32 / 33
番外編SS
暑い夏の日には
しおりを挟む
その夜、ローザニア王宮では盛大な舞踏会が開かれていた。最初のダンスを王妃リティシアと踊ったレーナルトは、それからあとは彼女と離れてしまっていた。
というのもその夜招かれていたのは王妃の兄であるアルベルトと従兄弟であるテオドールのために開かれた舞踏会だからで、彼女はまだ独身である二人にローザニア国内の貴族の娘たちを引き合わせるのに忙しかった。
レーナルトはといえば、ローザニア貴族たちの間を行ったりきたりして何とか彼と話をする機会を得ようとする貴族たちの相手をするのに忙しかった。
それも一段落して、ようやくリティシアを探そうとした時には、彼女は完全に姿を消していた。
「王妃を見なかったか?」
側にいた侍従にたずねる。
「妃殿下でしたら先ほどテラスに出て行かれましたが」
レーナルトがテラスに出ると、そこにはリティシアと彼女の従兄弟であるテオドールがいた。リティシアがテオドールに何かささやくと、彼はレーナルトに一礼して室内に戻っていく。
「――何を話していた?」
リティシアは眉をきゅっと寄せて困ったような顔になった。
「……レーナルト様、あの……」
リティシアはそっと彼に身を寄せた。
「……幸せか、と聞かれました」
「あなたの返事は?」
リティシアの頬に血の色が上る。それからリティシアは小さな声で言った。
「……幸せです、と……」
「それならよかった」
レーナルトはリティシアの額に唇を落とす。それから、もう戻ろう、と彼女を舞踏会の会場へと誘った。
寝る支度を終えて寝室に入ってみれば、リティシアは寝室にいなかった。窓が大きく開け放たれてカーテンが風に揺れている。
「リティシア」
名前を呼んで彼がテラスに出ると、リティシアはそこにいた。白い絹とレースで作られた夜着の一枚で、そのほかには何も着ていない。
そんな無防備な格好のままリティシアがテラスに出るのは珍しくて、レーナルトは一瞬、その姿に見とれた。
「リティシア――どうした?」
もう一度呼ぶと、ようやく彼女は振り返った。解いたままの明るい茶色の髪が彼女の動きにつられて揺れる。
「こんなところにいては風邪をひく。もう部屋に入りなさい」
「……はい」
レーナルトはリティシアの肩を抱いて寝室へと連れ戻す。窓を閉めようとすると、リティシアに止められた。
「なぜ止める? 明け方には冷え込むだろう」
「いえ、一カ所だけ開けておいてはいただけませんか?」
リティシアは彼が閉じたばかりの窓をもう一度開く。
「……その」
リティシアは言いにくそうにうつむいた。
「言いたいことがあるならいいなさい」
「その……レーナルト様、……暑いのです」
「暑い?」
レーナルトはリティシアの顎に手をかけて顔を持ち上げた。リティシアは恥ずかしそうにまつげを震わせて、そっと彼の手から逃れようとする。
「今日は比較的過ごしやすいと思うが……」
「いえ、レーナルト様」
レーナルトは顔を伏せてしまったリティシアの顔をもう一度のぞき込んだ。
「……こちらの国は、その……とても暑くて」
「いくら何でもそれほどではないだろう」
たしかに多少暑いとは思うが、窓を全開にして寝なければならないほどではないと思う。それよりは細身であまり丈夫ではなさそうに見えるリティシアが風邪をひいてしまう方が心配だ。
申し訳なさそうに、リティシアは口を開く。
「……兄の話では、ローザニアからの使者は、ファルティナの王都では他の人たちより一枚多く羽織らなければ寒く感じるのだそうです。わたくしにとっては、ローウィーナはとても暑くて……申し訳ありません」
リティシアは瞳を落としてしまった。
「それは……すまなかった」
レーナルトはリティシアを引き寄せる。
「たしかに北国から来たあなたには、ローザニアは暑いだろうとは思っていたが――」 いつでも彼女はひっそりとしていて、暑さなど感じさせたことはない。どれほど暑い日であろうと、汗一つかかずに穏やかな笑みを浮かべているのだから。
