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【 越後屋 】到着

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シラキュース家を後にし無事王都を出て暫くのところで一旦休憩していた私達は、可愛いマリーとダレンの優しくも甘やかな空気に幸せな気持ちになりながらも【 越後屋 】へ出発するべく休憩を終えた。 今回、王都では無くて隣の街の【 越後屋 】で協力者様とお会いする事になっている。

協力者様が隣の街で会いたいとのご希望だったからだ。私としてもシラキュース家を出た後、少しでも遠くへ行きたいと思っていたのでちょうど良かったのだ。

今回、私仕様で馬車を造ったのだけど襲われた時や悪天候でも馬や馭者も被害がない様に屋根とシールドを付けた。パッと見た目は分からないけれど安全だし快適、馭者席の座り心地もGOOD! ルームも作ったのだけれど、共有スペース以外に、旅して回る事も視野に入れて個人の部屋もワンルームマンションみたいな感じで個室にした。バス・トイレ付きだよ。水回りや諸々も日本にいた時と同じクオリティだけどどんなシステム? ま、いっか・・・

今後の状況で変更も出来るしね。ファミリータイプとかね、フフフフフ



「皆んな、少しはリフレッシュ出来たかな?そろそろまた出発するよー。それから馭者は交代でやっていきたいと思っているんだけど、1人だと寂しいから誰かしら一緒にいるようにしようかなって思ってます! 馭者席も座り心地は良いし安全面も保証付きだよ! 外の景色もよく見えてお勧め。」 
と言いながらマリーとダレンを見るとマリーがソワソワ モジモジしている。

「ダレンがここまで馭者をしてくれたんだけど、もう少しお願いしても良いかな? それともう1人は・・・」
誰にしようかと皆んなを見ながら悩んでる風を装っていると、ダレンもマリーをチラッと見ている、こ、これはやはり

「えっと、女の子も楽しめると思うから・・・うーん、マリー今回はお願いして良いかな?」

と、お願いすると少し頬を赤らめて

「はい、勿論です。窓から見るよりも良く景色が見えますもんね! 久し振りの王都の外、楽しみです。」
と目をキラキラさせて了承してくれた。

「じゃ、2人共お願いして良い? あとね、交代でってお願いしたけれど今日は、急だったし野営地までお願いしても大丈夫?あと3時間くらいだけど・・・」

「「勿論です。」」と2人から返事が。

「そしたらお願いね? 何かあってもシールドが弾いてくれるから大丈夫だからね。私達もちゃんと、対応するわ。」と笑むと

「はい、何かあればお声かけします。」とマリーから返事が、でも何かある可能性に思い至ったのか少し不安そうな様子

「馭者席、馬から安全にシールド張ってあるしこのボタンを押せば直ぐ中に繋がるから大丈夫よ。」と伝えれば、シールドの存在にホッとした表情を見せる。

「それに、馭者席にいる人の姿は偽装で強そうな男性1人に見えているから心配しないでね。」

と覚えたてのウィンクを見せれば微妙な顔で頷かれた。て事で私は中に引っ込み他の皆んなには紙とペンにそれぞれの要望を書いてを渡す様に伝えた。

みんなが書いている間空間を広げ大きめのキッチンを副料理長と一緒に造っていく。厨房と言えるくらいになった。また必要ならば大きくしたり仕様を変えられる事を伝えると今はこれで充分との事。

そうこうしている内に今夜の野営地に到着。停めて、全体をシールドで覆い副料理長が腕を振るってくれた食事を皆んなで美味しく頂いた。皆んな、‘’教育‘’ を気にせず食べられる食事に大満足で、皆んなで会話しながら食べる・・・皆んなの嬉しそうな笑顔が切ないくらい輝いていて何よりのご馳走そうだった。
今までの辛かった事、思い出さないくらい皆んなで幸せになろう


各自私室で眠った。明けて朝、清々しいお天気で皆んなの笑顔も輝いていた。美味しく朝ごはんも食べ出発! 私も久し振りの王都の外だからとても嬉しい。 今日は、レオンが馭者で隣に私がいる。久し振りに2人になった様な気さえする一昨日までいつも夜は2人だけだったから。1日皆んなといたそれも嬉しい時間だったけれどレオンといる事でしか得られない幸せもあるのだと分かった。 幸せだと思っているのにもっと欲しがるなんてたった1日で欲張りさんになってしまった・・・


ランチ休憩の後に馭者を交代、もう一度休憩をし交代・・・そうして目的地の街に着いた。門でも特に問題なく街の中に入れて無事【 越後屋 】に到着した

「会頭、皆様、お待ちしておりました。」と【 越後屋 】の皆んなが出迎えてくれた。そして、レオンと初めて会った時に一緒におられた美しい御二人、レオンのご両親に再会したのだった。協力者とはレオンのご両親だった・・・


「やっと会えたね、待っていたよ。」と黒髪に琥珀の瞳の美丈夫のレオンのお父様

「綺麗になったわね・・・良かった、無事で。」
と白銀の流れる髪とレオンと同じブルーダイヤの儚げな美しいレオンのお母様が抱きしめてくださった。

「お久しぶりです。レオンのお父様、お母様が協力者様だったのですね・・・ありがとうございます。」
その優しい腕に強張っていた身体からホッと力が抜けた。


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