再び君に出会うために

naomikoryo

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再最終章

本当の覚醒

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ゴーン!!
観覧車のゴンドラが揺れ、遠くで轟音が響いた。
小南たちが公園内に無差別な攻撃を加え、次々と爆発が起こり始めた。
「なんだ、なんだ!」
太一がそっとドアの窓まで乗り出すと辺り所々に爆炎が上がっていた。
「敵さんは、遂に無差別攻撃に出たようだぞ。」
太一は少し不敵な笑みを浮かべ、貴子を見た。
「そう、ついになのね…」
貴子がそう呟いたとき、太一たちのゴンドラ目がけてミサイルが向かってきた。
「おっと。」
ふいに太一が目に力を込めると、ミサイルは軌道を変えて一つ上のゴンドラへぶつかった。
「おっと、やばいぞ!」
ゴンドラは炎に包まれ、崩れ落ちてくるようだった。

太一と貴子は緊張感の中で目を合わせる。
今こそ、スサとワタの力を解放する時だと感じ取っていた。
「太一、もう時間がないわ!」
貴子は決然とした表情で言った。
「わかってる……!」
太一は立ち上がり貴子に手を差し伸べた。
貴子もその手を取ると立ち上がり、二人は強く握り合った。
「スサ!」
「ワタ!」
スサが完全に太一の中で覚醒し、同時にワタも貴子の中で覚醒した。

突如、二人の体は眩い黄金色の光に包まれ、まるで太陽そのもののように輝き始めた。
ゴンドラの揺れも、周囲の混乱も、すべてが遠くに感じられた。
「いくぞ!」
太一は声を上げ、体全体にエネルギーが満ち溢れていくのを感じた。
(任せておけ!)
スサの声が太一の中で響き渡り、ついに彼は完全にスサと一体化した。
体中から黄金色の光を放ちながら、ゴンドラの中で浮き上がると、貴子もまたワタと完全に憑依し、同じように光を纏い始めた。

二人はゆっくりとゴンドラから浮かび上がり、まるで重力に逆らうかのように空中へと浮遊し始めた。観覧車の爆発音と炎の中で、二人の光が周囲を照らし出し、暗い夜空に眩い光の軌跡を描きながら、小南たちの方へと向かっていく。
「そこだ!」
太一は小南たちがいる方向を見据え、怒りの感情を抑えながら、全ての力を集中させていた。
小南は遠くからその光景を見て、焦りの色を隠せなかった。
「くっ、あいつらが……」
彼女は苛立ち、さらに強力な攻撃を命じた。

だが、太一と貴子が放つ黄金色の光は、そのすべての攻撃を無力化していく。
ミサイルが太一たちに向かって飛んできた瞬間、その周囲の空気が揺れ、光のバリアが形成され、ミサイルは近づくことすらできず、空中で爆発して消え去った。
「もう終わりだ!」
太一の声が響き渡り、彼の手から眩い光が放たれた。
「この地球を好きにはさせない!」
貴子もまた力強い声で叫び、ワタの力が全身に満ちていた。

小南たちは絶望的な状況に陥っていた。
太一と貴子の黄金の光は、あまりにも強大で、彼らの攻撃がまるで意味を成さないと悟った瞬間、小南は後ずさりし始めた。
「退け、撤退だ!」
小南は命令を下し、手下たちは次々と逃げ出した。
しかし、太一と貴子の光は彼らを逃がすつもりはなかった。
光がどんどん公園全体を包み込み、小南たちを一瞬で無力化していった。
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