273 / 293
第一章 久遠なる記憶
記憶の間 5
しおりを挟む
光形成されたキーボードの上を、長く尖った白指が、忙しなく舞う。キーが押されるたびに、目線の高さにフォログラム投影された画面の中で、文字が澱み無き川の清水のように、流れてゆく。
白衣の背に、漆黒の長い髪を一房に束ねた長身の男は、机に向かう姿勢を崩すこと無く、タイピング作業を続けている。男は、立ち上がった光ディスプレイとキーボードの間で、まるでシステムの一部となった、作業機械のようだ。
その男、神取は、昼下がりのIN-PSID長期療養棟の医局で、彼の日課である研修レポートをまとめながら、同時に、後々、彼の職場となる、関西の新医療機関に向けた、業務マニュアルの原案草稿を作成している。
書類の作成には、この時代、脳波変換型インターフェイスもあり、作業効率は、そちらの方が遥かに良いとされているが、神取はキーボードを好んでいた。——というより、むしろ、彼の桁外れの霊力は、脳波変換型機器を故障させかねないため、使用を控えている、というのも理由の一つではあるが——
テキストの入力がひと段落した神取は、ぬるくなったコーヒーに口をつけながら、長期療養棟に入居する、患者らの医療データをチェックする。今のところ、患者らに異変はない。
……くくっ……お頭ともあろうお人が。暇そうではないか? ……
神取以外、人のいない医局の影溜まりから、しゃがれた声が聞こえてくる。耳に響く声ではない。
……そう言う其方は、何か収穫があって来たのだろうな……
コーヒーを含みながら、神取は、"心の声"で答える。影は次第に人の形を取りながら、神取の背後へと寄ってくる。霊体であるその姿を捉えられるものは、神取以外、いない。
……『三宝神器』…………動き出したぞ……
全身に刀傷を刻んだ、黒尽くめの忍びの姿がそこにあった。
忍びの霊体、玄蕃は、神取の背中に語りかける。
……御所が開発を進めていた、大型霊威感応装置と言ったか? 一体、何に使う装置か? ……
振り向く事もなく、神取は問う。
……目的はまだ……だが三つ、わかったことがある……
……三つ? ……話せ……
……うむ、まずは一つ。『三宝神器』には、その名のとおり……三人の霊媒が、必要となる……
……三人? ……
……『神主』『斎王』そして……
……『神子』……
……『神子』……だと? ……
神取は、柳眉を顰めた。
……『三宝神器』をもって執り行う『祭』において、三役のうち、『神子』が最も重要な役割を果たす……
……『祭』? ……
……仔細については、御老体も、あの尼御前も一切、口にせぬ……
……なるほど……とにかく、その装置を用いるのに、『神子』が欠かせぬ存在であると……
……いかにも……
……あとの二つは? ……
……一つは、その所在よ。今朝方、御所を御老体と尼御前が出て行った。『試し』をするというのでな……向かった先は、道程からして、十中八九、あの『封印の地』……
……何⁉︎ ……
椅子を回転させ、神取は振り向く。玄蕃は、黒頭巾の中で、口角を上げているように見える。
……そしてもう一つ。あの、烏衆の三人……
……兵、皆、陣? ……
……左様。……諏訪での失態で、御所に軟禁されていたが、早朝、御所から連れ出された……彼らの向かった先もまた……
……『三宝神器』か……
……そう見て間違いなかろう……ちょうど三人。おそらく、その『試し』とやらに用いられるのは、想像に難くない……状況からして、まともな扱いをされぬこと、明白。クククッ、諏訪の一件、少々、深入りし過ぎたのではないか? あの三人にしてみれば、とんだとばっちり……ぬぐ⁉︎……
……黙れ、玄蕃……
神取は、立ち上がって、玄蕃の前へと進み出ると、細長い両目を見開いて、玄蕃を凝視する。その瞳孔が開いてゆくと、玄蕃の霊体は、刀傷から引きちぎられんばかりの霊力に襲われ始めた。
……ぬぐあぁああ! ……
たまらず玄蕃は、苦痛に呻く。
玄蕃の魂の傷は、神取の霊力の力も借りて繋ぎ止めている。逆に言えば、玄蕃の弱点を神取が握っているのだ。抗えるはずもない。
