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第三話
国王夫妻の寝室と曲者2
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マイリが生まれたフェルデン公爵家はヴィンセント王家とも縁の深い名門中の名門。
現フェルデン公爵は前国王の無二の親友であり、宰相として長くその治世を支えた切れ者である。
嫡子ロッツも父の才を受け継ぎ、次の宰相の座は彼のものであろうと言われている。
つまりフェルデン公爵家は、名実ともに現在ヴィンセント王国で王家に次いで最も力を持った一族だと言えた。
だからこそ、たった四歳のマイリが王妃であることに、表立って異を唱えられる者はない。
しかしながら、内心それを面白く思っていない人間は、特に貴族の中にはごまんといた。
彼らは隙あらば、自分の娘や血縁の娘を側妃としてウルに差し出そうとする。
何しろ、王妃であるマイリが大人になるのはまだずっと先のこと。
それまでに、自分の息のかかった娘が国王の子供を産めば、フェルデン公爵家を差し置いて次期国王の外戚になれる可能性も出てくるのだから。
そんなこんなで、ウルはこの一年間、実に誘惑だらけの日々を送っていた。
寝取る気満々で色仕掛けをしてくる明け透けな令嬢から、手弱女と見せかけて巧みに懐に潜り込もうとする手練まで、千差万別。
とはいえ、寝室に忍び込んで裸で待ち受けているような大胆不敵な相手は、さすがにこれが初めてだった。
「ケット、その女をつまみ出せ」
「御意」
ウルはうんざりとした顔をして、ケットに向かって顎をしゃくる。
ウルも旺盛なお年頃なので、据え膳に心が揺らがないわけではない。
けれども、うっかりに誘惑に引っかかってしまったら最後――マイリというものがありながら浮気をしたと言って、ロッツにちょんぎられてしまうだろう。
ロッツは、やると言ったらやる男だ。
ケットが大股で部屋の中に足を踏み入れようとすると、ひい! と、またベッドの上の女が悲鳴を上げた。
ところがである。
ケットよりも先に、寝室に飛び込んでいった者がいた。
一番後ろに庇われていたはずの、マイリである。
なにしろ小ちゃな四歳児なので、ウルの、そしてケットの股の下を難なく潜り抜け、とっとこベッドに駆け寄ったのだ。
その後を、澄ました顔をして猫型悪魔ドンロがついていく。
一方、慌てたのは扉の前に取り残された男達だ。
「こらっ、マイリ!」
「妃殿下、危のうございますっ!」
あわあわと幼女を追いかける彼らの姿は、傍目にはさぞ滑稽に見えただろう。
さらには――
「ばかもの、おぬしらはそこで待っておれ。おとめの柔肌をみだりにさらすわけにはいかん」
ぴしゃりと四歳児に叱られて固まった国王陛下と鬼畜面の大男の背を、廊下に集まった者達が気まずそうに見ている。
当の裸の娘も、ぽかんと間抜け面を晒していた。
そんな中、ドンロとともにベッドによじ登ったマイリは平然とした顔で続ける。
「ケット、上衣をなげてよこせ」
「お、恐れながら……妃殿下に向かって物を投げるなど、そんな……」
「つべこべ言わずになげろ。わらわが許すと申しておる」
「御意にござります!!」
ウルに対するよりよいお返事をすると、ケットはそそくさと上着を脱いで、おっかなびっくりマイリに投げ渡した。
マイリはドンロと協力しながら、よいせっとそれを娘の素肌にかけてやる。
ところで、時刻はすでに午後九時を回り、いつもならそろそろ瞼が重くなってくる頃合いだが、今宵のマイリはまだ眠くないようだ。
その理由をウルは知っている。
昼間、ウルの膝の上を占領して本を読んでいた彼女だが、そのまま昼寝をしてしまったのだ。
