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第六章 華麗なる暗躍者
第九十一話 恥は掻き捨て
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オープンカーで拉致されること一時間弱。時刻は夜の十時を迎え、長い一日にホッと一息尽きたいところだが、アヤは何度目になるかわからない乙女の窮地に立たされていた。
「………ッ…ぅ」
割れ目に食い込む特殊なリング。
それを不定期に刺激する貞操帯。
この二つに、追加する要素は尿意。
最悪でしかない最悪な状況にも関わらず、彼氏たち三人は嬉しそうな顔でアヤの撮影会を再開している。
「ね…ッ…ねぇ」
「アヤ、黙って。いま、いいとこだから」
「いいとこって、なに?」
何がいいところなのか、ロイの携帯とスヲンのタブレットで撮影された写真がランディのパソコンに送信されて、何かを作っているらしい。
「…………もういい?」
「まだダメ」
現在の場所は、すっかり生活の場として定着したホテルのリビング。
帰ってくるなり彼らはアヤをホテルのあらゆる場所を背景にポーズをとらせ、各々に好きな写真を撮り合っている。
いまはソファに無防備に寝転がり、猫のポーズと勝手に名付けた形でアヤは止まっている。沽券のために告げておくなら、やりたくてやっているわけではない。
「ねぇ、もういい?」
猫のポーズのまま首をかしげる。
その瞬間、ロイとスヲンの指先が何か高速で動いた気がするが、いい気分がまったくしないのはなぜだろう。
彼らの言う「いいとこ」がどういう状態かは知らないが、ぶっちゃけトイレに行きたい。
「トイレに行きたい」
「風呂場で撮るか?」
「防水だから問題ないよ。ね、ランディ」
「ああ。問題ない」
スヲン、ロイ、ランディの順にあり得ない発言をしてくる。最後のランディに至っては、完全に仕事に没頭してるときのそれだと、アヤはショックに固まっていた。
彼女の乙女心よりも大事なものがあるのか。とはいえ、怒るよりも今は生理現象の方が深刻かもしれない。
「………ぅー…」
漏らすか、漏らさないか。耐えるか、恥を捨てるか。
撮影を助長させる和風ドレスを勝手に脱いでみたらどうだろう。
彼らがテンション高く気に入っているのを無視して、行動に出てしまいそうになる。後で文句となる口実を与えるつもりはないが、限界は近い。
「アヤ。勝手に動くな」
「ふぇ!?」
せめて、限界突破する前にトイレに駆け込んでしまおうと、グーにしていた手を緩めた矢先、目ざといスヲンに指摘される。
「そんな…ッ…こと言ったって」
どうしろというのか。
足を擦り合わせ、アヤの挙動に不審さが増す。
出来ないとわかれば、なぜか尿意が加速する気がする。我慢できるはずの意志が弱体化していく気がする。
「お風呂に入るなら先にトイレに行きたい」
「あれ、アヤは聞こえなかったのかな。スヲンは風呂場で撮るかって言ったんだよ」
顔面から血の気が引くとは、こういうときに言うのだろう。
認識に大きな違いがありすぎる。
アヤは、無意識に自分の下半身を見つめて、それから三人の彼氏に視線を戻した。
「絶対にイヤ!!」
「大丈夫。ボクたちしか見ないから」
「そういう問題じゃない!!」
この変態と吐き捨てて、アヤはトイレに逃げ込み、さっさと済ませてしまおうとドレスをたくしあげる。
「キャアッ!?」
突然開いた扉に悲鳴がこぼれるのも無理はない。
「スヲン…ッ…やだ、なんで入ってくるの」
「なんでって、外さなくていいのか?」
指摘されてハッと気付く。
「まあ、つけたままでもアヤは問題なく用を足せるか」
「…………ぇ、あ」
「勝手に動くなと言った俺の命令を無視した罰はどっちがいい?」
