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天界決戦編
神の頂
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ゼウスは怒りに任せ、雷撃を周囲に次々と私始める。対するカンダタは、両手の平をパンと合わせると、周囲に光る玉を次々と浮かび上がらせた。
「アテナ……乗れ!」
カンダタの指示を聞いたアテナは、言われた通りに玉に乗る。すると、玉たちはゼウスの周囲を回り始め、襲いかかる雷撃を自動的に避け始めた。
「これは……!」
間違いない、これは桃源郷の力。一体いつ、どうやって手に入れたと言うのだ。アテナはカンダタを見るが、当然答えは出てこない。今はよそう、話すのは。とりあえず、お父様を倒すことだけ考えなければ。
「おのれちょこざいな……叩きのめしてやろう!」
ゼウスの雷の色はさらに変化する。紫から、黒色。その色は漆黒そのものだった。こんなの、勝てるわけが無い。アテナの体の震えは
更に加速した。だが、そんな彼女の肩を、カンダタはポンと叩いた。
「この程度で怖がるのか?アンタの覚悟はその程度だってのかよ?」
彼の言葉を前にし、彼女にまとわりついていた緊張は一気にほぐれた。それどころか、沸々と怒りすら湧いてくる。この野郎、ちょっと強くなったくらいで調子に乗りやがって。アテナは、自信の持ちうる限りの神性を盾に集中させる。体から完全に神性が無くなった以上、盾以外は無防備になる。だが、その分盾の神性はゼウスと同格にまで並ぶことができる。
「さあて……アテナ、なんか案あるか?ぶっちゃけ俺自身もこの能力のことはよくわかってねえ。だから勝てるかどうかも分からん」
「やるって言ったらあれしかないわよ」
アテナはカンダタの投げた質問に対して、耳打ちすることさえなく、その一言で返した。最早言葉を交わす必要さえない。カンダタはその意図を察すると、刀をぎゅっと握り締め、
「よっしゃあ!やってやろうじゃねえか!!」
と前に飛び出した。
いまだに激昂を続けるゼウスは、黒い雷撃をカンダタに向けて放つ。
「うーん……流石にこりゃあ俺でも無理だわ。アテナ頼んだ」
カンダタの指示を聞くと同時に、カンダタとゼウスの間にアテナが割って入る。襲いかかる雷撃を、それは大きく上に弾いた。カンダタは周囲に糸を張り巡らせ、ゼウスに向かって直進を続ける。そして彼の首元に追いつくと、握っていた刀の刃を突き立てる。
「ぬるい……この程度で近づけると思うたか!」
しかし、ゼウスは雷で体を超加速させると、その一撃を回避した。5mは超えるであろう巨体で、この速度。流石に反則だろ。カンダタは、思わずそう悪態をつきたくなるが、そんな暇を彼は与えてなどくれない。四方八方に散らばっていた雷撃が、彼を追尾し始めたのだ。
「やっべ……逃げなきゃ!」
1発でも当たればまた死ぬだろう。カンダタは周囲に浮かぶ玉を盾にし、襲いかかる雷撃に対応する。そして、身体中に神性を纏い、超加速すると、ゼウスの背後に急速に回り込んだ。
「なるほど……そうまでして直接ぶつかりあいたいか、人間!」
ゼウスは斧を持つと、勢いよく地面に向けて振り下ろした。
「雷帝黒撃《ラース・オブ・ケラウノス》!」
凄まじい衝撃波が周囲に伝播する。ゴゴゴゴゴ……と言う地鳴りと共に、塔に亀裂が入り、崩壊を始める。
その衝撃によって2人は吹き飛ばされる
……事はなかった。再びカンダタの前に立ちはだかったアテナによって、その衝撃は全て彼女に肩代わりされていたのだ。アテナの全身から血が吹き出し、そのまま彼女は落下した。
「……?!」
ゼウスは動揺する。まさか、この攻撃を耐え切ったと言うのか?カンダタは、刀を握ると、神性でその刀身を極限で伸ばし、ゼウスに向けて振り下ろす。
……だが、その攻撃は、ゼウスの読み通りだった。彼が刀を振り下ろすよりも先に、ゼウスは斧をカンダタに振り上げていた。
「人間がここまでやるとは思わなかった……だがさらばだ」
殺意に満ちた表情で、ゼウスは言う。このまま、カンダタは死ぬ。そう思われたその時だった。ゼウスの斧の進路が、何者かによって逸らされたのだ。まさか……彼は咄嗟に自身の足元を見る。そこには、地面に倒れながら盾を構えるアテナの姿があった。
「反邪神星《リベンジ・オブ・リフレクション》……今まで受けた攻撃を、全部反射して返す……お父様にする教えていなかった私の能力よ……行け、カンダタ」
アテナは、仰向けになりながら、上空にいるカンダタに向けて拳を突き出した。もはや、ゼウスに反撃の余地は無い。それに対して、カンダタは容赦なく刀を振り下ろす。
「行くぜ……歯ぁ食いしばれやクソ親父!!……邪宗門!!!」
瘴気と神性の斬撃が、オリンポスの上空を埋め尽くした。空にかかっていた雲は、それによって跡形もなく吹き飛ばされ、いつものような晴れた青空が露出した。ゼウスは落下し、カンダタは地面に着地する。
「はあ……はあ……はあ……やべぇ……流石に使いすぎた……!」
カンダタは自身の形態を解くと、その場に膝をつく。アテナは、その場に倒れるゼウスに駆け寄った。
「アテナ……ようやく思い出した……お前の言っていることは本当だったのだな。……私のせいで、お前を追い詰めてしまった」
ゼウスは、優しい口調で彼女に言う。それに対して、アテナは同様に優しい表情と話し方で
「お父様……あなたが気負う必要はありません。もう私の中に、貴方に対する恨みは無いのですから」
「そうか……ありがとう」
ゼウスは、一筋の涙を流し、彼女に感謝の言葉を告げた。そして彼は立ち上がると、
「ありがとう。君はカンダタ……と言ったかな?」
と言ってカンダタに右手を差し出した。だが、それを握り返すよりも先に、カンダタは
「まだ終わってねーよ。あんたらを洗脳した黒幕がいるだろ?」
と彼に質問する。だが、ゼウスは頭を抱えながら
「黒幕……それがどうしても思い出せないのだ。一体どこに……」
と呟くように言う。
その時だった。
突然地面から生えた棘のようなものが、ゼウスの腹部を突き刺したのだ。ゼウスは吐血し、そのまま何かに吸い取られたように意識を失ってしまった。
「お父様!」
アテナは叫ぶ。どうして、いきなり……まさか。高い神性を感じた2人は、咄嗟に後ろを振り向く。
「やあやあやあ……カンダタ……だったかな?罪人《アンダーズ》の一員として君の事は知ってるよ」
そこに居たのは、16歳ほどの見た目の少年だった。170cm肌の背丈、白髪の髪。筋肉一つなさそうな細身な体格。そして何より、とことん不気味な笑み。それは全てが敵であることを示していた。
罪人《アンダーズ》、と口にしたか。こいつ。そうだ、ガンドは罪人はまだまだいると言っていた。アレはそう言うことだったのか。カンダタはギリ、と歯を食いしばり、刀を取り出した。
「カンダタ……僕と君は似たもの同士……ならばここで決着をつけようじゃないか」
白髪の男は、ゆらゆら揺れながらカンダタに向かって言う。カンダタは、チラリとアテナの方を見る。彼女はすでに体力の限界のはず。
「カンダタくん!」
額が、崩れ去った塔の瓦礫をかき分けてこちらに近づいてくる。周囲を見ると、同様に神々の体には光棘のようなものが突き刺さっている。
「おっと……君は来させないよ」
男は、右手をスッと前に出すと、結界のようなものを周囲に張り巡らせた。その結界により、額は大きく後ろに弾かれた。
「ぐっ……!」
「君の対策はすでに済んでいる……残念だったね……羽山額」
ニヤリと男は笑みを浮かべる。カンダタは、そんな男に対して質問を投げる。
「何がしたいんだ、お前は。ここまでの事をして」
「別にぃ?気に入らないから好き勝手にやってるのさ。君だって同じだろ、カンダタ」
男は、ニタニタと笑いながらカンダタに言う。くそ、この提案に乗るしかないのか。カンダタは拳をギュッと握りしめると、
「わかった、やろうじゃねえか」
とその提案を承諾した。
「待って……カンダタ。それは……」
2人に近寄ろうとするアテナは、その間に貼られた結界によって大きく後ろに弾かれてしまった。徐々に2人の周りに、ステージのような結界が貼られ始める。
「名乗っておくよ……ぼくの名前はノーマン・スターレス。神になる男だ」
そう言うと、男……ノーマンは周囲の神々から神性を集め始めた。12神の力全てが、彼の心臓部に集中していく。途轍もない突風が巻き起こり、ノーマンの体は輝き始めた。羽の生えた背中、天使の輪が浮かぶ頭上。そして、魂が漏出する心臓部。その全身から放たれる、圧倒的なオーラは、カンダタを身震いさせた。
「くそ……残り何分またかわからねえが……」
カンダタは、再び神性を解き放ち、先ほど形態へと戻る。両者は一歩、一歩と近づいていく。
