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幸御霊
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そんな悪戯をしても、誰も何の反応も返さない。
部屋には声の大きい人間とニーサン、メル姉さんとボクがいるのに。
「どうして……」
「だから、言ったでしょ。アタシ達は気付かれていないって」
ようやく意味が理解できた。
気付かれていない、ということは、ボク達は人間達とは住む世界が変わった、という事に。
「それじゃあ、もう、毛繕いしてもらえないの?」
「ムリよ」
「おやつは? 金スプ食べたい」
「ないわ」
「おもちゃは? 遊んでもらえないの?」
「……見たでしょ。あんたの体に、おもちゃは持っていかれたわ」
「そんな……」
「そんな顔しないでよ。アタシだって……」
メル姉さんが珍しく涙目になる。
あの図太いメル姉さんが、泣きそうになるだなんて。
「死ぬ」って、おおごとなんだって、思った。
「ピゲぇぇぇ!! なんで、あああ!!!」
いきなり耳元で声の大きい人間が叫ぶ。
そのあまりの大声にびくりと体が反応し、思わず逃げそうになる。
「別にアタシ達に気付いているわけじゃないわ。
ただ、呼んでるの。
もうアタシ達が近くにいてあげられないのを知ってて。
それでも、ご主人はアタシ達の名前を呼び続けてる。
あんたはよくボクは嫌われてるって言ってたけど、本当は知ってたんでしょ、そんな事ないって」
実を言えば、その通りだ。
声の大きい人間は妙な威圧感があって怖いけど、嫌いかと言えば、そんなことはない。
でも、何となく小さい頃の怖さを思い出して、ボクから歩み寄る事が難しかった……。
……本当に、そうだっけ?
「そっか、ボク……」
思い出して来た。
1週間程前、急におしっこが出なくなったボクは、病院というところに連れて行かれ、寂しい思いをしていた。
見知らぬ猫、見知らぬ人間の匂いが充満する個室で、自由を奪われ、日々を過ごしていた事にスネていた。
ようやく解放されて、テリトリーに帰ってきた時、酷く安心して……。
その時、今まで怖かったはずの、声の大きい人間に抱かれて眠りについた。
苦手だったはずの人間の、かぎ慣れた匂いに凄く安心して、朝まで眠ってしまった。
気付かないうちにおしっこを漏らしてしまっていたんだけど、その事にも一切怒られることなく、不思議に思ったものだ。
「ボクは……嫌いじゃないし、嫌われてもいなかったんだ」
「当然よ、でも"アタシの"ご主人だからね」
アタシの、という部分を強調して言うメル姉さんは、少し自慢げだ。
一度思い出してしまえば、堰を切ったように次々に思い出す闘病の日々。
「昨日は、そうだ……。
ボク……もうダメかもって思って、その時、メガネがずっとボクを抱いててくれて……暖かかった」
「……そう」
ボクは元気になったんじゃ、なかったんだ。
ただ、解放されただけ。
「メル姉さん、……ボク、ここに居て良かったのかな」
「そんなの、見たらわかるでしょ」
大声で泣き崩れる声の大きい人間。祈るニーサン。
ボクのテリトリーへと向かってみれば、メガネも声を押し殺して泣き、ボクの大好きな、小さな人間も膝を抱えてうずくまっていた。
「ピゲ、何か言っておくことはないの?」
後からのっそりと追いかけてきたメル姉さんが言う。
「言っておくことって……」
ごはん、以外に言う事なんてない。
でも、それすら言っても届かない。
じわりと自分の置かれた状況が頭を支配し、心に暗い感情が沸きあがってくる。
声も届かない、ボクはここにいるけど、もういない。
そんなの。
「ヤダ。ヤダよ、もっと可愛がってよ」
メガネの前で、ごろんと転がってみる。
こうすれば「可愛い。ピゲ。ちゃぁん」と触り始めるはずだ。
だけど、メガネはすすり泣くばかり。
メル姉さんは、こんな孤独の中に居続けたのか。
ボクも、そうなるのか。
小さな人間の膝に両足を立てて登る。
「ボクはここにいるんだよ。触っていいから、なでてよ」
小さな人間からの反応はない。
「わかった? これが、死ぬってことなの」
「ボク、どうしたらいいの?」
「……ご主人たちにお別れの挨拶をしなさいよ」
お別れ……。
ボクの大好きな、小さな人間に声をかける。
「いつも可愛がってくれて、ありがとう。
ボクはキミが大好きだった。キミは暖かくて、優しくて、静かで、キミの隣の居心地は最高だった」
急なお別れの言葉なんて、そうそう出てくるわけないと思っていたのに、口を開けば、すらすらと出てくる。
そうか、ボクは……。
横で涙をぬぐっているメガネに話しかける。
「いつもお世話をしてくれてありがとう。
"クスリ"とかいうの、苦くて嫌いだったから、意地を張っちゃったけど、いつも美味しいごはんとかおやつとか、おもちゃとかを用意してくれて……。
あと……トイレをキレイにしてくれたのも嬉しかった。
……ありがとう、"お母さん"」
ボクは嫌なんだ、この家から離れるのが。
認めたくないんだ、自分が"死んだ"って事を。
でも……。
未だ大声で泣き叫ぶ人間に対して言う。
「怖かったけど、別に嫌いじゃなかったよ。
この家に、連れてきてくれて……ありがとう。
ボクは……ボクは……」
でも、心では認めてしまっているんだ。
ボクはもう、ここには居られない、と。
「メル姉さん!
ボク、もっとここにいたいよ!!」
偽りのない本音。
気が付けばボクの目からは涙が溢れ、流れた雫が顔の毛に吸い込まれた。
「クロ」
廊下の向こう側から、ボクを呼ぶ声がする。
この呼び方をするのは、時々姿を見せる長老だ。
メル姉さんと一緒に開かずの扉へと近づいてみれば、長老は、呟くように「クロ、クロ」と繰り返していた。
「ボクはここにいる! いるよ!」
必死に扉にすがりつき、爪を立てる。
「うわぁぁぁん……!!」
ボクは泣いた。
悲しくて、寂しくて、やるせなくて、どうすればいいかわからなくて、とにかく泣いた。
家中が悲しみに包まれて、ひとしきり泣いた後……。
メル姉さんがゆっくりと話し出した。
「……ピゲ、あんたは早すぎたから。
猫神様には、こうなる事がわかってたのね。
だからアタシを残した」
独りで納得するメル姉さん。
「あんな状態のご主人を残していくのは気が引けるけど、アタシの役目はあんたを連れていく事なんだわ」
「どういうこと……?」
「アタシと一緒に行くのよ。新たな命に生まれ変わるの。
生まれ変わって、またご主人達と出会えばいいじゃない。
あんたが本気でそう思ってるなら、きっとまた、会えるわ」
「嫌だ、今がいい、今このままもっと一緒にいたいよ!」
「そんなの! アタシだって同じよ!
もっとご主人の側に居たかった、もっと可愛がってもらいたかった!」
泣き叫ぶメル姉さん。
「アタシだって離れたくない!
でも、また会いたいなら……このままじゃダメ」
……。
「一緒に行きましょう、ピゲ。
もしかしたらアタシとあんたも離れ離れになるかもしれないけど、きっとまた、ご主人の元で会えるように」
「……うん」
納得なんてしていない。
でも、それしかないのなら、いつまでも悲しませているのはかわいそうだから、ボクに出来る事がそれしかないのなら。
「短い間だったけど、幸せだった?」
「うん」
「そう、アタシもよ」
ボクは旅立とう。
また今度、大好きな"家族"に会う為に。
「ありがとう。
そして、さよなら」
部屋には声の大きい人間とニーサン、メル姉さんとボクがいるのに。
「どうして……」
「だから、言ったでしょ。アタシ達は気付かれていないって」
ようやく意味が理解できた。
気付かれていない、ということは、ボク達は人間達とは住む世界が変わった、という事に。
「それじゃあ、もう、毛繕いしてもらえないの?」
「ムリよ」
「おやつは? 金スプ食べたい」
「ないわ」
「おもちゃは? 遊んでもらえないの?」
「……見たでしょ。あんたの体に、おもちゃは持っていかれたわ」
「そんな……」
「そんな顔しないでよ。アタシだって……」
メル姉さんが珍しく涙目になる。
あの図太いメル姉さんが、泣きそうになるだなんて。
「死ぬ」って、おおごとなんだって、思った。
「ピゲぇぇぇ!! なんで、あああ!!!」
いきなり耳元で声の大きい人間が叫ぶ。
そのあまりの大声にびくりと体が反応し、思わず逃げそうになる。
「別にアタシ達に気付いているわけじゃないわ。
ただ、呼んでるの。
もうアタシ達が近くにいてあげられないのを知ってて。
それでも、ご主人はアタシ達の名前を呼び続けてる。
あんたはよくボクは嫌われてるって言ってたけど、本当は知ってたんでしょ、そんな事ないって」
実を言えば、その通りだ。
声の大きい人間は妙な威圧感があって怖いけど、嫌いかと言えば、そんなことはない。
でも、何となく小さい頃の怖さを思い出して、ボクから歩み寄る事が難しかった……。
……本当に、そうだっけ?