言われてみれば、いつもは彼の腕の中で眠るのに最近は彼の腕から抜け出てベッドの端に寝ていることが多い。暑くて離れているだとわかれば、それも納得がいく。
「申し訳ありません……耐え難くて」
「だから、テラスに?」
レーナルトに引き寄せられて、リティシアはこくりとうなずく。
「それにしても、そのままの格好というのは無防備すぎるな」
「申し訳……」
さらに詫びの言葉を続けようとする唇を、彼は自分の唇で塞いでしまう。彼の腕の中で小さくわなないたリティシアは、そのまま彼の胸に自分の身体を預けた。
「……リティシア」
肩からこぼれ落ちた髪をそっと彼はかき上げてやる。
「……一つ聞いてもいいだろうか」
「なんでしょう?」
「このところ、あまりよく眠れていないのではないか?」
彼女の身体は、以前より少しほっそりしたような気がする。もともとがとても華奢だから、このままでは倒れてしまうのではないかと彼は不安になった。実際嫁いできたばかりの夏には倒れて三日ほど公務から離れている。
「……大丈夫です。夜はよく眠れていますもの」
リティシアはそう言ったけれど、彼の心配は大きくなる一方だった。
リティシアの兄と従兄弟が帰国した翌日、リティシアはレーナルトに呼ばれた。涼しげな淡い水色のドレスをまとった彼女が彼の執務室に赴くと、彼はリティシアを連れて執務室を出た。
「レーナルト様……どちらに?」
「いいからついてきなさい」
レーナルトはリティシアを連れて、王宮の廊下をどんどん進む。リティシアは彼に導かれるままに後をついて行った。
嫁いできた頃からリティシアには優しかった彼だから、広い王宮の中、あまり行ったことのない場所に連れて行かれることにも不安はなかったけれど。
レーナルトはどんどん進んでいって、リティシアが入ったことのない区画に足を踏み入れた。
「あの、レーナルト様。この場所は?」
レーナルトがリティシアを連れて行ったのは、城の中でも一番奥まった場所だった。「しばらくの間、ここは使っていないのだけれどね――もともとは子どもたちが暮らすための場所だから」
リティシアはレーナルトの顔を見上げた。嫁いできてから一年以上たった――その間半年近く別居いていた時期があるとしても――現在でも二人の間に子はいない。
レーナルトには異母弟が一人いるだけだし、この区画がしばらく使われていなかったというのも納得がいく。
「リティシア」
レーナルトは大きな扉を開いた。
「まあ、池に面しているのですね」
部屋に入ったリティシアは目を見張った。大きく開いた扉と向かい合うように窓がある。
「しばらくの間、ここを寝室に使うというのはどうだろうか」
「ここを、ですか?」
リティシアは驚いて室内を見回した。カーテンこそかけられてはいるが、がらんとしていて寂しい雰囲気がただよっている。
「ここは、今の寝室よりも涼しく過ごせるだろうからね。夏の間だけでもここに使うというのはどうだろうか」
「ここを、ですか……」
その部屋に家具は何も置かれていなかった。がらんとしている室内に、リティシアはベッドやテーブルやソファの家具を置いた様子を想像してみる。想像の中で、床には敷物も広げてみた。
「気に入らないかな?」
「……いえ」
リティシアはきゅっとレーナルトの身体に腕を回す。
「ありがとうございます。レーナルト様」
この部屋は池に面しているから、涼しく過ごすことができるだろう。このところは暑くて彼の腕から抜け出してしまっていたけれど、彼にぴったりくっついて寝ることができるのなら嬉しい。
「家具はあなたが好きなものを置くといい。タミナと一緒に選んで、数日のうちに部屋を整えてもらえるかな?」
「……はい。あの……レーナルト様」
リティシアは彼の身体に回した腕に手をかけた。それからゆっくりと、リティシアの踵が上がる。
「ありがとうございます。素敵なお部屋になるようにしますね」
そう言うと、リティシアはそっと彼の頬に口づけた。
というのもその夜招かれていたのは王妃の兄であるアルベルトと従兄弟であるテオドールのために開かれた舞踏会だからで、彼女はまだ独身である二人にローザニア国内の貴族の娘たちを引き合わせるのに忙しかった。
