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伍書:新たな神獣

挿話:華棒の衰退

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淡水と海水が混ざる特殊な河口は幻想的な風景を生み出し、沈む太陽が溶ける様は、見るものによって違った感想を抱かせる。あるものは美しいといい、あるものは血がにじんだようだという。
ここに揃った面々に至っては、おそらく後者だろう。


「顔をあげよ」


時を遡ること半日。上がることのない顔ぶれをジンはじっと見下ろしていた。
五日間をかけて権力者といえる多くの官僚が集められ、各寺院を代表する多くの僧まで列席している。粛々たる重苦しい空気。それほどの人数が集まっても余裕がある広い部屋で、ジンは皇帝の席に座っていた。
普段は劉王(りゅうおう)が座る席に、なぜジンが座っているのか。
当の劉王はジンの隣に腰かけて、地蔵のようにじっと動かないでいる。疲弊しきったその顔を見る限りでは、兄弟げんかというより一方的な説教をうけたのだと推測できる。
しかし、なぜ。
その疑問符は緊急招集された人々の頭上に浮かんでいた。


「許す。顔をあげよ」


その一言で顔をあげた参加者は、全員青白い顔をしていたのはいうまでもない。
第壱帝国の皇帝である劉王陛下が委縮するほどの弟君は、これから尋問でも拷問でもしてやるぞという雰囲気でそこにいる。
不機嫌な声。殺伐とした空気。
束ねた長い金髪が揺れるだけで恐ろしい。黄金色の瞳は鋭い眼光を放っているだけでなく、端正な顔立ちには明らかな殺意がにじんでいた。


「急遽、統王会議を開いたのは他でもない」


声まで苛立ちを隠さないのだから相当だろうと誰もが思う。
幼くして衰退しかけた帝国を継ぎ、経済の回復や内乱の鎮圧、他国との交渉をはじめ、腐敗した内部勢力の派閥にもテコ入れをした君主に逆らえる人物はいない。若造だの、青二才だの、陰口を叩く者もいない。あの華族でさえ、ジンには一目置いていると誰もが知っている。
そこでふと、集まった官僚たちは普段であれば「急に招集するなんて」と文句をいう華族たちが大人しいことに気づいた。


「華棒。花魁の暗殺容疑で、そなたを拘束する」


よどみのないジンの宣言に、場内がざわつくのも無理はない。
帝国がふたつに分かれてから三百年。第弐本帝国に政治的介入をするのは自滅行為だと、政治にかかわる者なら誰もが知っている。特に、花魁に手を出せばどうなるのか。等しく処刑された歴史は文献にも残されている。
第壱帝国の主権だけでは飽き足らず「統王の寵姫に手を出したのか」と飽きれる声がある一方で、「華棒ならやりかねない」と言った納得の声もある。それでも、百歩譲って華棒にその野心があったとして、五十年以上も王族の影に身を潜めていた男。
勢力拡大、あわよくば政権交代をもくろんだとしても、華族の頭主が直々に花魁に手を下すとは誰も信じられなかったに違いない。


「ジン陛下、発言の許可を」


山岳地帯の寺院をまとめる筆頭僧が口を出したことで、ますますざわめきが大きくなる。癒着の噂だけでなく、寺院と華族には諸々の深い関係があるのは世の常識。華族を守るために、寺院が皇帝と対立する姿勢を見せるのであれば、いったいどちらにつくべきだろうと、誰もが思案せざるを得ない。


「申してみよ」


ジンが発言を許可したことで、場内は一度静まり返り、高尚な僧が立ち上がってお辞儀をした。


「恐れながら申し上げます。花魁暗殺とのことですが、華棒様は長年この帝国に貢献されてきたお方。後宮には劉王様の妃になっている者もおります。統王様の寵姫であらせられる花魁に手を出しますでしょうか」

「黄宝館が邪獣の襲撃にあったことは知っているな」

「はい、存じております。ですが、邪獣は陰禍の集合体。黄宝館が襲われたのは偶然であり、災難としか申せません」


僧の発言に、それもそうかと事情を知らない官僚たちは顔を見合わせる。そもそも、邪獣は第壱帝国では出現しない生物で、大河を挟んだ対岸にしか存在しない。
陰禍も、邪獣も、机上の空論で語られる災害に過ぎない。
四獣の扱う不可思議な能力ならまだしも、見たことのない陰禍や邪獣を操れる「人間」などいない。


「お言葉ですが、ジン陛下。第壱帝国にいる華棒様が黄宝館に邪獣を仕向けるというのは、いささか無理がある話でございます。それで花魁暗殺の罪を着せるのは、少々強引かと」


実体験ではないことを当事者のように考えるのは難しい。
邪獣の副産物である皮、牙、角、肉などの恩恵を受けていたとしても、実際に目で見て、自分で狩りをして、得たものでないからこそ「高級品」の素材しか知らない。
だからこそ「災難」という言葉に、多くの人が思考を停止させていた。


