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第一章平和な日常

第十二話課外授業に行く前に護衛として来た人がリュシオンを怯えさせたから模擬戦をすることになっちゃったよ!?

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 第十二話課外授業に行く前に護衛として来た人がリュシオンを怯えさせたから模擬戦をすることになっちゃったよ!?

 リュシオンが走って先に教室に行ってしまったので私は身体強化魔法と風魔法を身体に纏い全力で追いかけた。
 そして私が走り始めて少しした頃に突然魔法が止まってしまった。
 そして勢いよく転けた。
 私は魔法が突然止まった理由を考えながら起き上がり教室に向かって再び走った。
 ……はあ、はあ
 私が考えついたのは魔力の暴走、魔力干渉による妨害……他にもあるけど、可能性が高いと思ったのがこの二つ。さらに高いと思ったのは魔力干渉による妨害……理由は簡単、私昔いろいろやっちゃったから……私のこと嫌いな人とかが殺しにきてもおかしくないし。こういうこと昔も何回かあったから……昔は気にしなかったけど今は……リュシオンと一生会えなくなると思うと嫌だなってすごく思う。
 私魔力が使えなかったら……そこまで強くない。一応武術の心得もあるけど最近は身体強化ばかり使ってたから強化無しでどれだけ通用するか分からない……そっか、なら試せばいいじゃん!! ちょうどこのあと課外授業があるし、誰かと模擬戦でもしてみれば……
 私が狙われている可能性があることはアレク先生に言っておいた方がいいよね。
 そして教室に着いた私は会議から戻ってきたアレク先生に狙われている可能性があることを話した。
「そうか……ユミナ話してくれてありがとな。少し待っててくれ他の先生たちに派遣できる人材がいるかどうか聞いてくる。……いやその前に学園長に言ってからだな。じゃないと、もし狙いがユミナだけじゃなく学園もだった場合守れる人数が減るからな……それじゃあ行ってくる」
 ただ可能性があるって話しただけなのにここまでしてくれるなんて思ってなかった。
 そして私は教室の方を見てあることに気づいた。
 それは……リュシオンがこっちをチラッチラッとこっちを見ては隠れ見ては隠れを繰り返してたことに。
 私は思わず
「ふふっリュシオンかわいい」と口に出てしまった。
 さっきのことが恥ずかしいのかな?
 リュシオンすごく周りから見られてるけど……これは気づいてないね
 周りにいる知らない女子生徒たちがリュシオンを見てこう言っていた。
「ねえねえ、あの人カッコよくない? 奈津子(なつこ)アタックしちゃいなよ!!」
「えーでもでも、恥ずかしいよぉそういうなら言ってきた真中(まなか)がアタックすればいいでしょ」と
 この人は知らないってことだよね……リュシオンと私が結婚してること
 まあリュシオンが幸せになれるならいい……けど、なんだかモヤモヤする……でもこんなふうにモヤモヤ出来るってことは本当に私リュシオンのこと好きなんだな
 私はリュシオンにアタックすると言っていた女子生徒たちに見せつけるようにリュシオンに話しかけに行った。
「ねえリュシオンさっきから私の方をチラッと見ては隠れてを繰り返してたでしょ……かわいかったよ…………」
 その後に言おうとした言葉は恥ずかしくて口から出なかった。
「えっ見てたのユミナ!?……そっか、ここ教室だもんね!! ……だから見られてもおかしくな…………ってことはユミナ以外からも見られてるってことだよね……恥ずかしすぎる」
 リュシオンにアタックしようとしていた女子生徒は少し悔しそうに自分たちの教室に戻って行った。
 どうやら隣のクラスの生徒だったようだ。
 今度話してみようかな?
 そして十三分後アレク先生が誰かを連れて戻ってきた。
 この人どこかで……
 ガラガラ
「遅れてすまないなみんなちょっと先生同士で話しててな。それで今日は一緒に行く生徒を一人連れてきたから……ほら挨拶しろ(生徒って体にしたけど姉貴すまねえ。あとで命令口調なのは謝るから許して、お願い。でも……姉貴も同じ職場で教師してたから本当に驚いたけどな!!……教師をしてるのは姉貴から聞いていたが、まさかここに転勤してくるとは思わなかった。でも姉貴がここにいたから頼みやすかったっていうのもある……早く他の先生たちとも仲良くなっとかないと、せめてもう少し仕事以外の会話が続くようにしないとな)」
 そして女の人が挨拶を始めた。
「はじめまして私は三年三組のたん…………生徒のセルジュ・ヴィリオンだ。アレクとはきょうだいだが、苗字が違うのはアレクが母方の姓で私が父方の姓だからだ…………」
 その時アレク先生がセルジュさんの耳元に近づいて何かを言っていた。
 仲良いのかな?
「なあ姉貴さすがに圧が強いんじゃないか? ユミナは大丈夫そうだが……他はバラツキがあるが怖がってるぞ。オーラを抑えてくれ……おっ抑えてください」
 そういえばなんだか周りが静か…………リュシオンが……少し怯えてる。リュシオンが怯えて……る!?
 そう考えたら私は思わず
「セルジュさん!! 私と模擬戦をしてください!!」と言ってしまった。
 するとセルジュさんは
「いい度胸ですねユミナ。いいですよ模擬戦してあげますよ!!……どっちが上か身体に教えてあげる」とやる気満々で答えてくれた。
 私がどれだけ出来るか試せる機会がこんなに早く来たんだから喜ばないとね……って違うでしょ!! リュシオンを怯えさせたんだから仕方ないよね……でもリュシオンが怯えてばかりだとリュシオンが精神的に耐えられなくなるかもだから、どうにかして鍛えた方がいいよね。
 これから先どんなことが起きるか分からないから出来ることならリュシオン以外のみんなも鍛えた方がいいよね、いや私もだよね。私もまだまだなんだから人に鍛えた方がいいとか言える立場じゃない……鍛えるなら全員で鍛えて誰にも負けないようにしないと。
 誰一人欠けてほしくない、みんなで卒業したいから……模擬戦のあとでもいいからなるべく早くアレク先生に私たちを鍛えてくださいって言わないと!!
 そして私とセルジュさんは課外授業の班を決める前に運動棟の一階の運動場で模擬戦をすることになった。
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