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3章 プライベートランド
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「虎之介、これはやばいかもしれないな、4台は全部ダミーだ、もう一台隠れているる。しかもあの二人が進む方向だ! 反応が小さくてよく掴めない、二人に警戒するように伝えるんだ! 」
まったく、パペット1台にダミーが4台っておかしいだろ。でも、ロザリーを相手にするだけと僕らは思っていたけど ”ダミーを使ってはいけない”という話にはなっていないんだよな。おじいちゃんのエンジェルだし、いろいろとやっかいそうだ。
「美咲、小町、ダミーといえども警戒してあたれ、あと、本...め...い....... 」
「え? 虎之介、なんて言ったの? 小町、ちょっと待って電波障害っぽい、虎之介聞こえる? 」
先行していた小町も停止して虎之介を確認しようとした瞬間「パンパン」と乾いたハンドガンの音が鳴り響き、小町のパペットは前のめりに倒れてしまった。
「小町ぃ! タクどういうこと? ロザリーなの? なんで見つけられなかったの? 」
「美咲、落ち着くんじゃ、この攻撃はリモートだ! 緊急回避! 」
タクが警戒を怠っていたわけじゃない、ロザリーは迷彩色の対ステルスマントを使って木にしがみついていたからレーダーからは見えなかった。しかも、ダミー前方の木陰にハンドガンを隠し、美咲たちを待ち構えていた。何も知らずにやってきた小町はまんまと致命傷を与えられ倒されてしまった。
「ちょと、タク! 敵はどこ? リモートってどういうことよ! まったく、見えない敵ってほんと嫌! 」
「美咲、しっかりするんじゃ! 小町殿を倒した後、こちらに向けて攻撃が続かないということは、ハンドガンがどこかに固定されているということ、そして敵は今、ハンドガンを装備していない、レーザーナイフだけのはず、落ちついてよくレーダーを確認、そしてステルスで隠れているであろう敵を見つけるんじゃ! 」
「ステルスで隠れてるロザリーを目で探せって言うの? 無茶言わないで! 」
「美咲、虎之介殿がもう少しで到着する、それまで数分、敵は虎之介殿が来たら逃げるであろう、その前に補足するんじゃ。大丈夫、無色透明になれるステルスは無い、絶対に見える! 」
リアルの世界なら迷彩塗装されたらまず見つけられないけど、ランド内なら ”意志の力” で多少各種パラメータが良くなるという都市伝説がある。誰もが都市伝説と思いつつ、実はランクによってはパペットの性能以上の性能が引き出せると後から母さんに聞いた。そして引き出せる可能性があるのはランクA以上。美咲はランクAだからパペットのカメラ性能もかなり引き出せるはず。タクは精神論で言ってるわけじゃなかった。ただ、美咲は冗談と思いつつ、集中してカメラを覗くとどんどん視界が開けていくのに驚いていた。
「隠れてるやつを探すのはほんと疲れるのよ、まったく! 早く、出てきなさいよ......ん? タク、2時の方向、木が何か変よね? 」
「よく見つけた、でかした! あれはロザリーじゃ、ただ、あの距離ではダッシュでも近づけないな、さて、どうしたものか」
「なんだっていいわよ、ハンドガンがそこにあるってことはやっぱりロザリーの武器はレーザーナイフだけでしょ、鬼ごっこの続きをしてあげるわよ、最大出力でダッシュするわよ! 」
まさか見つかるとは思っていないロザリーは、まっすぐ突撃してくる美咲に驚き、ステルスモードを解除して逃げ出した。
「待ちなさいよ、こらぁ! 虎之介、ロザリー発見、現在追跡中、そっちはどう? 」
「......」
「強力な電波障害が発生している、まったく。あの爺さんのプライベートランドはいろいろと仕掛けがあるらしい」
