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うちの子、黒犬
しおりを挟む馬車の旅を再開させて、まだドヤりながらナデてを強要する黒犬。仕方ない、それだけの、働きをしたもんね。
「ねぇ、黒犬・・・戦う前に、僕に話かけた?何か、僕が心の中でかけた声に返事したよね?」
『うん、そうだな。話かけた。こんな感じで』
「やっぱり。いつから?話せたの?」
『うーん、最初から?』
ええーーー!!
「何で、ずっと黙ってたの?」
『いや、何となく?』
父さんには、僕の声しか聞こえない
「普通に話せる?」
『うん、話そうと思えばな?ただ、面倒くさいだろ?
犬が話せたら・・・』
「・・・じゃあ、父さんと僕の3人の時は、普通に話して?」
『・・まぁ、な?良いぞ?』
「何で疑問系?」
「まぁ、良いだろう?そんな事は」
「「・・・・」」渋っ!!かっこよ!
父さんを見ると、アゴ・・・外れるよ?
「黒犬が喋った!!!」
「うん、さっきね、ベアイラとモエンテ?倒しに行く時僕が話しかけたら、念話?で答えが返ってきて。もしかしてと思って、今確認してたの・・・」
「そっか、会話出来る黒犬だったんだね。
よろしくね。」
「おう、よろしくな?ファルの父ちゃん!」
「ファルの、父ちゃん・・・」
「外では、俺喋んねーぞ?面倒くさい事なるしな?ここら辺は、獣人も見かけないし
攻撃されてもヤダからなぁ。」
「うん、分かった。所で、何で名前、全部嫌がるの?」
「え?何か、ヤダからかなぁ」
「どんなのが良いの?それとも、名前あるの?」
「まぁ、有るけど。今は、まだ言えないんだよ。規制があるからな」
「何、規制って・・・」
「ま、だから黒犬で良いからな?」
「うん、分かった。
うちの子って認識で良いのかな?」
「まぁ、子って可愛いもんでも無いけど。今はそれで頼むな」
ニカッって、笑った気がした。
その日は、こんなびっくりな事もありつつ。まぁまぁ進めた日でもあった。
野営時、また、大きなルームでうちと、ナンドラ家のシェフ達によりキッチンカーとなった馬車で次々と、美味しい料理が作られて・・・全員が幸せなぽんぽこになったのだった。
父さんとナンドラ伯爵は色々と気が合う様で2人と、団長や、料理長。
数人でチビチビと旨い酒を楽しんでいる
父さんも、ナンドラ伯爵もガッツリ良い酒を持ってきているのだ。全部置いて来る事無いもんね。
自分達で揃えたものは全て持って来た。
あと、お蚕様の職人さん達も。大丈夫そうなら来たいと言ってくれているそうな。他の職人さん達も。
伯爵家の皆さんをすごく、慕っていて泣いて別れを惜しんでいた。
ぜひ!!呼んで欲しいと言われて・・・アイテムバッグを渡しておいた。来れる様になったら、いつでも良いから連絡してくださいってお伝えして。連絡用の魔石も渡しておいた。
だって、未開の地でも服は必要だもんね!あと、色々な生活道具もね。
未開の地がどんな感じか分からないけれど。
希望を持って進んでいける。無能と呼ばれた僕は父さんが言った様に
無限の可能性があったのだから
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