肉体的な痛覚の記憶と、遠い昔の死の瞬間が、玄蕃の魂を焦がす。
……其方の減らず口に付き合うほど、私は、"暇"ではない……
玄蕃の霊体は、今にもバラけ、霊界、すなわちインナースペースの深淵へ、情報素子となって叩き落とされそうだ。
…………くっ……うう……わ、わかった……堪忍! ……堪忍‼︎ ……
神取は、霊力を緩め、玄蕃を解放してやる。
……うぅうう……
玄蕃は、人の形を保ちきれず、彼が現れた影溜まりへと戻っていく。
……それから、尾行に気をつけよ……
影溜まりに冷ややかな視線を落としながら、神取は言う。
……なっ⁉︎ まさか⁉︎ ……
……案ずるな、お前が入ってきた時、既にその目は塞いだ……おそらく、"夢見子"の、千里眼の類だろう……
……拙者が? なんという失態……
……いや、夢見子は、無意識の幾つもの表象から、物事を推定する他ない。おそらく、其方や私に辿り着くには、まだかかろう……だが……
言いながら、神取は、机にゆっくりと戻る。
……あの、尼御前のことだ。こちらを警戒しているに違いない……
……如何する? まだ、御所の探索を続けるか? ……
……無論だ……こちらの動きを悟られる前に、向こうの企みを暴く……
……お頭! ……
玄蕃の声は、幾分、震えている。
……封印の地……あの地を、穢されてはならぬのだ……
微動だにせず、影を見下ろす神取。もはや、主人へ、何一つ言い返せぬ事を玄蕃は悟る。
……行け、玄蕃! ……
……ぎょ……御意……
影溜まりの闇が薄らいでゆく。時間も空間も超越する霊界、インナースペースを通り、玄蕃が"御所"に戻った事を確認すると、神取は机に戻る。
……封印の地……『三宝神器』……
……兵……
神取は、目の前のディスプレイを立ち下げると、空白の壁面をしばし見詰めた。
——三週間程前・諏訪——
「神取殿……恩に着ます。お陰で、皆と陣を無事、奪還できた……ただ、神子は……」細身の黒づくめの若い男、兵が、俯き加減で言う。
「せっかく、神取様に頂いた機会を、私たちは……」男に寄り添う、彼と何処となく似た女、皆が、口惜しげに呟いた。背の高い、気の良さそうな男、陣もまた、顔を曇らせる。
「いえ、あのようなことになるとは、正直、私も驚きましたよ」そう言って神取は、苦笑いを浮かべて見せた。
「良いのですか? 貴方も彼を、調べてみたかったと……」
「救出されたあの子、咲磨は、IN-PSIDに運ばれるでしょう。調べは、IN-PSIDがやってくれる。だが、あの"神子"の気配……今は、まるで感じられません。おそらくは……」
「もう……神子ではない……」
「貴方達こそ、これからどうします? 風辰翁が、貴方達を、このまま咎めずに置くことは無い……」
「わかっています。されど、御所は我が家……他に行くところなどない。それに、たとえ厳しい沙汰が待っていようと……」
「兄妹弟、共にならば……」
三人はそう言い残し、諏訪の山中へと消えていった——
突如、アラームが鳴り響く。
『神取先生!』立て続けに、看護師の切羽詰まった声が、スピーカーから響いてきた。
「どうしました⁉︎」神取はすぐに応答する。
『すぐ来てください! 実世さんが‼︎』
白衣の背に、漆黒の長い髪を一房に束ねた長身の男は、机に向かう姿勢を崩すこと無く、タイピング作業を続けている。男は、立ち上がった光ディスプレイとキーボードの間で、まるでシステムの一部となった、作業機械のようだ。
その男、神取は、昼下がりのIN-PSID長期療養棟の医局で、彼の日課である研修レポートをまとめながら、同時に、後々、彼の職場となる、関西の新医療機関に向けた、業務マニュアルの原案草稿を作成している。
書類の作成には、この時代、脳波変換型インターフェイスもあり、作業効率は、そちらの方が遥かに良いとされているが、神取はキーボードを好んでいた。——というより、むしろ、彼の桁外れの霊力は、脳波変換型機器を故障させかねないため、使用を控えている、というのも理由の一つではあるが——