書類を押さえていたウルの左手の甲を枕にして、それはもうすやすやと。
その寝顔があまりに愛らしかったものだから起こすのが忍びなく、たっぷり二時間眠らせてしまったウルに、彼女を責める権利はない。
そういうわけで、いまだおめめぱっちりなマイリは、ベッドの上の娘にずずいと顔を近づけて畳み掛けた。
「これ、おぬし。いったいどこのどいつに服をはがれたんじゃ? わらわに申してみよ」
「お、王妃様……」
「よしよし、かわいそうになぁ。泣かんでよい。おなごをいじめる悪いヤツは、ウルがメッとするからの」
「うう……ぐすっ……」
マイリの小ちゃな手でよしよしされた娘は、とたんにぽろぽろと涙を流し始めた。
どうやら、自ら進んで国王陛下を寝取りにきたわけではなさそうだ。
ウルがケットと顔を見合わせていると、マイリが小ちゃな手でベッドをてしてし叩いて彼を呼んだ。
「ウル、ほれ! おぬし、いつまでそんなところに突っ立っておる! さっさとこちらへきて話を聞いてやらんか!」
「いや、お前が待ってろと言ったんだろうが」
「口ごたえしないっ!」
「解せん」
娘は現ワニスファー公爵の娘、ソマリと名乗った。
ワニスファー公爵家は七代前の国王の双子の弟から始まった、ヴィンセント王国で最も歴史の浅い貴族である。
そして、フェルデン公爵家を一方的に敵視しており、マイリが王妃となったことを快く思っていない貴族の筆頭でもあった。
憎きフェルデン公爵を出し抜くために、ワニスファー公爵は自分の妙齢の娘を裸にひん剥いてウルに差し出そうとしたのだ。
王妃が幼いゆえに禁欲生活を強いられている彼なら、この据え膳に簡単に食いついてくると思ったのだろう。
しかしながら、ワニスファー公爵と正妻の間に生まれた子供は、男ばかり三人だったはずだが……
「母は、ワニスファー公爵家のメイドでした。私を身籠った母は妾としても扱われず、正妻に知られる前に端金を握らされて屋敷を追い出されたそうです……」
そう、涙ながらに語るソマリは現在十八歳。
母は産後すぐに亡くなってしまったため、城下町で小さな仕立て屋を営む祖父母に育てられたらしい。
国王を寝取る娘が必要となったワニスファー公爵は、慌てて彼女を探し出して今更ながら認知しようとしたが、当然祖父母はそれを拒絶した。
公爵家に逆らってまで孫の尊厳を守ろうとしたソマリの祖父母の勇気ある行動に、ウルは人知れず感嘆のため息をつく。
ところが、それで問題が解決することはなかった。
ワニスファー公爵は簡単には引き下がらなかったし、何よりここで初めてソマリの存在を知った公爵夫人が烈火の如く怒り狂ったのである。
ソマリの祖父母は腕の良い仕立て屋で、ソマリもまた優秀なお針子だったが、社交界で幅を利かせるワニスファー公爵夫人の反感を買ってしまったがために、ぱたりと仕事がなくなってしまった。
このままでは生活が立ち行かず、年老いた祖父母を路頭に迷わせてしまう。
思い詰めたソマリは、金銭的な援助を条件に父の意向に従うことにしたのである。
かくしてワニスファー公爵は、今宵意気揚々と我が娘を国王のベッドへと送り込んだ。
さっき顔を青くしていた連中は、おそらくソマリが国王夫妻の寝室に忍び込むのを知っていた、あるいは手伝った者達だろう。
本来なら、フェルデン公爵家に戻っているはずの王妃マイリがやってきたこと、そしてそれに付随して国王夫妻の忠実な僕であるケットが現れたことに、さぞ慌てたに違いない。
ここまで話を聞いたウルは、ソマリに対しては同情を覚えるばかりで、不可侵な場所に入り込んだことを責める気にはならなかった。
ところがこの後、彼女が続けた言葉で状況が変わってくる。
