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18歳の誕生日 2
しおりを挟むコンコンコン、、、
ノックの音に返事をする
隣国からの使用人が帰国した後
元々居てくれた
公爵家の使用人達が帰って来てくれた
喜ばしい事だ
「アンナ様
お綺麗です。
良く似合っておられます」
蕩けそうな笑みに
恥ずかしくなる
「アランも、とても
素敵だわ。。。」
アランに贈られた
プラチナゴールドの
艶やかなエンパイアドレス
濃いブルーサファイアの宝石達
髪に刺した
ブルーローズとブルーサファイア
アランは
今日は執事服では無い
黒い夜会服に、プラチナと黒が
寄り合わさったライン
とても、嬉しいけれど
こんなに2人
お互いの色を纏って、、、
良かったのかしら
アランには本当に決まった方は
居ないのだろう、、今は
アランにエスコートされ
進んで行く
会が進み、
陛下の挨拶となった
「今宵は、皆良く揃ってくれた
アンナ公爵。。。
誕生の日おめでとう
今宵も美しいな
この1年。。様々、、
尽力に感謝している
1年前、のこの日より
皆、多くの困難に良くぞ、、
立ち向かい、乗り越えてくれた
改めて礼を言う
はじまりの日から1年。。
皆の努力により
多くの事が軌道に乗り始めている
まだまだ、困難は
続くであろうが、、
私達ならば乗り越えて行けるであろう
どうか、コレからもよろしく頼む」
大きな拍手に包まれる
「それと、隣国から
何年もの間、助力して頂いていた
この会場にも、来てくれている。。
本当に感謝している
国を代表し、礼を言わせて頂きたい。。」
隣国からの人々が前に出る
顔見知りの間柄の者も居る
更に大きな拍手が送られる。。
「アラン様、前へ」
アラン、、様陛下が
様をつける相手。。。
アランは、、何者だったの
「アラン様は、
隣国スタンフォニアの
第五王子だ。。
数年前より
我が国に力を貸して頂いていた
ブライスリー公爵家の
執事見習いとして入り
現在に至るまで、、
多くの事を成し遂げてくれた
本当に、感謝している。。。」
令嬢方のキラキラの眼差しが
アランに注がれる。。
チクリと胸が痛んだ
「アラン殿下。。
今までのご助力
本当に感謝しております。。」
やっとの想いで
これだけを言い、何とか
保っていられる間に
一旦、部屋に下がろうと
間を取る。。。
高位貴族だろうと
分かってはいたのに。。
本当に手の届かない存在だった
離縁した身では
無理だ
早く退出しないと。。
涙がこぼれてしまう
まさか、最悪の誕生日になるなんて
本当に、誕生日が、、
嫌いになりそう
皆に囲まれる
アラン様と、隣国の方々
そっと、離れようとした
アルカイックスマイルも限界だ
「アンナ様」
ビクッと、思わず立ち止まる
令嬢方にも囲まれていたアラン
アランの声は、騒がしい中でも、
聴こえる
振り向いた時に
涙が一粒落ちてしまった。。
何とか笑みを作る
「はい、、アラン様」
一瞬切ない顔をしたアラン様
「貴女に黙っていた事。。
お詫び致します。。。」
耐えられず零れ落ちる涙
貴族として、、あるまじき事だ
「いえ、任務ですもの
充分に、助けて頂きました。。
他の方々も、公私共に
支えて頂きました。。
充分過ぎるくらいに。。。」
何とか、涙を隠し
微笑む
こちらに近づいて、
跪くアラン
「そ、そんな。。
お立ちになってくださいませ。。。」
思わず動揺してしまった
王族である彼が跪くなんて
あってはなりない事だ。。
私の手を取り
「アンナ様
貴女を幼き頃よりお慕いして
おりました
この数年。。。
お側で支える事で
確信しました」
「。。。。。?」
「許されるならば
これからずっと。。
共にありたい
どうか、私の伴侶となって下さい」
そんな事ってあるのだろうか?
彼は隣国の王族
私は公爵位にある
でも、嬉しい
「はい」
思わず、疑問を解決する前に
本音が出てしまった。。。
「でも、貴方は隣国の。。
王子。。許されないわ」
「大丈夫だよ。。
父上からは了解を得ている
この国に、アンナの側に
留まり、支えていく事を」
「!!!。。。。っ」
言葉にならなかった
彼の側にいる事も
諦めて、いたのに。。。
最悪の筈の誕生日は
人生で最も嬉しい日となった
「良かったなブライスリー公爵。。
幸せになるのだぞ 」
「はい、陛下ありがとう
ございます。。。」
その後、皆が祝福の言葉を
くれた
令嬢方も。。。
今までの事で仕方ないと思ったのかな?
何にしても、、祝ってくれた
その後も、夜会は続き
私はアラン様とダンスをした
ヴァルコニーにて、夜風に当たる
今宵は、満月
いつにも増して
月が美しく、、煌めき
アランと私を照らす
月あかりに包まれ
とても幸せだ
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