7 / 76
猫はこたつで丸くなる
しおりを挟む
「この…雑魚があ!」
化け猫の両腕が飛ぶ。
俺たちは再び二手に分かれ、同時に化け猫に飛びかかった。
美琴の蹴りが飛ぶ。とてもじゃないが、肉眼では捉えきれない。その凄まじい蹴りが、化け猫の顔面を捉えた。化け猫は大きく横に揺れ、地面に倒れ込んだ。
そこで生じた隙を俺は狙う。刀を上から下に振り下ろし、化け猫の首へと刃を走らせる。
「クソッタレ…!」
化け猫は右手でその刃をガードする。
勢いよく振り下ろされた俺の刃により、その右手は切断されてしまった。
紫色の血を浴びながらも、俺達は攻撃の手を緩めない。
痛みに悶える化け猫に向けて美琴は右手を振り下ろし、地面に強く叩きつけた。
下の階から下の階へと、化け猫は沈んでいく。
「ネズミがどっちかって聞いたよな?今のお前はどうなんだ?」
とっておきの煽り文句を口にしつつ、俺は化け猫の顔面を切り付けていく。
「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁ!!」
大量の血が部屋中を埋め尽くし、紫色の海を作り出す。
「血は瘴気そのものだと聞くが、これほどの量……強さはともかく、瘴気の量だけなら特別三級レベルだ。」
美琴は、化け猫の持つ瘴気の量に驚愕していた。一体どうやって、これほどの量のものを蓄えたというのだ。
顔面を押さえる化け猫に、俺たちは視線を移す。
「ははは…なるほどな……流石に手ェ抜きすぎたぜ……」
化け猫は苦笑を浮かべながら、体を再生させる。それに対して、俺は言い放つ。
「やかましいんだよ化け猫が!あの大量の猫どこにやった!知ってんだろうが!」
「クックック………どうなったと思う?」
「!」
まさか………と最悪の結果を想像した。
だが、ここまでの瘴気を溜め込める理由もわかる。
瘴気とは、即ち魂の残骸。増やす方法は手っ取り早い。それは魂《・》食《・》い。カンダタがかつて地獄で亡者の恨みつらみを飲み込んだように、この化け猫も……。
「…………」
両者の瘴気が、爆発した。
「俺も人の事は言えねえさ。散々人様の魂食ってきたんだからよ。だが……それを自慢するような奴は胸糞悪くて仕方がねえ。」
「同意だカンダタ。僕もこいつは嫌いだね。同じ猫として動物愛護心に反する。」
俺たちは目を合わせると、ニヤリと笑う。
「「覚悟はできてんだろーなぁー?」」
天井から刺す光………その影に覆われる2人の笑う人影。その姿に、化け猫は恐怖した。
「この………おおおおお!」
化け猫の瘴気が爆発する。
空中に、大量の蒼い人魂が灯る。
「これは……」
「猫又の出す人魂だ。触れたら死ぬぞ。」
「はあ?!いきなり?」
美琴から発せられた言葉に、俺は驚愕する。だが、そうする暇もなく攻撃は開始された。
化け猫の体に、人魂が纏われていく。
蒼く燃え盛るその体からは、凄まじい量の瘴気が放たれていた。火花の一つ一つが、低級悪霊の数倍に匹敵する。
「……来るぞ。」
美琴がそう言った直後、化け猫が俺たちに襲いかかった。触れたら死ぬ、という言葉を思い出し、咄嗟に俺は左に避ける。
「おい!大言壮語浮かべたがどうする?なんとかできないか?」
美琴は俺に提案を求める。
「人魂に触れたら具体的にどうやって死ぬんだ?」
「体が燃えて死ぬ。そんなの当たり前だろう?」
なるほど、体が燃えて死ぬ、と。
となれば……。
ニヤリと俺は笑うと、美琴の首を掴んだ。
「は?」
「燃えるんならよ……燃え尽きるまでは死なねえだろ?」
「おいまさか……やめろお前!」
