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私が生まれた日 2
しおりを挟むアランにエスコートされ
会場に入る
最終的な打ち合わせを
両陛下、コールマン公爵達と
済ませる。。。
緊張して来た。。
いよいよ始まった。。。
先ずは、私が誕生日を迎え
公爵として立ち、継承した事を
告げる挨拶から始まった。。。
両陛下も揃っていらっしゃるので
混乱もなく進んで行った
ライディス公爵、叔父夫妻
オリバー夫妻達は複雑そうな顔をしていたけれど、、、コレは私の勝利だ
ここで、陛下が前にお立ちになり
会場の扉が閉められた。。。
騒めく人々
「皆の者よ、今宵は良く集まってくれた。。。
今宵は
ブライスリー・アンナ公爵の
誕生日と、公爵として継承の
祝いの場である
しかし、今宵は異なる意義もある
先ず、事の発端は
かれこれ、17年以上前に遡るのだ
。。。。。」
ここで、騒めきが大きくなった
陛下がコレまでの経緯を話していかれた。。。私の両親の事も。。
領民が盾に使われて、当時のブライスリー公爵夫妻により解決したが7年前の今日。。。領地からの帰りに襲われてしまい。力を使い果たしていた2人は、私の元に辿り着く前に母の命が奪われた事。。。
その後、父も、命を散らした事
騒めきからシーンとした静けさに支配された。。。
それからも色々と騒動があった事
ブライスリー公爵家が叔父家族に支配されていた事。
そこから、資金が流れてしまっていたがその先の、証拠がなかなか掴めず成す術が無かった為様子を見るしか無く今日に至ってしまった。。
しかし、映像や音声として魔道具に記録する事が出来る様になり今まで集めた証拠と共に使用できる様になった事。。。
ここで、この証拠に信憑性を持たせる為に
誰もが記憶に残る公の映像がスクリーンに流された、、音声と共に
おおー、、とどよめきが起こる
そして、証拠の数々と影や、色々な任務を帯びた者たちが集めた映像が次々と音声と共に流され、、明るみに出て来た
ここで、ライディス公爵始めとする、そこに連なる貴族達の悪事が露見していったのだ。。。
話の流れとしては、こうだ
現在の王陛下が即位してからの事
王位の簒奪を企むライディス公爵による
悪事の数々。。
違法な薬物、コレは人を狂わせその薬を欲する余りに、どんな悪事も厭わず行う様になる。寧ろ進んで行う様になるのだ
人攫い、盗賊に始まり人身売買。暗殺業。
家や、店の乗っ取り。。。
ありとあらゆる悪事に繋がっている
薬に至っては、辞めるに辞められず、廃人となるまで続けてしまう恐ろしい薬だ。。
その、悪事の隠れ蓑にブライスリー公爵家の事業を使おうとして、息子であるオリバーを婚約者にする事に成功していた。
結んだ当初はまだライディス公爵が悪事に関わっているとは判明していなかったのだ。。。
しかし、その後、ブライスリー公爵夫妻に悪事に関して露見してしまい、乗っ取りを謀るも乗っ取る事が出来なかった。。
攻防が繰り広げられ、
ライディス公爵が謀略を計り夫妻を暗殺。。。しかし、それでも乗っ取れ無かった。 前公爵夫妻が予防措置を行っていたのだ。
その為、公爵の夫ウィリアムの
兄夫婦であるオーウェン・イライジャを通じて何とかブライスリー家の資産を流用、事業にも手を出していた。。。
隣国を始め周辺諸国まで巻き込んだこれらの悪事。。その総元締めのライディス公爵。今までは、トカゲの尻尾切りよろしく掴めそうになると下の者だけ残して逃げられてしまう事の繰り返しであった。。。
と、淡々と事実のみ話していく陛下
国を乗っ取る足がかりとして、ブライスリー公爵家の乗っ取りを企み
それは、ある意味成功しようとしていた。。。
オリバーと、アンナの婚姻だ。。
アンナに気取らせない為オリバーには
悪事の件はさわりの部分のみしか伝えられていなかった。
その上で、オリバーとベリンダが恋仲になったのを利用し、操りやすいベリンダを第二夫人として利用していたのだ。
オリバーと、ベリンダとの間に子が出来ればアンナにも時を同じくして子が出来た事にし、ベリンダの子は死んだ事として
ベリンダの子をアンナの子として育てようとしていたのだ。
それにより、アンナとオリバーの婚姻が正式に成立する。。。
ベリンダの子で有れば、アンナの父と似ている為違和感はないのも好都合であった
その件については、オリバーとライディス公爵より異議が唱えられたが、、、
私とオリバー様の初夜での会話が流れた。。。
『やっと、本当のことが言えるよ。。。
長かった。。
君は、この家の第一夫人として
最高の女性だよ
全て君に任せるよ。。。。。
。。。。。。』冒頭の言葉が流れ始めた時
思い出して、、、
胸が苦しくなった
愛は冷めても苦しいものは苦しい
『この家の跡継ぎは、心配要らないよ?