テキストの入力がひと段落した神取は、ぬるくなったコーヒーに口をつけながら、長期療養棟に入居する、患者らの医療データをチェックする。今のところ、患者らに異変はない。
……くくっ……お頭ともあろうお人が。暇そうではないか? ……
神取以外、人のいない医局の影溜まりから、しゃがれた声が聞こえてくる。耳に響く声ではない。
……そう言う其方は、何か収穫があって来たのだろうな……
コーヒーを含みながら、神取は、"心の声"で答える。影は次第に人の形を取りながら、神取の背後へと寄ってくる。霊体であるその姿を捉えられるものは、神取以外、いない。
……『三宝神器』…………動き出したぞ……
全身に刀傷を刻んだ、黒尽くめの忍びの姿がそこにあった。
忍びの霊体、玄蕃は、神取の背中に語りかける。
……御所が開発を進めていた、大型霊威感応装置と言ったか? 一体、何に使う装置か? ……
振り向く事もなく、神取は問う。
……目的はまだ……だが三つ、わかったことがある……
……三つ? ……話せ……
……うむ、まずは一つ。『三宝神器』には、その名のとおり……三人の霊媒が、必要となる……
……三人? ……
……『神主』『斎王』そして……
……『神子』……
……『神子』……だと? ……
神取は、柳眉を顰めた。
……『三宝神器』をもって執り行う『祭』において、三役のうち、『神子』が最も重要な役割を果たす……
……『祭』? ……
……仔細については、御老体も、あの尼御前も一切、口にせぬ……
……なるほど……とにかく、その装置を用いるのに、『神子』が欠かせぬ存在であると……
……いかにも……
……あとの二つは? ……
……一つは、その所在よ。今朝方、御所を御老体と尼御前が出て行った。『試し』をするというのでな……向かった先は、道程からして、十中八九、あの『封印の地』……
……何⁉︎ ……
椅子を回転させ、神取は振り向く。玄蕃は、黒頭巾の中で、口角を上げているように見える。
……そしてもう一つ。あの、烏衆の三人……
……兵、皆、陣? ……
……左様。……諏訪での失態で、御所に軟禁されていたが、早朝、御所から連れ出された……彼らの向かった先もまた……
……『三宝神器』か……
……そう見て間違いなかろう……ちょうど三人。おそらく、その『試し』とやらに用いられるのは、想像に難くない……状況からして、まともな扱いをされぬこと、明白。クククッ、諏訪の一件、少々、深入りし過ぎたのではないか? あの三人にしてみれば、とんだとばっちり……ぬぐ⁉︎……
……黙れ、玄蕃……
神取は、立ち上がって、玄蕃の前へと進み出ると、細長い両目を見開いて、玄蕃を凝視する。その瞳孔が開いてゆくと、玄蕃の霊体は、刀傷から引きちぎられんばかりの霊力に襲われ始めた。
……ぬぐあぁああ! ……
たまらず玄蕃は、苦痛に呻く。
玄蕃の魂の傷は、神取の霊力の力も借りて繋ぎ止めている。逆に言えば、玄蕃の弱点を神取が握っているのだ。抗えるはずもない。
肉体的な痛覚の記憶と、遠い昔の死の瞬間が、玄蕃の魂を焦がす。
……其方の減らず口に付き合うほど、私は、"暇"ではない……
玄蕃の霊体は、今にもバラけ、霊界、すなわちインナースペースの深淵へ、情報素子となって叩き落とされそうだ。
…………くっ……うう……わ、わかった……堪忍! ……堪忍‼︎ ……
神取は、霊力を緩め、玄蕃を解放してやる。
……うぅうう……
玄蕃は、人の形を保ちきれず、彼が現れた影溜まりへと戻っていく。
……それから、尾行に気をつけよ……
影溜まりに冷ややかな視線を落としながら、神取は言う。
……なっ⁉︎ まさか⁉︎ ……
……案ずるな、お前が入ってきた時、既にその目は塞いだ……おそらく、"夢見子"の、千里眼の類だろう……
……拙者が? なんという失態……
……いや、夢見子は、無意識の幾つもの表象から、物事を推定する他ない。おそらく、其方や私に辿り着くには、まだかかろう……だが……
言いながら、神取は、机にゆっくりと戻る。
