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第五章 動き出す人々
第七十一話 言葉以上の刺激
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絶妙にイケなくて、始終キモチイイ場所。
力なく広がった足の膝頭をランディが押さえてきて、ロイが膣に埋める手とは逆の手で、微睡む腰を上から押さえつける。
こうなれば、あとはずっと溶かされていくだけ。
「~~~ッや、それ……ヤダぁ……ッく、ぁ……ァッ」
あともう少しずれた場所を刺激してほしい。そうすれば、呆気なく高みに飛び込めるのに、不自由な下半身はロイの指に身をゆだねることしか出来ない。
「ヤッ……やぁ…ッ…イ、ぅ……ンッ」
スヲンと唇が触れる顔の近さで首を振る。
うんうんと、何に対しての慰めなのか。喘ぐ顔を至近距離で眺められるのは、恥ずかしい。
「アヤ、唇を噛むと怪我する」
「……んっ……ヤッ」
「声が掠れてきたな。水を飲もう」
「~~~~ッケホ……ぅ……ァッ」
口移しで飲まされた水が、唇の端からこぼれて、顎に伝うのをスヲンの指がすくいとる。柔らかく笑いながらその指を舐めるスヲンと目があって、下半身がまたひとつ疼いた。
「アヤはイヤイヤばかりだな」
「~~ッ……ちが…ぅ……アァ」
「違わないだろ。イクのも嫌。イケないのも嫌なら、どうしてほしいか言わないとわからない」
キスと共に諭すスヲンの声が瞼に落ちる。
その間もランディとロイは刺激を持続させてくるから、神経が馬鹿になって、泣けてくる。もうどうしてほしいのかわからなくなってくる。
ぐちゃぐちゃにされた。
だけど、本当に欲しいのは別のもの。
でも、これ以上は受け入れられない。だけど、ほしい。でも、無理だと思う。だけど、でも、だけど、を思考は繰り返す。
「……わか…な、イッ」
わからない。素直にそう言ったのに、その答えは受け付けていなかったらしい。
他にどう言えばいいのか。
気力も体力も限界で、泣きつかれて、まともな考えも浮かばない。言葉にならない感情を宿したまま、甘えた瞳を向けるアヤに全員が嬉しそうに笑っていた。
「世話が妬けるね。うちの子猫ちゃんは」
「他の奴らには、到底面倒なんて見られないさ」
「そこが可愛くてたまらないんじゃん。めちゃくちゃワガママで、甘えん坊で、泣き虫な子猫ちゃんは、ボクたちがいないと生きていけないんだから」
「本人は、いまだに無自覚か?」
「そういうところも俺は愛してる」
「ねぇ、アヤの中、火傷しちゃいそうなくらい熱い。いれたらヤバそう」
引き抜いた指を舐めて微笑むロイが、ランディが広げたままの足の間で体を起こして、自身をそっとあてがってくる。
言動と行動が伴っていない。矛盾した事態に混乱しながらも、アヤはようやく与えられる本懐に目を輝かせて喉を鳴らした。
「アヤ、ストップ」
なぜ、ここでおあずけなのか。
少し力を加えるだけで、呆気なく最深部まで到達させられるくせに、ここで止めたロイが恨めしい。
アヤは命令通り停止して、泣いて赤くなった瞳でロイを睨む。
「んー、最高」
なにが最高なのか、本当に、謎すぎる。
四六時中ご機嫌なロイが何かを噛み締めて、陣取った足の間で腰を掴んでくる。ようやく入れてくれる気になったのか。
期待を込めた目で見上げたロイは、手がギリギリ届かない場所から「アヤ」と名前を呼んだ。
「な、に?」
「可愛いね。アヤは本当に最高だよ」
「……そう思ってるなら、早くほしい」
「嘘だと思ってる?」
ランディとスヲンが体を離して、ロイの上半身が重る道を譲る。額が触れるほど顔を近づけた青い瞳が優しく笑って、キスをひとつくれた。
重なるだけのキス。
頬を両手で包み込まれて、無言の愛を吹き込まれた気がした。
「会場でアヤがずっとボクたちのことを見てたの知ってるよ。すぐに帰ってこられなくてごめんね」
「………ぅん」
「寂しかったよね」
「…ッ…うん」
「他人に嫉妬するくらい、そんなにボクたちのことが好き?」
「うん……好き…っ…離れちゃヤダ」
密着した肌の温もりを感じたくて、これ以上ないほど引っ付いているのに、全然足りない。
早くいれてほしい。許されるなら、腰を動かして迎え入れたいほど。熱がこもって仕方がない。
「離れるなんてありえないよ。アヤが思う以上に、他人が恐れるほど、ボクたちはアヤのことを愛してる」
愛の言葉以上に、刺激がほしい。
態度で示されるだけじゃ足りない。
こういうときのロイは意地悪だ。
わかっていて時間をかける。どれだけ首筋に回した腕に力をこめても、びくともしない。
「愛してるよ、アヤ」
もう、わかったから。と、痺れを切らした感覚が先走ってアヤはロイの名前を呼ぶ。いや、実際には呼ぼうとした。
それが叶わなかったのは、覗き込んでくるロイの瞳に力が宿ったせい。
「だから、許してくれる?」
「……な、にを?」
「ここに入れるのは許されたものだけ。アヤはボクを許してくれる?」
許すもなにも、決まっている。
触れてほしいのも、触れたいのも、そばにいたいのも、いてほしいのも、全部。ロイとスヲンとランディがいい。
彼ら以外はイヤ。
だから早く感じさせてほしい。どこまでも深く、愛されているのだと。
「ボクのが入っていくのをじっくり感じて」
「うん」と言葉の代わりに小さくうなずいて、ロイの首筋にアヤはしがみつく。ところが、アヤを引っ付けたまま、なぜか、ロイは器用にゆるく動かした腰を一気に突いた。
力なく広がった足の膝頭をランディが押さえてきて、ロイが膣に埋める手とは逆の手で、微睡む腰を上から押さえつける。
こうなれば、あとはずっと溶かされていくだけ。
「~~~ッや、それ……ヤダぁ……ッく、ぁ……ァッ」
あともう少しずれた場所を刺激してほしい。そうすれば、呆気なく高みに飛び込めるのに、不自由な下半身はロイの指に身をゆだねることしか出来ない。
「ヤッ……やぁ…ッ…イ、ぅ……ンッ」
スヲンと唇が触れる顔の近さで首を振る。
うんうんと、何に対しての慰めなのか。喘ぐ顔を至近距離で眺められるのは、恥ずかしい。
「アヤ、唇を噛むと怪我する」
「……んっ……ヤッ」
「声が掠れてきたな。水を飲もう」
「~~~~ッケホ……ぅ……ァッ」
口移しで飲まされた水が、唇の端からこぼれて、顎に伝うのをスヲンの指がすくいとる。柔らかく笑いながらその指を舐めるスヲンと目があって、下半身がまたひとつ疼いた。
「アヤはイヤイヤばかりだな」
「~~ッ……ちが…ぅ……アァ」
「違わないだろ。イクのも嫌。イケないのも嫌なら、どうしてほしいか言わないとわからない」
キスと共に諭すスヲンの声が瞼に落ちる。
その間もランディとロイは刺激を持続させてくるから、神経が馬鹿になって、泣けてくる。もうどうしてほしいのかわからなくなってくる。
ぐちゃぐちゃにされた。
だけど、本当に欲しいのは別のもの。
でも、これ以上は受け入れられない。だけど、ほしい。でも、無理だと思う。だけど、でも、だけど、を思考は繰り返す。
「……わか…な、イッ」
わからない。素直にそう言ったのに、その答えは受け付けていなかったらしい。
他にどう言えばいいのか。
気力も体力も限界で、泣きつかれて、まともな考えも浮かばない。言葉にならない感情を宿したまま、甘えた瞳を向けるアヤに全員が嬉しそうに笑っていた。
「世話が妬けるね。うちの子猫ちゃんは」
「他の奴らには、到底面倒なんて見られないさ」
「そこが可愛くてたまらないんじゃん。めちゃくちゃワガママで、甘えん坊で、泣き虫な子猫ちゃんは、ボクたちがいないと生きていけないんだから」
「本人は、いまだに無自覚か?」
「そういうところも俺は愛してる」
「ねぇ、アヤの中、火傷しちゃいそうなくらい熱い。いれたらヤバそう」
引き抜いた指を舐めて微笑むロイが、ランディが広げたままの足の間で体を起こして、自身をそっとあてがってくる。
言動と行動が伴っていない。矛盾した事態に混乱しながらも、アヤはようやく与えられる本懐に目を輝かせて喉を鳴らした。
「アヤ、ストップ」
なぜ、ここでおあずけなのか。
少し力を加えるだけで、呆気なく最深部まで到達させられるくせに、ここで止めたロイが恨めしい。
アヤは命令通り停止して、泣いて赤くなった瞳でロイを睨む。
「んー、最高」
なにが最高なのか、本当に、謎すぎる。
四六時中ご機嫌なロイが何かを噛み締めて、陣取った足の間で腰を掴んでくる。ようやく入れてくれる気になったのか。
期待を込めた目で見上げたロイは、手がギリギリ届かない場所から「アヤ」と名前を呼んだ。
「な、に?」
「可愛いね。アヤは本当に最高だよ」
「……そう思ってるなら、早くほしい」
「嘘だと思ってる?」
ランディとスヲンが体を離して、ロイの上半身が重る道を譲る。額が触れるほど顔を近づけた青い瞳が優しく笑って、キスをひとつくれた。
重なるだけのキス。
頬を両手で包み込まれて、無言の愛を吹き込まれた気がした。
「会場でアヤがずっとボクたちのことを見てたの知ってるよ。すぐに帰ってこられなくてごめんね」
「………ぅん」
「寂しかったよね」
「…ッ…うん」
「他人に嫉妬するくらい、そんなにボクたちのことが好き?」
「うん……好き…っ…離れちゃヤダ」
密着した肌の温もりを感じたくて、これ以上ないほど引っ付いているのに、全然足りない。
早くいれてほしい。許されるなら、腰を動かして迎え入れたいほど。熱がこもって仕方がない。
「離れるなんてありえないよ。アヤが思う以上に、他人が恐れるほど、ボクたちはアヤのことを愛してる」
愛の言葉以上に、刺激がほしい。
態度で示されるだけじゃ足りない。
こういうときのロイは意地悪だ。
わかっていて時間をかける。どれだけ首筋に回した腕に力をこめても、びくともしない。
「愛してるよ、アヤ」
もう、わかったから。と、痺れを切らした感覚が先走ってアヤはロイの名前を呼ぶ。いや、実際には呼ぼうとした。
それが叶わなかったのは、覗き込んでくるロイの瞳に力が宿ったせい。
「だから、許してくれる?」
「……な、にを?」
「ここに入れるのは許されたものだけ。アヤはボクを許してくれる?」
許すもなにも、決まっている。
触れてほしいのも、触れたいのも、そばにいたいのも、いてほしいのも、全部。ロイとスヲンとランディがいい。
彼ら以外はイヤ。
だから早く感じさせてほしい。どこまでも深く、愛されているのだと。
「ボクのが入っていくのをじっくり感じて」
「うん」と言葉の代わりに小さくうなずいて、ロイの首筋にアヤはしがみつく。ところが、アヤを引っ付けたまま、なぜか、ロイは器用にゆるく動かした腰を一気に突いた。
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