この荒廃した世界は何故?

ワルシャワ

文字の大きさ
上 下
4 / 22
終わりし世界

カース

しおりを挟む
言われた通りに、ミオとギルスタッドは村のある方へ行った。数時間歩いてると、村らしき物を見かけた。村の方から何かが来る。村から来るそれは、見たところ馬に乗ったフル装備の男。男は、あまり見ない鎧を着ていた。
ギルスタッドの表情見て、あれはこの国の一昔使われていた装備品なのよ。ギルスタッド様にとってのその装備と同じ扱いよ。と言ってくれた。ギルスタッドはそれで納得した。と、男は近づいて、馬から降りた。男は兜を外し、どうやら、牙狼の森から抜けてきたようだが、村になんの用だ。と、言ってきた。ギルスタッドは、答えた。村に泊めて欲しい。私はしなければならないことがある。だが一旦、宿を取りたいのだ。と。答えた。と、男は、そうか。なるほど。そういう事なら、一緒に来い。
と、ミオを拾い、馬に乗せた。ギルスタッドは、私は大丈夫だ。そして、ギルスタッドは笛を吹いた。そうすると何も無かった空間からユニコーンが現れた。ユニコーンに跨るギルスタッドは走った。と言うよりすごい速さ。ギルスタッドが先に村へ。後からついてくる男とミオ。

そして着くと、男は、おい待て。ついさっきのはなんだ?初めて見るが、今のはユニコーンか?絵本とかに出る。何故だが、ミオの方は少し怒ってる。そして、男にミオは怒りながら、この人魔法が使えるの。フンっと不機嫌に言った。そして、宿へ勝手に1人で行った。ギルスタッドはバツが悪そうに、まぁ、そういうことだ。と言ったが、男はまだ理解が追いついてない様子。
はぁ、その一言だった。男は、そうだった。宿だったな。こっちだ。と言ってその後を着いていった。宿に入ると、ミオがねぇ、お腹空いた。と、男に言った。まぁ、待ってくれ。今から宿とるからと言ってチェックインを済ました。何故か、ミオはこっちを見ようともしない。ご飯しながら色々事情を説明した。まるで、男は冒険物語に目を輝かす子供のように聞き入っていた。男は、どうりでおかしいと思ったよと、ようやく納得した。だが、男はつづいてこう言った。しかし、となると色々と厄介なことになりそうだな。実はな、俺たちの武器では住み憑くようになったこの世ならざる者。我々はこう呼んでいる。ツクオニ。他の国では、アークデーモンだったり、バンシーだったり、カルマだったり、グールカースだったりな。あいつらは肉体がない。肉体となる動物や我々人間に取り憑いて、化け物と化すが、その場合は武器は効くのだが倒せる訳では無いのだ。そもそも肉体のない連中だからな。
と、ギルスタッドはなんかに驚いたのか、これまでに無いほど冷や汗もかき、様子がおかしかった。と、男は大丈夫か?体調悪そうだが。ギルスタッドは、あ、いや。大丈夫だ。その、なんだ?グールカースってのは、どこの国で言われてるんだ?と突然剣幕な表情で聞いてきた。男は、確か、アラブ首長国連邦の方の呼び方だったかな。
と答えると、そうか。と一言だけ。ミオはと言うと凄いがっつくように肉を貪り食っていた。腹がはち切れるほどに。聞いてる様子はなかった。男は、少し引いてた。ギルスタッドは、相変わらずそれ以来黙っていた。男が話しかけても、生返事。聞いてるのかも分からない。と、ミオが突然、あぁ、お腹痛いよ~。ギル君~。とギルスタッドにハグした。ハグされてようやく普通のギルスタッドに戻った。ん?こんな時間か。そろそろ寝ないとな。青年よ。助かった。この子を寝かしつけないと行けないからそろそろ2階に行くよ。と、言った。男は、そうだったな。まだ名乗ってなかったな。俺は、五十嵐誠也だ。よろしく。俺は、ここの村を管理してる。いわば、村長ってやつだ。と教えてくれた。
ギルスタッドは抱きしめられながら窮屈そうに、そっか。五十嵐くん、よろしく。と、各自、部屋に戻った。部屋に入ると、シャワーを浴び寝床につこうとするとミオが、ねぇ、あのさ。なんかあったの?話してる時、一瞬にして顔真っ青になってたよね?確か、呼び方のくだりですぐに。と、どうやら食いながらも聞いていたようだった。ギルスタッドは、そうだな。グールカースって呼び名がちょっと引っかかってな。カースは確かこっちの世界でもいてな。怨恨を司る神として、知られてる名前でな。たまたまだろうが。カースとか言う神は神というより姿なき魔王としての認知が高いんだ。とくに、我が国では。まぁ、南にあるハンスブルグ島に住む民族カースバルド族が信仰してる神でもあるから、色々な。と、ミオは、色々複雑なんだね。おやすみ~。ギル君。と言って寝てしまった。