そして、ほぼ同時に拳がぶつかり合った。
「アテナ……乗れ!」
カンダタの指示を聞いたアテナは、言われた通りに玉に乗る。すると、玉たちはゼウスの周囲を回り始め、襲いかかる雷撃を自動的に避け始めた。
「これは……!」
間違いない、これは桃源郷の力。一体いつ、どうやって手に入れたと言うのだ。アテナはカンダタを見るが、当然答えは出てこない。今はよそう、話すのは。とりあえず、お父様を倒すことだけ考えなければ。
「おのれちょこざいな……叩きのめしてやろう!」
ゼウスの雷の色はさらに変化する。紫から、黒色。その色は漆黒そのものだった。こんなの、勝てるわけが無い。アテナの体の震えは
更に加速した。だが、そんな彼女の肩を、カンダタはポンと叩いた。
「この程度で怖がるのか?アンタの覚悟はその程度だってのかよ?」
彼の言葉を前にし、彼女にまとわりついていた緊張は一気にほぐれた。それどころか、沸々と怒りすら湧いてくる。この野郎、ちょっと強くなったくらいで調子に乗りやがって。アテナは、自信の持ちうる限りの神性を盾に集中させる。体から完全に神性が無くなった以上、盾以外は無防備になる。だが、その分盾の神性はゼウスと同格にまで並ぶことができる。
「さあて……アテナ、なんか案あるか?ぶっちゃけ俺自身もこの能力のことはよくわかってねえ。だから勝てるかどうかも分からん」
「やるって言ったらあれしかないわよ」
アテナはカンダタの投げた質問に対して、耳打ちすることさえなく、その一言で返した。最早言葉を交わす必要さえない。カンダタはその意図を察すると、刀をぎゅっと握り締め、
「よっしゃあ!やってやろうじゃねえか!!」
と前に飛び出した。
いまだに激昂を続けるゼウスは、黒い雷撃をカンダタに向けて放つ。
「うーん……流石にこりゃあ俺でも無理だわ。アテナ頼んだ」
カンダタの指示を聞くと同時に、カンダタとゼウスの間にアテナが割って入る。襲いかかる雷撃を、それは大きく上に弾いた。カンダタは周囲に糸を張り巡らせ、ゼウスに向かって直進を続ける。そして彼の首元に追いつくと、握っていた刀の刃を突き立てる。
「ぬるい……この程度で近づけると思うたか!」
しかし、ゼウスは雷で体を超加速させると、その一撃を回避した。5mは超えるであろう巨体で、この速度。流石に反則だろ。カンダタは、思わずそう悪態をつきたくなるが、そんな暇を彼は与えてなどくれない。四方八方に散らばっていた雷撃が、彼を追尾し始めたのだ。
「やっべ……逃げなきゃ!」
1発でも当たればまた死ぬだろう。カンダタは周囲に浮かぶ玉を盾にし、襲いかかる雷撃に対応する。そして、身体中に神性を纏い、超加速すると、ゼウスの背後に急速に回り込んだ。
「なるほど……そうまでして直接ぶつかりあいたいか、人間!」
ゼウスは斧を持つと、勢いよく地面に向けて振り下ろした。
「雷帝黒撃《ラース・オブ・ケラウノス》!」
凄まじい衝撃波が周囲に伝播する。ゴゴゴゴゴ……と言う地鳴りと共に、塔に亀裂が入り、崩壊を始める。
その衝撃によって2人は吹き飛ばされる
……事はなかった。再びカンダタの前に立ちはだかったアテナによって、その衝撃は全て彼女に肩代わりされていたのだ。アテナの全身から血が吹き出し、そのまま彼女は落下した。
「……?!」
ゼウスは動揺する。まさか、この攻撃を耐え切ったと言うのか?カンダタは、刀を握ると、神性でその刀身を極限で伸ばし、ゼウスに向けて振り下ろす。
……だが、その攻撃は、ゼウスの読み通りだった。彼が刀を振り下ろすよりも先に、ゼウスは斧をカンダタに振り上げていた。
「人間がここまでやるとは思わなかった……だがさらばだ」
殺意に満ちた表情で、ゼウスは言う。このまま、カンダタは死ぬ。そう思われたその時だった。ゼウスの斧の進路が、何者かによって逸らされたのだ。まさか……彼は咄嗟に自身の足元を見る。そこには、地面に倒れながら盾を構えるアテナの姿があった。
「反邪神星《リベンジ・オブ・リフレクション》……今まで受けた攻撃を、全部反射して返す……お父様にする教えていなかった私の能力よ……行け、カンダタ」
アテナは、仰向けになりながら、上空にいるカンダタに向けて拳を突き出した。もはや、ゼウスに反撃の余地は無い。それに対して、カンダタは容赦なく刀を振り下ろす。
「行くぜ……歯ぁ食いしばれやクソ親父!!……邪宗門!!!」
瘴気と神性の斬撃が、オリンポスの上空を埋め尽くした。空にかかっていた雲は、それによって跡形もなく吹き飛ばされ、いつものような晴れた青空が露出した。ゼウスは落下し、カンダタは地面に着地する。
「はあ……はあ……はあ……やべぇ……流石に使いすぎた……!」
カンダタは自身の形態を解くと、その場に膝をつく。アテナは、その場に倒れるゼウスに駆け寄った。
「アテナ……ようやく思い出した……お前の言っていることは本当だったのだな。……私のせいで、お前を追い詰めてしまった」
ゼウスは、優しい口調で彼女に言う。それに対して、アテナは同様に優しい表情と話し方で
「お父様……あなたが気負う必要はありません。もう私の中に、貴方に対する恨みは無いのですから」
「そうか……ありがとう」
ゼウスは、一筋の涙を流し、彼女に感謝の言葉を告げた。そして彼は立ち上がると、
「ありがとう。君はカンダタ……と言ったかな?」
と言ってカンダタに右手を差し出した。だが、それを握り返すよりも先に、カンダタは
「まだ終わってねーよ。あんたらを洗脳した黒幕がいるだろ?」
と彼に質問する。だが、ゼウスは頭を抱えながら
「黒幕……それがどうしても思い出せないのだ。一体どこに……」
と呟くように言う。
その時だった。
突然地面から生えた棘のようなものが、ゼウスの腹部を突き刺したのだ。ゼウスは吐血し、そのまま何かに吸い取られたように意識を失ってしまった。
「お父様!」
アテナは叫ぶ。どうして、いきなり……まさか。高い神性を感じた2人は、咄嗟に後ろを振り向く。
「やあやあやあ……カンダタ……だったかな?罪人《アンダーズ》の一員として君の事は知ってるよ」
そこに居たのは、16歳ほどの見た目の少年だった。170cm肌の背丈、白髪の髪。筋肉一つなさそうな細身な体格。そして何より、とことん不気味な笑み。それは全てが敵であることを示していた。
罪人《アンダーズ》、と口にしたか。こいつ。そうだ、ガンドは罪人はまだまだいると言っていた。アレはそう言うことだったのか。カンダタはギリ、と歯を食いしばり、刀を取り出した。
「カンダタ……僕と君は似たもの同士……ならばここで決着をつけようじゃないか」
白髪の男は、ゆらゆら揺れながらカンダタに向かって言う。カンダタは、チラリとアテナの方を見る。彼女はすでに体力の限界のはず。
「カンダタくん!」
額が、崩れ去った塔の瓦礫をかき分けてこちらに近づいてくる。周囲を見ると、同様に神々の体には光棘のようなものが突き刺さっている。
「おっと……君は来させないよ」
男は、右手をスッと前に出すと、結界のようなものを周囲に張り巡らせた。その結界により、額は大きく後ろに弾かれた。
「ぐっ……!」
「君の対策はすでに済んでいる……残念だったね……羽山額」
ニヤリと男は笑みを浮かべる。カンダタは、そんな男に対して質問を投げる。
「何がしたいんだ、お前は。ここまでの事をして」
「別にぃ?気に入らないから好き勝手にやってるのさ。君だって同じだろ、カンダタ」
男は、ニタニタと笑いながらカンダタに言う。くそ、この提案に乗るしかないのか。カンダタは拳をギュッと握りしめると、
「わかった、やろうじゃねえか」
とその提案を承諾した。
「待って……カンダタ。それは……」
2人に近寄ろうとするアテナは、その間に貼られた結界によって大きく後ろに弾かれてしまった。徐々に2人の周りに、ステージのような結界が貼られ始める。
「名乗っておくよ……ぼくの名前はノーマン・スターレス。神になる男だ」
そう言うと、男……ノーマンは周囲の神々から神性を集め始めた。12神の力全てが、彼の心臓部に集中していく。途轍もない突風が巻き起こり、ノーマンの体は輝き始めた。羽の生えた背中、天使の輪が浮かぶ頭上。そして、魂が漏出する心臓部。その全身から放たれる、圧倒的なオーラは、カンダタを身震いさせた。
「くそ……残り何分またかわからねえが……」
カンダタは、再び神性を解き放ち、先ほど形態へと戻る。両者は一歩、一歩と近づいていく。
そして、ほぼ同時に拳がぶつかり合った。
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◇画像はGirly Drop様からお借りしました
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