この荒廃した世界は何故？

オルテガミスの黄昏

怨恨

ファビオ教皇が王座欲しさにエルドラード王を殺害したと言うニュースはすぐに広まってしまった。すぐに騎士団であったエドワード、マグノリアは騎士団長のワーグナーの指示により、ファビオ教皇を連行せねばならなくなった。ファビオ教皇のいる西の国のダイダロス帝国のモルダナグランツ皇帝の別荘へ。 
ファビオ教皇はグランツ皇帝の大臣の任も兼用していた。そのためだ。そして、ファビオはまるで待っていたように祭壇で目をつぶっていた。ファビオは、来たようだな。嫌な役目させてすまない。エドワード、マグノリア。さぁ、行こう。エドワードとマグノリアは感情を殺しているようだったが、あまりできてない様子。なかば辛そうな表情をした。そして、牢屋まで連れていった。ファビオはおつかれさん。大丈夫。いつか、全てが終わる時が来る。しっかりしろと言って自ら牢屋の中へ。鍵をかけ、去るマグノリアとエドワードだったが少し離れた所で、2人はお互いになだめあった。
ライオットがそこへやってきた。ご苦労だった。しばらく、彼を投獄しておく。後は、私に任せなさい。と、言って牢屋へ向かっていった。そして、もう1人やってくる。その男は、ライオット殿は何処へとエドワードに言ってきた。エドワードは、あぁ、牢屋に行ってる。約束でもしてるのか？だが、今は会えないぞ。囚人と会ってるからな。と言うと、男はなるほど。では、君は息子か。雰囲気が似てるかはな。ファビオであろう。囚人と言うのは。と言うと奥からライオットが現れ、何をなさっておるのですか。グランツ皇帝よ。ファビオ殿が待っていますぞ。と、言った。
まさか、グランツ皇帝とは知らず、足止めしてしまったようだ。グランツ皇帝は、いいかな？と確認してきた。エドワードは、は、はい。すいません。どうぞ。と通した。でも、果たしてグランツ皇帝とライオット大臣、ファビオ教皇とどんな話でもするのだろうと不思議に思いながら自分の部屋へ戻ろうとすると、老いぼれた爺さんが正門で暴れてるとの通報が来た。すぐに行くと、爺さんが確かに暴れていた。えーい。通さんかい。ワシは客だぞ。ライオットの坊ちゃんに来るようにお願いされたから、来たのに。この扱い酷いよね。横暴だ。訴えてやる！と吐き捨てながら取り押さえられていた。エドワードは、何事だ。と、衛兵に言うと、はっ。エドワード様。実は、この方が入れろと言うものでと返した。見たところ、だいぶくたびれた仙人のような長髭を持ったほんとにだいぶ歳をとったTheおじいちゃんと言う感じだった。エドワードを見て、そのじいちゃんはふぉっふぉっふぉっと笑い、いやぁ、親父さんに似てるの～。とくに、その目元。と言ってきたが、知らなかったので。誰ですか？と答えた。と、衛兵がまた、やはり不審者か。と取り押さえた。えーい。離せ～。ワシを誰だと思っとるんじゃ。マーリン･アヴァロンガルドだぞ。北の国のアヴァロンの賢者王だ。と、驚愕の発言に、皆言葉を失った。と、話でも終わったのかグランツ皇帝がやってきた。と、グランツ皇帝がそのマーリンを名乗るものに、こう言った。何をしている。ライオットもそろそろ来る頃だ。行くぞ。マーリンと言った。確かにどうやら本人のようだった。だが、あまり表に出さないと言われているだけにマーリンと言う人がどれほど威厳あるかと思いきや老人だったのは驚いた様子である。続いて、ライオットも現れ、更には名だたる名家の姿が現れ、どこかへ向かっている。と、皆がどこかへ行ったあと、見知らぬ奇抜なフードを被った男が現れた。そいつは、異様なほどに不気味な存在感を放ってた。その異様な人物は全身にノイズを走らせ、重なるような声で、そこの君と声かけてきた。エドワードは自分ではないと思いたかったが、明らかにフードで顔が隠れた男はエドワードを見ていることが何故か分かった。会えたね。アトランティスの子。感じるよ。君から。君の血はだいぶ濃いね。なんか、また会える気がするよ。と、マグノリアがおい、貴様。エドワードに何をした？と駆けつけ切りつけようとした。上手く男は交わし、おーっと危ないな。女騎士ってのは怖いね～。って不気味に笑いながら言う。続けて、マグノリアの放ってくる攻撃をすり抜けながら男は言った。俺は、宮城裕貴って言うんだ。まぁ、俺の名前さ、変で馴染みないから分からないとおもうが異世界から来たと言えば良いかな？でもね、これから起こる事は無視しちゃいけないよ。これも怨恨の神、カース様の導きだからね。カース様は全てご存知だからね。さて、時間だ。 またな。と、男は去った。マグノリアは、あれはなんだ。気持ちの悪いヤツだな。だが、カースってなんだ。エド、知ってるのか？と言われたが、検討もつかなかった。だが、アトランティスの記憶に何か載ってるかもしれないと、自分の部屋へ向かった。マグノリアは、お、おい。と言ってきたがそっちのけで自分の部屋へ。そして、見てみたが何も載ってなかった。もしかしたら、ライオット様なら知ってるかもしれないと翌日聞くことに。しかし、事態は急展開するとはこの時誰も思いもしなかったエドワードである。