桜が舞い散る日に-----美しい桜と共に気付きたく無かったよ。記憶には桜だけ留めておこう・・・サヨウナラ、愛する人

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公爵夫妻の馬車に乗せて貰い着いた  " 家"    は、貴族街から程近くの少し奥まった場所にあった。この辺りならば、平民でも裕福な者達の住居が集まっており庭も中々の広さだった。治安も良い。

家、と言うよりはお屋敷だったが王城近くの屋敷に比べるとかなり小さくはある。

使用人も揃っている様で本当にお世話になってしまって良いのかと恐縮してしまう。

「何も気兼ねする事なく過ごして欲しい。ここの者達にはアイリーン穣の事は伝えてあるから何か足りない物や、やりたい事何でも言って欲しい。来週にはマーサもこちらに来ることになっているから安心して欲しい。何かあればここの者達に伝えて貰えば私たちに直ぐ繋がる様になっているから何でも相談してほしい。」
と公爵様が、

「そうよ、アイリーンあなたは私達の娘同然なのよ、今迄は満足に食べる事も出来なかったのだもの・・・しっかり食べて、休養を取るのよ？落ち着いたらスキルの確認や色々やりたい事をやって欲しいわ。私達も来るから一緒にやりたい事、探してもよいわね！」
と優しい笑みを向けて下さる夫人。今までの暮らしとのギャップに戸惑うけれど栄養を摂らせて貰えるのはありがたい。旅するにもこうガリガリじゃ体力保たないないもの。今迄の生活で心身共に限界だ。

それからは使用人の皆さんに顔合わせをして下さった後今後についてお茶をしながら話をし『そろそろ帰らなければ・・・また来るわ』と名残惜しげに帰って行かれた。

心穏やかに優しく接して頂けるって本当に幸せなんだわ・・・

この''家"での生活はもう少し気を使うと思っていたけれどそんな事は無く皆さん優しくてホッとした。昔の暮らしに戻ったかの様でここ1週間で甘える事を覚えた。

そして、スキルもチェックしてみたところ『想像創造』はまさしくチートだと分かった。かなりわがままに私の願いを叶えてくれそう。魔法も造る事が出来る、対価は魔力と素材、材料となるものだやるな想像創造。
あと、『ルーム・インベントリ』　　はLv.が上がると段々と広くなり設定出来る事も増える様だコチラも楽しみ。インベントリは最初から無限なので設定だけアップする。

それと、一番怪しげな『アゲインでお買い物への扉』これがスキル名は胡散臭いけど便利！私の頭では知識チートは無理だったんだけどアゲインのおかげで前世経験した事を元に色々調べたり購入したり出来る！どっちもありがたい、幸せよね。

想像創造が有れば妄想からも形に出来るからそこまで・・・と思うけど、アゲインはしっかり想像しなくても大体経験した事を思い出せばそのまま再現してくれるの。モノグサにはピッタリ！　ただアゲインで再現するには想像創造の時より少し魔力が多く必要な事が分かった。　それと食べ物や調味料なんかは味が少し落ちる、そこはアゲイン
ネット通販とか外でのお買い物を思い出せばソレが購入出来る。対価は、お金→ゴールドなの。だがしかし、悲しいかなゴールドは持っていない。チーン終了のお知らせって感じだ。お願いすればきっと用立ててくれるだろうけどこれからずっと？ってなると困る、何か早く仕事、方法を見つけなくちゃね。

前世で読んだラノベでは良く　香辛料、塩、砂糖、食べ物やシャンプー、トリートメント、化粧品等・・・色々商品として出されてたよね。アゲインでそれらの材料、レシピ調べて開発、販売って事も出来ると思う。多分、だってチートだから。結構お一人様でも幸せに暮らしていけそうだな・・・寂しそうだけど。でも、出来るだけ迷惑かけない様にして時々皆様に会いに来させて頂けると嬉しいな。　それと、もし私の商品が有用なら皆様の商会で販売して頂いたり？なんて妄想が膨らんできた。


そんな事を考えていたら明日マーサ様が　‘’家‘’   に移って来られると教えてくれた。ああ、嬉しいあれから７日しか経ってないのにとても恋しかった。

明日会えると思うと嬉しくてそわそわしてしまい何だか上手く考えられない。マーサ様に会って相談しながらでも良いかっと、考えることを放棄してその日はゆっくりと過ごした