レーナルトはといえば、ローザニア貴族たちの間を行ったりきたりして何とか彼と話をする機会を得ようとする貴族たちの相手をするのに忙しかった。
それも一段落して、ようやくリティシアを探そうとした時には、彼女は完全に姿を消していた。
「王妃を見なかったか?」
側にいた侍従にたずねる。
「妃殿下でしたら先ほどテラスに出て行かれましたが」
レーナルトがテラスに出ると、そこにはリティシアと彼女の従兄弟であるテオドールがいた。リティシアがテオドールに何かささやくと、彼はレーナルトに一礼して室内に戻っていく。
「――何を話していた?」
リティシアは眉をきゅっと寄せて困ったような顔になった。
「……レーナルト様、あの……」
リティシアはそっと彼に身を寄せた。
「……幸せか、と聞かれました」
「あなたの返事は?」
リティシアの頬に血の色が上る。それからリティシアは小さな声で言った。
「……幸せです、と……」
「それならよかった」
レーナルトはリティシアの額に唇を落とす。それから、もう戻ろう、と彼女を舞踏会の会場へと誘った。
寝る支度を終えて寝室に入ってみれば、リティシアは寝室にいなかった。窓が大きく開け放たれてカーテンが風に揺れている。
「リティシア」
名前を呼んで彼がテラスに出ると、リティシアはそこにいた。白い絹とレースで作られた夜着の一枚で、そのほかには何も着ていない。
そんな無防備な格好のままリティシアがテラスに出るのは珍しくて、レーナルトは一瞬、その姿に見とれた。
「リティシア――どうした?」
もう一度呼ぶと、ようやく彼女は振り返った。解いたままの明るい茶色の髪が彼女の動きにつられて揺れる。
「こんなところにいては風邪をひく。もう部屋に入りなさい」
「……はい」
レーナルトはリティシアの肩を抱いて寝室へと連れ戻す。窓を閉めようとすると、リティシアに止められた。
「なぜ止める? 明け方には冷え込むだろう」
「いえ、一カ所だけ開けておいてはいただけませんか?」
リティシアは彼が閉じたばかりの窓をもう一度開く。
「……その」
リティシアは言いにくそうにうつむいた。
「言いたいことがあるならいいなさい」
「その……レーナルト様、……暑いのです」
「暑い?」
レーナルトはリティシアの顎に手をかけて顔を持ち上げた。リティシアは恥ずかしそうにまつげを震わせて、そっと彼の手から逃れようとする。
「今日は比較的過ごしやすいと思うが……」
「いえ、レーナルト様」
レーナルトは顔を伏せてしまったリティシアの顔をもう一度のぞき込んだ。
「……こちらの国は、その……とても暑くて」
「いくら何でもそれほどではないだろう」
たしかに多少暑いとは思うが、窓を全開にして寝なければならないほどではないと思う。それよりは細身であまり丈夫ではなさそうに見えるリティシアが風邪をひいてしまう方が心配だ。
申し訳なさそうに、リティシアは口を開く。
「……兄の話では、ローザニアからの使者は、ファルティナの王都では他の人たちより一枚多く羽織らなければ寒く感じるのだそうです。わたくしにとっては、ローウィーナはとても暑くて……申し訳ありません」
リティシアは瞳を落としてしまった。
「それは……すまなかった」
レーナルトはリティシアを引き寄せる。
「たしかに北国から来たあなたには、ローザニアは暑いだろうとは思っていたが――」 いつでも彼女はひっそりとしていて、暑さなど感じさせたことはない。どれほど暑い日であろうと、汗一つかかずに穏やかな笑みを浮かべているのだから。
言われてみれば、いつもは彼の腕の中で眠るのに最近は彼の腕から抜け出てベッドの端に寝ていることが多い。暑くて離れているだとわかれば、それも納得がいく。
「申し訳ありません……耐え難くて」
「だから、テラスに?」
レーナルトに引き寄せられて、リティシアはこくりとうなずく。
「それにしても、そのままの格好というのは無防備すぎるな」
「申し訳……」
