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お昼休みは、お兄様に癒しを求めたい……。

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 午前中の授業終了の鐘が鳴った。

 昼休憩です。

 私は、教科書を片付けて食堂へ行こうとした。

 一応ルドルフ殿下を振り返って少し確認したら、上位貴族の男女に囲まれていた、側近のアイルやハーバルがガードしている。
 
 なんかあの輪に入るの面倒だけど、一応婚約者で悪役令嬢の私が散らかさないといけないかしら。
面倒くさいわ!食堂でお兄様が待っているのに!

 もう!悪役令嬢やってやる。

 私は、ルドルフ殿下の所へツカツカと歩いていく。

「皆さんお退きになって。」その声にモーゼの十戒の如くルドルフ殿下とクリスティーヌの間が開いた。
 スゲエ、道が出来たよ。
クリスティーヌの力マジ凄い!嫌お父様の力だけどな。

「クリスティーヌ」ルドルフ殿下がニコニコしながら私を呼ぶ。

 私は、ルドルフ殿下の所まで行くと
「クリスティーヌ、わざわざ私の所まで来てくれたんだね。」
 仕方なくな!
「はい、ルドルフ殿下」私はルドルフのキラキラした顔を見て、心がほんわりする。癒される私だけに向けられる笑顔。
「ルドルフ殿下、午前中の授業お疲れ様でした。食堂へ参りましょう!」
 早くいきたい、お兄様に癒されたい!
「席は十分にあります、大丈夫ですよ。」

「そうですが、お兄様が待っていますもの。」

「イクエルは大丈夫ですよ」ルドルフ殿下は無愛想に言うが、早くお兄様にぎゅってされたい。
癒しを求めるばかりに後ろに気づかず、ぶつかってしまった。

「ごめんなさい」振り返りながら謝ると、王子の側近アイル・オーマン(10歳)だった。
 現、アークジェント王国の騎士団長。オーマン伯爵の嫡男
 深い青の髪にアクアマリンの瞳(氷の貴公子)がいた。
 近くで見たアクアマリンの瞳綺麗!空の青、煌めくアクアの海。

 キレイ!吸い込まれそう。
それに私の好きな剣士

「クリスティーヌ嬢大丈夫ですか?」

「ごめんなさい。余りにも綺麗な瞳なので、見とれてしまいましたわ。」

「あっぁの、クリスティーヌ嬢はよい匂いがしますね。」

  「サシュと言う匂い袋を作って持っているのですわ。」これですとアイル様に見せた。
「ご自身で、作られたのですか?」
「はい、気になりますか?」アイルは真っ赤になって「違います、僕じゃありません。妹がこう言う薫り袋が好きで……。」

「良ければお作りしますわ、まだ残っておりますし。」

「良いのでしょうか?」どうしようかアワアワされて可愛い。氷の貴公子が嘘のよう。

 そう話して居ると「じゃぁ、私にも作って下さい。」私の横にルドルフ殿下が立っていた。

「ルドルフ殿下にでしょうか、でも私の手作りですし、殿下に差し上げれる品ではありません。」

ルドルフ殿下は、私の手を取り「貴女が作った物が欲しいのです。」

ぐいっとルドルフ殿下は、私に顔を近づけた。

 このシーン、アイルとヒロインの出会いのスチル。
 ぶつかってヒロインから落ちたサシュを拾い、「良い匂いですね」自分でサシュを作る、アリアに興味を持つのだ。
 そこにルドルフ殿下が現れ、アリアと同じサシュが欲しいとねだるルドルフ殿下が可愛いかった。

 あーーーーー、又やらかした。ヒロインの邪魔ばかりして、クリスティーヌのアホーーーーー。

「ルドルフ殿下とアイル様の妹君にも作りますね。」とそつなく微笑んだ。

   「それでは、食堂に参ろうか」とルドルフ殿下は私をエスコートした。私は、アリアに向き「アリアも一緒に行きましょう?」私は、アリアに声をかけた。

「クリスティーヌ、どうして彼女を?」

「ルドルフ殿下は、お嫌ですか?」

「嫌、クリスティーヌがいいなら構わない。」

 揃って食堂へ向かった。
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