上 下
40 / 123
第三章 それぞれの素性

第三十一話 封印した過去

しおりを挟む
外は、雨が降っている。
日本独特の夏の雨。結局、彼氏共々日本へと帰国してきたアヤは、早朝から実家に足を運んでいた。


「ごちそうさまでした」


アヤの母親が作った朝食を完食した彼らは、満足そうな顔で微笑んでいる。
かっこいい。なんていうのは今さらで、アヤは惚けた顔をした母親を横目にひとり食べ終わらない朝食に口を動かしている。


「洗い物、シマス」

「いいのよ、そんな。あら、あらあらあら」


スヲンが立ち上がって台所に向かうのを、どこか嬉しそうに母親もついていった。
わかりやすい。


「アヤ、食べるの遅いね」

「……ぅ」


目の前でニコニコと見つめてくる金髪美形がいれば大きな口で食べられない。と、前までの自分ならそう言えた。
今は「自分で食べる」行為そのものが、しんどい、面倒……食べさせてほし……いやいやいや。普段の彼らにいかに甘やかされていたかを痛感しているところ。


「箸より重い物を持たない。か」

「……ランディ、見てわかるでしょう。私は一般家庭の子なんだよ」

「食べさせてやろうか?」

「……いい」


いつの時代のご令嬢だと情けなくなる。
これでも、共働きの両親を持つ一人っ子のかぎっ子として育った。身の回りのことはもちろん、適度に家事くらいは出来る。
まして、ご飯くらい一人で食べられると、アヤはここにきて呆然自失に肩を落とした。


「ダメだ……何も出来ない子になってしまう」

「何言ってるの。それじゃあ、まるで今まで何もかも出来ていたみたいじゃない」

「お母さん。え、なに。それ」

「なにって…やだ、もう。フルーツよ、フルーツ」


それは見ればわかる。
朝からフルーツなんて出たことがあっただろうか。冬にみかんくらいじゃないだろうか。
娘の白けた視線を無視することに決めたらしい母は、依然食べ終わらない娘をよそに、美形三人組に切り分けた桃を差し出している。


「スヲンさんが手伝ってくれたおかげで、誰かさんの食器以外は綺麗に片付いたわ」

「……お母さん、もう仕事の時間じゃないの?」

「あら、やだ。もうそんな時間!?」

「これ食べたらホテルのチェックインしに行ってくるから」

「夜は帰ってくるの?」

「え?」

「え、ってあなた。向こうにいる間は全然連絡寄越さなかったんだから、お父さんに顔くらい見せてあげなさいよ」

「……えー」

「大体、うちから職場まで片道40分かかるからホテル暮らしって安易すぎよ。一人暮らしだってしたことないじゃない。前の彼氏と同棲するって話も」

「あああああああ」


この状況でなんという爆弾を落とすつもりなのか。
早々に退散してもらわないと墓穴を掘る気がして、アヤはお箸をおいて立ち上がり、母親の背中を玄関まで押して歩く。


「そろそろちゃんと将来のことを考えなさい」

「わかったから、早く仕事行って」

「あと」

「なに!?」

「誰と付き合ってるのか知らないけど、きちんと紹介しなさいよ」

「……は?」

「じゃあ、いってきまーす」


バタンと扉の音だけがむなしく響き渡る。
傘をさすほどの雨の中を鼻歌交じりで仕事に行った母の残像に頭痛を覚えてしまうのは、自分だけではないと信じたい。まるで嵐が過ぎ去ったようだと、心の底から疲弊した息を吐き出して、アヤはとぼとぼとリビングへと戻ってきた。


「……っ、」


なぜ、ブリザードが吹き荒れているような寒気がするのかは大方想像がつく。
二の腕が隠れる薄手のシャツワンピースを思わず抱きしめて、アヤは平然を取り繕うことにした。


「ほ、ホテルのチェックインに行く?」

「まだ開業前だ」

「で、でもほら向かっている間に時間になる、かも?」

「アヤ、いいからこっちに座ろうか」

「ひっ」


ぽんぽんとランディが真横の椅子をたたき、スヲンが手を差し伸べてその場所を促している。そのうえ、ロイの笑顔は恐怖でしかない。


「ご飯、ちゃんと食べようね」


お箸はすでにロイの手の中にあった。


「自分で…食べた…ッん」

「なに?」

「なんれも、ありまふぇん」


実家の食卓で彼氏にご飯を食べさせてもらうのは、さすがにちょっと。なんていう恥ずかしさは考慮してもらえない。
その原因はわかっている。


「同棲ってなに?」

「…ッ…げほっ、ゴホッ…なっ」

「ほら、さっき。アヤのマザーが言ってた、前の彼氏と同棲の話、ボクそういうの詳しく知っておきたいなぁって」


味噌汁を吹き出す寸前でこらえた自分をほめてあげたい。
咳き込んだ分、鼻が痛いけれど、いたたまれない空気に比べれば全然耐えられる。てっきりうまく誤魔化せるかと思ったのに、母親が投下した爆弾は見事に爆発していた。


「はぁ」


観念したようにアヤは息を吐き出す。


「本当に聞きたい?」

『もちろん』

「聞いてキモチイイ話じゃないと思うんだけど」

「アヤのことなら全部知っておきたい」


真顔で見つめてくる三人の空気から逃げられた試しはない。
失敗した過去の男の話なんて出来れば封印して忘れたいのだが、聞きたいと現在進行形で付き合っている彼氏たちがいうのだから、ここは腹をくくらないといけないのかもしれない。


「……前の職場で付き合ってた人がいたの」


意を決して口を割り始めたアヤの声だけが、雨の音に紛れて小さく零れ落ちた。


「よくある話だと思う」


大学を卒業して初めての職場。丁寧に仕事を教えてくれて、優しく頼もしかった先輩。毎日接して、良いも悪いも一緒に乗り越え、大人な雰囲気に心酔していたのかもしれない。
尊敬が恋心に変わるのは、そう時間はかからなかった。
五歳年上の同じ部署の先輩。向こうも可愛がってくれていたと思う。他の人より少しだけ特別扱いされて、仕事以外でも連絡を取り始めた一年後。当時二十二歳のアヤは告白をされて、付き合うことになった。


「三年間付き合って二十六歳になる直前に別れた」


別れる原因は、ありきたりな話。
結婚を視野に入れて一緒に暮らそうって話になって、マンション契約の流れで、浮気されていたことが判明した。
どこから二股をかけられていたのかはわからない。
気付けば相手の女性のお腹には赤ちゃんがいて、彼はその人と結婚したいから別れてほしいと頭を下げた。恋は盲目だというが、三年間、呑気に幸せを信じていた自分が情けなくて、許せなかった。
自分とは正反対のおしゃれで可愛い人だった。


『彼女は俺じゃないとダメなんだ。アヤは、なんでも自分で出来るだろう。真面目だし、一生懸命で、ひとりでも強いけど。あの子には俺がついていないとダメなんだ』


その翌日、退職願を出して、その三か月後、アヤは逃げるように退職した。
ハッキリ言って当時の記憶は曖昧で、会社から届いた失業書類で確認した日付だけが歴史に残っている。


「まあ、そういう感じ、です」


雇用保険で半年ほどのんびり仕事を探す予定が、やる気があがらずズルズルと過ごして迎えた二十七歳。一人娘の腑抜け具合を危惧した両親が尻を叩いてくれたおかげで、アヤはこうして今現在、英語をしゃべり、彼氏が三人もいる。


「同棲の話が出たってだけで同棲はしていないし、その彼に未練も何もない。それより今はご飯もひとりで食べられなくなっちゃうくらい甘やかしてくる彼氏たちのことで頭がいっぱいだよ」

「へぇ、そんな彼氏たちがいるなんて妬けちゃうね」

「…んっ、でしょ…いなくなったら生きていけない」

「ボクたちを置いて、ひとりで日本に帰ろうとしたくせに?」

「だって、ここまで自分の日常生活に影響してるって知らなかったんだもん」


言いながらタイミングのいいお茶をランディに飲ませてもらう。
いつの間にストローを差したのか。ものの数十分で実家を占拠されては立場がない。


「とりあえずホテルに行く前に、部屋から携帯とか必要な荷物取ってきてもいい?」


朝食を終えたことだし、ここからはモードを切り替えていこうとアヤは椅子から立ち上がる。
当初は一か月の滞在予定だった研修。
それがもろもろの事情で二ヶ月も延びたのだから、色々と調達したい私物がある。


「アヤの部屋はどこ?」

「え、二階だけど。どうし…て、スヲン…っ、だめ…絶対、ダメだから」

「何も言ってないぞ?」

「ランディが何も言ってなくても、さすがに空気でわかる」

「そんなに狼狽えるアヤって初めてみたかも」

「ロイ、どうして私より先に階段をあがろうとしてるの!?」


足の長さが憎い。それでもなんとか階段を駆け上がり、アヤはロイが部屋の扉に手をかける寸で、その行為を止めさせることに成功した。


「はぁ…はぁ…っ、とっ、とにかく、だめ」


約三か月前、剥げ頭の上司の嫌味と共に義務付けられた海外研修に向かう前日。
ゴミと洗濯ものだけは絶対に出せと鬼の形相で母親に介入されただけあって汚物はないと断言できるが、記憶では人に見せられるレベルとは言い難い室内をしている。


「まあ、大体想像通りだな」

「ぎゃーーーー、ランディ、何してるの!?」

「アヤ、近所迷惑だから静かに」

「スヲン、なんで、え…、ちょっ」


ロイに気をとられているスキを突かれた。
背後で守っていたはずの部屋の扉が脇から簡単にあけられ、中を三人に覗かれる。


「……うぅ」


見事に足の踏み場もなく散乱した部屋の様子は隠しようもなかった。


「い、急いで、荷物だけ、まとめて……いつもはもっと片付いてて」


言い訳を聞いてくれるはずの優しい彼氏たちは、急に耳が遠くなってしまったらしい。


「アヤは仕事ではきっちり真面目だけどプライベートは全然抜けてるから」

「そこが可愛いところでもあるんだけどねぇ」

「開けっ放し、出しっぱなし、置きっぱなし」

「ランディが片付け始めちゃった。ね、アヤ、ここに広がってるのって何っていう漫画……わーぉ。ボク、日本の文化に初めて触れた気分」

「……ぅわーん」


本当に心から泣きたい。
三人と一緒に暮らすマンションには帰国のことも考えて私物を置かないようにしていたのに、これでは必死に「出来る女」を装っていた意味がない。


「上下別々の下着つけてたり、アンダーヘアの処理してなかったり、アヤって自分のことには本当無頓着なんだよね」


よしよしと、慰めにもならないロイの言葉が傷口に塩をすり込んでくる。
女子よりも女子力の高い男性陣を目の前にして敗北必須の心は覚悟していたが、もう完全に音を立てて折れまくっていた。


「アヤ、必要な私物は?」

「……んー、はぁ……えっと、服でしょ、あと下着と」

「待って、アヤ。それが必要?」

「え、うん。あっちでは研修中だから真面目な格好してたけど、こっちではオフィスカジュアルで大丈夫だし」

「じゃなくて、服や下着は用意してあるから別のにして」

「……はい?」

「というか、アヤ。そんなに大量に持っていけないぞ」

「滞在場所はホテルだからね」

「心配しなくても、いつでも取りに帰れる距離だ。本当に必要なものはこれくらいだろ」

「携帯…あ、充電器も」

「身分証とか財布はあっちでも持ってたから今さらだな」


自分よりも自分の持ち物を把握されているのもどうかと思う。
探偵、いや、この場合は刑事といった方がいいのか。三人がてきぱきと用意してくれるせいで、ほとんどやることがない。
どうりで、アメリカからの帰国時に荷物がひとつに収まったわけだと今さらながらに納得する。


「アメリカに全部送る?」

「え?」

「アヤが日本で暮らしたかったら、そのとき住む家に運び入れたいものは入れたらいいよ」

「ホテル暮らしだと限度があるからな」


ぼけーっと突っ立っているうちに結局部屋は最低限片付いていたし、アヤの携帯は持ち運び用の充電器に突き刺さっていた。


「移動中はこれで充電すればいい」

「……ありがとう」

「じゃあ、用事も済んだし、行こっか」


なぜ。ここは日本で、実家にいたはずなのに、まるで実感がない。
いつの間にか家の前には運転手付きの黒塗りの高級車が止まっていて、アヤはエスコートされるままに三人と一緒に目的地まで護送されていく。
馴染みのコンビニも、スーパーも、通勤で押しつぶされた駅もたった三ヶ月で見違えるほど風化してしまったように思えてならない。


「ここって日本だよね!?」


知っているホテルの規模を明らかに超えた部屋に足を踏み入れて初めて、アヤは焦った声で三人に詰め寄った。


「日本だよ。ほら、雨が降っているとはいえ、窓から見える景色に見覚えがあるでしょ。看板とかも日本語だし、テレビも日本のチャンネル」

「でも、知ってる日本じゃない気がする」

「時差ボケか?」


ソファーに腰かけたランディが心配そうに見つめてくる。
高層ホテルから見下ろす景色に見覚えなんてもともと無いに等しいが、ロイの言うとおり、確かにテレビから聞こえてくる声は全部日本語で間違いない。
それでも実感がいまいち湧いてこない。
台風が近づいている影響で、窓の外に分厚い雲が垂れこめているせいもあるかもしれない。たった三か月……いや、正確には二ヶ月半にもかかわらず、気分はまるで浦島太郎だった。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

【R18】愛欲の施設-Love Shelter-

皐月うしこ
恋愛
(完結)世界トップの玩具メーカーを経営する魅壷家。噂の絶えない美麗な人々に隠された切ない思いと真実は、狂愛となって、ひとりの少女を包んでいく。

【※R-18】私のイケメン夫たちが、毎晩寝かせてくれません。

aika
恋愛
人類のほとんどが死滅し、女が数人しか生き残っていない世界。 生き残った繭(まゆ)は政府が運営する特別施設に迎えられ、たくさんの男性たちとひとつ屋根の下で暮らすことになる。 優秀な男性たちを集めて集団生活をさせているその施設では、一妻多夫制が取られ子孫を残すための営みが日々繰り広げられていた。 男性と比較して女性の数が圧倒的に少ないこの世界では、男性が妊娠できるように特殊な研究がなされ、彼らとの交わりで繭は多くの子を成すことになるらしい。 自分が担当する屋敷に案内された繭は、遺伝子的に優秀だと選ばれたイケメンたち数十人と共同生活を送ることになる。 【閲覧注意】※男性妊娠、悪阻などによる体調不良、治療シーン、出産シーン、複数プレイ、などマニアックな(あまりグロくはないと思いますが)描写が出てくる可能性があります。 たくさんのイケメン夫に囲まれて、逆ハーレムな生活を送りたいという女性の願望を描いています。

【R18】鬼上司は今日も私に甘くない

白波瀬 綾音
恋愛
見た目も中身も怖くて、仕事にストイックなハイスペ上司、高濱暁人(35)の右腕として働く私、鈴木梨沙(28)。接待で終電を逃した日から秘密の関係が始まる───。 逆ハーレムのチームで刺激的な日々を過ごすオフィスラブストーリー 法人営業部メンバー 鈴木梨沙:28歳 高濱暁人:35歳、法人営業部部長 相良くん:25歳、唯一の年下くん 久野さん:29歳、一個上の優しい先輩 藍沢さん:31歳、チーフ 武田さん:36歳、課長 加藤さん:30歳、法人営業部事務

【R18】愛欲の施設- First Wedge -

皐月うしこ
恋愛
白銀に輝く美しい狼。穢れなき乙女の性を喰らって生き永らえるイヌガミ様は、愚かな人間に絶望し、その命の灯を失おうとしていた。そんな中、月が最も美しく輝く夜、古い「姫巫女」の因習にとらわれた村にやってきた一人の少女、優羽(ユウ)。彼女はイヌガミたちに「エサ」として己の体を提供することを誓ってしまった。(セカンドシーズン/愛欲の施設シリーズ第2作品目)

若妻シリーズ

笹椰かな
恋愛
とある事情により中年男性・飛龍(ひりゅう)の妻となった18歳の愛実(めぐみ)。 気の進まない結婚だったが、優しく接してくれる夫に愛実の気持ちは傾いていく。これはそんな二人の夜(または昼)の営みの話。 乳首責め/クリ責め/潮吹き ※表紙の作成/かんたん表紙メーカー様 ※使用画像/SplitShire様

性欲の強すぎるヤクザに捕まった話

古亜
恋愛
中堅企業の普通のOL、沢木梢(さわきこずえ)はある日突然現れたチンピラ3人に、兄貴と呼ばれる人物のもとへ拉致されてしまう。 どうやら商売女と間違えられたらしく、人違いだと主張するも、兄貴とか呼ばれた男は聞く耳を持たない。 「美味しいピザをすぐデリバリーできるのに、わざわざコンビニのピザ風の惣菜パンを食べる人います?」 「たまには惣菜パンも悪くねぇ」 ……嘘でしょ。 2019/11/4 33話+2話で本編完結 2021/1/15 書籍出版されました 2021/1/22 続き頑張ります 半分くらいR18な話なので予告はしません。 強引な描写含むので苦手な方はブラウザバックしてください。だいたいタイトル通りな感じなので、少しでも思ってたのと違う、地雷と思ったら即回れ右でお願いします。 誤字脱字、文章わかりにくい等の指摘は有り難く受け取り修正しますが、思った通りじゃない生理的に無理といった内容については自衛に留め批判否定はご遠慮ください。泣きます。 当然の事ながら、この話はフィクションです。

【R18】転生聖女は四人の賢者に熱い魔力を注がれる【完結】

阿佐夜つ希
恋愛
『貴女には、これから我々四人の賢者とセックスしていただきます』――。  三十路のフリーター・篠永雛莉(しのながひなり)は自宅で酒を呷って倒れた直後、真っ裸の美女の姿でイケメン四人に囲まれていた。  雛莉を聖女と呼ぶ男たちいわく、世界を救うためには聖女の体に魔力を注がなければならないらしい。その方法が【儀式】と名を冠せられたセックスなのだという。  今まさに魔獸の被害に苦しむ人々を救うため――。人命が懸かっているなら四の五の言っていられない。雛莉が四人の賢者との【儀式】を了承する一方で、賢者の一部は聖女を抱くことに抵抗を抱いている様子で――?  ◇◇◆◇◇ イケメン四人に溺愛される異世界逆ハーレムです。 タイプの違う四人に愛される様を、どうぞお楽しみください。(毎日更新) ※性描写がある話にはサブタイトルに【☆】を、残酷な表現がある話には【■】を付けてあります。 それぞれの該当話の冒頭にも注意書きをさせて頂いております。 ※ムーンライトノベルズ、Nolaノベルにも投稿しています。

異世界の学園で愛され姫として王子たちから(性的に)溺愛されました

空廻ロジカ
恋愛
「あぁ、イケメンたちに愛されて、蕩けるようなエッチがしたいよぉ……っ!」 ――櫟《いちい》亜莉紗《ありさ》・18歳。TL《ティーンズラブ》コミックを愛好する彼女が好むのは、逆ハーレムと言われるジャンル。 今夜もTLコミックを読んではひとりエッチに励んでいた亜莉紗がイッた、その瞬間。窓の外で流星群が降り注ぎ、視界が真っ白に染まって…… 気が付いたらイケメン王子と裸で同衾してるって、どういうこと? さらに三人のタイプの違うイケメンが現れて、亜莉紗を「姫」と呼び、愛を捧げてきて……!?

処理中です...