俺は勢いよく振りかぶると、化け猫に向けて美琴を投げた。美琴は猛スピードで猫に向かっていく。
「あああ!もう知らんぞこのぉ!」
美琴は大きく拳を構えると、飛ばされた勢いに任せて思い切り化け猫を殴りつけた。
「ぐあああああ!」
化け猫はビルの壁を突き破り、そのまま道路へと飛び出していく。
「あっつぅぅぅ……恨むぞカンダタあ!」
美琴は右手にフーフーと息を吹きかけながら、俺に向かって文句を漏らした。
周囲から悲鳴がする中、俺は落下する化け猫に向けて刀を構える。
「剣は鉄……なら燃えねえよなあ?」
刃を猫の顔面に突き刺し、そのまま顔面から腹部へと刀を振り下ろした。
凄まじい量の血液が道路を埋め尽くし、同時に纏われていた人魂は四方に散らばり、消えていった。
「や、やめてくれ!助けてくれ!」
既に既に余力の残っていないであろう化け猫は、俺たちに懇願し始める。
「で、猫たちはどこにやった?何が目的だった?」
俺の質問に、化け猫はびくびくと怯えながら答える。
「お、俺は……猫にメシやら瘴気の残骸やらを集めさせて……そんで使えなくなったら食おうと思ってたんだ……」
瘴気の残骸……街に散らばる微量な瘴気の残り香と聞く。なるほど、塵も積もれば山となると言う。町中のものを集めさせればこれほどの瘴気にもなる。
「じゃあ猫どもは食ってねえんだな?どこだ?」
「それはなあ……」
突如、化け猫はニヤリと笑い始める。
その表情の意図を察した頃にはもう遅かった。化け猫は周囲から大量の猫を呼び寄せると、隠し球として用意していたであろう人魂をそれらに突きつけた。
「う、動いてみろ。こいつら…殺すからな。」
しまった、やられた。と俺は舌打ちする。人質を取られようが知ったことではないが、今回は別。依頼がかかっている状況を放棄するほど馬鹿ではない。
このまま、逃げられてしまうのだろうか。
そう歯軋りした、その時だった。
後ろから、何者かが猫の心臓を突き刺したのだ。見ると、それは紛れもないマカだった。
「がっ………あ!お前は……」
「何をしているかと思えば脅迫か……悪霊のすることはどこまで行っても下衆だな。」
マカは、化け猫の心臓から剣を引き抜くと、冷たい表情でそれを見下ろした。
俺は、額の言葉を思い出していた。
救いようのない正義。乖離した正義。
それが今、この目の前にいる。
「ひ、ひぃ……違う!俺は言いなりになってたんだ!奴らの言いなりに……!
なあ……俺だって良い気になって悪かったよぉ!こ、これからは平穏に暮らすから…」
「ま、マカさん……ちょいと話を聞くぐらいは…」
俺が言葉を挟もうとしたその時、容赦なくマカは化け猫の首を切り落とした。
大量の血液を顔面に浴びながらも、彼女は一切表情を崩す事はなかった。
「悪霊に平穏など訪れない。」
彼女が言い放った言葉に、俺は唖然とするばかりだった。
「これが正しい判断だ。悪霊は世界の瘴気を崩す。」
美琴もその状況を受け入れるように、そう言う。みんな、この状況がおかしいと思っていないのか?
彼女がしていた目つきは、まさしく俺が過去に向けられていた目そのものだった。
悪人をクズと切り捨てるその目。
「マカさん……アンタ本当に……」
彼女の抱える闇を垣間見た俺は、何も言えなかった。
「ありがとうございました!」
少年は飼い猫を抱き抱え、帰って行った。
たった2000蓮。あれほどやった割には安い金額に見えた。
「なあ……マカさんは……ずっとあれだったのか?」
俺は、隣の美琴に問う。
彼は少しの沈黙の後、口を開いた。
「君は…彼女を否定するかい?