「たしかに、邪獣襲撃は災難としかいいようが」

「黄宝館に現れたのも偶然だろう」

「それをさも華棒様が主導されたとするのはいかがなものか」

「統王様も先帝のように花魁狂いに」

「災厄の天女はやはり国に害を及ぼすのか」


ひそひそとした声は波紋となり、輪になって僧の援護射撃となる。
その端で、華棒がひとしれず鼻で笑って、そっと口角をあげたことなど知るはずもない。


「ジン陛下、長年国のために仕えてきたわたくしが、なぜ、裏切るような真似をするでしょう」


味方が多いといわんばかりに、華棒は発言の許可もなく、ジンの前に躍り出た。無実を訴える姿は迫真の演技で、集まった官僚も僧も、不憫な者を見る目で華棒の背中をじっと見つめている。けれど、その先。階段の奥、高い位置に座るジンの顔を見て、誰もが一斉に口を閉ざした。


「邪獣の出現は偶然であり、災難なのだから、裏切る真似には該当しないと申すのだな」

「さっ、さようでございます。邪獣が出現する場所など、わたくしには見当もつきません」

「即刻、処刑が良いか?」


音もなく笑ったジンに、華棒だけでなく場内が水を打ったように凍り付いている。
若輩にして有能。国を立て直してきた王が優しいだけの器だと思っているのなら、早々に改めた方がいい。
劉王が空気を読んで「理由くらい説明してあげなよ」と呟いているが、その呟きすら後方の席まで聞こえてしまうほどの静けさに満ちていた。


「華棒がわたしの懐柔に失敗し、刺客を送り込むようになって何年たつかは、正直考えるのも面倒だ。そのあたりはヒスイが詳細を残している。わたしの暗殺をもくろむ分には、国への貢献も含め、目をつぶってきたが、花魁に直接手をかけるとなると話は別だ」


すらすらと述べ始めた内容が、最初から口を挟む余地のない衝撃の事実だったのだから仕方ない。内情に精通している者であれば、華棒がジンを疎ましく思っていることを知っていて、ジンの暗殺にことごとく失敗していることも知っている。
失敗のほとんどは四獣による妨害だといえるが、ジンを慕うものが内々に処理しているものも多い。


「これが何かわかるか」


ジンが取り出したのは、陰禍を人工的に集める札。短冊のように細長い一枚の紙で、呪文とも円陣とも呼べる何かが記載されている。


「先の時代に考案された札だ。製造された枚数は全部で十万。陰禍を集め、意図的に邪獣を作り上げる」


花魁の寝所にこもって業務放棄をしていた先代の頃、各地で邪獣が出現し、当時の四獣たちは困っていた。そこで、狩りの効率をあげるため、陰禍を意図的に一か所に集めるように考案されたのがジンのもつ札の成り立ち。


「近年まで使用され、残った枚数は三十九枚。四獣の血が使用されたこの札は非常に強い効力を発揮するため、管理が必要とし、寺院がそれを担った」


記憶に新しい話だとジンは感情表現をすることなく、淡々と事実だけを述べていく。


「わたしは数年前。この札の所有を禁じ、一切を燃やすように命じた」


意図的に邪獣を誕生させる札は、使い方によって一定の地域、特定の人物を襲撃させることができる。地位や権力を欲する人間には、喉から手が出るほど欲しい代物だろう。華棒が寺院に足しげく通うようになったのは、陰禍集めの札を手に入れるためだと噂されたこともある。


「花魁道中に紛れ、黄宝館に入った女がこの札を持っていてな。名は、カ・メイリン。そなたの分家に入った元・華粧の娘だ。娘がいうには、わたしの寵愛を花魁から奪えるよう、分家の長が準備してくれたと申してな。その分家の者は皆、そなたからの命令に従っただけだと、口をそろえて証言している」

「そんな、誤解です。ジン陛下は卑しい妓女の言うことを信じるのですか。誰かが、わたくしを陥れるために黄宝館の女にその札を持たせ、罠にはめようとしているに決まっています。大体、その札の効力が本物かどうか」

「では、そなたにこの札を貼って、第弐本帝国で数日放置するとしよう」

「なっ、なぜ……それは寺院の管理下に置かれるもの。わたくしが使えるはずもございません」

「寺院が管理するはずの台帳が燃やされていてな。確認する方法がないのだが、そなたはこの札が偽物であると信じているのだろう。ならば、何も問題ない。貼って数日放置するだけで無実だと証明できるのであれば、何も困ることは無いはずだ」


そういって笑うジンの目は一切笑っていない。
隣で劉王が額に手をあてて「はぁ」と困ったような溜息を吐いているが、ここで溜息を吐ける度量は持ち合わせていないと、官僚も僧も空気のように下を向いている。


「不思議だと思わないか。数か月前、わたしが邪獣に襲われた日、わたしはそなたが贈った衣を着ていた。中に何が仕込まれていたと思う?」

「……け、見当もつきません」

「これと同じ札だ。コウラに調べさせたところ、先帝時代に製造された札に違いなく、本物だと言うではないか。燃やせという勅命に反しただけでも大罪だというのに、自身が使えるはずもないと申していた札が二枚、そなたに関連づいているのをどう説明する」

