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お詫びと訂正。
作中に出てくる男性で
神馬 優(じんば すぐる)
   →神原 優翔(かんばら ゆうと)    さんに間違えて表記していました。 神馬 優さんに戻しました。

どちらも好きな名前でした。教えて頂くまで気付かず申し訳ありません。
よろしくお願い致します。


☆     ☆     ☆     ☆     ☆


私好みのネックレス、イヤーカフや、沢山の綺麗で可愛いアクセサリーや、魔道具かな?を売っている露店を見つつ、素敵だなぁ。欲しいなぁって思ってたら可愛らしいおばぁちゃまに呼び止められた。

欲しいのがそんなに顔に出てたかな?恥ずかしい・・・と思いながら。日本にいる時も、色々買わされたなぁと思い出していた。複雑。異世界でも鴨がネギ背負ってる様に見えるのかな、泣。気をつけよう。

だが、しかし!無視は出来ない。コレは母からの遺伝だ。野生児な上に、騙されやすい私達。単純なんだろうね。


「うふふ、大丈夫よ?そんなに警戒しなくても。今まで良く騙されたでしょ。でも、コレからは平気よ? 分かってても、無碍に出来ないお人好しの貴女の事。私は好きよ。」

どうして分かるの?!すごない?エスパーか? 《良い人だよねー》と言われるのは馬鹿だよねって言われてるのとイコールだって気付いてた。ただ利用されてるだけだって分かっててもつい手を差し伸べてしまう。 仕方ない、性分だから。でも、もうそれも辞めたんだ。 と別れてから。自分では辞めたつもり。

「ソンナコトナイデスヨ。私は騙され無いので有名ですから!」

「クスクス、大丈夫よ!さっ、手を出して。」と、ニコニコしながら何か、手渡してくる。

「わ、私!お金持ってません!宝石買えるお金なんて持ってません!」とお返ししながら首をブンブン横に振ると・・・
黒鉄は、おばあちゃまに尻尾を振っている!コラっ。

「大丈夫よ。。貴女が今まで頑張ってきた対価みたいな物なの。
コレが有れば、使える様になるギフトとスキルがあるわ。貴女のお仲間の為でもあるから。 身につけてね。」と渡してくれたのは

薄いピンクから白のローズクォーツに似た感じの石だった。優しさに満ち溢れた石。ほんのりとした温かさを感じる。あ"ー、なんかやさぐれた心が癒される~・・・とぼへーっとしていたら、

「杏里ちゃん?どうしたの?」って清羅さんが声をかけて来て、

「あのね、こちらの お、ばあちゃまが・・:あれ?居ない。ココにアクセサリーの露店があったの。そして、可愛らしいおばあちゃまがいてねカクカクしかじか」と伝える。

「夢でも見たの?居ないね。」

そう  そこは、隙間でした。柔らかな空気感のある場所でしたが。
でも、私の手にはローズクォーツに似た石で出来たペンダントとイヤーカフが残っており、清羅さんと2人顔を見合わせる。周りにアクセサリーを売っているお店・露店なんて無い。

黒鉄は、右斜上を見ながらご機嫌に
「ワフ!クゥン。」と尻尾をフリフリしている。
「びっくりさせちゃったわね。大丈夫よー、私からのプレゼントよ。コレからも色々有るけど、必ず幸せになれるわ!貴女がコレからも、貴女のままでいればねー」と、優しい声がどこからともなく聞こえた。 

「ありがとうございます。」と、黒鉄が見ている方に声をかけると

「どういたしまして~!負けないで幸せになるのよ~」と聞こえてきた。そして、ふっと柔らかな空気感が無くなった。

どうやら私にだけ聞こえた声の主はもう居なくなった様だ。 黒鉄が「ワンワンワン!」と、笑いながら尻尾をプイプイ振っていた。


不思議なことも、あるもんだ






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