本音を隠さないスヲンに抱き留められて、変な姿勢のままアヤはロイとランディのもとまで引きずり出された。
「待って、罰ってなに!?」
「俺たちに見られながら風呂場でするか、俺たちの気が済むまで着けたまま過ごすか」
究極の二択がスヲンの綺麗な指と一緒に提示される。
人間とは生理現象を前にして、正常な判断が出来なくなる生き物なのかもしれない。
「スヲン、大嫌い!!」
「………」
「あ、嘘。嘘です。ごめんなさい、スヲン」
それはもう綺麗な笑顔で微笑まれ、背中を向けようとされたら必死に止めるしかない。
「賢いアヤなら、どっちを選ぶべきかわかるよな?」
「可哀想なアヤ。一生を不自由に過ごしたくはないよね?」
いつの間に近づいてきていたのか。
耳をなぞるように囁くロイの気配に、涙をこぼさず泣くしかない。
アヤは逃げられない現実を悟り「イヤだ」と敗北を認めた。
敗北を認めてしまえば話しは早い。
約束通り貞操帯を外してもらい、風呂場に連行されたアヤはドレスの裾をもって、三人の眼前に腰を突き出す。
「アヤ、まだ?」
「緊張してるのか。可愛いな」
ロイとスヲンがここぞとばかりに煽ってくるが、好きな人の目の前で「はい、どうぞ」と見せられる神経はない。
「緊張するな。散々見てる」
ランディが身もふたもない慰めをくれて、ますます緊張が加速してきた。
羞恥や倫理観が邪魔をして、顔は言われるまでもなく真っ赤だろう。涙目かもしれない。生理現象すら遠慮している。
それなのに、無情にも時間の経過は体内の限界を後押しして、アヤの膀胱を刺激してくる。
「………ゃだ」
小さく抵抗を吐き出しても、彼らの目は何も逃さない。抵抗すら興奮を共有するのか。悦ばせる材料を提供することは危険だとわかっている。
それでも、人間は体内にいつまでもそれをとどめておけない。
ぎゅっと目を閉じたアヤの耳は、良く響く浴室で、恥じらいに泣く音を聞いていた。
「もう、知らない。キライ」
二度とやらないと憤慨したところで、ご機嫌とりに舵をきった三人にかかれば、あっという間に絆されることを知っている。そんな自分がイヤだと拗ねた気持ちは、ポンチョ風の下着から現れたアヤの表情が物語っていた。
「オレは愛してる」
「……ランディも共犯だもん」
「じゃあ、俺は?」
「スヲンは主犯」
「それならボクはキライじゃないよね」
「…………ロイは一番悪い」
「なんで!?」
その胸に聞いてみればいいと、アヤは鼻を鳴らした。
「も…ッ…早く外して」
「やだ」
「ヒッ」
ブーツの紐をほどくことから始まったロイの手が、徐々に足を這い上がり、一番外してほしいものを指先で撫でている。いや、摘まんだといったほうが早いかもしれない。
長時間はめられて、我が物顔で鎮座するクリトリスリングはロイの指に反応してアヤを苦しめていた。
「やっぱり感じすぎてる?」
「みたいだな」
ロイの声に答えたのはランディ。
痛いほど敏感になった神経に直接の刺激は拷問だと、歪むアヤの顔に悟ったらしい。
「アヤ、ほら目を閉じて」
「スヲン…ッぅ」
ドレスを脱がせる役のスヲンは、今はメイク落としを始めている。強制的に閉じさせられた目と、ロイの刺激でふらついた身体は、ランディが難なく支えてくれた。
「もたれていいぞ」
「…っ…ランディ」
かんざしを抜いて、髪をほどき、優しく抱き止めてくれる大きな胸板に背中を預けて、アヤは息を吐く。温かいシャワーを肩からかけられると、先ほどの意地悪も全部一緒に流れて、溶けていくようだった。
「ァッ…ふ、ぁっ……ろ、い、ロイっ」
リングを外すことなく膣に指を挿入し、裏側から刺激を始めたロイの奇行にアヤは暴れる。
「だめ、だ…ッ…ゃ、ァッ」
本当に、ほんの数回、内壁を指で引っかかれただけ。それも人差し指の第一関節をゆるく動かすだけで、ロイには何の苦労もなかったに違いない。
「んー、なに、アヤ。もういっちゃったの?」
「ァ…ま…ッだ、め……ぁっ」
「ダメじゃないよね。あんなに欲しがってたし、こんなに悦んでるんだから」
「ん゛ぅ、ニャ゛ぁ」
跳ねるほど刺激的な痛覚が身体の中心からかけ上ってきて、肺の奥から濁音が飛び出ていく。
「アヤ、動くな。ランディ押さえてて」
「わかった」
「ンん゛っ…ぁ……く、ぃクッ」
ランディの大きな手で鼻と口を塞がれる。
それでよかったとアヤは思う。でなければ、シャワーを顔面にかけられる衝撃をもろに鼻と口で吸い込んでいたかもしれない。
「……ッゴホ、げほっ……ぅ、え」
かもしれないではなく、実際に少し気管に入ったと、アヤは咳き込む。
メイクを落としたついでに髪を洗ってくれるつもりなのだろう。だけど、反論が許されるなら、どちらかひとつにしてほしい。
世話をやくのか、快楽を与えるのか。
「スヲン、どうする。すごくスヲン好みになってるけど」
「そう思うならこっち代われ」
「えー。ボクも我慢してるのに……って、ランディ、もう揉んでるし。服を脱ぐまで我慢できないの?」
「濡れたら一緒だろ」
咳き込んだアヤを支える振りをして、ちゃっかりその手はアヤの胸を包んでいる。ついでにその指先は乳首を挟み、アヤが逃げられない絶妙な位置でとどめている。
「もうさ、いいんじゃない?」
洗うのはあとで。ロイの呟きはスヲンのこだわりを捨てさせたらしい。
「ッう゛ァッ……ん……ぅ」
噛みつくようなキスはいつぶりか。
泡を乱暴に流したと思ったら、突然、首ごと顎を掴まれ、無理矢理上を向かされた顔にスヲンの唇が重なり落ちてくる。
「ぁ…っ…は…ぁ……んむ」
角度を変えて、深さを変えて、唾液かお湯かわからない液体が唇から伝っていく。
「ィっン゛ぅ、ぃく、ィ………ん」
「散々煽ってくれたからな」
「……スヲ…ン……」
「ようやく触れられる」
「ラン…ッ…ディ」
「独占欲も嫉妬もアヤがボクたちに刻んだ以上のお返しをしてあげる」
「ロ…ぃ…ッ…ひァッ」
スヲンとのキス。ランディからの愛撫。ロイからの刺激。三者三様のやり方で攻められて、アヤの快楽は呆気なく限界点を突破した。
「………ッ…ぅ」
割れ目に食い込む特殊なリング。
それを不定期に刺激する貞操帯。
この二つに、追加する要素は尿意。
最悪でしかない最悪な状況にも関わらず、彼氏たち三人は嬉しそうな顔でアヤの撮影会を再開している。
「ね…ッ…ねぇ」
「アヤ、黙って。いま、いいとこだから」
「いいとこって、なに?」
何がいいところなのか、ロイの携帯とスヲンのタブレットで撮影された写真がランディのパソコンに送信されて、何かを作っているらしい。
「…………もういい?」
「まだダメ」
現在の場所は、すっかり生活の場として定着したホテルのリビング。
帰ってくるなり彼らはアヤをホテルのあらゆる場所を背景にポーズをとらせ、各々に好きな写真を撮り合っている。
いまはソファに無防備に寝転がり、猫のポーズと勝手に名付けた形でアヤは止まっている。沽券のために告げておくなら、やりたくてやっているわけではない。
「ねぇ、もういい?」
猫のポーズのまま首をかしげる。
その瞬間、ロイとスヲンの指先が何か高速で動いた気がするが、いい気分がまったくしないのはなぜだろう。
彼らの言う「いいとこ」がどういう状態かは知らないが、ぶっちゃけトイレに行きたい。
「トイレに行きたい」
「風呂場で撮るか?」
「防水だから問題ないよ。ね、ランディ」
「ああ。問題ない」
スヲン、ロイ、ランディの順にあり得ない発言をしてくる。最後のランディに至っては、完全に仕事に没頭してるときのそれだと、アヤはショックに固まっていた。
彼女の乙女心よりも大事なものがあるのか。とはいえ、怒るよりも今は生理現象の方が深刻かもしれない。
「………ぅー…」
漏らすか、漏らさないか。耐えるか、恥を捨てるか。
撮影を助長させる和風ドレスを勝手に脱いでみたらどうだろう。
彼らがテンション高く気に入っているのを無視して、行動に出てしまいそうになる。後で文句となる口実を与えるつもりはないが、限界は近い。
「アヤ。勝手に動くな」
「ふぇ!?」
せめて、限界突破する前にトイレに駆け込んでしまおうと、グーにしていた手を緩めた矢先、目ざといスヲンに指摘される。
「そんな…ッ…こと言ったって」
どうしろというのか。
足を擦り合わせ、アヤの挙動に不審さが増す。
出来ないとわかれば、なぜか尿意が加速する気がする。我慢できるはずの意志が弱体化していく気がする。
「お風呂に入るなら先にトイレに行きたい」
「あれ、アヤは聞こえなかったのかな。スヲンは風呂場で撮るかって言ったんだよ」
顔面から血の気が引くとは、こういうときに言うのだろう。
認識に大きな違いがありすぎる。
アヤは、無意識に自分の下半身を見つめて、それから三人の彼氏に視線を戻した。
「絶対にイヤ!!」
「大丈夫。ボクたちしか見ないから」
「そういう問題じゃない!!」
この変態と吐き捨てて、アヤはトイレに逃げ込み、さっさと済ませてしまおうとドレスをたくしあげる。
「キャアッ!?」
突然開いた扉に悲鳴がこぼれるのも無理はない。
「スヲン…ッ…やだ、なんで入ってくるの」
「なんでって、外さなくていいのか?」
指摘されてハッと気付く。
「まあ、つけたままでもアヤは問題なく用を足せるか」
「…………ぇ、あ」
「勝手に動くなと言った俺の命令を無視した罰はどっちがいい?」
本音を隠さないスヲンに抱き留められて、変な姿勢のままアヤはロイとランディのもとまで引きずり出された。
「待って、罰ってなに!?」
「俺たちに見られながら風呂場でするか、俺たちの気が済むまで着けたまま過ごすか」
究極の二択がスヲンの綺麗な指と一緒に提示される。
人間とは生理現象を前にして、正常な判断が出来なくなる生き物なのかもしれない。
「スヲン、大嫌い!!」
「………」
「あ、嘘。嘘です。ごめんなさい、スヲン」
それはもう綺麗な笑顔で微笑まれ、背中を向けようとされたら必死に止めるしかない。
「賢いアヤなら、どっちを選ぶべきかわかるよな?」
「可哀想なアヤ。一生を不自由に過ごしたくはないよね?」
いつの間に近づいてきていたのか。
耳をなぞるように囁くロイの気配に、涙をこぼさず泣くしかない。
アヤは逃げられない現実を悟り「イヤだ」と敗北を認めた。
敗北を認めてしまえば話しは早い。
約束通り貞操帯を外してもらい、風呂場に連行されたアヤはドレスの裾をもって、三人の眼前に腰を突き出す。
「アヤ、まだ?」
「緊張してるのか。可愛いな」
ロイとスヲンがここぞとばかりに煽ってくるが、好きな人の目の前で「はい、どうぞ」と見せられる神経はない。
「緊張するな。散々見てる」
ランディが身もふたもない慰めをくれて、ますます緊張が加速してきた。
羞恥や倫理観が邪魔をして、顔は言われるまでもなく真っ赤だろう。涙目かもしれない。生理現象すら遠慮している。
それなのに、無情にも時間の経過は体内の限界を後押しして、アヤの膀胱を刺激してくる。
「………ゃだ」
小さく抵抗を吐き出しても、彼らの目は何も逃さない。抵抗すら興奮を共有するのか。悦ばせる材料を提供することは危険だとわかっている。
それでも、人間は体内にいつまでもそれをとどめておけない。
ぎゅっと目を閉じたアヤの耳は、良く響く浴室で、恥じらいに泣く音を聞いていた。
「もう、知らない。キライ」
二度とやらないと憤慨したところで、ご機嫌とりに舵をきった三人にかかれば、あっという間に絆されることを知っている。そんな自分がイヤだと拗ねた気持ちは、ポンチョ風の下着から現れたアヤの表情が物語っていた。
「オレは愛してる」
「……ランディも共犯だもん」
「じゃあ、俺は?」
「スヲンは主犯」
「それならボクはキライじゃないよね」
「…………ロイは一番悪い」
「なんで!?」
その胸に聞いてみればいいと、アヤは鼻を鳴らした。
「も…ッ…早く外して」
「やだ」
「ヒッ」
ブーツの紐をほどくことから始まったロイの手が、徐々に足を這い上がり、一番外してほしいものを指先で撫でている。いや、摘まんだといったほうが早いかもしれない。
長時間はめられて、我が物顔で鎮座するクリトリスリングはロイの指に反応してアヤを苦しめていた。
「やっぱり感じすぎてる?」
「みたいだな」
ロイの声に答えたのはランディ。
痛いほど敏感になった神経に直接の刺激は拷問だと、歪むアヤの顔に悟ったらしい。
「アヤ、ほら目を閉じて」
「スヲン…ッぅ」
ドレスを脱がせる役のスヲンは、今はメイク落としを始めている。強制的に閉じさせられた目と、ロイの刺激でふらついた身体は、ランディが難なく支えてくれた。
「もたれていいぞ」
「…っ…ランディ」
かんざしを抜いて、髪をほどき、優しく抱き止めてくれる大きな胸板に背中を預けて、アヤは息を吐く。温かいシャワーを肩からかけられると、先ほどの意地悪も全部一緒に流れて、溶けていくようだった。
「ァッ…ふ、ぁっ……ろ、い、ロイっ」
リングを外すことなく膣に指を挿入し、裏側から刺激を始めたロイの奇行にアヤは暴れる。
「だめ、だ…ッ…ゃ、ァッ」
本当に、ほんの数回、内壁を指で引っかかれただけ。それも人差し指の第一関節をゆるく動かすだけで、ロイには何の苦労もなかったに違いない。
「んー、なに、アヤ。もういっちゃったの?」
「ァ…ま…ッだ、め……ぁっ」
「ダメじゃないよね。あんなに欲しがってたし、こんなに悦んでるんだから」
「ん゛ぅ、ニャ゛ぁ」
跳ねるほど刺激的な痛覚が身体の中心からかけ上ってきて、肺の奥から濁音が飛び出ていく。
「アヤ、動くな。ランディ押さえてて」
「わかった」
「ンん゛っ…ぁ……く、ぃクッ」
ランディの大きな手で鼻と口を塞がれる。
それでよかったとアヤは思う。でなければ、シャワーを顔面にかけられる衝撃をもろに鼻と口で吸い込んでいたかもしれない。
「……ッゴホ、げほっ……ぅ、え」
かもしれないではなく、実際に少し気管に入ったと、アヤは咳き込む。
メイクを落としたついでに髪を洗ってくれるつもりなのだろう。だけど、反論が許されるなら、どちらかひとつにしてほしい。
世話をやくのか、快楽を与えるのか。
「スヲン、どうする。すごくスヲン好みになってるけど」
「そう思うならこっち代われ」
「えー。ボクも我慢してるのに……って、ランディ、もう揉んでるし。服を脱ぐまで我慢できないの?」
「濡れたら一緒だろ」
咳き込んだアヤを支える振りをして、ちゃっかりその手はアヤの胸を包んでいる。ついでにその指先は乳首を挟み、アヤが逃げられない絶妙な位置でとどめている。
「もうさ、いいんじゃない?」
洗うのはあとで。ロイの呟きはスヲンのこだわりを捨てさせたらしい。
「ッう゛ァッ……ん……ぅ」
噛みつくようなキスはいつぶりか。
泡を乱暴に流したと思ったら、突然、首ごと顎を掴まれ、無理矢理上を向かされた顔にスヲンの唇が重なり落ちてくる。
「ぁ…っ…は…ぁ……んむ」
角度を変えて、深さを変えて、唾液かお湯かわからない液体が唇から伝っていく。
「ィっン゛ぅ、ぃく、ィ………ん」
「散々煽ってくれたからな」
「……スヲ…ン……」
「ようやく触れられる」
「ラン…ッ…ディ」
「独占欲も嫉妬もアヤがボクたちに刻んだ以上のお返しをしてあげる」
「ロ…ぃ…ッ…ひァッ」
スヲンとのキス。ランディからの愛撫。ロイからの刺激。三者三様のやり方で攻められて、アヤの快楽は呆気なく限界点を突破した。
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