「そっか、ボク……」
思い出して来た。
1週間程前、急におしっこが出なくなったボクは、病院というところに連れて行かれ、寂しい思いをしていた。
見知らぬ猫、見知らぬ人間の匂いが充満する個室で、自由を奪われ、日々を過ごしていた事にスネていた。
ようやく解放されて、テリトリーに帰ってきた時、酷く安心して……。
その時、今まで怖かったはずの、声の大きい人間に抱かれて眠りについた。
苦手だったはずの人間の、かぎ慣れた匂いに凄く安心して、朝まで眠ってしまった。
気付かないうちにおしっこを漏らしてしまっていたんだけど、その事にも一切怒られることなく、不思議に思ったものだ。
「ボクは……嫌いじゃないし、嫌われてもいなかったんだ」
「当然よ、でも"アタシの"ご主人だからね」
アタシの、という部分を強調して言うメル姉さんは、少し自慢げだ。
一度思い出してしまえば、堰を切ったように次々に思い出す闘病の日々。
「昨日は、そうだ……。
ボク……もうダメかもって思って、その時、メガネがずっとボクを抱いててくれて……暖かかった」
「……そう」
ボクは元気になったんじゃ、なかったんだ。
ただ、解放されただけ。
「メル姉さん、……ボク、ここに居て良かったのかな」
「そんなの、見たらわかるでしょ」
大声で泣き崩れる声の大きい人間。祈るニーサン。
ボクのテリトリーへと向かってみれば、メガネも声を押し殺して泣き、ボクの大好きな、小さな人間も膝を抱えてうずくまっていた。
「ピゲ、何か言っておくことはないの?」
後からのっそりと追いかけてきたメル姉さんが言う。
「言っておくことって……」
ごはん、以外に言う事なんてない。
でも、それすら言っても届かない。
じわりと自分の置かれた状況が頭を支配し、心に暗い感情が沸きあがってくる。
声も届かない、ボクはここにいるけど、もういない。
そんなの。
「ヤダ。ヤダよ、もっと可愛がってよ」
メガネの前で、ごろんと転がってみる。
こうすれば「可愛い。ピゲ。ちゃぁん」と触り始めるはずだ。
だけど、メガネはすすり泣くばかり。
メル姉さんは、こんな孤独の中に居続けたのか。
ボクも、そうなるのか。
小さな人間の膝に両足を立てて登る。
「ボクはここにいるんだよ。触っていいから、なでてよ」
小さな人間からの反応はない。
「わかった? これが、死ぬってことなの」
「ボク、どうしたらいいの?」
「……ご主人たちにお別れの挨拶をしなさいよ」
お別れ……。
ボクの大好きな、小さな人間に声をかける。
「いつも可愛がってくれて、ありがとう。
ボクはキミが大好きだった。キミは暖かくて、優しくて、静かで、キミの隣の居心地は最高だった」
急なお別れの言葉なんて、そうそう出てくるわけないと思っていたのに、口を開けば、すらすらと出てくる。
そうか、ボクは……。
横で涙をぬぐっているメガネに話しかける。
「いつもお世話をしてくれてありがとう。
"クスリ"とかいうの、苦くて嫌いだったから、意地を張っちゃったけど、いつも美味しいごはんとかおやつとか、おもちゃとかを用意してくれて……。
あと……トイレをキレイにしてくれたのも嬉しかった。
……ありがとう、"お母さん"」
ボクは嫌なんだ、この家から離れるのが。
認めたくないんだ、自分が"死んだ"って事を。
でも……。
未だ大声で泣き叫ぶ人間に対して言う。
「怖かったけど、別に嫌いじゃなかったよ。
この家に、連れてきてくれて……ありがとう。
ボクは……ボクは……」
でも、心では認めてしまっているんだ。
ボクはもう、ここには居られない、と。
「メル姉さん!
ボク、もっとここにいたいよ!!」
偽りのない本音。
気が付けばボクの目からは涙が溢れ、流れた雫が顔の毛に吸い込まれた。
「クロ」
廊下の向こう側から、ボクを呼ぶ声がする。
この呼び方をするのは、時々姿を見せる長老だ。
メル姉さんと一緒に開かずの扉へと近づいてみれば、長老は、呟くように「クロ、クロ」と繰り返していた。
「ボクはここにいる! いるよ!」
必死に扉にすがりつき、爪を立てる。
「うわぁぁぁん……!!」
ボクは泣いた。
悲しくて、寂しくて、やるせなくて、どうすればいいかわからなくて、とにかく泣いた。
家中が悲しみに包まれて、ひとしきり泣いた後……。
メル姉さんがゆっくりと話し出した。
「……ピゲ、あんたは早すぎたから。
猫神様には、こうなる事がわかってたのね。
だからアタシを残した」
独りで納得するメル姉さん。
「あんな状態のご主人を残していくのは気が引けるけど、アタシの役目はあんたを連れていく事なんだわ」
「どういうこと……?」
「アタシと一緒に行くのよ。新たな命に生まれ変わるの。
生まれ変わって、またご主人達と出会えばいいじゃない。
あんたが本気でそう思ってるなら、きっとまた、会えるわ」
「嫌だ、今がいい、今このままもっと一緒にいたいよ!」
「そんなの! アタシだって同じよ!
もっとご主人の側に居たかった、もっと可愛がってもらいたかった!」
泣き叫ぶメル姉さん。
「アタシだって離れたくない!
でも、また会いたいなら……このままじゃダメ」
……。
「一緒に行きましょう、ピゲ。
もしかしたらアタシとあんたも離れ離れになるかもしれないけど、きっとまた、ご主人の元で会えるように」
「……うん」
納得なんてしていない。
でも、それしかないのなら、いつまでも悲しませているのはかわいそうだから、ボクに出来る事がそれしかないのなら。
「短い間だったけど、幸せだった?」
「うん」
「そう、アタシもよ」
ボクは旅立とう。
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