さらに詫びの言葉を続けようとする唇を、彼は自分の唇で塞いでしまう。彼の腕の中で小さくわなないたリティシアは、そのまま彼の胸に自分の身体を預けた。
「……リティシア」
肩からこぼれ落ちた髪をそっと彼はかき上げてやる。
「……一つ聞いてもいいだろうか」
「なんでしょう?」
「このところ、あまりよく眠れていないのではないか?」
彼女の身体は、以前より少しほっそりしたような気がする。もともとがとても華奢だから、このままでは倒れてしまうのではないかと彼は不安になった。実際嫁いできたばかりの夏には倒れて三日ほど公務から離れている。
「……大丈夫です。夜はよく眠れていますもの」
リティシアはそう言ったけれど、彼の心配は大きくなる一方だった。
リティシアの兄と従兄弟が帰国した翌日、リティシアはレーナルトに呼ばれた。涼しげな淡い水色のドレスをまとった彼女が彼の執務室に赴くと、彼はリティシアを連れて執務室を出た。
「レーナルト様……どちらに?」
「いいからついてきなさい」
レーナルトはリティシアを連れて、王宮の廊下をどんどん進む。リティシアは彼に導かれるままに後をついて行った。
嫁いできた頃からリティシアには優しかった彼だから、広い王宮の中、あまり行ったことのない場所に連れて行かれることにも不安はなかったけれど。
レーナルトはどんどん進んでいって、リティシアが入ったことのない区画に足を踏み入れた。
「あの、レーナルト様。この場所は?」
レーナルトがリティシアを連れて行ったのは、城の中でも一番奥まった場所だった。「しばらくの間、ここは使っていないのだけれどね――もともとは子どもたちが暮らすための場所だから」
リティシアはレーナルトの顔を見上げた。嫁いできてから一年以上たった――その間半年近く別居いていた時期があるとしても――現在でも二人の間に子はいない。
レーナルトには異母弟が一人いるだけだし、この区画がしばらく使われていなかったというのも納得がいく。
「リティシア」
レーナルトは大きな扉を開いた。
「まあ、池に面しているのですね」
部屋に入ったリティシアは目を見張った。大きく開いた扉と向かい合うように窓がある。
「しばらくの間、ここを寝室に使うというのはどうだろうか」
「ここを、ですか?」
リティシアは驚いて室内を見回した。カーテンこそかけられてはいるが、がらんとしていて寂しい雰囲気がただよっている。
「ここは、今の寝室よりも涼しく過ごせるだろうからね。夏の間だけでもここに使うというのはどうだろうか」
「ここを、ですか……」
その部屋に家具は何も置かれていなかった。がらんとしている室内に、リティシアはベッドやテーブルやソファの家具を置いた様子を想像してみる。想像の中で、床には敷物も広げてみた。
「気に入らないかな?」
「……いえ」
リティシアはきゅっとレーナルトの身体に腕を回す。
「ありがとうございます。レーナルト様」
この部屋は池に面しているから、涼しく過ごすことができるだろう。このところは暑くて彼の腕から抜け出してしまっていたけれど、彼にぴったりくっついて寝ることができるのなら嬉しい。
「家具はあなたが好きなものを置くといい。タミナと一緒に選んで、数日のうちに部屋を整えてもらえるかな?」
「……はい。あの……レーナルト様」
リティシアは彼の身体に回した腕に手をかけた。それからゆっくりと、リティシアの踵が上がる。
「ありがとうございます。素敵なお部屋になるようにしますね」
そう言うと、リティシアはそっと彼の頬に口づけた。
10
お気に入りに追加
435
あなたにおすすめの小説
5年も苦しんだのだから、もうスッキリ幸せになってもいいですよね?
gacchi
恋愛
13歳の学園入学時から5年、第一王子と婚約しているミレーヌは王子妃教育に疲れていた。好きでもない王子のために苦労する意味ってあるんでしょうか。
そんなミレーヌに王子は新しい恋人を連れて
「婚約解消してくれる?優しいミレーヌなら許してくれるよね?」
もう私、こんな婚約者忘れてスッキリ幸せになってもいいですよね?
