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キャサリン

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「直ぐにエリエンヌの元に行く。」

「お前達は犯人を探せ!一人でも多くエリエンヌを襲った犯人を捕らえよ。」

「「「「はっ、」」」」

「エリエンヌーーー、やっと幸せになれると思っていたのに」

「アルフレッドさまぁ~みぃつけたぁ~」

「お前はーーーキャサリンなのか!どうしてここに。お前は投獄されていたはず、あそこからは逃げれ無いはずだ!」

「うふふ、アルフレッド様が愛していたキャサリンですよ~。」

「始めからお前など好きでも、愛しても無い、お前達を捕らえる為の偽りだ。」

「ひっ~どい、キャサリンのこと可愛いって言ってたよね。このクソが!」

「くっくそーーーだと、ーーーお前はキャサリンではないな!」

「そんなわけ無いわ~、私はわ・た・し・よ。ねぇアルフレッド様」キャサリンはニヤリと笑った。
キャサリンを黒い靄が取り囲める

『あっはははは、これは楽しいお前はこの女を愛してはいないかったのだな。』キャサリン姿でドスのきいた男性の声を発した。

「お前は誰だ!ーーーお前が、エリエンヌを襲ったんだな。」

「え~、証拠無いよね。ひっど~い。」キャサリン泣いちゃう~キャハハとキャサリンは取り憑かれように可笑しなお笑いを上げた。

「どう言うことだ、キャサリンーーー。」

「キャサリン、やっぱりアルフレッド様が良いの~結婚してアルフレッド様の妻となってこの国の国母となるの~」素敵でしょとニタニタしながら笑っている。

「どうやって脱獄した!」

『「ひみつぅ」』キャサリンと男の声がかぶる。

「キャサリン」アルフレッドはキャサリンの仕草に苛つきキャサリン手首を掴む。

「痛いじゃない、放しなさいよ!」

「お前がちゃんと説明すれば放してやる」

『「キャサリン強くなったのよ、何でも出来るの。」』また男の声が重なる。

「何を言っている。どうやって脱獄したんだ。答えろ、手引きしたやつがいるはずだ。白状しろ。」

『教えてやろう、俺様のお陰だよ』キャサリンの声ではない男の声がキャサリンから発しられた

「誰だ。」

「わかんな~い、キャサリンに素敵な力をくれたの。」

「どう言うことだ!」

「え~仕方ないなぁ~。じゃ~あ教えてあげる、あのうっざい女に神様から頂いた剣を胸に刺して上げたの。そうするとね、あのクソ女はね、永遠に目覚めないの。」ケケケーーーとかんだかい声で笑った。

「剣を胸に刺しただとーーーだがエリエンヌには外傷は無かった。」

「う~ん、なんで分かんないかなぁ~キャサリンが胸に突き刺した剣ね、エリエンヌの中に消えて言ったのよ。だから分かんないのよ。」

「胸に、消えたーーーだと。それは」

「キャサリンに剣くれた黒い靄の神様よ。」

「黒い靄の神、それは悪魔を召喚したのか?」

「しょうかん?キャサリン知らな~い。」ケタケタと頭を振りながらキャサリンは笑っていた。

「衛兵、キャサリンを黒の魔部屋へ投獄。魔術師は魔封じの拘束具をキャサリンの手にはめろ。」

「「「はっ」」」

黒の魔部屋、魔法も真剣も通じない入った者は脱獄は出来ない重い罪を犯した者が入る牢。

エリエンヌの体に入り込んだ剣は、目に見えず対処法は靄の溝のみぞ知るーーーと言うことになる。

だがーーー

悪魔に対抗出来る剣、すなわち聖剣純鉱物ダイヤモンドで作られた剣に聖猊下にエンチャットされた剣は悪魔おも倒せる聖剣になるそれがあれば魔王を打倒出来るかも知れない。

魔王を倒せばエリエンヌは眠りから覚めるのかは分からないがやる価値はあるだろう。

王国宝剣は誰にでも抜ける物ではない。

「王国宝剣、勝利の剣聖剣フレイを鞘から誰が抜けるかーーーだな。」

純鉱物のダイヤモンドで出来た聖剣フレイ、切り裂けぬ物はない必殺の武器であり、「愚かな者では使い物にならないが、勇者が持てばひとりでに戦う」というその者の能力がグレードアップする。
    
「やって見るか!」

アルフレッドは邪念をすて無になり気を沈めグリップを握り一気に引き抜いた。


「ーーーーーーえっ、抜けた。まじか、あはは、マジで抜けたとは驚きだ!いやこれでエリエンヌを助ける事が出来る。」

アルフレッドは急ぎ聖猊下の元におもむいた。


「アルフレッド王太子殿下、急に起こしになられても聖猊下にお会いになれません。」

「「お待ち下さい!」」聖騎士に遮られる手を振りほどきアルフレッドはズカズカと聖猊下のいる部屋に殴り込んだ。

「ヴァレンテ居るか!聖剣を強化し何もでも切れ伏せる剣にしろ!」

「また、無茶を言われる。」

「俺が来るのは分かっていただろう。早くしろエリエンヌの命に関わる。」

「えぇ、エリエンヌ様の気が徐々にむしばわれているのを感じています。」

「本当に聖剣フレイを抜かれるとは、正に勇者、でございますね。」

「勇者ーーーか、どうだろうな?エリエンヌの以外なら抜けたかどうか不明だがな。」

「ーーーーーーノロケですか、」ヴァレンテはやれやれ吐息をはく。

「早くしろ」

「聖剣の間にお越し下さい。」アルフレッドはヴァレンテの後に続いた。

「では、始めます。」ヴァレンテは聖剣に手をかざし複数の強化の祈りを捧げ、その度聖剣の色が変わった。

ヴァレンテは聖剣から手をはなした。

「エンチャット出来ましたよ。」

「ありがとうよ。」

ヴァレンテは微笑み「神のご加護がありますように。」とアルフレッドに護符を授けた。



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