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第2章 霧の中より現れし男
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諸王の会議が始まる。世界は揺れていた。全ての王がそろうのは新暦になって初めてのことである。
聖都宮殿
五月。季節は春になり、少々暑さも伴う時期だ。
聖女である希和子と、騎士である流星。二人の関係は、非常に親密なものになっていた。二人が出会って二ヶ月ほど経過した。
もうすでに廷臣たちも周知の事実である。でも人が誰かを好きになるのは、相手がどんな地位なのかも関係がない。
「明日が怖い……」
聖女である希和子は、背けていた体をすっと彼に向けて、心の内を吐露した。
彼はどこか物憂げであった。
明日は五月三日。諸王の会議と呼ばれる重要な日を迎える。世界には七つの国があって、七人の王がいた。彼らは聖女から委譲された統治権を行使し土地と民を治める。彼らの領土統治などのついてもっぱら話し合う会議だ。
「妙な気だけは起こさないでね」
「ええ」
「明日はだめ。いくら何でも。憎い敵でもいきなり剣で切りつけるなんて真似は絶対に」
「分かっています」
諸王の会議、そこに来る七人の王たち。憎い敵はそのうちの一人。暴虐の王、烈王と評される男。聖女の唯一の弟。
「奇襲という形は、仇討にはふさわしくないでしょう」
「そう」
絶好のチャンスだ。機会を逃せば、相手は堅牢な都に戻り、仇は討てなくなるだろう。彼がどんな形であれ、復讐にこだわるなら、このタイミングを逃すはずない。
だが彼はそうしない。希和子と誓いを立てているから。彼女の前で狼藉は働かないこと。たとえ正義のためであっても。
「いつか、ときは来ます。横暴な者は滅びの時を迎える。私が、直ちにとどめを刺す」
「ええきっと来るわ。分かるわ。分かるわよ、あなたの気持ち」
弟、いやかつての弟と呼ばれていた男は、何でも自分の思い通りにならなければ気の澄まない男だった。短気で、思慮に欠け、感情のままに行動する。
彼が、王として君臨している。今の辺境の地だけを治める王として終るつもりはないだろう。
「でも誓いは忘れないでね?」
「はい」希和子は言おうか迷ったが、決心する。
「私……」ああ、でもすごい、とても大事なこと。だけど……
「そう、ですか……」
「わかるの?」
「ええ」
「なんでわかってて」
「待っておりました」
希和子は自らの腹をゆっくりとさする。
「触って。まだ大きくはないけど」
彼の手がそっと、希和子の腹に触れる。宿っている生命がいる。二人のかけがえのない命が。
「おめでとうございます」
「誓って。〝この子〟に――私に誓ったことを」
「はい」二人の愛の結晶はしっかりと結ばれた麻縄のように固く、解けなかった。
聖都行政府
壱ノ国、ここは女王の統治下になる。最も強大な力を持った王だ。治める土地は七か国最大である。優れた美貌を持ち合わせ庶民の多くは、信奉する者が多い。また西国の王であるため、西王と一般に呼ばれていた。名は萌希という。
彼女は定時に登庁して、執務室で淡々と業務をこなし、定時に退庁する。内容は、下から上がってきた書類を精査して承認することだ。主に今年度の予算であったり、議会に提出する法案の整備であったりする。
資料は膨大だがすべてを一日で片付けてしまう。
「ねえ」
資料について問題があれば、こうして配下の秘書に聞く。
「はい」
「この書類についてなんですけど」
西王がゆったりとした口調で聞くのは、部下のミスをとがめるためではない。ミスをしないのが彼女の部下であった。王の手元には優秀な人材しかいない。求めているのは、内容の質であった。
ありきたりと言っていい日常であった。
聖都司法府
都の東の外れ。多くの政庁が宮殿の周りに集まる中で、唯一外れの地に置かれていた。