「ふんっ! 虎之介がいなくたって私一人でやっつけてやるわよ、タク、全出力を脚部に、さらに加速するわよ! 」
「ま、待て美咲、そんなことしたらノーマルパペットだと壊れるぞ! 」
美咲はタクの言うことを聞かずに出力を更に上げるとロザリーに急接近した。ロザリーまで後15mというところでロザリーは旧反転、美咲と真正面から対峙してみせた。
「私と真正面から戦うの、いい度胸ね! 」
美咲はダッシュを解除し、レーザーナイフを装備するとロザリーに向かっていく。美咲はナイフを巧みに使い、ロザリーの関節を中心に突き上げていくがダメージは与えられない。しかし、ロザリーも格闘戦には慣れているようだが、美咲の怒涛の攻撃に防戦一方になった。
「ふん! 兄貴仕込みのナイフがそう簡単に負けるもんですか! 」
ロザリーは美咲のナイフ攻撃にかなわないと判断したのか、木をうまく使いながら森の奥に移動していく。だが、美咲も逃すまいと追いかけついにロザリーを大木の前に追い詰めた。
「さあ、ロザリー、覚悟はいいかしら? 時間もないことだし、とどめを刺させてもらうわよ! 」
ロザリーに美咲のナイフは刺さったはずだった。その時、地面が激しく揺れ、地面が割れ始め、揺れに耐え切れず、美咲は倒れこんでしまった。ロザリーは一旦距離を取る。
「な、何よ! タク、どういうこと? 」
「分からない。ただ、地震が起きているのはプライベートランドのみじゃな。あの爺さん、また何かやったようだ。困った爺さ...美咲、前を見ろ! 緊急回避! 」
ロザリーは美咲の隙を見逃さなかった。地震の揺れが続く中、美咲の胸をめがけてレーザーナイフを突き刺そうとジャンプしていた。タクは緊急回避をしようとしたが、先ほどのダッシュで脚部モーターにダメージが残っており、回避できなかった。
「やられる! 」
「させるかよっ! 」
ロザリーのレーザーナイフが美咲の胸に刺さる直前、虎之介のハンドガンがナイフとロザリーの頭部を吹き飛ばした。
「ふぅ。危なかったな、美咲、大丈夫か? 」
「まったく、遅いわよ! わわわっ! こうしちゃいられない、緊急ログアウトしなくちゃ、タク、虎之介、小町、急いで落ちるわよ! 」
「おう! また後でな......って、お、おいおい、ログアウトできないぞ、どうなってる? 美咲、そっちはどうだ? 」
「こっちもだめ、小町? もう! 繋がらない! タク、どういうこと? 」
「困ったことになっておる、システムが反応しない、エラーについては調べてみるが、ここはとにかく危険じゃ、小町殿を回収してハンガーに戻るとしよう。虎之介殿、ロザリーを連れて行ってもらえないだろうか? 」
「あ? なんでだよ。こいつはエンジェルだから問題ないだろ? 」
「いや、パペットを調べておきたい、あのステルス機能、気になるんじゃ」
「わかったよ」
虎之介はロザリーをかつぎ、美咲とともにその場を離脱、小町の場所まで戻ってきた。小町はログアウトしているかと思いきや、気を失っていた。
「小町、小町! 」
「う、うん? み、美咲、敵は? ロザリーはどうしたの? 」
「大丈夫、さっき、虎之介が倒したわ、ほら、あそこに」
「そう、よかった、これで勝負には勝ったわけよね。でも、なんでみんなここに集まっているの? 」
「それが......私達、ランドから出れなくなってるのよ」
「正確には、あの爺さんのプライベートランドからじゃな。今、緊急コールで冬弥殿や沙織殿に連絡をとっておるが、通信が遮断されているらしい。なんとか自力でここから脱出しないといけないが......恐らく、ハンガーなら何かしらの情報がありそうじゃな」
「そうね、ログアウトできないことも問題だし、ダミーの件、ロザリーの件も気になる、おじいちゃんを問い詰めなくちゃ! 」
美咲たちがハンガーに戻るには20分もかかってしまった。ハンガーは地震の被害も無く無事であったが、やはり通信設備は反応しなかった。
