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再最終章
女王
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「さて皆さん、いよいよ我々が本格的に行動する時が来ました。」
市長が壇上で話し始めた。
「あの忌々しい侵略から数十年・・・・・少しずつ仲間を増やしこの星の技術力も上げてきました。」
市長から呼び戻され会場に戻ってきた来客者たちも、会場の周辺に配備されていた警察関係者も全てここに集まっている。
そして、市長の言葉をじっと身動きもせずに聞いている。
(この光景はまるで軍隊のようだわ・・・)
貴子は促されて座った壇上の来賓席で異様な空気を感じていた。
もう、あの赤い光は一つも見えず、会場全体が落ち着いた雰囲気になっている。
(さっきまでは何だったのかしら?)
この時の貴子は色々疑問があり過ぎて、市長の話している内容まではきちんと意識していなかった。
初め、市長の呼びかけに戻るのを躊躇っていた来客者たちも、赤い光に触れると途端に大人しく会場に戻ってきた。
子連れの親子は率先して自分の子供に赤い光を触れさせた。
赤い光はある一定の高さまで降り落ちるとそのまま人に対して向かっているようだ。
その様を20分程テントの中から見ていた貴子だったが、どうやらその光は自分の所には来ないことが分かった。
恐々近づいてみると赤い光は逃げるように貴子からは離れていくのだ。
そうして、触れた人たちも苦しむ様子もなく、他に変わった様子もないので少し安心した。
市長の演説が始まるまでは・・・
演説を再開してから10分ほどして、
「週末に種子島宇宙センターから打ち上げられる予定の新型気象衛星うずしおには今日以上の沢山の仲間を乗せております。これを機にこの星の世界中に我々の仲間が増えていくのです。」
「おぉ!」
会場から小さく感嘆の声が低く響き渡った。
(気象衛星?仲間?一体、何の話をしているのだろう?)
貴子は作り笑いの表情のまま人々を見渡してみたが、ふざけているようではなさそうだ。
そして、どうやら話も大詰めになってきたであろう時に、
「ここで、この日本を束ねることになる我が女王に登場頂こう。」
と市長が話すと、
「おぉぉぉ!」
今度は全員が大きく感嘆の声を上げた。
(えっ?女王?)
市長が演台から少し移動し、来賓席からは見えない関係者テントの方へ左手を向けた。
短い階段をコツコツと昇り壇上に現れたのは金色の毛皮のコートを着た小南教頭だった。
「ええっっっ!?」
貴子はそう叫びながら来賓席で勢いよく立ちあがってしまった。
「こら、貴様・・・」
隣りに座っていた警察署長が貴子に怒鳴り始めたが、
「まぁまぁ。」
と言いながら右手で制止する動作の小南教頭を見て黙った。
「あなたたちの役目は又、後でね。」
と貴子に向かって言い、ウインクした。
そして演台に着くと会場を見渡しマイクも持たずに、
「ようやく遊園地や図書館の方からも集まって来たわね。」
と呟いた。
貴子が会場入り口に目をやると、ぞろぞろと他のコーナーにいた人たちが集まってきたようだ。
(!!)
その中にバスケ部員である、斎藤陽子・平山春美・山下智の姿があった。
市長が壇上で話し始めた。
「あの忌々しい侵略から数十年・・・・・少しずつ仲間を増やしこの星の技術力も上げてきました。」
市長から呼び戻され会場に戻ってきた来客者たちも、会場の周辺に配備されていた警察関係者も全てここに集まっている。
そして、市長の言葉をじっと身動きもせずに聞いている。
(この光景はまるで軍隊のようだわ・・・)
貴子は促されて座った壇上の来賓席で異様な空気を感じていた。
もう、あの赤い光は一つも見えず、会場全体が落ち着いた雰囲気になっている。
(さっきまでは何だったのかしら?)
この時の貴子は色々疑問があり過ぎて、市長の話している内容まではきちんと意識していなかった。
初め、市長の呼びかけに戻るのを躊躇っていた来客者たちも、赤い光に触れると途端に大人しく会場に戻ってきた。
子連れの親子は率先して自分の子供に赤い光を触れさせた。
赤い光はある一定の高さまで降り落ちるとそのまま人に対して向かっているようだ。
その様を20分程テントの中から見ていた貴子だったが、どうやらその光は自分の所には来ないことが分かった。
恐々近づいてみると赤い光は逃げるように貴子からは離れていくのだ。
そうして、触れた人たちも苦しむ様子もなく、他に変わった様子もないので少し安心した。
市長の演説が始まるまでは・・・
演説を再開してから10分ほどして、
「週末に種子島宇宙センターから打ち上げられる予定の新型気象衛星うずしおには今日以上の沢山の仲間を乗せております。これを機にこの星の世界中に我々の仲間が増えていくのです。」
「おぉ!」
会場から小さく感嘆の声が低く響き渡った。
(気象衛星?仲間?一体、何の話をしているのだろう?)
貴子は作り笑いの表情のまま人々を見渡してみたが、ふざけているようではなさそうだ。
そして、どうやら話も大詰めになってきたであろう時に、
「ここで、この日本を束ねることになる我が女王に登場頂こう。」
と市長が話すと、
「おぉぉぉ!」
今度は全員が大きく感嘆の声を上げた。
(えっ?女王?)
市長が演台から少し移動し、来賓席からは見えない関係者テントの方へ左手を向けた。
短い階段をコツコツと昇り壇上に現れたのは金色の毛皮のコートを着た小南教頭だった。
「ええっっっ!?」
貴子はそう叫びながら来賓席で勢いよく立ちあがってしまった。
「こら、貴様・・・」
隣りに座っていた警察署長が貴子に怒鳴り始めたが、
「まぁまぁ。」
と言いながら右手で制止する動作の小南教頭を見て黙った。
「あなたたちの役目は又、後でね。」
と貴子に向かって言い、ウインクした。
そして演台に着くと会場を見渡しマイクも持たずに、
「ようやく遊園地や図書館の方からも集まって来たわね。」
と呟いた。
貴子が会場入り口に目をやると、ぞろぞろと他のコーナーにいた人たちが集まってきたようだ。
(!!)
その中にバスケ部員である、斎藤陽子・平山春美・山下智の姿があった。
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