3/5 1章完結しました。おまけの後、2章になります。
4/4 完結しました。奨励賞受賞ありがとうございました。
1章が書籍になりました。
【完結】お飾りの妻からの挑戦状
おのまとぺ
恋愛
公爵家から王家へと嫁いできたデイジー・シャトワーズ。待ちに待った旦那様との顔合わせ、王太子セオドア・ハミルトンが放った言葉に立ち会った使用人たちの顔は強張った。
「君はお飾りの妻だ。装飾品として慎ましく生きろ」
しかし、当のデイジーは不躾な挨拶を笑顔で受け止める。二人のドタバタ生活は心配する周囲を巻き込んで、やがて誰も予想しなかった展開へ……
◇表紙はノーコピーライトガール様より拝借しています
◇全18話で完結予定
側妃は捨てられましたので
なか
恋愛
「この国に側妃など要らないのではないか?」
現王、ランドルフが呟いた言葉。
周囲の人間は内心に怒りを抱きつつ、聞き耳を立てる。
ランドルフは、彼のために人生を捧げて王妃となったクリスティーナ妃を側妃に変え。
別の女性を正妃として迎え入れた。
裏切りに近い行為は彼女の心を確かに傷付け、癒えてもいない内に廃妃にすると宣言したのだ。
あまりの横暴、人道を無視した非道な行い。
だが、彼を止める事は誰にも出来ず。
廃妃となった事実を知らされたクリスティーナは、涙で瞳を潤ませながら「分かりました」とだけ答えた。
王妃として教育を受けて、側妃にされ
廃妃となった彼女。
その半生をランドルフのために捧げ、彼のために献身した事実さえも軽んじられる。
実の両親さえ……彼女を慰めてくれずに『捨てられた女性に価値はない』と非難した。
それらの行為に……彼女の心が吹っ切れた。
屋敷を飛び出し、一人で生きていく事を選択した。
ただコソコソと身を隠すつまりはない。
私を軽んじて。
捨てた彼らに自身の価値を示すため。
捨てられたのは、どちらか……。
後悔するのはどちらかを示すために。
あなたが選んだのは私ではありませんでした 裏切られた私、ひっそり姿を消します
矢野りと
恋愛
旧題:贖罪〜あなたが選んだのは私ではありませんでした〜
言葉にして結婚を約束していたわけではないけれど、そうなると思っていた。
お互いに気持ちは同じだと信じていたから。
それなのに恋人は別れの言葉を私に告げてくる。
『すまない、別れて欲しい。これからは俺がサーシャを守っていこうと思っているんだ…』
サーシャとは、彼の亡くなった同僚騎士の婚約者だった人。
愛している人から捨てられる形となった私は、誰にも告げずに彼らの前から姿を消すことを選んだ。
【完結】もう…我慢しなくても良いですよね?
アノマロカリス
ファンタジー
マーテルリア・フローレンス公爵令嬢は、幼い頃から自国の第一王子との婚約が決まっていて幼少の頃から厳しい教育を施されていた。
泣き言は許されず、笑みを浮かべる事も許されず、お茶会にすら参加させて貰えずに常に完璧な淑女を求められて教育をされて来た。
16歳の成人の義を過ぎてから王子との婚約発表の場で、事あろうことか王子は聖女に選ばれたという男爵令嬢を連れて来て私との婚約を破棄して、男爵令嬢と婚約する事を選んだ。
マーテルリアの幼少からの血の滲むような努力は、一瞬で崩壊してしまった。
あぁ、今迄の苦労は一体なんの為に…
もう…我慢しなくても良いですよね?
この物語は、「虐げられる生活を曽祖母の秘術でざまぁして差し上げますわ!」の続編です。
前作の登場人物達も多数登場する予定です。
マーテルリアのイラストを変更致しました。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
【完結】365日後の花言葉
Ringo
恋愛
許せなかった。
幼い頃からの婚約者でもあり、誰よりも大好きで愛していたあなただからこそ。
あなたの裏切りを知った翌朝、私の元に届いたのはゼラニウムの花束。
“ごめんなさい”
言い訳もせず、拒絶し続ける私の元に通い続けるあなたの愛情を、私はもう一度信じてもいいの?
※勢いよく本編完結しまして、番外編ではイチャイチャするふたりのその後をお届けします。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
番外編を閲覧することが出来ません。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。