「うーん、やっぱりだめか、30分の制限時間はとっくに過ぎているわけだし、冬弥たちも気づいているわよね? なのに誰も助けにこない、もう! あとで冬弥にはきつーく、お仕置きが必要ね! 」
「落ち着けよ、美咲、今はここから出ることのほうが優先だ。タク、コテツ、ムックン、お前たちこの状況をどう考えてる? プライベートランドだからといっても外部との通信を完全に遮断できるものなのか? 」
「いや、それはありえない。ランドはすべてビーナスの管理で動いているからの。プライベートランドと言っても、我々エンジェルが通信できないことなどありえないんじゃ。ありえないんじゃが、あの爺さんが何か仕組んでいるのかもしれない」
「そうだね。ただのエロジジイかと思っていたけど、こんなに精巧なプライベートランドを作れること、ロザリーのダミー制御の緻密さは特筆すべきところがたくさんある。通常僕らがダミーを操作できるのは多くて2体まで、でも、ロザリーは4体、しかもそれぞれステルスモードで連携して動くなんて並みのエンジェルじゃできない。そうだ、ロザリーを調べてみるのはどうだ? 何か知ってるかもしれない」
ムックンはロザリーにアクセスしようとした途端、ロザリーの乗っているパペットが爆発すると小町ともども数m飛ばされてしまった。
「小町! 」
「だ、大丈夫、ムックンがダメージ軽減プログラムを使ってくれたから、でも、パペットはだめね、動けない」
美咲と虎之介は小町のパペットを起こすと修理スペースに移動させた。ロザリーのパペットは粉々になっており、エンジェルの反応も消えていた。
「参ったわね、打つ手がなくなったわ」
美咲たちはハンガーに残されていた端末からなんとか外部と連絡を取ろうとしていたが、反応はなく、途方にくれていたが、その時、さらに激しい地震が彼女たちを襲った。美咲たちが窮地に立たされていた頃、僕と沙織、新先生もまた窮地にたたされていたんだ。
「虎之介、これはやばいかもしれないな、4台は全部ダミーだ、もう一台隠れているる。しかもあの二人が進む方向だ! 反応が小さくてよく掴めない、二人に警戒するように伝えるんだ! 」
まったく、パペット1台にダミーが4台っておかしいだろ。でも、ロザリーを相手にするだけと僕らは思っていたけど ”ダミーを使ってはいけない”という話にはなっていないんだよな。おじいちゃんのエンジェルだし、いろいろとやっかいそうだ。
「美咲、小町、ダミーといえども警戒してあたれ、あと、本...め...い....... 」
「え? 虎之介、なんて言ったの? 小町、ちょっと待って電波障害っぽい、虎之介聞こえる? 」
先行していた小町も停止して虎之介を確認しようとした瞬間「パンパン」と乾いたハンドガンの音が鳴り響き、小町のパペットは前のめりに倒れてしまった。
「小町ぃ! タクどういうこと? ロザリーなの? なんで見つけられなかったの? 」
「美咲、落ち着くんじゃ、この攻撃はリモートだ! 緊急回避! 」
タクが警戒を怠っていたわけじゃない、ロザリーは迷彩色の対ステルスマントを使って木にしがみついていたからレーダーからは見えなかった。しかも、ダミー前方の木陰にハンドガンを隠し、美咲たちを待ち構えていた。何も知らずにやってきた小町はまんまと致命傷を与えられ倒されてしまった。
「ちょと、タク! 敵はどこ? リモートってどういうことよ! まったく、見えない敵ってほんと嫌! 」
「美咲、しっかりするんじゃ! 小町殿を倒した後、こちらに向けて攻撃が続かないということは、ハンドガンがどこかに固定されているということ、そして敵は今、ハンドガンを装備していない、レーザーナイフだけのはず、落ちついてよくレーダーを確認、そしてステルスで隠れているであろう敵を見つけるんじゃ! 」