「それで、その……信じていただけないかもしれませんが――実は私、異世界からの転生者なんです」
「……ほう?」
何だか唐突に訳のわからないことを言い出した。
ウルはとたんに、心底面倒くさい心地になった。
現フェルデン公爵は前国王の無二の親友であり、宰相として長くその治世を支えた切れ者である。
嫡子ロッツも父の才を受け継ぎ、次の宰相の座は彼のものであろうと言われている。
つまりフェルデン公爵家は、名実ともに現在ヴィンセント王国で王家に次いで最も力を持った一族だと言えた。
だからこそ、たった四歳のマイリが王妃であることに、表立って異を唱えられる者はない。
しかしながら、内心それを面白く思っていない人間は、特に貴族の中にはごまんといた。
彼らは隙あらば、自分の娘や血縁の娘を側妃としてウルに差し出そうとする。
何しろ、王妃であるマイリが大人になるのはまだずっと先のこと。
それまでに、自分の息のかかった娘が国王の子供を産めば、フェルデン公爵家を差し置いて次期国王の外戚になれる可能性も出てくるのだから。
そんなこんなで、ウルはこの一年間、実に誘惑だらけの日々を送っていた。
寝取る気満々で色仕掛けをしてくる明け透けな令嬢から、手弱女と見せかけて巧みに懐に潜り込もうとする手練まで、千差万別。
とはいえ、寝室に忍び込んで裸で待ち受けているような大胆不敵な相手は、さすがにこれが初めてだった。
「ケット、その女をつまみ出せ」
「御意」
ウルはうんざりとした顔をして、ケットに向かって顎をしゃくる。
ウルも旺盛なお年頃なので、据え膳に心が揺らがないわけではない。
けれども、うっかりに誘惑に引っかかってしまったら最後――マイリというものがありながら浮気をしたと言って、ロッツにちょんぎられてしまうだろう。
ロッツは、やると言ったらやる男だ。
ケットが大股で部屋の中に足を踏み入れようとすると、ひい! と、またベッドの上の女が悲鳴を上げた。
ところがである。
ケットよりも先に、寝室に飛び込んでいった者がいた。
一番後ろに庇われていたはずの、マイリである。
なにしろ小ちゃな四歳児なので、ウルの、そしてケットの股の下を難なく潜り抜け、とっとこベッドに駆け寄ったのだ。
その後を、澄ました顔をして猫型悪魔ドンロがついていく。
一方、慌てたのは扉の前に取り残された男達だ。
「こらっ、マイリ!」
「妃殿下、危のうございますっ!」
あわあわと幼女を追いかける彼らの姿は、傍目にはさぞ滑稽に見えただろう。
さらには――
「ばかもの、おぬしらはそこで待っておれ。おとめの柔肌をみだりにさらすわけにはいかん」
ぴしゃりと四歳児に叱られて固まった国王陛下と鬼畜面の大男の背を、廊下に集まった者達が気まずそうに見ている。
当の裸の娘も、ぽかんと間抜け面を晒していた。
そんな中、ドンロとともにベッドによじ登ったマイリは平然とした顔で続ける。
「ケット、上衣をなげてよこせ」
「お、恐れながら……妃殿下に向かって物を投げるなど、そんな……」
「つべこべ言わずになげろ。わらわが許すと申しておる」
「御意にござります!!」
ウルに対するよりよいお返事をすると、ケットはそそくさと上着を脱いで、おっかなびっくりマイリに投げ渡した。
マイリはドンロと協力しながら、よいせっとそれを娘の素肌にかけてやる。
ところで、時刻はすでに午後九時を回り、いつもならそろそろ瞼が重くなってくる頃合いだが、今宵のマイリはまだ眠くないようだ。
その理由をウルは知っている。
昼間、ウルの膝の上を占領して本を読んでいた彼女だが、そのまま昼寝をしてしまったのだ。
書類を押さえていたウルの左手の甲を枕にして、それはもうすやすやと。
その寝顔があまりに愛らしかったものだから起こすのが忍びなく、たっぷり二時間眠らせてしまったウルに、彼女を責める権利はない。