……あの、尼御前のことだ。こちらを警戒しているに違いない……
……如何する? まだ、御所の探索を続けるか? ……
……無論だ……こちらの動きを悟られる前に、向こうの企みを暴く……
……お頭! ……
玄蕃の声は、幾分、震えている。
……封印の地……あの地を、穢されてはならぬのだ……
微動だにせず、影を見下ろす神取。もはや、主人へ、何一つ言い返せぬ事を玄蕃は悟る。
……行け、玄蕃! ……
……ぎょ……御意……
影溜まりの闇が薄らいでゆく。時間も空間も超越する霊界、インナースペースを通り、玄蕃が"御所"に戻った事を確認すると、神取は机に戻る。
……封印の地……『三宝神器』……
……兵……
神取は、目の前のディスプレイを立ち下げると、空白の壁面をしばし見詰めた。
——三週間程前・諏訪——
「神取殿……恩に着ます。お陰で、皆と陣を無事、奪還できた……ただ、神子は……」細身の黒づくめの若い男、兵が、俯き加減で言う。
「せっかく、神取様に頂いた機会を、私たちは……」男に寄り添う、彼と何処となく似た女、皆が、口惜しげに呟いた。背の高い、気の良さそうな男、陣もまた、顔を曇らせる。
「いえ、あのようなことになるとは、正直、私も驚きましたよ」そう言って神取は、苦笑いを浮かべて見せた。
「良いのですか? 貴方も彼を、調べてみたかったと……」
「救出されたあの子、咲磨は、IN-PSIDに運ばれるでしょう。調べは、IN-PSIDがやってくれる。だが、あの"神子"の気配……今は、まるで感じられません。おそらくは……」
「もう……神子ではない……」
「貴方達こそ、これからどうします? 風辰翁が、貴方達を、このまま咎めずに置くことは無い……」
「わかっています。されど、御所は我が家……他に行くところなどない。それに、たとえ厳しい沙汰が待っていようと……」
「兄妹弟、共にならば……」
三人はそう言い残し、諏訪の山中へと消えていった——
突如、アラームが鳴り響く。
『神取先生!』立て続けに、看護師の切羽詰まった声が、スピーカーから響いてきた。
「どうしました⁉︎」神取はすぐに応答する。
『すぐ来てください! 実世さんが‼︎』
0
お気に入りに追加
5
あなたにおすすめの小説

忘却の艦隊
KeyBow
SF
新設された超弩級砲艦を旗艦とし新造艦と老朽艦の入れ替え任務に就いていたが、駐留基地に入るには数が多く、月の1つにて物資と人員の入れ替えを行っていた。
大型輸送艦は工作艦を兼ねた。
総勢250艦の航宙艦は退役艦が110艦、入れ替え用が同数。
残り30艦は増強に伴い新規配備される艦だった。
輸送任務の最先任士官は大佐。
新造砲艦の設計にも関わり、旗艦の引き渡しのついでに他の艦の指揮も執り行っていた。
本来艦隊の指揮は少将以上だが、輸送任務の為、設計に関わった大佐が任命された。
他に星系防衛の指揮官として少将と、退役間近の大将とその副官や副長が視察の為便乗していた。
公安に近い監査だった。
しかし、この2名とその側近はこの艦隊及び駐留艦隊の指揮系統から外れている。
そんな人員の載せ替えが半分ほど行われた時に中緊急警報が鳴り、ライナン星系第3惑星より緊急の救援要請が入る。
機転を利かせ砲艦で敵の大半を仕留めるも、苦し紛れに敵は主系列星を人口ブラックホールにしてしまった。
完全にブラックホールに成長し、その重力から逃れられないようになるまで数分しか猶予が無かった。
意図しない戦闘の影響から士気はだだ下がり。そのブラックホールから逃れる為、禁止されている重力ジャンプを敢行する。
恒星から近い距離では禁止されているし、システム的にも不可だった。
なんとか制限内に解除し、重力ジャンプを敢行した。
しかし、禁止されているその理由通りの状況に陥った。
艦隊ごとセットした座標からズレ、恒星から数光年離れた所にジャンプし【ワープのような架空の移動方法】、再び重力ジャンプ可能な所まで移動するのに33年程掛かる。
そんな中忘れ去られた艦隊が33年の月日の後、本星へと帰還を目指す。
果たして彼らは帰還できるのか?