「ステルスで隠れてるロザリーを目で探せって言うの? 無茶言わないで! 」
「美咲、虎之介殿がもう少しで到着する、それまで数分、敵は虎之介殿が来たら逃げるであろう、その前に補足するんじゃ。大丈夫、無色透明になれるステルスは無い、絶対に見える! 」
リアルの世界なら迷彩塗装されたらまず見つけられないけど、ランド内なら ”意志の力” で多少各種パラメータが良くなるという都市伝説がある。誰もが都市伝説と思いつつ、実はランクによってはパペットの性能以上の性能が引き出せると後から母さんに聞いた。そして引き出せる可能性があるのはランクA以上。美咲はランクAだからパペットのカメラ性能もかなり引き出せるはず。タクは精神論で言ってるわけじゃなかった。ただ、美咲は冗談と思いつつ、集中してカメラを覗くとどんどん視界が開けていくのに驚いていた。
「隠れてるやつを探すのはほんと疲れるのよ、まったく! 早く、出てきなさいよ......ん? タク、2時の方向、木が何か変よね? 」
「よく見つけた、でかした! あれはロザリーじゃ、ただ、あの距離ではダッシュでも近づけないな、さて、どうしたものか」
「なんだっていいわよ、ハンドガンがそこにあるってことはやっぱりロザリーの武器はレーザーナイフだけでしょ、鬼ごっこの続きをしてあげるわよ、最大出力でダッシュするわよ! 」
まさか見つかるとは思っていないロザリーは、まっすぐ突撃してくる美咲に驚き、ステルスモードを解除して逃げ出した。
「待ちなさいよ、こらぁ! 虎之介、ロザリー発見、現在追跡中、そっちはどう? 」
「......」
「強力な電波障害が発生している、まったく。あの爺さんのプライベートランドはいろいろと仕掛けがあるらしい」
「ふんっ! 虎之介がいなくたって私一人でやっつけてやるわよ、タク、全出力を脚部に、さらに加速するわよ! 」
「ま、待て美咲、そんなことしたらノーマルパペットだと壊れるぞ! 」
美咲はタクの言うことを聞かずに出力を更に上げるとロザリーに急接近した。ロザリーまで後15mというところでロザリーは旧反転、美咲と真正面から対峙してみせた。
「私と真正面から戦うの、いい度胸ね! 」
美咲はダッシュを解除し、レーザーナイフを装備するとロザリーに向かっていく。美咲はナイフを巧みに使い、ロザリーの関節を中心に突き上げていくがダメージは与えられない。しかし、ロザリーも格闘戦には慣れているようだが、美咲の怒涛の攻撃に防戦一方になった。
「ふん! 兄貴仕込みのナイフがそう簡単に負けるもんですか! 」
ロザリーは美咲のナイフ攻撃にかなわないと判断したのか、木をうまく使いながら森の奥に移動していく。だが、美咲も逃すまいと追いかけついにロザリーを大木の前に追い詰めた。
「さあ、ロザリー、覚悟はいいかしら? 時間もないことだし、とどめを刺させてもらうわよ! 」
ロザリーに美咲のナイフは刺さったはずだった。その時、地面が激しく揺れ、地面が割れ始め、揺れに耐え切れず、美咲は倒れこんでしまった。ロザリーは一旦距離を取る。
「な、何よ! タク、どういうこと? 」
「分からない。ただ、地震が起きているのはプライベートランドのみじゃな。あの爺さん、また何かやったようだ。困った爺さ...美咲、前を見ろ! 緊急回避! 」
ロザリーは美咲の隙を見逃さなかった。地震の揺れが続く中、美咲の胸をめがけてレーザーナイフを突き刺そうとジャンプしていた。タクは緊急回避をしようとしたが、先ほどのダッシュで脚部モーターにダメージが残っており、回避できなかった。
「やられる! 」
「させるかよっ! 」
ロザリーのレーザーナイフが美咲の胸に刺さる直前、虎之介のハンドガンがナイフとロザリーの頭部を吹き飛ばした。
「ふぅ。危なかったな、美咲、大丈夫か? 」
「まったく、遅いわよ! わわわっ! こうしちゃいられない、緊急ログアウトしなくちゃ、タク、虎之介、小町、急いで落ちるわよ! 」