少なくとも、僕は彼女の正義に突き動かされた1人だよ。……君も、だろ?」
確かに、そうだ。俺はあの正義に救われた1人だ。だが、あの目つきを観てしまったら俺は………
彼女が、俺をああやって切り捨てる未来があったのだろうか。
「俺は大罪人だ。彼女も、俺にあんな目をするのか?」
自分でも、よくわからないことを言っているのは分かっている。だが、聞かずにはいられなかった。
「君は…悪霊じゃないだろ?少なくとも、彼女が切り捨てるような人間には、僕は見えないね。」
美琴の答えは、ずれているようで的確だった。俺は、悪霊じゃない。それはそうだ。救いようがある悪に対しては、彼女は手を差し伸べるのだろう。だが、救いようがないと判断した途端、ああやって牙を剥く。
それが彼女にとっての正義。
俺は、彼女のために何かしたいと思っていた。だが、それは何だ?あれを見てしまった今となっては、それが分からなくなった。
美琴は、かつて拾われた時のことを思い出した。
『うち……来ます?』
雨に打たれる自分に、マカは傘を刺してくれた。居場所のなくなった自分に、手を差し伸べてくれた。
……いくら彼女が歪んでいようと、それは変わらない。彼女と共にいると決めたんだ。
暗い表情をするカンダタの背中を、美琴はポンと叩いた。
「……あの化け猫は流石に無理があったんじゃねえの?」
とある廃ビルの会議室にて、触手を生やした男が、影に隠れた男に言う。
「ふむ……瘴気が大き過ぎたようだな。まあ良い、変わりは幾らでもある。
……そうだ、我々に新たなメンバーが加わるかも知れんぞ。」
影に隠れた男は、触手を生やした男に言う。
「マジか。じゃあいっちょ歓迎パーティーでもする?」
「冗談はよせ。まあまだ分からんよ。地道に待て。」
2人の男は、会話を続ける。2人の会話は、他の誰にも聞こえない。その目的でさえも、誰も知らなかった。
化け猫の両腕が飛ぶ。
俺たちは再び二手に分かれ、同時に化け猫に飛びかかった。
美琴の蹴りが飛ぶ。とてもじゃないが、肉眼では捉えきれない。その凄まじい蹴りが、化け猫の顔面を捉えた。化け猫は大きく横に揺れ、地面に倒れ込んだ。
そこで生じた隙を俺は狙う。刀を上から下に振り下ろし、化け猫の首へと刃を走らせる。
「クソッタレ…!」
化け猫は右手でその刃をガードする。
勢いよく振り下ろされた俺の刃により、その右手は切断されてしまった。
紫色の血を浴びながらも、俺達は攻撃の手を緩めない。
痛みに悶える化け猫に向けて美琴は右手を振り下ろし、地面に強く叩きつけた。
下の階から下の階へと、化け猫は沈んでいく。
「ネズミがどっちかって聞いたよな?今のお前はどうなんだ?」
とっておきの煽り文句を口にしつつ、俺は化け猫の顔面を切り付けていく。
「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁ!!」
大量の血が部屋中を埋め尽くし、紫色の海を作り出す。
「血は瘴気そのものだと聞くが、これほどの量……強さはともかく、瘴気の量だけなら特別三級レベルだ。」
美琴は、化け猫の持つ瘴気の量に驚愕していた。一体どうやって、これほどの量のものを蓄えたというのだ。
顔面を押さえる化け猫に、俺たちは視線を移す。
「ははは…なるほどな……流石に手ェ抜きすぎたぜ……」
化け猫は苦笑を浮かべながら、体を再生させる。それに対して、俺は言い放つ。
「やかましいんだよ化け猫が!あの大量の猫どこにやった!知ってんだろうが!」
「クックック………どうなったと思う?」
「!」
まさか………と最悪の結果を想像した。
だが、ここまでの瘴気を溜め込める理由もわかる。
瘴気とは、即ち魂の残骸。増やす方法は手っ取り早い。それは魂《・》食《・》い。カンダタがかつて地獄で亡者の恨みつらみを飲み込んだように、この化け猫も……。
「…………」
両者の瘴気が、爆発した。
「俺も人の事は言えねえさ。散々人様の魂食ってきたんだからよ。だが……それを自慢するような奴は胸糞悪くて仕方がねえ。」
「同意だカンダタ。僕もこいつは嫌いだね。同じ猫として動物愛護心に反する。」
俺たちは目を合わせると、ニヤリと笑う。
「「覚悟はできてんだろーなぁー?」」
天井から刺す光………その影に覆われる2人の笑う人影。その姿に、化け猫は恐怖した。
「この………おおおおお!」
化け猫の瘴気が爆発する。
空中に、大量の蒼い人魂が灯る。
「これは……」
「猫又の出す人魂だ。触れたら死ぬぞ。」