帰還出来たとして彼らに待ち受ける運命は?
甲斐ノ副将、八幡原ニテ散……ラズ
朽縄咲良
歴史・時代
【第8回歴史時代小説大賞奨励賞受賞作品】
戦国の雄武田信玄の次弟にして、“稀代の副将”として、同時代の戦国武将たちはもちろん、後代の歴史家の間でも評価の高い武将、武田典厩信繁。
永禄四年、武田信玄と強敵上杉輝虎とが雌雄を決する“第四次川中島合戦”に於いて討ち死にするはずだった彼は、家臣の必死の奮闘により、その命を拾う。
信繁の生存によって、甲斐武田家と日本が辿るべき歴史の流れは徐々にずれてゆく――。
この作品は、武田信繁というひとりの武将の生存によって、史実とは異なっていく戦国時代を書いた、大河if戦記である。
*ノベルアッププラス・小説家になろうにも、同内容の作品を掲載しております(一部差異あり)。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
「日本人」最後の花嫁 少女と富豪の二十二世紀
さんかく ひかる
SF
22世紀後半。人類は太陽系に散らばり、人口は90億人を超えた。
畜産は制限され、人々はもっぱら大豆ミートや昆虫からたんぱく質を摂取していた。
日本は前世紀からの課題だった少子化を克服し、人口1億3千万人を維持していた。
しかし日本語を話せる人間、つまり昔ながらの「日本人」は鈴木夫妻と娘のひみこ3人だけ。
鈴木一家以外の日本国民は外国からの移民。公用語は「国際共通語」。政府高官すら日本の文字は読めない。日本語が絶滅するのは時間の問題だった。
温暖化のため首都となった札幌へ、大富豪の息子アレックス・ダヤルが来日した。
彼の母は、この世界を造ったとされる天才技術者であり実業家、ラニカ・ダヤル。
一方、最後の「日本人」鈴木ひみこは、両親に捨てられてしまう。
アレックスは、捨てられた少女の保護者となった。二人は、温暖化のため首都となった札幌のホテルで暮らしはじめる。
ひみこは、自分を捨てた親を見返そうと決意した。
やがて彼女は、アレックスのサポートで国民のアイドルになっていく……。
両親はなぜ、娘を捨てたのか? 富豪と少女の関係は?
これは、最後の「日本人」少女が、天才技術者の息子と過ごした五年間の物語。
完結しています。エブリスタ・小説家になろうにも掲載してます。


【VRMMO】イースターエッグ・オンライン【RPG】
一樹
SF
ちょっと色々あって、オンラインゲームを始めることとなった主人公。
しかし、オンラインゲームのことなんてほとんど知らない主人公は、スレ立てをしてオススメのオンラインゲームを、スレ民に聞くのだった。
ゲーム初心者の活字中毒高校生が、オンラインゲームをする話です。
以前投稿した短編
【緩募】ゲーム初心者にもオススメのオンラインゲーム教えて
の連載版です。
連載するにあたり、短編は削除しました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる