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第漆章:怒り狂う男たち
02:愛玩の狗墨(後半)
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無心でキスを交わしていた狗墨との息が途切れて、藤蜜は回想を放棄した。いまはただ、自分の帰りを待っていた忠実な犬を慰めるのが先だと現実に意識を戻す。
「うぬに近しい友がいて、わらわは安心した」
「壬禄は、そういうんじゃない、です」
「枇杷(びわ)の愛交花を刻み、印紋を持っていたな。毘貴(びき)の愛玩であろう」
「あれは、まあ、そうです」
「毘貴が愛玩を傍に侍らせぬとは珍しいな」
「喪に服していますから」
肌を重ねたまま、器用に腰だけをゆるゆると動かす狗墨の下で藤蜜は「喪?」と首をかしげる。毘貴は、翁呻や双子夜叉と同じ祖先種。そんな力の持ち主が喪に服さねばならないほどの人物で思い当たるのは複数しかおらず、けれど、最近の穏やかな傾向を思えば永遠の眠りにつく夜叉に検討はつかない。
そのキョトンとした顔にキスを落としながら「あなたのですよ」と狗墨は息を吐いた。
「藤蜜さまの喪に服しているのです。祝言でもない限りあと二十五年は目覚めませんよ」
「まだそのような風習に投じるとは義理堅いことよ」
「八束王の寵姫に対して不義理はしないでしょう」
「うぬは喪に服しておらんのに?」
意地悪を口にした藤蜜は、自分の膣に埋まる竿ごと締め付けて狗墨をもてあそぶ。
それを「困った人だ」と抱きしめて、狗墨は幸せそうに身じろいだ。
「藤蜜さまは生きております」
心底愛しい人を見る目で狗墨は藤蜜を見つめている。頬を包み、髪に触れ、黄金色の瞳に映る自分の存在が何より嬉しいと興奮をオスに宿して藤蜜にキスを送っていた。
「どちらかといえば生かされておるのだが」
「それでもオレは」
「狗墨。この娘の身体に痕を残すな、あとがややこしい」
首筋から鎖骨、胸のほうへ降りようとする狗墨の頭を持ち上げて藤蜜は覗き込む。
「双子夜叉の執着はうぬも見ただろう。見ろ、この赤と青の数珠、呪いのごとく胡涅を縛りつける」
「藤蜜さま、今はオレだけを見てください」
他の男を思い出されるのはイヤだと、狗墨が上半身を起こして藤蜜を上からにらみつける。
それを楽しそうに見上げながら藤蜜は「ならば」と細い指で狗墨の後ろ髪を引っ張った。
「わらわの瞳にうぬが映るよう気張るのだな」
「……ッ」
閉じ込めるように上半身ごと抱き寄せ、強く打ち付けた腰に、狗墨の苛立ちが伝染する。
何度も何度も無心で打ち続け、淫らに溢れる蜜の音は卑猥に鳴っていく。絶頂という二文字なら、身体はとっくに体感しているだろう。溢れるのは潮ではないのかと、興奮した狗墨が腰を少し引き抜いた。
「狗墨。わらわに遠慮はいらぬ」
深く求められるのは嬉しいが、少し複雑なのは、身体と人格の反応が違うからだろう。
鳴かせたい。
身体ではなく、その中に宿る人を。
「やれば出来るではないか。深く沈め、うぬの形を馴染ませよ。浅瀬ではわらわに届かぬぞ」
閨にこもってからずっと、こうして抱いているのに、藤蜜は態度も様子も何も変わらない。それどころか、約二百年、恋焦がれるほど待っていたのを知っているのに、ひょうひょうと遊ばれてはかなわないと、無言で責め立てる狗墨の態度が物語っていく。
「狗墨」
余裕ぶって名前を囁く女を自分の下で甘く鳴かせたい。痕を残し、他の誰にも意識が映らないよう閉じ込めてしまいたい。そう思わせるのが夜叉の血というなら、恋慕も愛憎もすべて藤蜜に知らしめたいと狗墨はその唇に噛みついた。
「藤蜜さま……ッ、藤蜜さま」
「こら、狗墨……う、ァッ」
最奥を打ち付け、圧力と速度が増した行為に、藤蜜の声がわずかに上がる。それを嬉しそうに眺めたあと、狗墨は藤蜜が宿る胡涅の体を強く抱きしめて身体を重ねていく。
無遠慮に押しつぶし、逃げようとする身体を抱き留めて、シーツに縫い付ける針のように藤蜜の匂いを肺いっぱいに吸い込んでいく。痕を残してはいけないと言われたのに、残してしまいそうになる。余裕がなくなるほど、酸素を脳から追い出して、理性を封印して、狗墨は藤蜜を支配下における数秒を堪能していた。
「狗墨」
「……藤蜜さま」
白濁の液を注いだことは謝らない。と、狗墨は藤蜜に抱き着いて名残惜しそうな目を向ける。
藤蜜が事後に恋慕の余韻を語ることを嫌っているのは知っている。それこそ夜叉の男がつがいを囲い、全身につけた印を確認しながら囁く、重い愛を知らせるような甘い時間は何よりも好まない。
狗墨もそれはわかっている。どれだけ名残惜しいと後ろ髪をひかれても、藤蜜の愛玩であり続けたいのなら引き際はわきまえていなければならない。
藤蜜にとって身体の交わりは食事と同じ。それ以上でも以下でもなく、用が済めばそれで終わり。
「藤蜜さま?」
いつもであれば颯爽と服を着てどこかに去っていくのに、今日は狗墨が体をどけても藤蜜はベッドに寝ころんだまま天井を見上げてぼーっとしている。
そんなことは初めてで、指先一つ動かさずに無言でいる藤蜜に、狗墨は心配そうに顔を寄せた。
「うぬは、わらわの印が重くはないか?」
「ッ、馬鹿なことを言わないでください」
突然の告白に、驚いたどころか怒りをあらわにした狗墨の態度に、藤蜜の目が丸く変わる。
「オレは、藤蜜さまをお慕いしています。どんなお姿でもかまいません。オレにとっては藤蜜さまの愛玩であることが誇りであり、唯一なのです」
今度こそギュッと抱き潰す勢いで覆い被さってきた狗墨に、藤蜜はどこかあきれたように脱力する。
胡涅の体では狗墨をどけることは叶わない。
抱きしめられ、例え、そのまま絞め殺されようと、受け入れるしかない軟弱な現状に「はぁ」と、降参の息を吐く。
「わらわの印より、うぬの愛のほうが重いのを失念しておった」
「藤蜜さま、たわむれでオレから奪おうとしないでください」
ぐいぐいと頬や頭を擦り付けてくる男に、藤蜜は冷めた瞳で天井を眺め続けていた。
四肢はベッドの上に仰向けで投げ出されたまま。
腹が満たされれば急速に冷めていくのは今に始まったことではない。抱き着く狗墨を撫でることもあやすこともせず、藤蜜は天井を眺めていた瞳を静かに閉じる。
「気まぐれで飼うものではないと、緋丸の小言が今になって響いてくるわ」
思い出されるのは、色褪せるほど遠い昔にある景色。雨に濡れた狗墨に名前を授け、連れ帰った先で言われたことが、何百年たって効力を持つとは笑えると、藤蜜はようやく身体を起こす。
そのとき、抱きついたまま離れない狗墨の背中に目をとめて「この世で白藤の愛交花を好んでいれるのは、うぬくらいだな」と、小さく呟いた。
「うぬに近しい友がいて、わらわは安心した」
「壬禄は、そういうんじゃない、です」
「枇杷(びわ)の愛交花を刻み、印紋を持っていたな。毘貴(びき)の愛玩であろう」
「あれは、まあ、そうです」
「毘貴が愛玩を傍に侍らせぬとは珍しいな」
「喪に服していますから」
肌を重ねたまま、器用に腰だけをゆるゆると動かす狗墨の下で藤蜜は「喪?」と首をかしげる。毘貴は、翁呻や双子夜叉と同じ祖先種。そんな力の持ち主が喪に服さねばならないほどの人物で思い当たるのは複数しかおらず、けれど、最近の穏やかな傾向を思えば永遠の眠りにつく夜叉に検討はつかない。
そのキョトンとした顔にキスを落としながら「あなたのですよ」と狗墨は息を吐いた。
「藤蜜さまの喪に服しているのです。祝言でもない限りあと二十五年は目覚めませんよ」
「まだそのような風習に投じるとは義理堅いことよ」
「八束王の寵姫に対して不義理はしないでしょう」
「うぬは喪に服しておらんのに?」
意地悪を口にした藤蜜は、自分の膣に埋まる竿ごと締め付けて狗墨をもてあそぶ。
それを「困った人だ」と抱きしめて、狗墨は幸せそうに身じろいだ。
「藤蜜さまは生きております」
心底愛しい人を見る目で狗墨は藤蜜を見つめている。頬を包み、髪に触れ、黄金色の瞳に映る自分の存在が何より嬉しいと興奮をオスに宿して藤蜜にキスを送っていた。
「どちらかといえば生かされておるのだが」
「それでもオレは」
「狗墨。この娘の身体に痕を残すな、あとがややこしい」
首筋から鎖骨、胸のほうへ降りようとする狗墨の頭を持ち上げて藤蜜は覗き込む。
「双子夜叉の執着はうぬも見ただろう。見ろ、この赤と青の数珠、呪いのごとく胡涅を縛りつける」
「藤蜜さま、今はオレだけを見てください」
他の男を思い出されるのはイヤだと、狗墨が上半身を起こして藤蜜を上からにらみつける。
それを楽しそうに見上げながら藤蜜は「ならば」と細い指で狗墨の後ろ髪を引っ張った。
「わらわの瞳にうぬが映るよう気張るのだな」
「……ッ」
閉じ込めるように上半身ごと抱き寄せ、強く打ち付けた腰に、狗墨の苛立ちが伝染する。
何度も何度も無心で打ち続け、淫らに溢れる蜜の音は卑猥に鳴っていく。絶頂という二文字なら、身体はとっくに体感しているだろう。溢れるのは潮ではないのかと、興奮した狗墨が腰を少し引き抜いた。
「狗墨。わらわに遠慮はいらぬ」
深く求められるのは嬉しいが、少し複雑なのは、身体と人格の反応が違うからだろう。
鳴かせたい。
身体ではなく、その中に宿る人を。
「やれば出来るではないか。深く沈め、うぬの形を馴染ませよ。浅瀬ではわらわに届かぬぞ」
閨にこもってからずっと、こうして抱いているのに、藤蜜は態度も様子も何も変わらない。それどころか、約二百年、恋焦がれるほど待っていたのを知っているのに、ひょうひょうと遊ばれてはかなわないと、無言で責め立てる狗墨の態度が物語っていく。
「狗墨」
余裕ぶって名前を囁く女を自分の下で甘く鳴かせたい。痕を残し、他の誰にも意識が映らないよう閉じ込めてしまいたい。そう思わせるのが夜叉の血というなら、恋慕も愛憎もすべて藤蜜に知らしめたいと狗墨はその唇に噛みついた。
「藤蜜さま……ッ、藤蜜さま」
「こら、狗墨……う、ァッ」
最奥を打ち付け、圧力と速度が増した行為に、藤蜜の声がわずかに上がる。それを嬉しそうに眺めたあと、狗墨は藤蜜が宿る胡涅の体を強く抱きしめて身体を重ねていく。
無遠慮に押しつぶし、逃げようとする身体を抱き留めて、シーツに縫い付ける針のように藤蜜の匂いを肺いっぱいに吸い込んでいく。痕を残してはいけないと言われたのに、残してしまいそうになる。余裕がなくなるほど、酸素を脳から追い出して、理性を封印して、狗墨は藤蜜を支配下における数秒を堪能していた。
「狗墨」
「……藤蜜さま」
白濁の液を注いだことは謝らない。と、狗墨は藤蜜に抱き着いて名残惜しそうな目を向ける。
藤蜜が事後に恋慕の余韻を語ることを嫌っているのは知っている。それこそ夜叉の男がつがいを囲い、全身につけた印を確認しながら囁く、重い愛を知らせるような甘い時間は何よりも好まない。
狗墨もそれはわかっている。どれだけ名残惜しいと後ろ髪をひかれても、藤蜜の愛玩であり続けたいのなら引き際はわきまえていなければならない。
藤蜜にとって身体の交わりは食事と同じ。それ以上でも以下でもなく、用が済めばそれで終わり。
「藤蜜さま?」
いつもであれば颯爽と服を着てどこかに去っていくのに、今日は狗墨が体をどけても藤蜜はベッドに寝ころんだまま天井を見上げてぼーっとしている。
そんなことは初めてで、指先一つ動かさずに無言でいる藤蜜に、狗墨は心配そうに顔を寄せた。
「うぬは、わらわの印が重くはないか?」
「ッ、馬鹿なことを言わないでください」
突然の告白に、驚いたどころか怒りをあらわにした狗墨の態度に、藤蜜の目が丸く変わる。
「オレは、藤蜜さまをお慕いしています。どんなお姿でもかまいません。オレにとっては藤蜜さまの愛玩であることが誇りであり、唯一なのです」
今度こそギュッと抱き潰す勢いで覆い被さってきた狗墨に、藤蜜はどこかあきれたように脱力する。
胡涅の体では狗墨をどけることは叶わない。
抱きしめられ、例え、そのまま絞め殺されようと、受け入れるしかない軟弱な現状に「はぁ」と、降参の息を吐く。
「わらわの印より、うぬの愛のほうが重いのを失念しておった」
「藤蜜さま、たわむれでオレから奪おうとしないでください」
ぐいぐいと頬や頭を擦り付けてくる男に、藤蜜は冷めた瞳で天井を眺め続けていた。
四肢はベッドの上に仰向けで投げ出されたまま。
腹が満たされれば急速に冷めていくのは今に始まったことではない。抱き着く狗墨を撫でることもあやすこともせず、藤蜜は天井を眺めていた瞳を静かに閉じる。
「気まぐれで飼うものではないと、緋丸の小言が今になって響いてくるわ」
思い出されるのは、色褪せるほど遠い昔にある景色。雨に濡れた狗墨に名前を授け、連れ帰った先で言われたことが、何百年たって効力を持つとは笑えると、藤蜜はようやく身体を起こす。
そのとき、抱きついたまま離れない狗墨の背中に目をとめて「この世で白藤の愛交花を好んでいれるのは、うぬくらいだな」と、小さく呟いた。
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