「それは、きっと誰かが」

「それは誰だ。そなたとわたしの確執を知っていて、この札を容易に扱える者は限られているぞ。わたしが許す、申せ」


そこで華棒に名指しされた人物は、最初に名乗りをあげた高僧だった以上、慈悲も何もない。「この、裏切者」と。狂ったように否定の言葉を口にしたのは誰だったか。官僚や僧も含め、半数以上の阿鼻叫喚や罵声怒声が渦巻いていく。
罪のなすりあいほど醜いものはない。
誰がやった、何をやった、命令された、仕方なくそうしたなどと、余罪が次々に暴露され、微笑むジンの隣で劉王がますます深いため息を吐いていた。


「兄上、これでも職務怠慢ではないと?」

「……悪かった。これからは剣術以外にもちゃんと取り組む」

「隣国との交渉も内乱の鎮圧も、武力だけでどうこうできる時代ではない。ひとつ救いであるのは、兄上が華族と共謀を計っていないということか」


処刑候補に真っ先に名前が挙がるようなことにならなくてよかったとジンは言うが、それは劉王もそうだと思わざるを得ない。


「実の弟に殺されるなんてごめんだ」


これでも可愛がって、大事にしてきたつもりだとぼやく兄の姿に、ジンも息を吐くしかない。
世継ぎ、権力、財をめぐって血なまぐさい歴史を繰り返してきた。王族として身に染みている。親も兄弟も親族も友も関係なく、得るものを得るために積まれた命を山ほど見てきた。


「あとは任せろ、一掃しておく。五日も拘束して悪かったな」

「帝国がひとつであるということを国民が思える国でなければ意味がない」

「わかっている。お前とやり方は違うが、目指すものは同じだ」


兄である劉王が陣頭指揮をとって動くことになったことで、仕事が終わったとばかりにジンは立ち上がり、臨時の統王会議は幕を閉じた。


「あっ、ジン。ちょっと待て、これを」

「ん?」


「南部地域に遠征に出た際に見つけた。三百年前に弾圧された天女信仰の廃村遺跡に刻まれていた文字の写しだ。たしか、魔那について記述が残されたものを集めていただろ?」
ジンが退出する前、劉王はジンにある書物を渡していた。

魔那を奪われた天女は、王に訴えた。魔那は負の感情を蓄積し、浄化しなければ災厄をもたらすと訴えた。王は言った。天女が地上にとどまるなら、魔那のありかを教えようと。天女は一人の女の身体に自らを封じ、人間として生きることを決めた。
天女を愛する四獣も人間に宿ることにした。けれど王は約束を破り、魔那を隠し続けた。
王は魔那の力の半分を我が物とし、陰禍を払う役目を負ったが、それが永年続くはずもない。
我々は平和をもたらす天女を救い、天女へ魔那を届ける。
天女を裏切った王と四獣から魔那を奪還し、天女へ魔那を還す。


「俺たちの知っている魔那は、四獣の加護を受けたものが扱う特殊な力をいうが、昔はどうやら違ったらしい。王族は確かに陰禍を払う力を持っている。しかし、魔那の隠し場所については何も伝えられていない。遺跡を調べてみたが、隠し場所についてはわからなかった」

「ありがとう、兄上」


総本山と呼称すればいいのか。本来は政治の中枢として機能するはずの皇帝の城は、山岳地帯を抜けた第壱帝国内に存在している。
ふたつの帝国を結ぶ大河を抜けるには日よけの籠がついた船を使うのが一般的だが、いまはそれを手配している暇はない。時刻は夜。船頭もみな眠っている。


「アベニ」


五日も封花殿を留守にした焦りは足早に宙を駆け、ジンが声をかければ、何もない空間に炎の輪が現れる。
人一人が通ることのできる輪をくぐれば、それは封花殿へと繋がっていた。


「おかえり、ジン。アザミが待ってるぞ」


通り抜けた先にいたのは、赤い髪の男。炎帝だけが他者を搬送できる輪を作り出せるので、いつも最初に対面を果たすのはアベニだが、今日は違った。
数歩先、窓際の椅子に腰かけたアザミがそこにいる。
夜風を通すために窓をあけて、静かに笛を吹いている。


「っ、ジンさま」


帰ってきたことに気づいて、パッと顔をあげて微笑む姿にジンは思う。かつて、天女を地上に落とした先祖も同じ気持ちだったのかもしれないと。
手を伸ばし、引き寄せ、口づけを交わしながら愛を告げられるなら、道徳も倫理もねじ曲げてしまいたくなる。そうした衝動にかられるのも無理はない。
誰よりも愛しく、美しい天女を手放すなど考えられない。
そんな日は永遠に来なければいい。


「アザミ、そなたを自由にできるかもしれない」


ジンはアザミを抱きしめながら、胸に宿る思いとは反対の言葉を吐き出していた。
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