「はあ?!いきなり?」
美琴から発せられた言葉に、俺は驚愕する。だが、そうする暇もなく攻撃は開始された。
化け猫の体に、人魂が纏われていく。
蒼く燃え盛るその体からは、凄まじい量の瘴気が放たれていた。火花の一つ一つが、低級悪霊の数倍に匹敵する。
「……来るぞ。」
美琴がそう言った直後、化け猫が俺たちに襲いかかった。触れたら死ぬ、という言葉を思い出し、咄嗟に俺は左に避ける。
「おい!大言壮語浮かべたがどうする?なんとかできないか?」
美琴は俺に提案を求める。
「人魂に触れたら具体的にどうやって死ぬんだ?」
「体が燃えて死ぬ。そんなの当たり前だろう?」
なるほど、体が燃えて死ぬ、と。
となれば……。
ニヤリと俺は笑うと、美琴の首を掴んだ。
「は?」
「燃えるんならよ……燃え尽きるまでは死なねえだろ?」
「おいまさか……やめろお前!」
俺は勢いよく振りかぶると、化け猫に向けて美琴を投げた。美琴は猛スピードで猫に向かっていく。
「あああ!もう知らんぞこのぉ!」
美琴は大きく拳を構えると、飛ばされた勢いに任せて思い切り化け猫を殴りつけた。
「ぐあああああ!」
化け猫はビルの壁を突き破り、そのまま道路へと飛び出していく。
「あっつぅぅぅ……恨むぞカンダタあ!」
美琴は右手にフーフーと息を吹きかけながら、俺に向かって文句を漏らした。
周囲から悲鳴がする中、俺は落下する化け猫に向けて刀を構える。
「剣は鉄……なら燃えねえよなあ?」
刃を猫の顔面に突き刺し、そのまま顔面から腹部へと刀を振り下ろした。
凄まじい量の血液が道路を埋め尽くし、同時に纏われていた人魂は四方に散らばり、消えていった。
「や、やめてくれ!助けてくれ!」
既に既に余力の残っていないであろう化け猫は、俺たちに懇願し始める。
「で、猫たちはどこにやった?何が目的だった?」
俺の質問に、化け猫はびくびくと怯えながら答える。
「お、俺は……猫にメシやら瘴気の残骸やらを集めさせて……そんで使えなくなったら食おうと思ってたんだ……」
瘴気の残骸……街に散らばる微量な瘴気の残り香と聞く。なるほど、塵も積もれば山となると言う。町中のものを集めさせればこれほどの瘴気にもなる。
「じゃあ猫どもは食ってねえんだな?どこだ?」
「それはなあ……」
突如、化け猫はニヤリと笑い始める。
その表情の意図を察した頃にはもう遅かった。化け猫は周囲から大量の猫を呼び寄せると、隠し球として用意していたであろう人魂をそれらに突きつけた。
「う、動いてみろ。こいつら…殺すからな。」
しまった、やられた。と俺は舌打ちする。人質を取られようが知ったことではないが、今回は別。依頼がかかっている状況を放棄するほど馬鹿ではない。
このまま、逃げられてしまうのだろうか。
そう歯軋りした、その時だった。
後ろから、何者かが猫の心臓を突き刺したのだ。見ると、それは紛れもないマカだった。
「がっ………あ!お前は……」
「何をしているかと思えば脅迫か……悪霊のすることはどこまで行っても下衆だな。」
マカは、化け猫の心臓から剣を引き抜くと、冷たい表情でそれを見下ろした。
俺は、額の言葉を思い出していた。
救いようのない正義。乖離した正義。
それが今、この目の前にいる。
「ひ、ひぃ……違う!俺は言いなりになってたんだ!奴らの言いなりに……!
なあ……俺だって良い気になって悪かったよぉ!こ、これからは平穏に暮らすから…」
「ま、マカさん……ちょいと話を聞くぐらいは…」
俺が言葉を挟もうとしたその時、容赦なくマカは化け猫の首を切り落とした。
大量の血液を顔面に浴びながらも、彼女は一切表情を崩す事はなかった。
「悪霊に平穏など訪れない。」
彼女が言い放った言葉に、俺は唖然とするばかりだった。
「これが正しい判断だ。悪霊は世界の瘴気を崩す。」
美琴もその状況を受け入れるように、そう言う。みんな、この状況がおかしいと思っていないのか?
彼女がしていた目つきは、まさしく俺が過去に向けられていた目そのものだった。
悪人をクズと切り捨てるその目。
「マカさん……アンタ本当に……」
彼女の抱える闇を垣間見た俺は、何も言えなかった。
「ありがとうございました!」
少年は飼い猫を抱き抱え、帰って行った。
たった2000蓮。あれほどやった割には安い金額に見えた。
「なあ……マカさんは……ずっとあれだったのか?」
俺は、隣の美琴に問う。
彼は少しの沈黙の後、口を開いた。
「君は…彼女を否定するかい?