「おう! また後でな......って、お、おいおい、ログアウトできないぞ、どうなってる? 美咲、そっちはどうだ? 」
「こっちもだめ、小町? もう! 繋がらない! タク、どういうこと? 」
「困ったことになっておる、システムが反応しない、エラーについては調べてみるが、ここはとにかく危険じゃ、小町殿を回収してハンガーに戻るとしよう。虎之介殿、ロザリーを連れて行ってもらえないだろうか? 」
「あ? なんでだよ。こいつはエンジェルだから問題ないだろ? 」
「いや、パペットを調べておきたい、あのステルス機能、気になるんじゃ」
「わかったよ」
虎之介はロザリーをかつぎ、美咲とともにその場を離脱、小町の場所まで戻ってきた。小町はログアウトしているかと思いきや、気を失っていた。
「小町、小町! 」
「う、うん? み、美咲、敵は? ロザリーはどうしたの? 」
「大丈夫、さっき、虎之介が倒したわ、ほら、あそこに」
「そう、よかった、これで勝負には勝ったわけよね。でも、なんでみんなここに集まっているの? 」
「それが......私達、ランドから出れなくなってるのよ」
「正確には、あの爺さんのプライベートランドからじゃな。今、緊急コールで冬弥殿や沙織殿に連絡をとっておるが、通信が遮断されているらしい。なんとか自力でここから脱出しないといけないが......恐らく、ハンガーなら何かしらの情報がありそうじゃな」
「そうね、ログアウトできないことも問題だし、ダミーの件、ロザリーの件も気になる、おじいちゃんを問い詰めなくちゃ! 」
美咲たちがハンガーに戻るには20分もかかってしまった。ハンガーは地震の被害も無く無事であったが、やはり通信設備は反応しなかった。
「うーん、やっぱりだめか、30分の制限時間はとっくに過ぎているわけだし、冬弥たちも気づいているわよね? なのに誰も助けにこない、もう! あとで冬弥にはきつーく、お仕置きが必要ね! 」
「落ち着けよ、美咲、今はここから出ることのほうが優先だ。タク、コテツ、ムックン、お前たちこの状況をどう考えてる? プライベートランドだからといっても外部との通信を完全に遮断できるものなのか? 」
「いや、それはありえない。ランドはすべてビーナスの管理で動いているからの。プライベートランドと言っても、我々エンジェルが通信できないことなどありえないんじゃ。ありえないんじゃが、あの爺さんが何か仕組んでいるのかもしれない」
「そうだね。ただのエロジジイかと思っていたけど、こんなに精巧なプライベートランドを作れること、ロザリーのダミー制御の緻密さは特筆すべきところがたくさんある。通常僕らがダミーを操作できるのは多くて2体まで、でも、ロザリーは4体、しかもそれぞれステルスモードで連携して動くなんて並みのエンジェルじゃできない。そうだ、ロザリーを調べてみるのはどうだ? 何か知ってるかもしれない」
ムックンはロザリーにアクセスしようとした途端、ロザリーの乗っているパペットが爆発すると小町ともども数m飛ばされてしまった。
「小町! 」
「だ、大丈夫、ムックンがダメージ軽減プログラムを使ってくれたから、でも、パペットはだめね、動けない」
美咲と虎之介は小町のパペットを起こすと修理スペースに移動させた。ロザリーのパペットは粉々になっており、エンジェルの反応も消えていた。
「参ったわね、打つ手がなくなったわ」
美咲たちはハンガーに残されていた端末からなんとか外部と連絡を取ろうとしていたが、反応はなく、途方にくれていたが、その時、さらに激しい地震が彼女たちを襲った。美咲たちが窮地に立たされていた頃、僕と沙織、新先生もまた窮地にたたされていたんだ。
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