君の父上の姪であるベリンダが
産んでくれるから
心配しないでね』
そう、優しく微笑んだオリバー様
の笑顔は何度見ても
優しげだが刃物で胸をザクザク刺されている気になる
『。。。。アンナも早く僕と本当の夫婦に
なりたいでしょ?』って、、、
なんて残酷なの?その為の時間をつくる為に私にだけ働けと。。。
『。。。。。。今からこの寝室は
僕とベリンダが使うことになるから』
『オリバーさまぁ
まだですかぁ?わたし。。。
もう、待てないんだけど。。。
寒くなってきちゃったぁ』
あの時のベリンダには、私の存在は
無かった。。。
オリバー様にも、私は出て行って
夜会などのエスコートも
アランにして貰えと言われたのだった
追い出されそうになって
抵抗した私に
『うーん、そんなにアンナが
言うなら。。。
仕方ないねー?
僕たちが、あちらに
行こうね?ベリンダ』
『オリバーさまぁ
早くあの屋敷に行きましょう?
だって、あんなに素敵に
私達好みに
仕上げたんですものぉ
オリバー様のお父様とお母様から
私達への婚姻のお祝いだもの。。。。』
この辺りで、やっと大分前からの計画だったと分かったんだった。。。
しかも、私の希望で出て行く事にしようだなんて、、、
『。。。今日の、初夜はこの寝室でって
決めてたでしょ?』
初夜だけ、この寝室を使おうなんて、、、
どれだけ私の心を踏み躙りたいのかしら!!
『えぇーー、だってぇ
私、初夜も新しい屋敷の方が
綺麗だし嬉しいんだけど。。。。』
2人のやり取りは、
記憶の中より酷く感じた。。。
その後2人は、使用人と共に別邸とやらへ移って行った。。。
翌日の襲撃も再現され、
アランと私が倒れた所で終わり。。。
その後は、あの夜会の後にオリバー様が屋敷にやって来ての暴言と暴力、、
私が何度か張り飛ばされた所。。
その後も度々暴言と暴力を振るう様子が流された。。。
以上のオリバー様の言動により
公爵家乗っ取りの証拠となった。。
周りからも、、ここまでとは、、
私なら耐えられない、、と泣き崩れる婦人も居た。。。
今までアンナの事を愛されない女と嘲笑っていた人々も映像と音を目の当たりにすると、、何とも言えない様だ
モゴモゴと謝罪していた。。。
正直それくらいで私の心は
暖まらない。。。
本日以降は、付き合いを控えさせて頂く予定だ。。公私共に。。。
これまでの証拠の中には、録画したものと
念写、、記憶の映像もある。
今のところ、半年から1年前迄で、
本人が水晶に触れ無ければ再現する事が出来ないけれど。。。
本人が忘れている所も記憶に刻まれたものを遡って再現録画出来る機能をつける事に成功したのだ。。。
今回初めてこの魔道具を公にしたが
コレからの捜査にも役立てて行く予定だ。何せ、本人が嫌がろうと、質問者が指定した出来事に関して再現出来るのだから。。
悪用されては困るので
記憶の再現まで出来る魔道具はまだ少数で扱える人も国王に認められて登録した者以外は、作動しないので安心ではある。。。
悪意のある者には、扱えない様になっている。。。
製作者が誰なのかは
伏せられている。。。
表立って、作っていくつもりはない
ここまでで、かなりの貴族達の罪が
露見していた。。。
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ーーーーー
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