになる竜葵を慌てて引き留める。
「あそこには理斗もいるから。理斗にはもう少し大きくなったら伝えよう?」
「、、ん。」
今日の夜にもう一度今度は静矢もいれて話そうということになり竜葵は立ち去ろうとする。
「竜葵!琉架のことばっかでごめんね?何かしてほしいことがあったら言ってね!」
「、、、。」
バタンッと扉が閉まった。
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