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結末
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私達は、図書館でその本を読んでいるとおそらく地元のご老人だろうか。突如声かけてきた。お前たち、もし弥十に末裔がいたら聞いてみたいと思わないか?と言ってきたのだ。大昔のことだから不確かだが、かもしれない人ならわしは知っとる。会ってみたいと思うか?なんなら、会わせてやろう。と、ある工場現場に連れ出された。そこで煤だらけの指示してる良い年した中年男性がいた。と、ご老人が、浅倉の旦那。あんちゃん達が話したい事があるみたいだ。と、中年男性と目合った瞬間それが今回亡くなった浅倉舞の父親だと分かった。何度も会ったことのあるよく知ってる人だったのだ。二人とも驚いてしまった。まさか、弥十の末裔とは思わなかった。すなわち、浅倉舞も末裔ということになる。と、浅倉舞の父親はどうせ。あのじいじが変なこと言ったんだろ?といいながら家屋に来るように言った。ついていくと、私は弥十の末裔ではない。だが、私の妻が一応末裔だと言われてる。実際は、弥十の姉の方の末裔なんだがな。私もそう聞かされた。結婚するときにな。明美は信じてはなかったけど明美の両親は信じてる。その証拠にこれだ。明美が自殺した時に持っていたものだ。と、家屋の中の棚から何かを取り出した。それは、浅倉舞が拾った杼と非常に似ている杼だった。と、浅倉啓介はその通りだ。同じものだ。どういう訳か。妻が死んだ後まだここにある。でも、なんとなくだが、しっかりお寺でやらないといけないと感じてる。でも、怖いのだよ。何か起こる気がしてな。だが、そうだな。君達が来たのも娘が導いてくれたのかもな。分かった。明日、お寺に行こう。今日のところは、俺の家で泊まりな。とそう言ってお言葉に甘える形で泊まらせていただいた。そうして、夜が明けた。朝方、浅倉啓介の車でお寺へ向かった。そして、包んでいた杼を取り出して住職の人に見せた。と、住職の方は突然その杼を見てこの杼には多くの死霊が纏わりついている。この杼に殺された者達の魂だろう。しっかり、この者達を無事に本来いるべき場所に返さなければならぬ。3人とも、一緒にこの者達の為にお祈りしてください。では、始めます。と、呪文を唱え始めた。と、始めてしばらく異変が起き始めた。地震でも起きたかのように揺れるお釈迦様。そして、更にどこからか子供や男性などご老人不特定多数の唸り声が響き渡った。段々寒気がする中、住職さんはまるで聞いてないかのように呪文を唱え続けた。と、住職さんが3人に強めに発言した。祈り続けて。周りに惑わされてはなりません。そう言って、引き続き唱え始めた。祈り続けてると、今度はどこからか歌声が聞こえてくる。女性の歌声。そして、キュイーンと糸が張るような音がした。その音と歌声は近づいていく。そして、その歌声の主が姿を現した。その姿は妖艶な雰囲気をもった姫のような姿をした女性。その女性は3人の周りを回り始めた。強い視線の様な明らかにこちらを見ている感じがして3人は凍りついた。でも、逃げるわけにもいかず祈り続けた。気づいたら気を失っていたようだった。起きると、どうやら終わった様子。杼も消えていた。住職さんが、おつかれさまです。これで、全員本来いるべきところに戻りました。疲れたことでしょう。お菓子を用意させますので。と、控室で休ませてもらった。と、住職さんも座り語り出した。天女という言葉をご存知かな?大昔、鬼怒沼に初めて訪れたのは地元の山男、大類市左衛門だった。この者もその天女の如き乙姫に惚れて時を忘れてしまったという。そうしてるうちに我を取り戻し、家に帰り着いたがどうやら彼はとっくに死んだものと、親戚一同で祈っているところだったという。それも、自分の為に。こんな話があるのだがな。いつしか、それが恐ろしい話として伝えられてしまったようじゃ。言霊はあらゆる災いを招くと言われてる。それが、形をなしてしまったのじゃろう。でも、これで乙姫もきっと言霊の呪縛から解放されたようじゃ。と話してきたのだった。3人はこの事を忘れる事なくいつもの平穏に戻ったそうな。その後、浅倉啓介は、事業が成功して経営者へ。西野先輩は、新聞社に入社してそこで出会った女性と結婚し娘をそして八木晴人は有名な登山家として名を連ねる事になるのであった。
おしまい
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