完結 この手からこぼれ落ちるもの   

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幸せになる

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あれから2か月
今夜王宮での舞踏会

オリバー様からドレスを贈られ
今日は、久しぶりに
オリバー様のエスコートで夜会へ

深い、ボルドーの落ち着いた
しなやかなエンパイアドレス
胸元も、揃いの色のネックレス
と揃いのイヤリング

確かに深い色が
私に似合っていると思う

そして、エスコートしてくださる
オリバー様。。今日は
黒の夜会服に、細いゴールドの
刺繍が入っている、、、
心なしか、ベリンダの金に
見えなくも無い、、、
嬉しいはずなのに
ついつい、穿った見方をしてしまう

今日の夜会は、ベリンダは
違う殿方のエスコート
伯爵家嫡男のダニエル様だ
サラサラのブロンドに
サファイアの瞳の美少年
私達と同じ今年がデビュタントだ
黒の夜会服にシルバーのラインが
美しく、まだ少年らしい彼に
少し落ち着いた印象を与えている
ダニエル様の丁寧なエスコートに
導かれ夜会へ向かった

私もオリバー様にエスコートされ
王宮へと向かう
馬車の中でも手を繋ぎ見つめ合い
穏やかに会話し
私の心は満たされていた


少しホッとした様な
まだまだ心配そうな複雑な顔をしたアランに見送られ、、
王宮のダンスホールへ。。
美しく着飾ったレディとジェントル
今の私にはオリバー様しか映らない

あら、今日はアンナ様なのねヒソヒソ
ベリンダ様は伯爵家のダニエル様とヒソ
でも、ベリンダ様は、、オリバー様の色ヒソヒソ召して、、ヒソヒソ
アンナ様は、、ヒソヒソヒソ
でも、深いボルドーがとてもお似合いよ?
お幸せそうだからヒソヒソ

色々ヒソヒソされてるけど
どうでも良いわ

オリバー様とダンスして
幸せな時間を過ごした


ダンスホールの熱気に当てられ
火照った私はオリバー様が
令息達の元へ向かわれた為
テラスで涼んでいた。。。

「お幸せですか?お嬢様。。。?」

「ええ、、、幸せよ」

今宵の月も輝きを放ち
とても美しかった





それからは、オリバー様と2人
コレからの事を話し合い
婚姻式の事を決めていった


両陛下や、心配して下さる方たちからも、、、
「アンナ嬢が幸せなら
何も言う事はないよ。。。
しかし、何か困った時は
いつでも言いなさい。。。

君の幸せをいつだって
祈っているからね」
前も心配してお声かけしてくださった
現宰相の、コールマン公爵当主
ステイト侯爵、ヤサシート侯爵
ツーヨシ侯爵

両陛下からは、、、
「君の婚姻は、、子供が出来てから。。
黒目、黒髪の子が産まれたら
初めてそこで、本当の夫婦として認められる。それまでは、、仮初の夫婦なんだ
コレは、王家と近しい者だけが知る事だよ?

忘れてはいけないよ?
私たちは、いつだって
味方だからね

どうか、幸せになるんだよ」

「はい、ありがとうございます
幸せになります」

皆に認められ、、
幸せを祈られ
ほっこりとした幸せな気持ちに
忙しくも、とても充実し
コレからの未来が
明るく薔薇色に煌めいていた








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