ここは二ノ国の統治下である。しかし、二ノ国は領土を持たず実質壱ノ国の単なる一機関でしかない。その地位は属国以下である。
だが、司法に関しては絶対的な権限を持ち、法に背く者を暴きだし、裁きを下すことができる。裁決を翻すことは、西王をもってしても難しいと言われた。
壱ノ国の司法の長に弐ノ国王が任じされている。聖女を頂点にし、行政と司法を別の王がいて、その下に議会や庶民がいるという構造だった。王の名は、夕美という。
聖都は二人の王がいて、聖女を支えている。一つの領土に二人の王と国が存在する。
彼女は王として司法府の長として仕事をこなすだけだった。
火都火炉宮
火が宮殿を包み、煙が天を舞う。参の国から火焔は消えることがない。国を治める王の怒りが収まらない限り。
烈王と評された参の王は、物事が上手くいかないことに怒っていた。
一方で、明日は諸王の会議という重大な日を迎える。久しぶりの故郷である。歓迎されるどころか、忌避されるだろう。
だがそれでいい。こちらも歓迎なんて求めていない。参の王、猛留。その名はすでに忘れ去られ、烈王という名で皆が呼ぶ。
自分の顔を久しぶりに見て、あの国の連中はどんな表情を浮かべるだろうか。
「どうだ? 気分は?」
王には、唯一の友というべき存在がいた。相手も王だ。四ノ国王で、名を聡士という。
「いい」
「ほう。久しぶりの対面だからな」
「どんな顔するか想像していた」
「いい顔するかもね?」
「ある意味な」
二人は顔を互いに見合って大いに笑う。
互いに聖都には、切っても切れない関係性を持っていた。彼らはかつてそこに住んでいた。そして互いに辺境の地へと追いやられ、忘れ去られた。
彼らの関係は、二人で一つの人格を形成しているといっていい。癒着し、考えを共にしていた。彼らは、恵まれた地を己が手に収めようという野心を持ち、世界中に不穏な空気をまき散らしていた。彼らには単なる娯楽に過ぎない。
明日は、飛び切り大事な日だ。立場的にも、遊びの面でも、である。
六の国
西の大国と、南の大国の中間に、食が生きがいとする王がいた。常に美味のある食事を求めている。
彼の腹は、溜め込んだ食事に膨らみ重そうに体を動かす。今は打ち合わせの途中だというのに、食べることをやめない。
「どうする?」
「明日のことですか?」
「バカ、他にどこのことがある?」
「申し訳ありません」
「南が東に襲われ物流が途絶えているだろうか」
いい飯が食えぬという論調だ。
「ぜひ明日の会議で申し上げくだされ」
「だーかーら、どうやってこっち意向を言う? 小さい国が、良い飯食えねえから何とかしてとか言っても黙殺されるだろうが」
「はあ……」
「はあ、じゃないよ。全く」
六の国は、小さく領土を西と南に挟まれている山国だ。土地で手に入る資源がなく、他国にすがるしかない。お国柄も、従属的であり、強いものにこびへつらう。
大して娯楽も発展せず、山菜程度の素朴なものしか取れなく国に住む民と王が気にするのは食事だ。せめていい食に巡り合いたい願望だけがあった。
七の国
一方、同様の小国でありながら生活に何不自由なく過ごせる国がある。七ノ国。ここは西と東という対立国の間に挟まれている。
平地に面し、防御は脆い。
双方の大国に対し上手く尻尾を出すことで難局を乗り切ってきた。
王は、好色家であった。美女を侍らせ悦楽の日々を送っていた。ただ東国の荒ぶる王のように、気に入った相手を奪い取るといったことはしない。
相手との関係性を重んじる王だった。
「殿下。よろしい?」
「どうしたの?」
「書簡が届いておりますの」
「どちらから?」
そういうと、夫人はすっと彼のもとによりひっそりと耳打ちする。
「大事だね」
「ええ、もちろんですわ。ただ……」
「なんだい?」
「最近私のところへ来られないから……」
「すまないね。すぐに行くよ」
王は忙しい。本来は気に入った女たちの気を取ることに熱心であった。しかし、最近西国にいる正室に色々と頼みごとをこなす毎日を送っていた。
明日は会議だ。
忙しいと言って女たちの気を損なわせるのはまずかった。
明日の大事な日を前に、少しだけ楽しもうじゃないか。彼のハンサムな顔がそっと微笑んだ。
聖都宮殿
五月。季節は春になり、少々暑さも伴う時期だ。
聖女である希和子と、騎士である流星。二人の関係は、非常に親密なものになっていた。二人が出会って二ヶ月ほど経過した。
もうすでに廷臣たちも周知の事実である。でも人が誰かを好きになるのは、相手がどんな地位なのかも関係がない。
「明日が怖い……」
聖女である希和子は、背けていた体をすっと彼に向けて、心の内を吐露した。
彼はどこか物憂げであった。
明日は五月三日。諸王の会議と呼ばれる重要な日を迎える。世界には七つの国があって、七人の王がいた。彼らは聖女から委譲された統治権を行使し土地と民を治める。彼らの領土統治などのついてもっぱら話し合う会議だ。
「妙な気だけは起こさないでね」
「ええ」
「明日はだめ。いくら何でも。憎い敵でもいきなり剣で切りつけるなんて真似は絶対に」
「分かっています」
諸王の会議、そこに来る七人の王たち。憎い敵はそのうちの一人。暴虐の王、烈王と評される男。聖女の唯一の弟。
「奇襲という形は、仇討にはふさわしくないでしょう」
「そう」
絶好のチャンスだ。機会を逃せば、相手は堅牢な都に戻り、仇は討てなくなるだろう。彼がどんな形であれ、復讐にこだわるなら、このタイミングを逃すはずない。
だが彼はそうしない。希和子と誓いを立てているから。彼女の前で狼藉は働かないこと。たとえ正義のためであっても。
「いつか、ときは来ます。横暴な者は滅びの時を迎える。私が、直ちにとどめを刺す」
「ええきっと来るわ。分かるわ。分かるわよ、あなたの気持ち」
弟、いやかつての弟と呼ばれていた男は、何でも自分の思い通りにならなければ気の澄まない男だった。短気で、思慮に欠け、感情のままに行動する。
彼が、王として君臨している。今の辺境の地だけを治める王として終るつもりはないだろう。
「でも誓いは忘れないでね?」
「はい」希和子は言おうか迷ったが、決心する。
「私……」ああ、でもすごい、とても大事なこと。だけど……
「そう、ですか……」
「わかるの?」
「ええ」
「なんでわかってて」
「待っておりました」
希和子は自らの腹をゆっくりとさする。
「触って。まだ大きくはないけど」
彼の手がそっと、希和子の腹に触れる。宿っている生命がいる。二人のかけがえのない命が。
「おめでとうございます」
「誓って。〝この子〟に――私に誓ったことを」
「はい」二人の愛の結晶はしっかりと結ばれた麻縄のように固く、解けなかった。
聖都行政府
壱ノ国、ここは女王の統治下になる。最も強大な力を持った王だ。治める土地は七か国最大である。優れた美貌を持ち合わせ庶民の多くは、信奉する者が多い。また西国の王であるため、西王と一般に呼ばれていた。名は萌希という。
彼女は定時に登庁して、執務室で淡々と業務をこなし、定時に退庁する。内容は、下から上がってきた書類を精査して承認することだ。主に今年度の予算であったり、議会に提出する法案の整備であったりする。
資料は膨大だがすべてを一日で片付けてしまう。
「ねえ」
資料について問題があれば、こうして配下の秘書に聞く。
「はい」
「この書類についてなんですけど」
西王がゆったりとした口調で聞くのは、部下のミスをとがめるためではない。ミスをしないのが彼女の部下であった。王の手元には優秀な人材しかいない。求めているのは、内容の質であった。
ありきたりと言っていい日常であった。
聖都司法府
都の東の外れ。多くの政庁が宮殿の周りに集まる中で、唯一外れの地に置かれていた。
ここは二ノ国の統治下である。しかし、二ノ国は領土を持たず実質壱ノ国の単なる一機関でしかない。その地位は属国以下である。
だが、司法に関しては絶対的な権限を持ち、法に背く者を暴きだし、裁きを下すことができる。裁決を翻すことは、西王をもってしても難しいと言われた。
壱ノ国の司法の長に弐ノ国王が任じされている。聖女を頂点にし、行政と司法を別の王がいて、その下に議会や庶民がいるという構造だった。王の名は、夕美という。
聖都は二人の王がいて、聖女を支えている。一つの領土に二人の王と国が存在する。
彼女は王として司法府の長として仕事をこなすだけだった。
火都火炉宮
火が宮殿を包み、煙が天を舞う。参の国から火焔は消えることがない。国を治める王の怒りが収まらない限り。
烈王と評された参の王は、物事が上手くいかないことに怒っていた。
一方で、明日は諸王の会議という重大な日を迎える。久しぶりの故郷である。歓迎されるどころか、忌避されるだろう。
だがそれでいい。こちらも歓迎なんて求めていない。参の王、猛留。その名はすでに忘れ去られ、烈王という名で皆が呼ぶ。
自分の顔を久しぶりに見て、あの国の連中はどんな表情を浮かべるだろうか。
「どうだ? 気分は?」
王には、唯一の友というべき存在がいた。相手も王だ。四ノ国王で、名を聡士という。
「いい」
「ほう。久しぶりの対面だからな」
「どんな顔するか想像していた」
「いい顔するかもね?」
「ある意味な」
二人は顔を互いに見合って大いに笑う。
互いに聖都には、切っても切れない関係性を持っていた。彼らはかつてそこに住んでいた。そして互いに辺境の地へと追いやられ、忘れ去られた。
彼らの関係は、二人で一つの人格を形成しているといっていい。癒着し、考えを共にしていた。彼らは、恵まれた地を己が手に収めようという野心を持ち、世界中に不穏な空気をまき散らしていた。彼らには単なる娯楽に過ぎない。
明日は、飛び切り大事な日だ。立場的にも、遊びの面でも、である。
六の国
西の大国と、南の大国の中間に、食が生きがいとする王がいた。常に美味のある食事を求めている。
彼の腹は、溜め込んだ食事に膨らみ重そうに体を動かす。今は打ち合わせの途中だというのに、食べることをやめない。
「どうする?」
「明日のことですか?」
「バカ、他にどこのことがある?」
「申し訳ありません」
「南が東に襲われ物流が途絶えているだろうか」
いい飯が食えぬという論調だ。
「ぜひ明日の会議で申し上げくだされ」
「だーかーら、どうやってこっち意向を言う? 小さい国が、良い飯食えねえから何とかしてとか言っても黙殺されるだろうが」
「はあ……」
「はあ、じゃないよ。全く」
六の国は、小さく領土を西と南に挟まれている山国だ。土地で手に入る資源がなく、他国にすがるしかない。お国柄も、従属的であり、強いものにこびへつらう。
大して娯楽も発展せず、山菜程度の素朴なものしか取れなく国に住む民と王が気にするのは食事だ。せめていい食に巡り合いたい願望だけがあった。
七の国
一方、同様の小国でありながら生活に何不自由なく過ごせる国がある。七ノ国。ここは西と東という対立国の間に挟まれている。
平地に面し、防御は脆い。
双方の大国に対し上手く尻尾を出すことで難局を乗り切ってきた。
王は、好色家であった。美女を侍らせ悦楽の日々を送っていた。ただ東国の荒ぶる王のように、気に入った相手を奪い取るといったことはしない。
相手との関係性を重んじる王だった。
「殿下。よろしい?」
「どうしたの?」
「書簡が届いておりますの」
「どちらから?」
そういうと、夫人はすっと彼のもとによりひっそりと耳打ちする。
「大事だね」
「ええ、もちろんですわ。ただ……」
「なんだい?」
「最近私のところへ来られないから……」
「すまないね。すぐに行くよ」
王は忙しい。本来は気に入った女たちの気を取ることに熱心であった。しかし、最近西国にいる正室に色々と頼みごとをこなす毎日を送っていた。
明日は会議だ。
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