殺意増幅障害という新たな障害が当たり前になってしまった俺たちの"普通の日常"の話

暗黒神ゼブラ

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第一章

安心安全な職場

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第十一話安心安全な職場
俺は雫さんと依頼を受けるために事務所に向かうことにした。
「ねえ天夜くん今日はどんな依頼を受けようか(まさか天夜くんとずっと二人きりになれるなんて……ごめんね神夜くん天夜くんを独り占めしちゃって)天夜くんまた暴走したらやりすぎないように止めてね……ターゲットが可哀想だから」
「分かってますよ雫さん……いつも俺が止めなかったら現場がターゲットの身体の中身が出てきて……血の海になってますよね。あと処理が大変ですから……当然止めますよ。まあ処理手当も出るから我慢できますけど……本当大変なんですよ雫さん分かってます!!」
つい愚痴が口に出てしまった。
すると雫さんは
「本当に気をつけるから……機嫌直して天夜くん」
「別に機嫌が悪いわけじゃないですよ。というか俺は雫さんと一緒なのが嬉しいぐらいですよ」
「そう言ってくれて嬉しいよありがとう天夜くん」
俺と雫さんはそんな会話をしていたら事務所にたどり着いた。
ガチャ
中に社長がいたので俺と雫さんは
「「おはようございます」」
といつも通り挨拶をした。
すると社長が
「二人とも今回はこんな依頼はどうだ? 青痣商会(あおあざしょうかい)の会長の桀惰胤次(ますだたねつぐ)の殺害依頼だ。依頼人は青痣商会副会長の棚夏狡琇(たなかこうしゅう)だ。理由は自分が会長になりかいからだそうだが周りの評価も『桀惰より棚夏が会長をしたほうがいいんじゃ? なんで桀惰が会長してんの?』ってものが多い。桀惰の人間性の低さから結構恨みを買ってるから俺たちが依頼を受けなくとも誰かしらが殺しに行く、だから俺がこの依頼を持ってきたんだ。
二人にピッタリだと思ってな……あの死体のぐちゃぐちゃ具合とかさ、殺しました感がすごくていいだろ。他の業者への牽制にもなるしな……うん? どうした二人とも」
どうしようさっき雫さんにその死体のぐちゃぐちゃのことを言ったばかりなんだよな。
まあ社長がいいって言うなら
俺と雫さんはその依頼を受けることにした。
「それじゃその依頼任せたからな二人とも」
ちなみに神夜と翔夜は別の依頼に行っている。
今月のシフトは土曜と月曜が休みだから今日中に殺さないと明日休めないな……まあ社長に言えばどうにかしてくれるけどこの会社手当やらなんやらかんやらはとてつもなく揃ってているから……社長のクマはすごいから社長も休めばいいのにって思うけど仕事を持ってきてくれなかったら俺たち稼げないし……まっいつも通りやってまたみんなでケーキでも食べるぞぉ!!
って独り言を言うところだったからなんとか抑えた。
あとこの会社の先輩方は俺たちによくしてくれる例えばご飯を忘れた時はお金をくれたり、ご飯を奢ってくれたり孫みたいに可愛がってくれたりする。
なんか心があったまる……仕事内容や仕事風景とは真逆だけど
俺と雫さんは依頼人がいる商会場裏にある路地のマンホールの中に向かうことにした。


次回依頼人は個性的お楽しみ!!
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