そういうわけで、いまだおめめぱっちりなマイリは、ベッドの上の娘にずずいと顔を近づけて畳み掛けた。
「これ、おぬし。いったいどこのどいつに服をはがれたんじゃ? わらわに申してみよ」
「お、王妃様……」
「よしよし、かわいそうになぁ。泣かんでよい。おなごをいじめる悪いヤツは、ウルがメッとするからの」
「うう……ぐすっ……」
マイリの小ちゃな手でよしよしされた娘は、とたんにぽろぽろと涙を流し始めた。
どうやら、自ら進んで国王陛下を寝取りにきたわけではなさそうだ。
ウルがケットと顔を見合わせていると、マイリが小ちゃな手でベッドをてしてし叩いて彼を呼んだ。
「ウル、ほれ! おぬし、いつまでそんなところに突っ立っておる! さっさとこちらへきて話を聞いてやらんか!」
「いや、お前が待ってろと言ったんだろうが」
「口ごたえしないっ!」
「解せん」
娘は現ワニスファー公爵の娘、ソマリと名乗った。
ワニスファー公爵家は七代前の国王の双子の弟から始まった、ヴィンセント王国で最も歴史の浅い貴族である。
そして、フェルデン公爵家を一方的に敵視しており、マイリが王妃となったことを快く思っていない貴族の筆頭でもあった。
憎きフェルデン公爵を出し抜くために、ワニスファー公爵は自分の妙齢の娘を裸にひん剥いてウルに差し出そうとしたのだ。
王妃が幼いゆえに禁欲生活を強いられている彼なら、この据え膳に簡単に食いついてくると思ったのだろう。
しかしながら、ワニスファー公爵と正妻の間に生まれた子供は、男ばかり三人だったはずだが……
「母は、ワニスファー公爵家のメイドでした。私を身籠った母は妾としても扱われず、正妻に知られる前に端金を握らされて屋敷を追い出されたそうです……」
そう、涙ながらに語るソマリは現在十八歳。
母は産後すぐに亡くなってしまったため、城下町で小さな仕立て屋を営む祖父母に育てられたらしい。
国王を寝取る娘が必要となったワニスファー公爵は、慌てて彼女を探し出して今更ながら認知しようとしたが、当然祖父母はそれを拒絶した。
公爵家に逆らってまで孫の尊厳を守ろうとしたソマリの祖父母の勇気ある行動に、ウルは人知れず感嘆のため息をつく。
ところが、それで問題が解決することはなかった。
ワニスファー公爵は簡単には引き下がらなかったし、何よりここで初めてソマリの存在を知った公爵夫人が烈火の如く怒り狂ったのである。
ソマリの祖父母は腕の良い仕立て屋で、ソマリもまた優秀なお針子だったが、社交界で幅を利かせるワニスファー公爵夫人の反感を買ってしまったがために、ぱたりと仕事がなくなってしまった。
このままでは生活が立ち行かず、年老いた祖父母を路頭に迷わせてしまう。
思い詰めたソマリは、金銭的な援助を条件に父の意向に従うことにしたのである。
かくしてワニスファー公爵は、今宵意気揚々と我が娘を国王のベッドへと送り込んだ。
さっき顔を青くしていた連中は、おそらくソマリが国王夫妻の寝室に忍び込むのを知っていた、あるいは手伝った者達だろう。
本来なら、フェルデン公爵家に戻っているはずの王妃マイリがやってきたこと、そしてそれに付随して国王夫妻の忠実な僕であるケットが現れたことに、さぞ慌てたに違いない。
ここまで話を聞いたウルは、ソマリに対しては同情を覚えるばかりで、不可侵な場所に入り込んだことを責める気にはならなかった。
ところがこの後、彼女が続けた言葉で状況が変わってくる。
「それで、その……信じていただけないかもしれませんが――実は私、異世界からの転生者なんです」
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