そして、ギルスタッドはまた夢を見た。今度は、見覚えのある城の地下牢。地下牢で見覚えのある人が入っていた。それは、ファビオ教皇だった。ファビオ教皇は、誰かを見てる様子だった。見てる表情はどこか、怖がってるように見えた。そして、腰を抜かして、腰を抜かしたかと思ったら今度は起き上がって、どこからか縄を出して、縄を首にかけた。と、ファビオは宙に浮きそのまま暴れながら動かなくなっていった。耐えられなくて発狂して飛び起きた。ミオはこっちを見てだいぶ怖がってるように見えた。うぅ、どうしたの?と涙声で、心配してきた。急に発狂しないでよ。びっくりしたよ~、ギル君。と言った。ギルスタッドはすまない。また悪夢を見たようだ。と、謝った。
突然ドアの向こうから、お目覚めかな?と聞き慣れない女性の声が聞こえた。そいつはドアを開け、入ってきた。どこか雰囲気が昨日あった五十嵐誠也と似てる。おっと、自己紹介が遅れたな。昨日会ったと思うが、弟が色々世話になったみたいだな。我が名は五十嵐咲良。よろしく。弟からお願いされてな。だから護衛として、俺もついて行くぞ。と言ってきた。ミオは嬉しそうだったが、ギルスタッドには良い迷惑だ。おまけに、守らないといけないのが2人となると、手が回らない。だから、ギルスタッドは、いや結構だ。君を守れない。ミオで精一杯だ。と言うと、彼女が怒った。
おい!俺はそんな弱くない。守られる筋合いはないぞ。これでも、弓の腕はある。おまけに、剣も嗜んでるぞ。あと、戦闘経験もある。銃の扱いだって得意だ。バカにするな。と恫喝された。ギルスタッドは、悪かった。そっか。君も、騎士か。なら、分かった。良いだろう。そして、部屋を後にしようとした時、ミオがまた怒ってた。と、ギルスタッドは、どうした?ミオ。昨日から様子おかしいぞ。怒ったと思いきや、死ぬ勢いで食べたり、また怒ってどうしたというのだ。と言うと、ミオは、あのさぁ、私をなんだと思ってんの?どんくさい人だと思ってるの?私だってやる時はやるんです。もう!後ね、育ち盛りの私は、食べないと死ぬの!と怒って出ていった。ギルスタッドは、子供の扱いはどうも苦手でな。と、五十嵐咲良に言った。
だが、五十嵐咲良はそこでは無いのか?彼女をもっと大人として見てあげたらどうだ?まぁ、確かに見た感じ親子にしか見えないが。でも、あれでも年頃の大人だ。たまには、大人の女性として扱ってやれ。と言って1階へ降りていった。ギルスタッドは、溜息をして落ち込んだ。と、下からすごい怒鳴り声でミオがギル君遅い。早くして。と聞こえてきた。そして、そそくさとギルスタッドは降りていった。店員から朝食としてパンを貰って、食べながら宿から出ると人数分の馬が用意されてた。どうやら、ギルスタッド専用馬がいるようで、それに乗るよう言われた。ユニコーン呼ぼうにも皆が見てる。ちょっと離れたところで呼ぶことにして、今は馬に乗ることにした。と、五十嵐誠也が現れ、そろそろ出る頃か。じゃあ姉貴よろしくな。後、ギルさんこれ。と手紙を渡された。
今見て。と、言われ読んでみると、そこに書いてあったのは無闇に魔法はつかってはいけない。あのユニコーンを呼ぶのも禁止だ。他のみんなも困惑するし、異端者と思う連中もいる。何より、姉だ。姉は何にでも好奇心を持つ。姉は、ある意味では変態だ。知りたくなったら、手術でもするくらい知らないと気が済まない怖いやつだ。そう書いてあった。五十嵐誠也はそういうことだ。よろしくな。ギルスタッドは、後ろから見てくる嬉しそうな表情をする五十嵐咲良を見てゾクッとするものを感じた。確かに怖かった。そして、西の神田湿地群へ向かった。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

💚催眠ハーレムとの日常 - マインドコントロールされた女性たちとの日常生活

XD
恋愛
誰からも拒絶される内気で不細工な少年エドクは、人の心を操り、催眠術と精神支配下に置く不思議な能力を手に入れる。彼はこの力を使って、夢の中でずっと欲しかったもの、彼がずっと愛してきた美しい女性たちのHAREMを作り上げる。

クラスメイトの美少女と無人島に流された件

桜井正宗
青春
 修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。  高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。  どうやら、漂流して流されていたようだった。  帰ろうにも島は『無人島』。  しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。  男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

借金した女(SМ小説です)

浅野浩二
現代文学
ヤミ金融に借金した女のSМ小説です。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由

フルーツパフェ
大衆娯楽
 クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。  トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。  いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。  考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。  赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。  言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。  たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活

昼寝部
ファンタジー
 この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。  しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。  そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。  しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。  そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。  これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。

処理中です...