再び君に出会うために

naomikoryo

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再最終章

赤い光

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(あれ?私って今何をしてるのだろう?)
麻友はふと我に返った。
優也の手は後ろから背中を通り腰の方へときている。
「ちょっと!」
優也の手をぺちっと軽く叩いて、麻友は立ち上がった。
優也はかなり驚いた表情をして、
「えっ・・・」
と小さく呟き、麻友を見上げた。
「何でこそこそしなくちゃいけないのよ!」
「いや、あのさ・・・」
優也は麻友を落ち着かせようと手を掴んだ。
が、その手も振りほどきながら、
「あなたが先に言ったでしょ!」
と体を2,3回震わせながら言った。
声も段々大きくなっている。
「ちょっと・・・静かに・・・」
そう言いながら辺りをキョロキョロしてみると、怪しげな男たちの姿はすっかり無かった。
それどころか、乗り物スタッフさえもいない。
(智たちは?)
お化け屋敷の方を見たが、そちらもシーンと静まり返っている。
(どこか一か所に集められているのかもしれない・・・)
優也も徐に立ち上がった。

「うんうん。」
麻友が優也の前に回り込んでキラキラした目で見つめている。
「えーっと・・・」
優也は今麻友が期待しているのは何だろうか、と考えてみた。
よし、と気合を入れて、
「ねぇ、宇宙人の下りは信じてくれたんだよね?」
と聞いてみた。
「うん。」
麻友の目はキラッキラだ。
(違うか・・・)
「あ~、このボールのことだね?」
途端、麻友はしかめっ面になった。
そして、これ見よがしに溜息を大きくついた。

それから真顔になった麻友は、
「私のこと、好き?」
「えっ・・・、あっ・・・、うん・・・」
「優也の方が先に言ったわよね?」
「えっ・・・・・そ、そう?」
「そうよね!?」
(あー、これは主導権を握りたいのか・・・)
再びキラキラし始めた麻友の目を見て思った。
「うん、好きだよ。」
優也は観念して言った。
「うんうん。・・・そうね、仕方が無いから、付き合ってあげてもいいわ。」
麻友は両手の肘を曲げ、甲を腰に当てて言った。
「あっ、うん。・・・ありがとう。」
そう言って、
「でも、とりあえずあれを解決しないと、どうにもならないんだ!」
と風船みたいなものを指差した。
瞬間、それは弾けて中から赤い光のようなものが大量に巻き散らばっていく。
それもユラユラと風に乗ったようにゆっくりと。
「あそこに向かおう。」
優也は赤い光の中心を指差した。
「いいわよ!」
麻友はまだ同じ格好でいる。
「ボールのことは頼んだよ。でも、危険だから絶対そばを離れないでね。」
麻友は満面の笑みで、
「仕方が無いわね!優也は私がいないとダメなんだから!」
そうして、二人は手を取り合って走り出した。
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