少なくとも、僕は彼女の正義に突き動かされた1人だよ。……君も、だろ?」
確かに、そうだ。俺はあの正義に救われた1人だ。だが、あの目つきを観てしまったら俺は………
彼女が、俺をああやって切り捨てる未来があったのだろうか。
「俺は大罪人だ。彼女も、俺にあんな目をするのか?」
自分でも、よくわからないことを言っているのは分かっている。だが、聞かずにはいられなかった。
「君は…悪霊じゃないだろ?少なくとも、彼女が切り捨てるような人間には、僕は見えないね。」
美琴の答えは、ずれているようで的確だった。俺は、悪霊じゃない。それはそうだ。救いようがある悪に対しては、彼女は手を差し伸べるのだろう。だが、救いようがないと判断した途端、ああやって牙を剥く。
それが彼女にとっての正義。
俺は、彼女のために何かしたいと思っていた。だが、それは何だ?あれを見てしまった今となっては、それが分からなくなった。
美琴は、かつて拾われた時のことを思い出した。
『うち……来ます?』
雨に打たれる自分に、マカは傘を刺してくれた。居場所のなくなった自分に、手を差し伸べてくれた。
……いくら彼女が歪んでいようと、それは変わらない。彼女と共にいると決めたんだ。
暗い表情をするカンダタの背中を、美琴はポンと叩いた。
「……あの化け猫は流石に無理があったんじゃねえの?」
とある廃ビルの会議室にて、触手を生やした男が、影に隠れた男に言う。
「ふむ……瘴気が大き過ぎたようだな。まあ良い、変わりは幾らでもある。
……そうだ、我々に新たなメンバーが加わるかも知れんぞ。」
影に隠れた男は、触手を生やした男に言う。
「マジか。じゃあいっちょ歓迎パーティーでもする?」
「冗談はよせ。まあまだ分からんよ。地道に待て。」
2人の男は、会話を続ける。2人の会話は、他の誰にも聞こえない。その目的でさえも、誰も知らなかった。
0
お気に入りに追加
3
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった
なるとし
ファンタジー
鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。
特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。
武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。
だけど、その母と娘二人は、
とおおおおんでもないヤンデレだった……
第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。
【R18】童貞のまま転生し悪魔になったけど、エロ女騎士を救ったら筆下ろしを手伝ってくれる契約をしてくれた。
飼猫タマ
ファンタジー
訳あって、冒険者をしている没落騎士の娘、アナ·アナシア。
ダンジョン探索中、フロアーボスの付き人悪魔Bに捕まり、恥辱を受けていた。
そんな折、そのダンジョンのフロアーボスである、残虐で鬼畜だと巷で噂の悪魔Aが復活してしまい、アナ·アナシアは死を覚悟する。
しかし、その悪魔は違う意味で悪魔らしくなかった。
自分の前世は人間だったと言い張り、自分は童貞で、SEXさせてくれたらアナ·アナシアを殺さないと言う。
アナ·アナシアは殺さない為に、童貞チェリーボーイの悪魔Aの筆下ろしをする契約をしたのだった!
蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる
フルーツパフェ
大衆娯楽
転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。
一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。
そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!
寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。
――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです
そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。
大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。
相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。
ちっちゃくなった俺の異世界攻略
鮨海
ファンタジー
あるとき神の采配により異世界へ行くことを決意した高校生の大輝は……ちっちゃくなってしまっていた!
精霊と神様からの贈り物、そして大輝の力が試される異世界の大冒険?が幕を開ける!
【R18】僕の異世界転性記!【挿絵付】
サマヨエル
ファンタジー
【閲覧注意!】性的描写多数含みます。苦手な方はご遠慮ください。
ふと気がつくと見知らぬ場所で倒れていた少年。記憶の一切が無く、自分の名前すら思い出せない少年の本能は告げていた。ここは自分の居るべき世界ではない、異世界であると。
まるでゲームのような世界に胸を高める中ひょんなことから出現したステータスウィンドウには驚愕の一言が!
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
特殊スキル:異世界転性
種族問わず。性交の数だけ自身のステータス上昇とスキル取得ができる。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
誰もがうらやむ異世界性活が幕を開ける!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる